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97392027 第1四半期プライムJGAAP

NSW(9739) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益2%減

2027年度第1四半期の売上高は119.5億円(前年同期比+4.4%)、営業利益は8.5億円(同-1.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

NSW株式会社

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥119.5億¥114.5億+4.4%
営業利益¥8.5億¥8.6億−1.6%
経常利益¥8.7億¥9.0億−3.1%
純利益¥5.8億¥6.0億−4.6%
ROE1.6%1.6%-

Executive Summary

増収ながら販管費増とセグメントミックス悪化により営業減益となり、増収減益の決算であった。売上高は119.5億円(前年比+4.4%)となったが、営業利益は8.5億円(同-1.6%)、経常利益は8.7億円(同-3.1%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は5.8億円(同-4.6%)といずれも小幅減益となった。主因はサービスソリューション事業の営業損失転落と広告宣伝費を中心とする販管費の増加(+6.8%)で、売上総利益の伸び(+3.3%)を上回るコスト増が収益性を圧迫した。

業績変動要因

【売上高】売上高は119.5億円で前年比+4.4%の増収。ServiceSolution(+16.4%)とEB(+8.4%)が牽引した一方、EPSolutionは-10.8%と減収に転じ、事業間で明暗が分かれた。

【損益】売上総利益は21.4億円(+3.3%)にとどまり、粗利率は17.9%と前年比約0.2pt低下した。販管費は12.9億円(+6.8%)と粗利の伸びを上回るペースで増加し、なかでも広告宣伝費が1.1億円と前年0.3億円から大きく拡大した。ServiceSolutionが営業損失0.8億円(前年-0.2億円)へ悪化したことが全社の営業利益率を7.1%(前年7.5%)へ押し下げた主因である。経常利益・純利益への影響は営業外・特別損益がいずれも軽微なため、営業利益の減益がそのまま波及している。増収減益の決算であり、収益性の低下がトップライン成長を打ち消した格好である。

セグメント別分析

EBが売上27.4億円(+8.4%)、営業利益3.3億円(+6.2%、利益率12.0%)で主力事業となり、DVSolutionも売上22.7億円(+4.2%)、営業利益2.7億円(+13.8%、利益率12.0%)と堅調に推移した。EPSolutionは売上29.6億円(-10.8%)と減収したが、営業利益3.3億円(-3.8%、利益率11.0%)は比較的踏みとどまった。一方、ServiceSolutionは売上39.8億円(+16.4%)と増収した一方で営業損益は-0.8億円(前年-0.2億円)へ赤字幅が拡大し、利益率は-2.0%となった。同セグメントは全社売上の3割強を占める規模であるため、その採算悪化が全社営業利益率の圧迫要因として構造的に効いている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は7.1%で前年7.5%から低下し、純利益率も4.8%(前年5.3%)へ縮小した。粗利率17.9%は前年18.1%からの小幅低下にとどまるが、販管費率10.8%(前年10.6%)の上昇が収益性低下に寄与している。【キャッシュ品質】営業キャッシュフローは23.5億円で純利益5.8億円の約4.1倍にあたり、利益の裏付けとなる現金創出力は良好である。【投資効率】ROEは1.6%(四半期実績ベース)で、純利益率の低下が主因となっている。総資産は477.6億円、純資産は372.1億円で、いずれも前年から減少している。【財務健全性】自己資本比率は77.9%と前年76.9%から改善し、財務基盤は保守的な水準を維持している。流動資産325.5億円に対し流動負債74.6億円と、短期の支払余力は厚い。

キャッシュフロー分析

営業キャッシュフローは23.5億円となり、前年9.9億円から大幅に増加した。主因は売上債権の回収進展(+33.9億円寄与)で、賞与引当金の減少(-6.1億円)が一部相殺した。投資キャッシュフローは-41.1億円で、投資有価証券の取得40.0億円が中心となり、設備投資は0.6億円と減価償却費1.1億円を下回る抑制的な水準にとどまった。財務キャッシュフローは-11.3億円で、主に配当金の支払いによるものである。営業CFと投資CFを合わせたフリーキャッシュフローは-17.6億円となったが、これは余資運用としての有価証券取得によるものであり、期末現金及び預金は167.7億円と引き続き厚みのある水準を維持している。

収益の質

当期の損益は営業外収益0.3億円、営業外費用0.1億円といずれも僅少で、経常的な事業損益が業績の大半を占める。特別利益・特別損失もそれぞれ0.03億円と均衡しており、一時的要因が業績に与えた影響は限定的である。包括利益は5.8億円で純利益5.8億円とほぼ一致しており、為替換算調整額や退職給付に係る調整額といったその他の包括利益項目の影響は小さい。営業CFが純利益の約4.1倍にあたる水準で創出されている点は、利益の現金裏付けが強いことを示しており、収益の質は総じて良好と評価できる。一方で、営業利益率の低下はセグメントミックスの悪化と販管費増加という構造的要因に起因するため、次期以降の推移確認が収益性評価のポイントとなる。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する進捗率は、売上高22.1%、営業利益15.7%、経常利益16.0%、純利益15.4%となった。第1四半期時点の進捗としては、下期偏重の季節性を考慮すれば売上高は概ね順調な水準にあるが、利益面は単純進捗率25%を大きく下回っており、進捗はやや鈍い。この要因はServiceSolutionの採算悪化と販管費増加によるもので、通期計画(営業利益54.0億円、経常利益54.5億円)の達成には、上期以降の収益性改善が課題となる。なお、当四半期において業績予想の修正は行われていない。

株主還元

配当予想は年間125円で、前年配当(中間40円)から増額水準にある。会社計画の純利益375百万円(37.5億円)ベースで試算すると、想定配当総額は約18.6億円となり、配当性向は約49.7%となる。当期の営業キャッシュフローは23.5億円と配当支払額(財務CFにおける支払含む)を上回る水準で創出されており、配当の裏付けとなる現金創出力は確保されている。なお、自社株買いに関する開示はなく、株主還元は配当が中心となっている。

リスク要因

  1. セグメントミックス悪化リスク: ServiceSolutionの営業損失が-0.8億円(前年-0.2億円)に拡大しており、売上構成比が高い同セグメントの採算悪化が全社営業利益率を7.1%まで押し下げている。同セグメントの収益改善が遅れる場合、通期の利益計画達成に影響する可能性がある。

  2. 販管費増加によるコスト圧迫リスク: 販管費は12.9億円(+6.8%)と売上高の伸び(+4.4%)を上回るペースで増加し、特に広告宣伝費が前年比で大幅増となった。この投資が収益改善につながらない場合、利益率の低下が継続する可能性がある。

  3. 投資有価証券積み増しに伴う市況変動リスク: 投資有価証券残高は60.0億円と前年の20.0億円から+200%増加しており、余資運用の比重が高まっている。市場価格変動により評価額が変動する可能性がある点は留意点である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率7.1%8.1% (2.3%–15.9%)−1.0pt
純利益率4.8%5.9% (1.6%–10.7%)−1.1pt

自社の収益性は業種中央値をやや下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.4%9.3% (0.4%–16.9%)−4.9pt

売上成長率も業種中央値を下回っており、IT・通信業内では成長スピードの面で相対的に緩やかな位置づけとなる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 収益性の小幅悪化が観察される。粗利率は17.9%(前年18.1%)、営業利益率は7.1%(前年7.5%)といずれも低下しており、販管費の伸び(+6.8%)が売上成長(+4.4%)を上回る構図が続いている点は、今後の利益率推移を見る上での着眼点となる。

  2. セグメント間の収益格差が拡大している。EB・DVSolutionが利益率12.0%と安定する一方、ServiceSolutionは営業損失に転落しており、同セグメントの損益改善時期が全社収益性のカギを握る。

  3. キャッシュ創出力は良好である。営業キャッシュフローは23.5億円と純利益の約4.1倍に達し、投資有価証券への積み増し(+40億円)を行いつつも期末現金167.7億円を維持しており、財務健全性は自己資本比率77.9%とともに高水準を保っている。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,511円
base(基準)2,563円
bull(強気)2,627円
算出前提
1株純資産(BPS)2,497円
調整後予想EPS264.7円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向49.7%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.03倍 / 9.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,494円〜2,636円、ω±0.1で 2,562円〜2,565円。

注記:

  • のれん償却 0.8円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。