クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥224.2億 | ¥182.7億 | +22.7% |
| 営業利益 | ¥18.7億 | ¥7.8億 | +140.6% |
| 経常利益 | ¥19.2億 | ¥8.1億 | +137.4% |
| 純利益 | ¥18.4億 | ¥19.2億 | −4.0% |
| ROE(年換算) | 10.0% | 11.1% | - |
Executive Summary
売上高の大幅回復により営業利益は倍増以上に改善したが、特別利益の剥落で純利益は前年並みにとどまった、増収増益ながら利益の質にはばらつきがある決算となった。売上高は224.2億円(前年比+22.7%)、営業利益は18.7億円(同+140.6%)、経常利益は19.2億円(同+137.4%)となった一方、純利益は18.4億円(同-4.0%)と小幅減益。前年に計上された負ののれん発生益(11.4億円)や段階取得に係る差益(3.4億円)等の特別利益が当期は縮小し、営業面の改善が純利益に完全には反映されていない。
業績変動要因
【売上高】売上高は224.2億円で前年同期182.7億円から+22.7%増加した。事業セグメントはホテル経営及び附帯業務の単一セグメントであり、宿泊・料理飲食・貸席等の需要回復が全体の増収を牽引したとみられる。売掛金は前年比+30.6%増加しており、売上拡大に伴う売上債権の増加が確認できる。
【損益】営業利益は18.7億円(前年比+140.6%)、経常利益は19.2億円(同+137.4%)と大きく改善し、営業利益率は8.3%(前年4.2%)へ改善した。売上原価・販管費の増加率(それぞれ+9.3%、+19.2%)は売上増加率+22.7%を下回り、営業レバレッジが効いた形である。一方、純利益は18.4億円(同-4.0%)とほぼ前年並みで、前年同期に計上された特別利益(負ののれん発生益11.4億円、段階取得に係る差益3.4億円等、合計14.8億円)が当期は縮小した影響が大きい。当期の特別損失は0.7億円(減損損失0.3億円、固定資産除却損0.3億円)にとどまる。結論として、営業面では明確な増収増益であるが、特別項目の反動により純利益ベースでは増収減益に近い実態となっている。
セグメント別分析
当社グループはホテル経営及びホテル附帯業務を単一の事業セグメントとしており、セグメント情報の記載は省略されている。地域別売上構成等の開示もないため、セグメント別の分析は行っていない。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は8.3%で前年の4.2%から改善し、純利益率は8.2%となった。ROE(年換算)は10.0%で、デュポン分解では純利益率8.2%、総資産回転率0.556回、財務レバレッジ1.65倍の組み合わせで構成される。【キャッシュ品質】特別利益(前年14.8億円)が前年純利益を押し上げていたことを踏まえると、当期の営業利益改善は事業回復による経常的な収益力向上を反映しており、前年に比べ利益の質は改善している側面がある。【投資効率】総資産は403.3億円、純資産は245.1億円で、自己資本比率は60.8%(前年56.0%)へ上昇した。固定資産は234.1億円と資産の約58%を占め、有形固定資産と保証金・敷金(127.1億円)が資本の中核を成す。【財務健全性】現金及び預金は119.2億円、長期借入金は2.9億円、短期借入金は0.8億円と有利子負債は極めて小さく、保守的な資本構成が確認される。流動資産169.2億円に対し流動負債49.5億円で、流動比率は約342%と高水準にある。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示は限定的だが、貸借対照表の変化から資金動向を確認できる。現金及び預金は119.2億円で前年113.6億円から増加し、資金余力は拡大している。一方、売掛金は前年比+30.6%(+6.3億円)、買掛金は+89.3%(+4.6億円)と増加しており、売上拡大に伴う運転資本の拡大が進んでいる。利益剰余金は127.8億円で前年110.97億円から+15.2%増加し、内部留保の蓄積が続いている。有利子負債が小さく金利負担も限定的であることから、資金繰り面での圧迫要因は乏しいと考えられる。
収益の質
当期の税引前利益18.5億円のうち法人税等はわずか0.1億円にとどまり、実効負担が軽い点が純利益率を押し上げている。前年同期は特別利益として負ののれん発生益11.4億円、段階取得に係る差益3.4億円など合計14.8億円の一時的要因が純利益を大きく押し上げていたが、当期はこうした一時項目がほぼ解消し、特別損失0.7億円(減損損失0.3億円等)が小幅に発生するのみとなった。この結果、営業利益・経常利益は大幅改善したにもかかわらず純利益は前年同水準にとどまり、当期の利益構成は前年に比べ経常的な収益に依拠する形へ変化している。包括利益は18.6億円で純利益18.4億円との差は小さく、有価証券評価差額金や退職給付調整額の影響は限定的であり、アクルーアルの観点からは大きな乖離は見られない。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想は売上高292.0億円(前年比+16.0%)、営業利益9.0億円(同-1.4%)、経常利益9.0億円(同+13.0%)、EPS39.28円、配当5.00円としている。第3四半期累計で売上高224.2億円、営業利益18.7億円を計上しており、営業利益は通期予想9.0億円を四半期累計で既に超過している状況にある。通期予想における営業利益の前年比マイナス想定と、四半期累計での大幅な営業増益との間には差異があり、下期の需要動向や一時要因の有無によって進捗の実態は変動しうる。
株主還元
配当予想は期末5.00円(中間0円)であり、通期純利益予想6.0億円を基準とした配当性向は概算で約4%程度と保守的な水準にとどまる。自己株式の取得等は開示されておらず、還元は配当のみで評価される。現金及び預金119.2億円、有利子負債3.7億円という保守的な財務構成から、配当の支払余力自体は十分にあると考えられる。
リスク要因
-
収益の一時項目依存リスク: 前年同期に特別利益14.8億円(負ののれん発生益11.4億円等)が発生していた一方、当期は特別損失0.7億円と一時項目の構成が大きく変化している。純利益の年度間比較においてこの非経常項目の影響を踏まえた評価が必要である。
-
運転資本拡大リスク: 売掛金は前年比+30.6%(+6.3億円)、買掛金は+89.3%(+4.6億円)と増加しており、売上拡大に伴う資金需要の拡大が進んでいる。回収・支払サイトの変化を含め運転資本管理の動向が注目される。
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退職給付関連負債: 退職給付に係る負債は51.0億円で総資産の約12.7%を占め、前年52.7億円からはやや減少しているものの、固定負債の主要構成要素として継続的な負担水準にある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.3% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +0.0pt |
| 純利益率 | 8.2% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +2.1pt |
営業利益率は業種中央値と同水準だが、純利益率は中央値を上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 22.7% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | +12.3pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、IQR上限を超える高い成長を示している。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益・経常利益はそれぞれ+140.6%、+137.4%と大幅に改善し、営業利益率は前年4.2%から8.3%へ上昇した。売上増加に対して売上原価・販管費の伸びが相対的に抑制されており、事業回復に伴う収益構造の改善が確認できる。
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純利益は前年比-4.0%とほぼ横ばいだが、これは前年同期の特別利益(負ののれん発生益等、合計14.8億円)の反動によるもので、営業段階の改善傾向とは区別して捉える必要がある。
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自己資本比率は60.8%(前年56.0%)へ上昇し、有利子負債は3.7億円と小さく、流動比率も約342%と高水準にある。財務基盤は保守的で安定性が高い一方、ROEは10.0%にとどまり、資産効率の面では改善余地が観察される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,248円 |
| base(基準) | 1,260円 |
| bull(強気) | 1,263円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,605円 |
| 調整後予想EPS | 43.2円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 12.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.79倍 / 29.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,225円〜1,296円、ω±0.1で 1,249円〜1,267円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(305%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。