| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥86.9億 | ¥77.1億 | +12.7% |
| 営業利益 | ¥-0.8億 | ¥-8.8億 | +91.1% |
| 経常利益 | ¥-0.6億 | ¥-8.6億 | +93.0% |
| 純利益 | ¥-0.8億 | ¥-6.2億 | +87.1% |
| ROE | -0.2% | -1.7% | - |
情報サービス事業を展開する同社は、増収と原価率改善により営業損失・経常損失・純損失がいずれも大幅に縮小し、収益改善トレンドが鮮明となった四半期だった。売上高は86.9億円(前年77.1億円、YoY+12.7%)、営業利益は-0.8億円(前年-8.8億円、赤字幅91.1%縮小)、経常利益は-0.6億円(前年-8.6億円、同93.0%縮小)、純利益は-0.8億円(前年-6.2億円、同87.1%縮小)となった。粗利率は17.6%と前年9.9%から7.7pt改善しており、増収効果と原価率低下が損益改善の主因である。
【売上高】売上高は86.9億円で前年比+12.7%の増収。同社は情報サービス事業の単一セグメントであり、セグメント別の内訳開示はない。前受金は0.7億円で前年0.2億円から増加しており、案件の積み上がりを示唆する。
【損益】売上総利益は15.3億円、粗利率17.6%は前年9.9%から+7.7pt改善した。売上原価の伸び(+3.1%)を売上高の伸び(+12.7%)が上回り、原価率低下に寄与した。販管費は16.1億円で前年16.5億円からほぼ横ばい(-2.2%)にとどまり、固定費抑制により増収効果が損益改善に直結した。結果として営業損失は0.8億円と前年8.8億円から91.1%縮小した。営業外損益は受取配当0.2億円等により小幅の黒字となり、経常損失は0.6億円(93.0%縮小)。特別利益0.1億円を計上したが金額は僅少で、一時的要因としての影響は限定的である。税引前損失0.5億円に対し法人税等0.3億円を計上し、純利益は-0.8億円(前年-6.2億円、87.1%縮小)となった。増収により損益が大幅に改善した増収増益(赤字幅縮小)の構図である。
【収益性】営業利益率は-0.9%で前年-11.4%から+10.5pt改善し、純利益率も-0.9%で前年-8.0%から+7.1pt改善した。粗利率17.6%は前年9.9%から改善したものの、依然として販管費を吸収する水準には届いていない。【キャッシュ品質】営業CFは76.9億円と純利益(-0.8億円)を大きく上回り、売上債権の減少(+82.2億円)など運転資本の解放が主因である。【投資効率】ROEは-0.2%で前年-1.7%から改善したが依然マイナス圏にある。EBITベースの利息カバレッジは-5.2倍(EBIT-0.8億円÷支払利息0.15億円)で、営業損益での金利負担吸収力は課題。設備投資2.1億円は減価償却7.2億円の0.29倍にとどまり、投資水準は抑制的である。【財務健全性】自己資本比率は75.0%で前年74.9%からほぼ横ばいの高水準。流動比率は328.6%(流動資産227.2億円÷流動負債69.1億円)と厚く、長期借入金27.1億円に対し現金及び預金161.4億円が大幅に上回っている。
営業CFは76.9億円で前年94.6億円から-18.7%減少したが、水準としては引き続き高い。主因は売上債権の減少(+82.2億円)による資金化で、棚卸資産の減少(+2.8億円)も寄与した一方、仕入債務の減少(-12.7億円)が押し下げ要因となった。投資CFは6.7億円のプラスで、設備投資2.1億円等の支出を投資有価証券の回収等が上回った。財務CFは-7.1億円で、長期借入金の返済(-2.1億円)と配当金の支払い(-5.0億円)が主な流出要因である。フリーキャッシュフローは83.6億円と潤沢で、営業損益が赤字圏にある中でも財務基盤を支えている。ただしこの水準は売上債権回収という一時的な運転資本の解放に依存しており、平常化後のキャッシュ創出力の確認が今後の焦点となる。
当期の収益はコア事業である情報サービス売上によるもので、特別利益は0.1億円と僅少であり経常性は高い。営業外収益0.35億円は受取配当0.2億円等で構成され売上比0.4%と低く、損益への影響は限定的である。税引前損失0.5億円に対し法人税等0.3億円を計上した結果、実効税率はマイナスとなっており、税効果の影響が純利益を押し下げた形である。アクルーアルの観点では、営業CF(76.9億円)が純利益(-0.8億円)を大幅に上回り、両者の乖離は主に売上債権の減少など運転資本の一時的な解放に起因する。恒常的な収益力を評価する上では、この運転資本効果を除いた営業損益ベースの改善(前年比91.1%の赤字縮小)がより重要な指標となる。
通期計画は売上高400.0億円(前期比+9.2%)、営業利益25.0億円、経常利益25.0億円、純利益17.0億円、EPS81.64円、配当55円で据え置かれており、業績予想・配当予想ともに修正はない。第1四半期の売上進捗率は21.7%(86.9億円/400.0億円)で、四半期均等進捗の目安25%をやや下回る。利益面は営業損失0.8億円、経常損失0.6億円、純損失0.8億円と、通期黒字化計画に対して赤字でのスタートとなった。同社の情報サービス事業は下期に案件検収が集中する傾向があり、通期計画の達成は下期の売上積み上げと採算改善に依存する構造である。
配当予想は年間55円で据え置かれ、修正はない。発行済株式数(自己株式控除後)約2,082万株に基づく年間配当総額は約11.5億円と試算され、通期純利益計画17.0億円に対する配当性向は約67.4%となる。第1四半期のフリーキャッシュフロー83.6億円および現金及び預金161.4億円は、当該配当総額を十分に上回る水準にある。ただし当期のキャッシュ創出は売上債権回収という一時的要因の影響が大きく、配当の持続性を評価する上では通期の営業損益黒字化とキャッシュフローの平常化が確認ポイントとなる。
収益性の低位固定化リスク: 粗利率17.6%は改善したものの、営業利益率-0.9%は業種中央値8.1%を-9.0pt下回る。案件採算の悪化や原価上昇が生じた場合、再び赤字幅が拡大するリスクがある。
運転資本反転リスク: 当期の営業CF76.9億円は売上債権の減少(+82.2億円)に大きく依存しており、今後の売上増加局面で売上債権が再び積み上がれば、営業CFの水準は大きく低下する可能性がある。
金利負担・コア収益力に関するリスク: EBITベースの利息カバレッジは-5.2倍(EBIT-0.8億円÷支払利息0.15億円)であり、営業損益が黒字化しない限り、長期借入金27.1億円に対するコア収益での返済余力は限定的である。ただし現金及び預金161.4億円による流動性バッファは厚い。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | -0.9% | 8.1% (2.3%–15.9%) | -9.0pt |
| 純利益率 | -0.9% | 5.9% (1.6%–10.7%) | -6.8pt |
収益性指標は業種中央値を大きく下回り、IQR下限も下回る位置にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.7% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +3.4pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、IQR上位に位置する水準である。
※出所: 当社集計
売上高は前年比+12.7%増収となり、業種中央値9.3%を上回る成長率を示した。増収に伴い粗利率が7.7pt改善し、固定費抑制と相まって営業損失・純損失が9割前後縮小したことは、損益分岐点の低下を示唆する。
粗利率17.6%、営業利益率-0.9%は業種中央値8.1%を依然として下回っており、収益性の絶対水準は業種内で低位にある。通期計画(営業利益25億円)の達成には、下期における粗利率のさらなる改善が前提となる。
自己資本比率75.0%、流動比率328.6%と財務健全性は高水準を維持している。一方、営業CFの多くが売上債権回収という一時的要因に依存しており、平常化後のキャッシュ創出力が今後の確認点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,516円 |
| base(基準) | 1,531円 |
| bull(強気) | 1,550円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,755円 |
| 調整後予想EPS | 85.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 67.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.87倍 / 17.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,491円〜1,574円、ω±0.1で 1,524円〜1,536円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。