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内閣府が2026年2月18日に公表した2025年第4四半期GDP速報(1次速報)によると、実質GDP成長率は前期比+0.1%(年率換算+0.2%)となり、前期の-0.7%から3四半期ぶりにプラス成長へ転換した。名目GDPは前期比+0.6%(年率+2.3%)と実質を上回る伸びを示し、GDPデフレーターは前年同期比+3.4%と高水準を維持している。成長率の水準は極めて緩やかながら、内需が下支えする構造が確認される一方、外需の同時減少が成長の足かせとなった。金融正常化が進展する中、企業の価格転嫁能力と実質所得の回復ペースが今後の成長持続性を左右する局面に入っている。
内閣府GDP速報によると、2025年第4四半期の実質GDP成長率は前期比+0.1%と、前期の-0.7%から3四半期ぶりにプラス成長へ転換した。年率換算では+0.2%にとどまり、潜在成長率を下回る極めて緩やかな拡大ペースである。過去12四半期の時系列データを見ると、2023年第3四半期以降、プラス・マイナスを繰り返す不安定な成長パターンが継続しており、今回のプラス転換も持続的な回復軌道への復帰を意味するものではない。
名目GDPは前期比+0.6%(年率+2.3%)と実質を大きく上回る伸びを示し、実質と名目の乖離幅は0.5%ポイントに達した。この乖離は物価上昇が継続していることを示唆しており、GDPデフレーターは前年同期比+3.4%と前期の+3.5%からわずかに低下したものの、依然として高水準を維持している。2023年第3四半期の+6.2%をピークに緩やかな低下傾向にあるが、+3%台での推移が4四半期連続となり、物価上昇圧力の定着が確認される。
実質GDP水準は589兆7276億円、名目GDPは668兆9414億円に達し、名目ベースでは過去最高水準圏での推移が続いている。ただし実質ベースでの成長ペースは極めて緩慢であり、数量ベースでの経済活動の拡大は限定的である。
今回の成長率+0.1%を需要項目別に分解すると、内需主導の成長構造が浮かび上がる一方、外需の下押し圧力が顕著となった。民間最終消費支出は前期比+0.1%、民間企業設備投資は+0.2%とともに緩やかな拡大を示し、内需が成長を下支えした。一方、公的需要は-0.2%と前期の-0.1%に続き2四半期連続のマイナスとなり、財政面からの成長押し上げ効果は見られなかった。
外需面では、輸出が前期比-0.3%、輸入が-0.3%と同率で減少した。前期は輸出-1.4%、輸入-0.1%と輸出の大幅減少が成長を押し下げたが、今回は輸出入がともに小幅減少となり、純輸出(輸出-輸入)の成長寄与度はほぼゼロとなった。過去12四半期を振り返ると、2024年第4四半期には輸出+1.7%、輸入-1.9%と外需が成長を押し上げたが、2025年に入ってからは外需の成長寄与が不安定化している。
内需と外需の成長寄与を比較すると、2025年は内需主導の成長パターンが定着しつつある。2024年第1四半期には輸出-3.7%、輸入-3.9%と外需が大きく落ち込み成長率を-0.6%に押し下げたが、その後は内需の緩やかな拡大が成長を下支えする構造が継続している。ただし内需の拡大ペースも極めて緩慢であり、力強い成長への転換には至っていない。
民間最終消費支出は前期比+0.1%と、前期の+0.4%から伸びが鈍化したものの、5四半期連続のプラス成長を維持した。過去12四半期の推移を見ると、2023年第2四半期から第3四半期にかけて2四半期連続のマイナス成長を記録した後、2023年第4四半期以降は概ねプラス圏で推移している。ただし伸び率は+0.1%~+0.7%の範囲にとどまり、力強い消費拡大には至っていない。
消費の底堅さを支えているのは、名目賃金の上昇と雇用環境の安定である。総務省統計局の消費者物価指数によると、2025年12月のCPI総合指数は前年同月比+2.1%と、前月の+2.9%から大きく低下した。コアCPI(生鮮食品除く総合)は+2.4%、コアコアCPI(生鮮食品及びエネルギー除く総合)は+2.9%と、総合指数を上回る伸びを示しており、エネルギー価格の落ち着きが総合指数の伸び鈍化に寄与したことが分かる。物価上昇率の鈍化は実質所得の改善につながり、消費の下支え要因となっている。
一方で、消費の伸びが限定的にとどまる背景には、将来不安の根強さがある。GDPデフレーターが+3.4%と高水準を維持する中、実質ベースでの所得増加ペースは緩やかであり、消費者の購買力拡大は限定的である。
民間企業設備投資は前期比+0.2%と、前期の-0.3%からプラスに転じた。過去12四半期を振り返ると、2023年第4四半期に+2.5%の大幅増加を記録した後、2024年第1四半期に-2.4%と急減し、その後は-0.2%~+1.3%の範囲で推移している。設備投資の変動は大きいものの、デジタル化・省力化投資を中心に底堅い需要が継続している。
日本銀行の短観調査によると、2025年第4四半期の大企業製造業の業況判断DIは+15.0と、前期の+14.0から1ポイント改善し、4四半期連続の改善となった。先行きDIは+12.0と横ばいであり、企業の景況感は改善傾向にあるものの、先行きに対する慎重姿勢も見られる。中堅企業製造業のDIは+16.0と前期の+12.0から4ポイント改善し、中小企業製造業も+6.0と前期の+1.0から5ポイント改善するなど、企業規模を問わず業況感の改善が広がっている。
大企業非製造業のDIは+34.0と高水準を維持しており、サービス業を中心とした内需型産業の堅調さが確認される。ただし先行きDIは+28.0と現状を6ポイント下回っており、企業の先行き慎重姿勢が設備投資の力強い拡大を抑制している可能性がある。
輸出は前期比-0.3%と、前期の-1.4%に続き2四半期連続のマイナスとなった。日本銀行の為替市況データによると、2025年第4四半期のUSD/JPY月次平均は10月151.28円、11月155.12円、12月155.88円と円安が進行しており、四半期平均では154円台前半と前期の147円台後半から大きく円安方向にシフトした。通常であれば円安は輸出数量の増加要因となるが、今回は円安にもかかわらず輸出が減少する結果となった。
短観調査における想定為替レートを見ると、2025年第4四半期の大企業製造業の想定レートは146.48円であり、実際の市場レートとの乖離は8円程度の円安方向となっている。企業が想定していた以上に円安が進行したにもかかわらず輸出が減少した背景には、海外経済の減速や現地生産の進展といった構造的要因が影響していると考えられる。
輸入も前期比-0.3%と輸出と同率で減少した。前期は-0.1%と小幅減少にとどまっていたが、今回は減少幅がやや拡大した。円安進行により輸入価格は上昇圧力を受けるが、数量ベースでの輸入は減少しており、内需の力強さが限定的であることを示唆している。過去12四半期を見ると、輸入は2023年第2四半期の-3.6%、2024年第1四半期の-3.9%など大きく変動しており、今回の-0.3%は比較的小幅な減少である。
日本銀行の短観調査によると、2025年第4四半期の大企業製造業の業況判断DIは+15.0と、2025年第1四半期の+12.0から3ポイント改善し、4四半期連続の改善となった。中堅企業製造業は+16.0、中小企業製造業は+6.0と、企業規模を問わず業況感の改善が広がっている。特に中小企業製造業のDIは前期の+1.0から5ポイントの大幅改善となり、業況改善の裾野が広がっていることが確認される。
大企業非製造業のDIは+34.0と高水準を維持しており、サービス業を中心とした内需型産業の堅調さが際立つ。ただし先行きDIは+28.0と現状を6ポイント下回っており、企業の先行き慎重姿勢が見られる。製造業の先行きDIも+12.0と現状の+15.0を3ポイント下回っており、業況改善が続く中でも先行きに対する警戒感が根強い。
為替環境を見ると、日本銀行の為替市況データによると、2025年第4四半期のUSD/JPY月次平均は10月151.28円、11月155.12円、12月155.88円と円安が進行した。短観調査における大企業製造業の想定為替レートは146.48円であり、実際の市場レートとの乖離は8円程度の円安方向となっている。全規模全産業の想定レートは147.06円であり、企業が想定していた以上に円安が進行したことが分かる。
実効為替レート(2020年=100)を見ると、名目実効為替レートは10月73.1、11月71.6、12月70.7と低下傾向にあり、円の総合的な購買力低下が継続している。実質実効為替レートも10月75.9、11月69.4、12月68.8と低下しており、物価調整後でも円安傾向が確認される。
企業業況の改善と円安進行が同時に進行する中、輸出が前期比-0.3%と減少したことは、為替レートの変動が輸出数量に与える影響が以前より小さくなっていることを示唆している。海外生産の進展や現地調達の拡大により、為替変動に対する輸出の感応度が低下している可能性がある。
日本銀行の無担保コールレート(O/N物)月次平均を見ると、2025年11月まで0.477~0.478%で推移していたが、12月に0.557%へ上昇し、2026年1月には0.728%へさらに上昇した。2026年2月も0.728%を維持しており、日本銀行が金融正常化のペースを加速させたことが確認される。
マネタリーベースの月末残高を見ると、2025年2月の649.9兆円から2026年1月の589.4兆円へと60兆円以上減少しており、前年比では-9.5%と大幅な減少が継続している。2025年9月以降、前年比マイナス幅は-6.2%、-7.8%、-8.5%、-9.8%、-9.5%と拡大傾向にあり、日本銀行が量的引き締めを着実に進めていることが分かる。
金融正常化の進展は、企業の資金調達コストの上昇を通じて設備投資に影響を与える可能性がある。ただし現時点では、無担保コールレートは0.7%台と歴史的に見れば依然として低水準にあり、金融環境が急速に引き締まっているわけではない。企業の設備投資が前期比+0.2%と緩やかな拡大を維持していることは、金融正常化が実体経済に与える影響が限定的であることを示唆している。
日本銀行の企業物価指数(CGPI、2020年=100)を見ると、2025年1月の125.5から2026年1月の128.4へと上昇傾向が継続している。2026年1月の前年同月比は+2.3%であり、川上段階での物価上昇圧力が持続していることが確認される。
一方、総務省統計局の消費者物価指数(CPI)を見ると、2025年12月の総合指数は前年同月比+2.1%と、前月の+2.9%から大きく低下した。コアCPI(生鮮食品除く総合)は+2.4%、コアコアCPI(生鮮食品及びエネルギー除く総合)は+2.9%と、総合指数を上回る伸びを示している。総合指数の伸び鈍化はエネルギー価格の落ち着きによるものであり、基調的な物価上昇圧力は依然として強い。
CGPI(川上)とCPI(川下)の動向を比較すると、川上段階での物価上昇が川下段階へ波及する価格転嫁が進行していることが分かる。ただしCGPIの前年比+2.3%に対し、コアコアCPIは+2.9%と上回っており、川下段階での価格転嫁が川上の物価上昇を上回るペースで進行している。これは企業の価格転嫁能力が向上していることを示唆しており、賃金上昇を伴う持続的な物価上昇メカニズムが機能し始めている可能性がある。
GDPデフレーターが前年同期比+3.4%と高水準を維持していることは、経済全体での価格上昇圧力が強いことを示している。CPIコアコアの+2.9%と比較すると、GDPデフレーターの方が高い伸びを示しており、消費者物価以外の価格(投資財価格、輸出入価格など)の上昇が寄与していると考えられる。
日本銀行の為替市況データによると、USD/JPY月次平均は2025年2月の151.96円から2026年1月の156.71円へと円安が進行した。実効為替レートも名目・実質ともに低下傾向にあり、円の総合的な購買力低下が継続している。
円安は輸入物価の上昇を通じて国内物価を押し上げる要因となる。企業物価指数が上昇傾向を維持していることは、円安による輸入コスト増が川上段階の物価に反映されていることを示唆している。ただし前述の通り、円安にもかかわらず輸出が前期比-0.3%と減少しており、為替レートの変動が実体経済に与える影響は以前より複雑化している。
総務省統計局の消費者物価指数を詳細に見ると、2025年12月の総合指数は前年同月比+2.1%、コアCPI(生鮮食品除く総合)は+2.4%、コアコアCPI(生鮮食品及びエネルギー除く総合)は+2.9%となっている。総合指数とコアCPIの差は0.3%ポイントであり、生鮮食品価格の影響は限定的である。一方、コアCPIとコアコアCPIの差は0.5%ポイントであり、エネルギー価格が総合指数を押し下げる要因となっていることが分かる。
過去の推移を見ると、2025年4月から6月にかけて総合指数とコアCPIはともに+3.3%~+3.6%と高い伸びを示していたが、7月以降は総合指数の伸びが鈍化傾向にある。一方、コアコアCPIは2025年7月の+3.4%をピークに緩やかに低下しているものの、12月時点でも+2.9%と日本銀行の物価安定目標である2%を大きく上回る水準を維持している。
この乖離パターンは、エネルギー価格の落ち着きが総合指数の伸び鈍化に寄与している一方、基調的な物価上昇圧力は依然として強いことを示している。コアコアCPIが+2.9%と高水準を維持していることは、賃金上昇を背景としたサービス価格の上昇や、企業の価格転嫁が広範に進行していることを示唆している。
GDPデフレーターは前年同期比+3.4%と、CPIコアコアの+2.9%を0.5%ポイント上回っている。GDPデフレーターは経済全体の価格変動を捉える指標であり、消費者物価だけでなく投資財価格、輸出入価格の変動も反映する。GDPデフレーターがCPIを上回る伸びを示していることは、消費者物価以外の価格上昇が寄与していることを示唆している。
過去12四半期のGDPデフレーターの推移を見ると、2023年第3四半期に+6.2%のピークを記録した後、緩やかな低下傾向にあるが、2024年第4四半期以降は+3.0%~+3.6%の範囲で推移している。物価上昇率の高止まりが継続しており、デフレ脱却が定着したことが確認される。
経済産業省の鉱工業生産指数(季節調整済)を見ると、2025年12月は101.0と前月比-0.3%の小幅減少となった。2026年1月は99.9と前月比-1.1%の減少、2月は102.2と前月比+2.3%の増加と、月次での変動が大きい。過去12ヶ月を振り返ると、2024年3月の101.4から2026年2月の102.2へとほぼ横ばいで推移しており、生産活動の拡大ペースは極めて緩慢である。
生産指数の不安定な動きは、企業の生産調整が頻繁に行われていることを示唆している。設備投資が前期比+0.2%と緩やかな拡大を維持している一方、生産活動が横ばい圏で推移していることは、企業が需要の先行きに対して慎重な姿勢を維持していることを示している。
内閣府の景気動向指数CIを見ると、2025年12月の先行指数は110.2と前月の109.9から上昇した。一致指数は114.5と前月の114.9から低下し、遅行指数は110.8と前月の112.9から低下した。先行指数が上昇する一方で一致指数が低下するパターンは、景気の先行きに対する不透明感を示唆している。
過去12ヶ月の推移を見ると、先行指数は2025年4月の104.5を底に上昇傾向にあり、12月には110.2まで回復した。一方、一致指数は2025年2月の117.0をピークに低下傾向にあり、12月は114.5となった。先行指数の回復は景気の先行き改善を示唆する一方、一致指数の低下は現状の景気が足踏み状態にあることを示している。
過去12四半期の実質GDP成長率の推移を見ると、2023年第3四半期の-1.4%を底に、その後はプラス・マイナスを繰り返す不安定なパターンが継続している。2024年第1四半期に-0.6%と再びマイナス成長に陥った後、第2四半期+0.2%、第3四半期+0.7%、第4四半期+0.5%と3四半期連続のプラス成長となったが、2025年第3四半期に-0.7%と再びマイナスに転じ、第4四半期は+0.1%と小幅なプラス成長にとどまった。
この不安定な成長パターンは、日本経済が構造的な成長軌道に乗っていないことを示唆している。四半期ごとの成長率の振れ幅が大きく、持続的な拡大ペースが確立されていない。一方で、マイナス成長に陥っても次の四半期にはプラスに転じるパターンが繰り返されており、景気後退局面に入っているわけでもない。
需要項目別に見ると、民間最終消費支出は2023年第4四半期以降、概ねプラス圏で推移しており、内需の底堅さが確認される。民間企業設備投資は変動が大きいものの、2024年第1四半期の-2.4%を底に回復傾向にある。一方、輸出は2024年第1四半期の-3.7%を底に回復したものの、2025年第3四半期に-1.4%、第4四半期に-0.3%と再び減少傾向にあり、外需の不安定性が成長の足かせとなっている。
名目GDPとGDPデフレーターの推移を見ると、物価上昇を背景に名目GDPは実質GDPを上回る伸びを維持している。GDPデフレーターは2023年第3四半期の+6.2%をピークに低下傾向にあるが、+3%台での推移が継続しており、物価上昇圧力の定着が確認される。実質成長率が低迷する中、名目成長率が相対的に高い伸びを維持していることは、物価上昇が経済成長の主要な牽引役となっていることを示している。
TOPIXの四半期末終値推移を見ると、2025年第4四半期末は3408.97と、前四半期末の3137.6から+8.6%の大幅上昇となった。過去12四半期を振り返ると、2023年第1四半期末の2003.5から2025年第4四半期末の3408.97へと70%の上昇を記録しており、株式市場は堅調な推移を維持している。
実質GDP成長率とTOPIXの推移を比較すると、両者の連動性は必ずしも高くない。2025年第3四半期の実質GDP成長率は前期比-0.7%とマイナス成長に陥ったが、TOPIXは前四半期比+10.0%と大幅上昇を記録した。第4四半期も実質GDP成長率は+0.1%と極めて緩やかな伸びにとどまったが、TOPIXは+8.6%の上昇を維持した。
この乖離は、株式市場が実体経済の現状よりも将来の成長期待を織り込んで動いていることを示唆している。企業業績の改善期待、金融正常化の進展による金融システムの健全性向上、円安による輸出企業の収益改善期待などが、株価上昇を支えていると考えられる。
GDP公表日前後の市場反応を見ると、2026年2月18日(公表日)のTOPIXは前日比+1.21%の上昇となり、翌19日も+1.18%の上昇を記録した。GDP成長率が+0.1%と市場予想並みの結果であったにもかかわらず株価が上昇したことは、市場が景気の底堅さを評価したことを示唆している。公表日前の2月13日から17日にかけてTOPIXは下落傾向にあったが、GDP公表を契機に反発に転じた。
2025年第4四半期のGDP速報は、日本経済が緩やかな成長を維持しているものの、力強い拡大には至っていないことを示している。先行きの成長パスを展望すると、上振れ要因と下振れ要因が拮抗する状況が継続すると見られる。
第一に、企業業況の改善傾向が継続していることである。短観調査によると、大企業製造業の業況判断DIは4四半期連続で改善しており、中堅・中小企業にも改善の裾野が広がっている。企業マインドの改善は設備投資の増加につながる可能性がある。
第二に、実質所得の改善が消費を下支えする可能性である。CPI総合指数の伸びが2025年12月に+2.1%へ鈍化したことは、実質所得の改善ペースが加速する可能性を示唆している。賃金上昇が継続する中、物価上昇率の鈍化は消費者の購買力向上につながる。
第三に、円安が企業収益を押し上げる効果である。実際の為替レートが企業の想定レートを円安方向に上回っていることは、輸出企業の収益改善につながる。ただし前述の通り、円安にもかかわらず輸出数量が減少していることは、この効果が限定的である可能性を示唆している。
第一に、金融正常化の進展が企業の資金調達コストを押し上げるリスクである。無担保コールレートが2026年1月に0.728%へ上昇したことは、日本銀行が利上げペースを加速させていることを示している。金融環境の引き締まりは、設備投資の抑制要因となる可能性がある。
第二に、外需の不安定性が成長の足かせとなるリスクである。輸出が2四半期連続で減少していることは、海外経済の減速や構造的な輸出競争力の低下を示唆している。円安にもかかわらず輸出が伸び悩む構造が定着すれば、外需主導の成長は期待できない。
第三に、物価高が消費を抑制するリスクである。GDPデフレーターが+3.4%と高水準を維持する中、実質ベースでの所得増加ペースは緩やかである。物価上昇が賃金上昇を上回るペースで進行すれば、実質所得の減少を通じて消費が抑制される可能性がある。
日本経済が直面する構造的課題として、潜在成長率の低さが挙げられる。過去12四半期の実質GDP成長率の平均は年率換算で1%程度にとどまっており、持続的な成長軌道への復帰には至っていない。人口減少・高齢化の進展、生産性向上の遅れ、イノベーション不足といった構造的制約が、成長の天井を形成している。
金融正常化が進展する中、これまでの超低金利環境を前提とした経済構造からの転換が求められる。企業は金利上昇を前提とした投資判断を行う必要があり、家計も金利のある世界での資産形成を考える必要がある。この構造転換がスムーズに進むかどうかが、今後の成長持続性を左右する重要な要素となる。
GDPデフレーター: 名目GDPを実質GDPで除した指数で、経済全体の物価水準を示す。消費者物価指数(CPI)が家計の購入する財・サービスの価格変動を捉えるのに対し、GDPデフレーターは投資財や輸出入財を含む経済全体の価格変動を反映する。
コアCPI: 生鮮食品を除く消費者物価指数。天候要因で変動しやすい生鮮食品を除外することで、基調的な物価動向を把握しやすくする。日本銀行が物価安定目標(2%)の判断に用いる主要指標。
コアコアCPI: 生鮮食品及びエネルギーを除く消費者物価指数。エネルギー価格の変動による影響を除外し、賃金上昇などを背景とした持続的な物価上昇圧力を捉える指標。基調的インフレ率の判断に用いられる。
景気動向指数CI: 景気変動の大きさやテンポを示す指数。先行指数は景気に数ヶ月先行して動く指標、一致指数は景気とほぼ一致して動く指標、遅行指数は景気に数ヶ月遅れて動く指標で構成される。内閣府が毎月公表。
業況判断DI: 日本銀行短観で調査される企業の景況感を示す指数。業況が「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引いて算出。プラスが大きいほど景況感が良好であることを示す。
企業物価指数(CGPI): 企業間で取引される財の価格変動を示す指数。川上段階の物価動向を捉え、消費者物価(川下)への波及を分析する際の重要指標。日本銀行が毎月公表。
実効為替レート: 複数の通貨に対する為替レートを貿易量で加重平均した指数。名目実効為替レートは為替レートそのもの、実質実効為替レートは物価変動を調整した購買力を示す。円の総合的な強弱を判断する指標。
マネタリーベース: 日本銀行が供給する通貨の総量。市中に流通する現金(日本銀行券と貨幣)と民間金融機関が日本銀行に預ける当座預金の合計。金融政策の量的側面を示す指標。
無担保コールレート(O/N物): 金融機関同士が無担保で翌日返済の条件で資金を貸し借りする際の金利。日本銀行が金融政策の操作目標とする短期金利の代表的指標。
鉱工業生産指数: 製造業を中心とした鉱工業部門の生産活動の水準を示す指数。経済産業省が毎月公表し、景気動向を判断する重要指標の一つ。季節調整済み指数が広く利用される。
本コラムは内閣府GDP速報、日本銀行統計データ、e-Stat公的統計、株式市場データ等をAIが統合分析して自動生成したマクロ経済分析記事です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。