クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥405.9億 | ¥387.4億 | +4.8% |
| 営業利益 | ¥27.9億 | ¥25.3億 | +10.0% |
| 経常利益 | ¥28.7億 | ¥26.3億 | +9.1% |
| 純利益 | ¥12.2億 | ¥18.9億 | −35.7% |
| ROE(年換算) | 5.5% | 8.6% | - |
Executive Summary
本決算の最重要ポイントは、営業段階では増収増益を維持した一方、特別損失の計上により親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に減少した点である。売上高は405.9億円(前年比+4.8%)、営業利益は27.9億円(同+10.0%)、経常利益は28.7億円(同+9.1%)となった。連結の当期純利益は12.2億円(同△35.7%)で、親会社株主に帰属する当期純利益は9.9億円(同△41.9%)だった。営業増益の主因は、売上総利益の増加と販管費の減少(62.7億円から61.9億円)である。最終減益の主因は、特別損失14.1億円が特別利益4.5億円を上回ったことにある。
業績変動要因
【売上高】売上高は405.9億円で、前年比+4.8%の増収となった。主力のセキュリティ事業は395.6億円(+4.7%)で、全体の97.5%を占める。ビル管理・不動産事業は10.2億円(+9.0%)である。増収の中心は主力事業の伸びで、新規連結子会社の寄与も背景にあるとみられる。
【損益】売上総利益は89.8億円で、粗利率は22.1%(前年22.7%)と低下した。一方、販管費率は15.2%(前年16.2%)に低下し、営業利益率は6.9%(前年6.5%)へ1pt弱改善した。販管費の抑制が原価率上昇を吸収した形である。経常利益は営業外収支を含め28.7億円(+9.1%)となった。特別損失14.1億円(前年0.04億円)は一時的要因で、税引前利益は19.0億円(前年28.6億円)に減少した。法人税等は6.8億円、非支配株主に帰属する利益は2.3億円である。結論として、増収増益(営業・経常段階)だが、最終利益は減益となった。
セグメント別分析
セキュリティ事業は売上高395.6億円(+4.7%)、営業利益25.6億円(+6.2%)、利益率6.5%で、全社営業利益の大半を占める。ビル管理・不動産事業は売上高10.2億円(+9.0%)、営業利益2.2億円(+87.6%)、利益率21.4%と高収益だが、売上構成比は2.5%にとどまる。全社の成長はセキュリティ事業に強く依存している。
当期は連結子会社の関西シーエスピーが三和警備保障を取得し、のれんが2.1億円増加した(暫定算定)。固定資産の重要な減損損失はない。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は6.9%(前年6.5%)、粗利率は22.1%、販管費率は15.2%である。ROE(年換算)は5.5%で、特別損失の影響により利益面の指標は押し下げられている。EPSは70.44円(前年117.41円、△40.0%)である。【キャッシュ品質】営業CFは42.6億円(前年比△7.9%)で、親会社株主に帰属する当期純利益9.9億円の約4.3倍である。ただし売上債権の減少21.3億円と棚卸資産の減少5.9億円が押し上げ要因に含まれる。【投資効率】設備投資は10.1億円で減価償却費14.6億円を下回る。無形固定資産取得6.8億円を加えると投資額は16.9億円で、償却費を上回る。フリーCF(営業CF+投資CF)は23.2億円である。【財務健全性】自己資本比率は64.1%、流動比率は199.0%(流動資産382.4億円÷流動負債192.1億円)である。現金及び預金158.7億円に対し借入金は約37億円で、財務余力は大きい。のれんは9.9億円で、純資産の2.2%にとどまる。
キャッシュフロー分析
営業CFは42.6億円で、前年の46.2億円から減少したものの、利益を大きく上回る水準を維持した。運転資本変動前の小計は58.6億円で、法人税等の支払10.1億円を差し引いた結果である。売上債権の減少による21.3億円の流入が支えとなった一方、前受金の減少7.8億円と仕入債務の減少4.0億円が流出要因となった。投資CFは△19.4億円(前年△46.9億円)で、前年にあった大型の子会社株式取得による支出が縮小した。財務CFは△15.2億円(前年+8.3億円)で、配当支払4.2億円や借入金返済、リース債務返済が中心である。フリーCFは23.2億円で、中間配当額の概算(約5.6億円)を十分に上回る。ただし運転資本の改善は反復が保証されないため、営業CFの水準は持続性の面で留意が必要である。
収益の質
経常利益28.7億円から税引前利益19.0億円への差は、特別損益の純損失9.7億円によるものである。特別利益4.5億円には保険金収入4.0億円と投資有価証券売却益0.2億円が含まれ、いずれも非経常的である。特別損失14.1億円も一時的要因であり、営業段階の収益力とは区別して評価する必要がある。営業外収益は1.4億円で、うち受取配当金は0.7億円と、経常利益への寄与は小さい。連結の当期純利益12.2億円から非支配株主に帰属する利益2.3億円を除くと、親会社株主に帰属する当期純利益は9.9億円となる。営業CFが利益を大きく上回る点は利益の現金裏付けを示す。一方、運転資本の改善が寄与しているため、その持続性は別途確認が必要である。包括利益は10.4億円で、有価証券評価差額金(△0.6億円)と退職給付に係る調整額(△1.2億円)がマイナスに作用した。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高800.0億円(+1.6%)、営業利益39.0億円(△13.3%)、経常利益40.0億円(△14.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益18.0億円(△28.1%)、EPS128.27円である。当四半期に業績予想の修正があった。
上期の進捗率は売上高50.7%に対し、営業利益71.5%、経常利益71.7%、親会社株主に帰属する当期純利益54.8%である。下期の営業利益は差し引き11.1億円、下期営業利益率は約2.8%となり、上期の6.9%から大きく低下する計画である。下期の採算が焦点となる。
株主還元
中間配当は1株40円で、前年同期の30円から増額された。通期の配当予想は81円である。中間配当額は期中平均株式数(約1,400万株)で概算すると約5.6億円で、親会社株主に帰属する当期純利益9.9億円に対する配当性向は約57%となる。フリーCF23.2億円は同額を約4.1倍カバーする。通期予想ベースの配当性向は、予想純利益18.0億円に対し約63%である。自社株買いは0.005億円とごくわずかで、還元は配当が中心である。
リスク要因
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事業集中リスク: セキュリティ事業が売上高の97.5%、セグメント営業利益の大半を占める。粗利率は22.1%と前年の22.7%から低下しており、人件費上昇の価格転嫁が進まない場合、利益率への圧力が続く可能性がある。
-
特別損益・利益変動リスク: 特別損失14.1億円により、営業増益(+10.0%)にもかかわらず親会社株主に帰属する当期純利益は△41.9%となった。同様の損失が再発すれば、最終利益の変動が大きくなる。
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運転資本・買収関連リスク: 営業CFには売上債権・棚卸資産の減少計27.2億円が含まれ、同水準の流入は前提にできない。また、三和警備保障の取得に伴うのれん(暫定算定)の取得原価配分が確定すれば、数値が変動し得る。のれん残高は9.9億円で、純資産の2.2%である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.9% | 9.5% (4.2%–15.5%) | −2.6pt |
| 純利益率 | 3.0% | 7.0% (3.3%–11.7%) | −4.0pt |
収益性は営業利益率・純利益率ともに業種中央値を下回り、四分位範囲の下位寄りに位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.8% | 8.2% (1.7%–16.8%) | −3.4pt |
成長率は業種中央値を下回るが、四分位範囲の内側に位置する。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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営業段階は増収増益(売上高+4.8%、営業利益+10.0%)で、販管費の抑制が粗利率の低下を補った。一方、最終利益は特別損失で押し下げられており、本業の収益力と一時要因を切り分けて確認する必要がある。
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営業CFは利益を大きく上回り、流動比率199.0%、自己資本比率64.1%と財務基盤は厚い。ただし営業CFには売上債権の減少などの運転資本要因が含まれる。
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通期計画は営業利益の進捗率が71.5%に達する一方、下期営業利益率は約2.8%と低く設定されている。下期の採算推移と特別損益の動向が、今後の決算確認上の焦点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,664円 |
| base(基準) | 2,688円 |
| bull(強気) | 2,718円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,171円 |
| 調整後予想EPS | 134.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.99%(10年国債 2.99% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 63.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.85倍 / 20.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,617円〜2,763円、ω±0.1で 2,673円〜2,698円。
注記:
- 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 46%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-09 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。