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97882027 第1四半期プライムJGAAP

ナック(9788) 2027年度第1四半期決算 減収4%

2027年度第1四半期の売上高は125.3億円(前年同期比-4.1%)、営業損失は5,500万円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 ナック

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥125.3億¥130.8億−4.1%
営業利益−¥0.6億−¥0.4億−30.9%
経常利益−¥0.6億−¥0.3億−134.6%
純利益−¥2.7億−¥0.2億−964.0%
ROE(年換算)−5.0%−0.4%-

Executive Summary

当第1四半期は減収の中で営業損失・純損失が拡大し、通期計画に対して厳しい発進となった。売上高は125.3億円(前年130.8億円、YoY-4.1%)、営業損益は-0.6億円(前年-0.4億円)、経常損益は-0.6億円(前年-0.3億円)、純損益は-2.7億円(前年-0.2億円)といずれも損失が拡大した。粗利率は51.5%と前年から改善したものの、販管費率の上昇がこれを相殺し営業赤字化した。純損失拡大の主因は税引前赤字にもかかわらず1.9億円の法人税等が計上されたことである。

業績変動要因

【売上高】売上高は125.3億円で前年比-4.1%の減収。セグメント別では、クリクラ事業38.8億円(+2.8%)、レンタル事業45.7億円(+2.2%)、美容・健康15.8億円(+1.9%)が増収を確保した一方、建築コンサルティング7.9億円(-29.0%)、住宅事業13.3億円(-27.6%)が大きく減収し、全体の減収要因となった。

【損益】売上総利益は64.5億円(-1.6%)で粗利率は51.5%と前年比+1.3pt改善したが、販管費65.1億円の減少幅(-1.4%)が売上減少幅を下回ったため販管費率は51.9%へ+1.5pt上昇し、営業損益は-0.6億円へ悪化した。セグメント利益ベースでは合計3.1億円の黒字だったが、全社費用3.6億円がこれを上回り連結営業赤字となった。経常損益も支払利息の増加(0.2億円、前年0.2億円弱から増加)等により-0.6億円へ悪化。純損益は税引前赤字-0.7億円に対し法人税等1.9億円が計上されたため-2.7億円まで拡大した。結論として減収減益である。

セグメント別分析

レンタル事業とクリクラ事業が収益の柱であり、両セグメントとも増収増益を達成した。レンタル事業は売上45.7億円(+2.2%)、セグメント利益3.6億円(+34.7%)、利益率8.0%。クリクラ事業は売上38.8億円(+2.8%)、セグメント利益4.3億円(+35.9%)、利益率11.2%と最も高い収益性を示した。一方、建築コンサルティングは売上7.9億円(-29.0%)に対しセグメント損失-2.4億円(前年-0.6億円)へ大幅悪化、住宅事業も売上13.3億円(-27.6%)でセグメント損失-2.3億円(前年-2.0億円)へ拡大した。美容・健康は売上15.8億円(+1.9%)とほぼ横ばいの利益0.7億円。セグメント合計利益3.1億円に対し、配分されない全社費用が3.6億円あり、連結営業損失の主因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-0.4%(前年-0.3%)、純利益率は-2.1%と、いずれもマイナス圏で推移している。粗利率51.5%は前年比+1.3pt改善したが、販管費率51.9%の上昇がこれを相殺した。【キャッシュ品質】税引前損失-0.7億円に対し法人税等1.9億円が計上され、実効税率は大きく歪んだ形となっており、純損益の変動幅は営業実態以上に大きい。【投資効率】ROE(年換算)は-5.0%で、資産回転率は比較的良好な水準を維持する一方、純利益率のマイナスが収益性を押し下げている。【財務健全性】自己資本比率は58.5%(前年59.5%)で高水準を維持。流動比率は約197%と厚みがあり、短期的な支払能力に懸念はない。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は49.3億円で前年の84.8億円から35.5億円(-41.9%)減少しており、直近1年間で資金の流出超過があったことが示唆される。一方、短期借入金は27.0億円で横ばい、長期借入金は22.9億円で前年25.9億円からやや減少しており、有利子負債の圧縮に一部資金が充当された可能性がある。また自己株式は前年21.7億円から29.1億円へ増加しており、自己株式取得による資金支出も現金減少の一因と考えられる。流動比率197.0%、現金は短期借入金の1.8倍をなお確保しており、当面の流動性に大きな懸念はないが、現金残高の減少幅は資金余力の観点でモニタリングに値する。

収益の質

当期の損益は経常的な事業損益の悪化に加え、非経常・会計的要因による歪みが重なっている。特別損失は固定資産除却損等0.1億円と小規模で、純損益への影響は限定的である。一方、税引前損失-0.7億円に対し法人税等が1.9億円(うち繰延税金費用1.2億円)計上された結果、純損益は-2.7億円まで拡大し、実効税率は大幅なマイナスとなった。この税金費用は当期の事業収益力を正確に反映したものではなく、純損益の期間比較には注意を要する。営業外損益は受取配当金0.1億円等の経常的な収益がある一方、支払利息0.2億円や為替差損0.1億円の費用が発生しており、営業外収支はほぼ均衡している。全体として、当期の損益はセグメント損益の悪化という構造要因と、税金費用という会計要因の両方によって押し下げられている。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高635.0億円(YoY+7.8%)、営業利益28.0億円(YoY+12.7%)、経常利益28.0億円(YoY+12.6%)、純利益17.0億円が据え置かれている(当四半期に予想修正なし)。第1四半期の売上高進捗率は19.7%(125.3億円/635.0億円)と、単純25%の目安を下回り、営業利益は赤字であるため進捗率はマイナスとなっている。通期計画達成には、第2四半期以降に建築コンサルティング・住宅事業の損失改善を含めた大幅な収益回復が必要となる。

株主還元

配当予想は1株当たり年間22.00円で据え置き(修正なし)。予想EPS40.67円に対する配当性向は54.1%となる。期中平均株式数41,124千株から算出すると年間配当総額は概算約9.0億円で、通期純利益予想17.0億円に対するカバレッジは約1.9倍である。前年比で自己株式は21.7億円から29.1億円へ増加しており、自社株買いによる株主還元も行われたと見られるが、当四半期単独の取得実績データはなく総還元性向の算出はできない。当第1四半期は純損失計上であり、配当の持続性は通期計画の達成状況に依存する。

リスク要因

  1. 建築コンサルティング・住宅事業の損益悪化: 建築コンサルティングは売上-29.0%でセグメント損失が-2.4億円に拡大、住宅事業も売上-27.6%で損失-2.3億円に拡大しており、両事業の低迷が連結損益の重石となっている。

  2. 販管費の硬直性による営業レバレッジの悪化: 売上高が-4.1%減少する中、販管費の減少幅は-1.4%にとどまり、販管費率が51.9%へ上昇。全社費用3.6億円がセグメント合計利益3.1億円を上回り、営業赤字の主因となっている。

  3. 損益と税金費用の乖離による純損益の変動性: 税引前損失-0.7億円に対し法人税等1.9億円が計上され、純損失は-2.7億円まで拡大した。繰延税金費用の影響が大きく、期間比較上の留意が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−0.4%8.0% (2.4%–15.8%)−8.5pt
純利益率−2.1%5.9% (1.6%–10.7%)−8.0pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、営業・純利益率とも赤字圏にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−4.1%9.3% (0.4%–16.9%)−13.4pt

売上高成長率も業種中央値を大幅に下回り、業種内では減収局面にある位置づけとなる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率は51.5%へ改善したが、販管費率の上昇がこれを相殺し営業赤字となった。収益構造上、販管費の柔軟性が今後の焦点となる。

  2. レンタル事業・クリクラ事業は増収増益で収益の柱となっている一方、建築コンサルティング・住宅事業の損失拡大が連結損益を下押ししており、事業ポートフォリオ間の収益格差が拡大している。

  3. 通期計画は売上高+7.8%、営業利益+12.7%増を見込むが、第1四半期の売上進捗率は19.7%、営業利益は赤字であり、残り3四半期での大幅な収益改善が計画達成の前提となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)497円
base(基準)505円
bull(強気)515円
算出前提値
1株純資産(BPS)531円
調整後予想EPS42.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向54.1%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.95倍 / 11.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 492円〜520円、ω±0.1で 505円〜506円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。