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2025年第4四半期のGDP2次速報(内閣府、2026年3月9日公表)によると、実質GDP成長率は前期比+0.3%(年率換算+1.3%)と、前期の-0.7%から3四半期ぶりのプラス成長に転じた。名目成長率は+0.9%(年率+3.5%)、GDPデフレーターは前年同期比+3.4%と高止まりが続く。成長の牽引役は民間設備投資(+1.3%)であり、民間消費も+0.3%と底堅さを維持した。一方、外需は輸出・輸入ともに-0.3%と縮小し、成長への寄与は中立となった。日本銀行が金融正常化を進める中、内需の自律的回復力が試される局面に入っている。
内閣府GDP速報によると、2025年第4四半期の実質GDP成長率は前期比+0.3%(年率+1.3%)となり、前期の-0.7%(年率-2.6%)から3四半期ぶりにプラス成長へ転換した。ただし成長ペースは2024年第3四半期の+0.7%、第4四半期の+0.5%と比較すると緩やかであり、2025年第2四半期の+0.6%を下回る水準にとどまった。年率換算でも+1.3%と、日本の潜在成長率(推定0.5-1.0%程度)をやや上回る程度の成長にとどまっている。
名目GDP成長率は+0.9%(年率+3.5%)と実質を大きく上回り、名実逆転の状態が継続している。GDPデフレーターは前年同期比+3.4%と前期の+3.5%からわずかに低下したものの、依然として高水準を維持しており、物価上昇圧力が経済全体に浸透していることを示している。実質GDP実額は591兆8567億円、名目GDP実額は671兆5549億円に達し、名目GDPは過去最高水準圏で推移している。
過去12四半期の推移を見ると、2023年第3四半期の-1.4%を底に、プラス・マイナスを繰り返す不安定な成長パターンが続いている。2024年第1四半期の-0.5%、2025年第3四半期の-0.7%といったマイナス成長を挟みながらも、趨勢としては緩やかな拡大基調を維持していると評価できる。ただし、成長率の振幅が大きく、循環的変動が構造的成長を上回っている点には注意が必要である。
今回の成長を需要項目別に分解すると、内需主導の回復構造が明確に浮かび上がる。民間設備投資が前期比+1.3%と前期の0.0%から大きく加速し、成長の主要な牽引役となった。民間最終消費支出も+0.3%と前期の+0.5%からやや減速したものの、プラス成長を維持している。公的需要は+0.2%と前期の-0.1%から小幅に改善し、内需全体の底上げに寄与した。
一方、外需は輸出・輸入ともに前期比-0.3%と同率で縮小し、成長への寄与度はほぼゼロとなった。前期は輸出が-1.4%、輸入が-0.1%と輸出の大幅減少が成長を押し下げたが、今回は輸出入が均衡して縮小したため、外需の成長への影響は中立化した。過去12四半期を振り返ると、2024年第1四半期には輸出-3.7%・輸入-3.9%と外需全体が大きく落ち込んだが、その後は輸出入ともに変動が大きく、外需の成長寄与は不安定な状態が続いている。
内需と外需の寄与度バランスから見ると、日本経済は外需依存から内需主導への移行期にあると解釈できる。ただし、輸出の弱さは世界経済の減速や円安修正の影響を反映している可能性があり、今後の外需動向には注視が必要である。
民間企業設備投資は前期比+1.3%と、前期の0.0%、前々期の+1.2%から加速し、2024年第3四半期の+0.8%以来の高い伸びを記録した。過去12四半期を見ると、2024年第1四半期に-2.2%と大きく落ち込んだ後、2024年第2四半期+1.0%、第3四半期+0.8%と回復基調にあったが、第4四半期に-0.5%と再びマイナスに転じていた。今回の+1.3%は、この一時的な落ち込みからの反発と評価できる。
機械受注統計(内閣府、民需除く船舶・電力)を見ると、2025年10月に前月比+7.0%、12月に+19.1%と大幅に増加しており、設備投資の先行指標として今回のGDP設備投資の拡大を裏付けている。ただし11月は-11.0%と大きく減少しており、月次の振れが大きい点には注意が必要である。日銀短観(2025年第4四半期調査)では、大企業製造業の業況判断DIが15.0(先行き12.0)、大企業非製造業が34.0(先行き28.0)と、製造業・非製造業ともに良好な水準を維持しており、企業の投資マインドは底堅いことが確認される。
民間最終消費支出は前期比+0.3%と、前期の+0.5%からやや減速したものの、4四半期連続のプラス成長となった。2024年第4四半期の0.0%、2024年第2四半期の0.0%といった停滞局面を脱し、2025年に入ってから緩やかな拡大基調が定着している。過去12四半期では、2023年第2四半期の-0.9%、第3四半期の-0.8%といったマイナス成長を経験したが、その後は概ねプラス圏で推移している。
商業動態統計(経産省)によると、小売販売額は2024年12月に16兆970億円(前年同月比+3.5%)、2025年1月に12兆7280億円(同+4.4%)と堅調に推移しており、GDP消費の底堅さと整合的である。ただし、実質ベースでは物価上昇の影響を受けて伸びが抑制されている可能性がある。消費者物価指数(総務省統計局)を見ると、2025年10月から12月にかけてコアCPI(生鮮食品除く総合)の前年同月比は+3.0%前後で推移しており、実質購買力の伸びは限定的である。
輸出は前期比-0.3%と、前期の-1.4%から減少幅が大幅に縮小した。輸入も-0.3%と前期の-0.1%から減少幅がやや拡大したが、輸出入が同率で縮小したため、外需の成長寄与度はほぼゼロとなった。過去12四半期を見ると、輸出は2024年第1四半期に-3.7%と大きく落ち込んだ後、第2四半期+0.5%、第3四半期+2.2%、第4四半期+1.7%と回復基調にあったが、2025年第1四半期-0.2%、第2四半期+1.9%、第3四半期-1.4%、第4四半期-0.3%と不安定な動きが続いている。
貿易統計(財務省)を見ると、2025年10月から12月の輸出額は月平均9兆8947億円、輸入額は9兆8972億円と、ほぼ均衡している。貿易収支は10月-2321億円、11月+3111億円、12月+1135億円と月次で変動が大きいが、四半期全体では小幅な黒字となった。輸出の弱さは、世界経済の減速や円安修正の影響を反映している可能性がある。為替市況(日本銀行)によると、USD/JPYの月次平均は2025年10月151.28円、11月155.12円、12月155.88円と円安方向に推移しており、輸出企業にとっては追い風となるはずだが、輸出数量の伸びが限定的であることを示唆している。
日銀短観(2025年第4四半期調査)によると、大企業製造業の業況判断DIは15.0と前回調査(第3四半期)の14.0から1ポイント改善し、先行きは12.0と横ばいを見込んでいる。大企業非製造業は34.0と前回と同水準を維持し、先行きは28.0と慎重な見方を示している。中堅企業製造業は16.0と前回の12.0から4ポイント改善、中小企業製造業は6.0と前回の1.0から5ポイント改善しており、企業規模を問わず製造業のマインドが改善している。
過去4四半期の推移を見ると、大企業製造業DIは2025年第1四半期12.0、第2四半期13.0、第3四半期14.0、第4四半期15.0と緩やかな改善トレンドにある。一方、先行き判断は12.0で横ばいが続いており、企業は現状には満足しているものの、先行きには慎重な姿勢を崩していない。大企業非製造業は34.0-35.0の高水準で安定しており、内需の底堅さを反映している。
想定為替レート(日銀短観)を見ると、2025年第4四半期の全規模全産業平均は147.06円、大企業製造業は146.48円となっている。実際の為替市況(日本銀行)では、2025年10月から12月の月次平均が151.28円、155.12円、155.88円と推移しており、企業の想定レートを大きく上回る円安水準となっている。この想定レートとの乖離は、輸出企業にとって追加的な収益機会となる一方、輸入コストの上昇を通じて物価上昇圧力を高める要因となる。
実効為替レート(日本銀行、2020年=100)を見ると、名目実効為替レートは2025年10月73.1、11月71.6、12月70.7と低下傾向にあり、実質実効為替レートも70.5、69.4、68.3と同様に低下している。実効為替レートの低下は、日本の国際競争力が相対的に改善していることを示しており、輸出にとっては追い風となるはずだが、今回のGDPでは輸出が-0.3%と減少しており、為替以外の要因(世界需要の弱さ等)が輸出を抑制していることが示唆される。
無担保コールレート(日本銀行、翌日物月次平均)は、2025年11月まで0.477-0.478%で推移していたが、12月に0.557%、2026年1月以降は0.728%へと段階的に上昇している。この動きは、日本銀行が2025年12月に追加利上げを実施し、政策金利を引き上げたことを反映している。2026年1月以降の0.728%は、2025年前半の0.477%と比較して約25ベーシスポイントの上昇であり、金融正常化が着実に進展していることを示している。
マネタリーベース(日本銀行、月末残高)は、2025年3月の645.9兆円から2026年2月の580.9兆円へと約65兆円減少しており、前年同月比では-10.6%と2桁のマイナスとなっている。過去12ヶ月の推移を見ると、前年比マイナス幅は2025年3月の-3.1%から2026年2月の-10.6%へと拡大傾向にあり、日本銀行が量的引き締めを継続していることが確認される。マネタリーベースの減少は、国債買い入れの減額や満期償還による自然減を反映しており、金融政策の正常化プロセスが進行中であることを示している。
企業物価指数(日本銀行、CGPI、2020年=100)は、2025年2月の125.8から2026年1月の128.4へと緩やかに上昇しており、川上の物価上昇圧力が継続していることを示している。ただし、前年同月比のデータが提供されていないため、上昇ペースの加速・減速は判断できない。CGPIの水準は2020年比で約28%上昇しており、エネルギー・原材料価格の上昇が企業段階の物価を押し上げている。
消費者物価指数(総務省統計局)と企業物価指数の関係を見ると、CGPIが128.4(2026年1月)、CPIコアが112.9(2026年1月、2020年=100)となっており、川上の物価上昇が川下の消費者物価に完全には転嫁されていない状況が続いている。ただし、CPIコアの前年同月比は+2.0%と、日本銀行の物価安定目標である2%に達しており、価格転嫁は徐々に進展していると評価できる。
為替市況(日本銀行、USD/JPY月次平均)は、2025年3月の149.18円から2025年10月の151.28円、11月の155.12円、12月の155.88円、2026年1月の156.71円へと円安方向に推移した後、2月には155.07円とやや円高に戻している。この円安トレンドは、日米金利差の拡大や世界的なリスク選好の変化を反映している可能性がある。円安は輸出企業の収益を押し上げる一方、輸入物価の上昇を通じて国内物価を押し上げる要因となる。
消費者物価指数(総務省統計局)の3指標を見ると、2025年10月から2026年1月にかけて、総合指数の前年同月比は+3.0%→+2.9%→+2.1%→+1.5%と明確な鈍化トレンドにある。コアCPI(生鮮食品除く総合)も+3.0%→+3.0%→+2.4%→+2.0%と低下し、コアコアCPI(生鮮食品及びエネルギー除く総合)は+3.1%→+3.0%→+2.9%→+2.6%と緩やかに低下している。
この3指標の乖離パターンから、以下の構造が読み取れる。第一に、総合指数の鈍化ペースが最も速く、エネルギー価格の上昇圧力が弱まっていることを示唆している。第二に、コアCPIが2026年1月に+2.0%と日本銀行の物価安定目標に達しており、生鮮食品を除くベースでの物価上昇が目標水準で安定化しつつある。第三に、コアコアCPIが+2.6%と依然として高めの水準を維持しており、エネルギー・生鮮食品以外の基調的な物価上昇圧力が根強いことを示している。
一方、GDPデフレーター(内閣府GDP速報)は2025年第4四半期に前年同期比+3.4%と、前期の+3.5%からわずかに低下したものの、依然として高水準を維持している。過去12四半期を見ると、2023年第3四半期の+6.2%をピークに緩やかな低下トレンドにあるが、2024年第1四半期以降は+3.0-3.6%のレンジで高止まりしている。GDPデフレーターがCPI総合指数(2026年1月+1.5%)を大きく上回っている背景には、輸出入デフレーターの動きや、GDPに含まれる帰属家賃等の価格動向が影響している可能性がある。
鉱工業生産指数(経産省、季節調整済、2020年=100)は、2024年10月の103.0から11月101.3、12月101.0、2025年1月99.9、2月102.2と変動が大きく、明確なトレンドは確認できない。2025年2月の102.2は、2024年10月の103.0を下回っており、生産活動は横ばい圏で推移していると評価できる。GDP実質成長率が+0.3%と緩やかな拡大を示す中、生産指数が横ばい圏にとどまっていることは、サービス業等の非製造業が成長を牽引している可能性を示唆している。
景気動向指数CI(内閣府)を見ると、一致指数は2025年11月114.8、12月114.3、2026年1月116.8と推移しており、2025年2月の117.1をピークに緩やかな低下傾向にあったが、2026年1月に再び上昇に転じている。先行指数は2025年11月109.6、12月110.3、2026年1月112.4と上昇傾向にあり、景気の先行きに対する明るい兆しを示している。遅行指数は2025年11月112.6、12月111.1、2026年1月110.3と低下傾向にあり、過去の景気動向を反映して遅れて調整が進んでいることを示している。一致指数と先行指数の動きから、景気は緩やかな拡大局面にあると判断される。
貿易統計(財務省)によると、2025年10月から12月の輸出額は9兆7662億円、9兆7095億円、10兆4083億円と推移し、四半期平均は9兆8947億円となった。前四半期(7-9月)の平均9兆0662億円と比較すると約9.1%の増加となる。一方、GDP統計では輸出が前期比-0.3%と減少しており、名目ベースの貿易統計とGDP実質ベースの輸出の間に乖離が生じている。
この乖離の背景には、以下の要因が考えられる。第一に、貿易統計は名目ベースであり、輸出価格の上昇が金額を押し上げている可能性がある。実効為替レートが低下(円安)傾向にある中、円建て輸出額は増加するが、実質ベースでは数量が減少している可能性がある。第二に、貿易統計は財のみを対象とするが、GDP輸出にはサービス輸出も含まれるため、サービス輸出の減少が全体を押し下げた可能性がある。第三に、季節調整の違いや統計作成方法の差異が影響している可能性がある。
輸入については、貿易統計で10月から12月の平均が9兆8972億円、前四半期平均9兆2714億円と比較して約6.7%の増加となっている。GDP統計では輸入が前期比-0.3%と減少しており、輸出と同様の乖離が生じている。輸入の場合も、名目ベースの増加と実質ベースの減少の乖離は、輸入価格の上昇(円安による輸入物価上昇)が主因と考えられる。
商業動態統計(経産省)によると、2025年10月から12月の小売販売額は13兆8150億円、14兆2220億円、16兆970億円と推移し、前年同月比では+1.3%、+2.8%、+3.5%と堅調な伸びを示している。2025年1月も12兆7280億円(前年同月比+4.4%)と好調を維持している。GDP統計では民間最終消費支出が前期比+0.3%と緩やかな拡大にとどまっており、小売販売額の堅調な伸びと比較するとやや控えめな数字となっている。
この差異の背景には、以下の要因が考えられる。第一に、小売販売額は名目ベースであり、物価上昇が金額を押し上げている。消費者物価指数が前年同月比+2-3%で推移する中、実質ベースの消費の伸びは名目ベースより低くなる。第二に、GDP民間消費にはサービス消費も含まれるため、財消費(小売販売額)が堅調でもサービス消費が弱ければ全体の伸びは抑制される。第三に、小売販売額の前年同月比と、GDP消費の前期比では比較の基準が異なるため、直接的な比較には注意が必要である。
機械受注統計(内閣府、民需除く船舶・電力)によると、2025年10月から12月の受注額は9929億円、8839億円、1兆525億円と推移し、10月と12月に大幅な増加を記録している。特に12月の前月比+19.1%は顕著な伸びであり、GDP統計の民間設備投資が前期比+1.3%と拡大したことと整合的である。
機械受注は設備投資の先行指標として知られており、通常2-3四半期先行する。今回の10-12月期の機械受注の増加は、2026年第1四半期以降の設備投資の拡大を示唆している。ただし、11月に前月比-11.0%と大幅に減少しており、月次の振れが大きい点には注意が必要である。四半期平均で見ると、前四半期(7-9月)の平均9053億円と比較して10-12月期は9764億円と約7.9%の増加となっており、GDP設備投資の+1.3%を上回る伸びを示している。
過去12四半期のGDP成長率を振り返ると、2023年第1四半期+0.8%、第2四半期+0.2%、第3四半期-1.4%、第4四半期+0.5%、2024年第1四半期-0.5%、第2四半期+0.2%、第3四半期+0.7%、第4四半期+0.5%、2025年第1四半期+0.3%、第2四半期+0.6%、第3四半期-0.7%、第4四半期+0.3%と、プラス・マイナスを繰り返す不安定なパターンが続いている。
4四半期移動平均を計算すると、2023年第4四半期0.0%、2024年第4四半期+0.2%、2025年第4四半期+0.1%となり、趨勢的には極めて緩やかな成長にとどまっていることが確認される。この不安定な成長パターンは、循環的変動が大きく、構造的な成長力が弱いことを示唆している。
需要項目別に見ると、民間消費は2024年第4四半期以降、0.0%→+0.7%→+0.2%→+0.5%→+0.3%と緩やかな拡大基調にある。設備投資は-2.2%→+1.0%→+0.8%→-0.5%→+0.5%→+1.2%→0.0%→+1.3%と変動が大きいが、趨勢としては拡大傾向にある。輸出は-3.7%→+0.5%→+2.2%→+1.7%→-0.2%→+1.9%→-1.4%→-0.3%と極めて不安定であり、外需の成長寄与が不確実であることを示している。
GDPデフレーターは2023年第3四半期の+6.2%をピークに、+4.9%→+3.5%→+3.6%→+2.6%→+3.0%→+3.6%→+3.2%→+3.5%→+3.4%と緩やかな低下トレンドにあるが、依然として+3%台の高水準を維持している。この高止まりは、賃金上昇を伴う持続的な物価上昇への移行が進んでいることを示唆している。
TOPIXの四半期末終値を見ると、2024年第1四半期2768.62(前四半期比+17.0%)、第2四半期2809.63(+1.5%)、第3四半期2645.94(-5.8%)、第4四半期2784.92(+5.3%)、2025年第1四半期2658.73(-4.5%)、第2四半期2852.84(+7.3%)、第3四半期3137.60(+10.0%)、第4四半期3408.97(+8.6%)、2026年第1四半期3575.84(+4.9%)と推移している。
2025年第2四半期以降、TOPIXは4四半期連続で上昇しており、累積で約34%の上昇を記録している。この株価上昇は、企業業績の改善期待や日本銀行の金融正常化が企業収益にプラスに働くとの見方を反映している可能性がある。一方、GDP実質成長率は2025年第2四半期+0.6%、第3四半期-0.7%、第4四半期+0.3%と不安定であり、株価とGDP成長率の間に明確な相関は見られない。
GDP公表日(2026年3月9日)前後の市場反応を見ると、3月2日から9日にかけてTOPIXは3898.42から3575.84へと約8.3%下落している。特に3月3日(-3.24%)、4日(-3.67%)、9日(-3.80%)と大幅な下落が続いており、GDP統計の公表とは別の要因(海外市場の動揺、金融政策への懸念等)が市場を動かしていることが示唆される。GDP成長率が+0.3%と予想線上であったため、市場の反応は限定的であったと考えられる。
株価とGDPの乖離は、株式市場が将来の企業収益を織り込む先行指標である一方、GDPは過去の経済活動を集計する遅行指標であることに起因する。また、株価は海外投資家の動向や為替変動の影響を強く受けるため、国内GDP動向との連動性は必ずしも高くない。
2025年第4四半期のGDP統計は、内需主導の緩やかな回復を示したが、先行きには以下の上振れ・下振れ要因が存在する。
第一に、企業の投資マインドが良好な水準を維持していることである。日銀短観の業況判断DIは製造業・非製造業ともに改善傾向にあり、機械受注も10-12月期に増加している。金融正常化が進む中でも企業の投資意欲が維持されれば、設備投資主導の成長が継続する可能性がある。
第二に、賃金上昇を伴う物価上昇が定着しつつあることである。コアコアCPIが+2.6%と高めの水準を維持しており、企業の価格転嫁が進展している。賃金上昇が実質所得の改善につながれば、消費の持続的拡大が期待できる。
第三に、景気動向指数の先行指数が上昇傾向にあることである。2026年1月の先行指数は112.4と、2025年11月の109.6から上昇しており、今後数ヶ月の景気拡大を示唆している。
第一に、外需の不確実性が高まっていることである。輸出が2四半期連続でマイナスまたは小幅な減少となっており、世界経済の減速や地政学リスクが輸出を抑制している可能性がある。実効為替レートが低下(円安)しているにもかかわらず輸出が伸び悩んでいることは、価格競争力以外の要因(需要の弱さ)が影響していることを示唆している。
第二に、金融正常化の影響が今後顕在化する可能性があることである。無担保コールレートが2026年1月以降0.728%へと上昇しており、企業の資金調達コストが上昇している。マネタリーベースも前年比-10.6%と大幅に減少しており、金融環境の引き締まりが設備投資や消費を抑制するリスクがある。
第三に、物価上昇が実質所得を圧迫するリスクである。GDPデフレーターが+3.4%と高止まりする中、名目賃金の上昇が物価上昇に追いつかなければ、実質購買力が低下し、消費が抑制される可能性がある。
第四に、生産活動が横ばい圏で推移していることである。鉱工業生産指数が明確な上昇トレンドを示していない中、製造業の成長寄与は限定的となる可能性がある。
中長期的には、以下の構造的課題に注意が必要である。第一に、潜在成長率の低さである。日本の潜在成長率は推定0.5-1.0%程度とされており、今回の+0.3%という成長率は潜在成長率に近い水準にとどまっている。人口減少・高齢化が進む中、労働投入の増加は期待できず、生産性向上が成長の鍵となる。
第二に、外需依存からの脱却が進んでいないことである。輸出の変動が大きく、外需の成長寄与が不安定な状態が続いている。内需主導の持続的成長を実現するためには、消費と投資の両輪での拡大が必要である。
第三に、物価と賃金の好循環が確立していないことである。コアCPIが+2.0%と目標水準に達したものの、実質賃金の伸びが限定的であれば、消費の持続的拡大は困難である。企業収益の改善が賃金上昇につながり、それが消費拡大を通じて企業収益をさらに押し上げるという好循環の確立が課題である。
2025年第4四半期のGDP2次速報は、実質成長率+0.3%と3四半期ぶりのプラス成長を記録し、内需主導の緩やかな回復を示した。設備投資が+1.3%と牽引し、消費も+0.3%と底堅さを維持した一方、外需は輸出入ともに-0.3%と縮小し、成長への寄与は中立となった。日本銀行が金融正常化を進める中、無担保コールレートは0.728%へと上昇し、マネタリーベースは前年比-10.6%と大幅に減少している。消費者物価指数は総合+1.5%、コア+2.0%、コアコア+2.6%と鈍化傾向にあるが、GDPデフレーターは+3.4%と高止まりしている。企業の業況判断DIは良好な水準を維持し、機械受注も増加傾向にあることから、内需の自律的回復力は一定程度確認される。ただし、外需の不確実性、金融引き締めの影響、実質所得の伸び悩みといった下振れリスクには注視が必要である。今後は、賃金上昇を伴う物価上昇の定着と、内需主導の持続的成長の実現が課題となる。
GDPデフレーター: 名目GDPを実質GDPで除した物価指数。経済全体の物価動向を示し、CPIと異なり輸入物価の影響を除外し国内生産物価を反映する。
コアCPI: 生鮮食品を除く消費者物価指数。日本銀行が物価安定目標(2%)の判断に使用する基調的な物価指標。
コアコアCPI: 生鮮食品及びエネルギーを除く消費者物価指数。エネルギー価格変動の影響を除いた基調的な物価動向を示す。
景気動向指数CI: 景気変動の大きさやテンポを示す指数。先行指数・一致指数・遅行指数があり、景気の現状判断と先行き予測に使用される。
実効為替レート: 複数の貿易相手国通貨に対する為替レートを貿易ウェイトで加重平均した指標。名目と実質があり、実質は物価変動を調整し国際競争力を示す。
マネタリーベース: 中央銀行が供給する通貨の総量。日本銀行券発行高と貨幣流通高、日銀当座預金の合計。金融政策の量的側面を示す。
企業物価指数(CGPI): 企業間で取引される財の価格動向を示す指数。川上の物価動向を反映し、CPIへの価格転嫁の先行指標となる。
機械受注統計: 機械メーカーが受注した設備用機械の受注額統計。民需(船舶・電力除く)は設備投資の2-3四半期先行指標として重視される。
日銀短観: 日本銀行が四半期ごとに実施する企業短期経済観測調査。業況判断DI等を通じて企業のマインドや経済見通しを把握する。
業況判断DI: 日銀短観で企業に業況が「良い」「さほど良くない」「悪い」を尋ね、「良い」の回答割合から「悪い」の回答割合を引いた指数。
本コラムは内閣府GDP速報、日本銀行統計データ、e-Stat公的統計、株式市場データ等をAIが統合分析して自動生成したマクロ経済分析記事です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。