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97882027 第1四半期プライムJGAAP

株式会社 ナック 2027年度 第1四半期 決算

株式会社 ナックの2027年度第1四半期決算レポート

株式会社 ナック

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥125.3億¥130.8億-4.1%
営業利益¥-0.6億¥-0.4億-30.9%
経常利益¥-0.6億¥-0.3億-134.6%
純利益¥-2.7億¥-0.2億-964.0%
ROE-1.2%-0.1%-

Executive Summary

当四半期は減収・営業損失計上となり、主力2事業の採算改善が全社費用と不採算事業の重さで相殺される構図となった。売上高は125.3億円(前年130.8億円、-4.1%)、営業利益は-0.6億円(前年-0.4億円)、経常利益は-0.6億円(前年-0.3億円)、純利益は-2.7億円(前年-0.2億円)となった。減収の主因は建築コンサルティング(-29.0%)と住宅事業(-27.6%)の落ち込みで、クリクラ・レンタルの増収・増益では吸収できなかった。

業績変動要因

【売上高】売上高は125.3億円で前年比-4.1%の減収。クリクラ38.8億円(+2.8%)、レンタル45.7億円(+2.2%)が底堅く増収を確保した一方、建築コンサルティング7.9億円(-29.0%)、住宅13.3億円(-27.6%)が大幅減収となり全体を押し下げた。

【損益】営業損失0.6億円(前年-0.4億円)、経常損失0.6億円(前年-0.3億円)、純損失2.7億円(前年-0.2億円)と損失が拡大した。クリクラ(営業利益4.3億円、+35.9%)、レンタル(3.6億円、+34.7%)はマージンがそれぞれ11.2%、8.0%に改善した一方、建築コンサルティング(-2.4億円)、住宅(-2.3億円)の赤字が拡大し、全社費用約3.6億円と合わせて事業の稼ぐ力を相殺した。法人税等1.9億円の計上により税前損失0.7億円から純損失2.7億円へ拡大した。以上より、減収減益(コア事業は増収増益、全体としては減収減益)と結論できる。

セグメント別分析

セグメント別では利益率の二極化が顕著である。クリクラ(売上38.8億円、営業利益4.3億円、マージン11.2%)とレンタル(売上45.7億円、営業利益3.6億円、マージン8.0%)が主力の収益基盤で、いずれも前年から利益率が改善している。美容・健康は売上15.8億円で増収だが営業利益0.7億円とほぼ横ばい(マージン4.7%)。一方、住宅(売上13.3億円、営業利益-2.3億円、マージン-17.5%)と建築コンサルティング(売上7.9億円、営業利益-2.4億円、マージン-30.7%)は大幅な減収・赤字拡大となり、全社損益を圧迫する主因となっている。全社費用(未配分)は約3.6億円で、セグメント計の利益3.1億円を上回るため、営業損失に転落している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-0.4%、純利益率は-2.1%で、いずれも前年から悪化している。ROEは-1.2%で、純利益率の悪化が主因である。粗利率は51.5%(前年52.0%程度)と高水準を維持している。【キャッシュ品質】現金及び預金は49.3億円で前年78.5億円から大幅に減少しており、自己株式取得(発行済株式に対し自己株式6,240千株)などの資本配分と運転資本の積み上がりが背景にある。【投資効率】総資産は366.4億円(前年388.8億円)に減少し、資産効率の面では売掛金49.9億円・棚卸資産36.7億円が高水準で残っている。【財務健全性】自己資本比率は58.5%(前年59.5%)と依然高水準で、財務基盤は安定している。長期借入金22.9億円、短期借入金27.0億円を合算した有利子負債に対し、営業損失下では利払い負担の吸収力が低下している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、B/S推移から資金動向をみると、現金及び預金は49.3億円と前年の78.5億円程度から大きく減少している。自己株式は-29.1億円(前年-21.65億円)に積み増され、資本の株主還元方向への配分が資金流出の一因となっている。契約負債は14.8億円(前年8.2億円)に拡大し、前受収益によるキャッシュ先行の効果は下支え要因として働いている。一方、売掛金49.9億円・棚卸資産36.7億円は高水準で、運転資本への資金拘束が続いている状況がうかがえる。

収益の質

当期の損益は特別損益の影響が軽微(特別利益0.03億円、特別損失0.15億円)であり、営業損失・経常損失はいずれも事業本体の収益力を反映した経常的な結果とみられる。営業外収支は受取配当0.1億円などの安定的な収益がある一方、支払利息0.2億円と為替差損0.1億円が費用側に計上され、営業外費用が営業外収益を上回っている。経常損失0.6億円に対し純損失2.7億円と乖離が大きいのは、法人税等1.9億円が計上されたためで、税前損失0.7億円から税負担により損失が拡大した構図である。この税負担は評価性引当等の影響を含む可能性があり、通期でみた実効税率の平準化が今後の純利益動向を左右する。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高635.0億円(前年比+7.8%)、営業利益28.0億円(+12.7%)、経常利益28.0億円(+12.6%)、EPS40.67円、配当22.00円で、期中の予想修正はない。当四半期の進捗は売上高が635.0億円に対し125.3億円で19.7%と、単純な四分の一(25%)の水準を下回っている。利益面は営業・経常ともに損失であり、通期計画達成には下期における住宅・建築コンサルティング事業の損益改善と、クリクラ・レンタルの増益基調の継続が前提となる。

株主還元

会社計画の年間配当は22.00円(前年5円)で、EPS計画40.67円に対する配当性向は約54%となる。当四半期は純損失であるため実績ベースでの配当性向算定は意味を持たないが、自己資本比率58.5%と厚い資本基盤が配当のクッションとなっている。自己株式は6,240千株(発行済株式の13.4%相当)まで積み増されており、配当に加えた株主還元の一環として資本配分が行われている点がうかがえる。

リスク要因

  1. 不採算セグメントの継続赤字リスク: 住宅事業(営業利益-2.3億円、マージン-17.5%)と建築コンサルティング(-2.4億円、マージン-30.7%)が大幅赤字で、全社損益を圧迫している。両事業の需要動向と固定費吸収状況が今後の焦点となる。

  2. 資金流動性・金利負担の変化: 現金及び預金が前年比で大きく減少(49.3億円)し、短期借入金27.0億円を含む有利子負債への依存度が相対的に上昇している。支払利息は0.2億円で前年0.17億円から増加している。

  3. 運転資本の長期化: 売掛金49.9億円・棚卸資産36.7億円が総資産の高い比率を占め、資金が営業サイクルに拘束される状況が続いている。在庫・売掛の管理状況が今後のキャッシュ創出力に影響する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率-0.4%8.1% (2.3%–15.9%)-8.5pt
純利益率-2.1%5.9% (1.6%–10.7%)-8.0pt

業種中央値と比較して営業・純利益率ともに大きく下回り、収益性面では業種内で下位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)-4.1%9.3% (0.4%–16.9%)-13.4pt

業種中央値が増収基調にあるのに対し自社は減収であり、成長性でも業種内で下位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. クリクラ・レンタル事業の利益率改善(それぞれ11.2%、8.0%)は前年から明確な上昇を示し、サブスク型収益基盤が全社収益の下支えとなっている構造が確認できる。

  2. 住宅・建築コンサルティング事業の赤字拡大が全社損益を営業損失に転落させている主因であり、両事業の損益分岐点改善が通期業績の進捗を左右する構造的な論点である。

  3. 通期計画に対するQ1進捗は売上19.7%、利益は損失であり、下期偏重の計画達成には赤字セグメントの改善に加え、法人税等の一時的な負担が平準化することが条件となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)497円
base(基準)505円
bull(強気)515円
算出前提
1株純資産(BPS)531円
調整後予想EPS42.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向54.1%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.95倍 / 11.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 492円〜520円、ω±0.1で 505円〜506円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。