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96842027 第1四半期プライムJGAAP

株式会社 スクウェア・エニックス・ホールディングス 2027年度 第1四半期 決算

株式会社 スクウェア・エニックス・ホールディングスの2027年度第1四半期決算レポート

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥784.2億¥592.8億+32.3%
営業利益¥170.1億¥90.2億+88.6%
経常利益¥187.7億¥68.9億+172.4%
純利益¥132.5億¥48.1億+175.5%
ROE3.7%1.4%-

Executive Summary

売上高・利益ともに大型タイトルの寄与でトリプル増益となり、増収率を大きく上回る増益率を確保した点が今四半期の最重要ポイント。売上高は784.2億円(前年比+32.3%)、営業利益は170.1億円(同+88.6%)、経常利益は187.7億円(同+172.4%)、純利益は132.5億円(同+175.5%)となった。デジタルエンタテインメント事業の高採算タイトルへの構成シフトと販管費の伸び抑制による営業レバレッジが、増収率を上回る増益率をもたらした主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は784.2億円で前年比+32.3%。セグメント別ではデジタルエンタテインメントが499.6億円(構成比63.7%、YoY+51.8%)と全社成長を牽引し、出版72.6億円(+11.0%)、マーチャンダイジング46.1億円(+22.3%)、アミューズメント170.9億円(+3.8%)が続いた。デジタルエンタテインメントの構成比拡大が増収の中心的要因である。

【損益】営業利益は170.1億円(+88.6%)、営業利益率21.7%は前年15.2%から大幅改善した。粗利率は56.3%とほぼ横ばいで、原価構造に大きな変化はなく、販管費の伸び(+11.1%)が売上成長(+32.3%)を大きく下回ったことが利益率改善の主因である。経常利益は為替差益7.7億円・受取利息7.1億円の押し上げで187.7億円(+172.4%)となり、営業利益からの上乗せ幅が拡大した。純利益は法人税等56.0億円の計上を経て132.5億円(+175.5%)。経常利益と純利益の差(-29.4%)は税負担の増加によるもので、特別損益(特別利益1.0億円、特別損失0.1億円)の影響は限定的である。増収増益。

セグメント別分析

デジタルエンタテインメントが売上499.6億円(+51.8%)、営業利益155.8億円(+91.8%)、利益率31.2%と全社を牽引し、売上構成比は63.7%に達した。出版は売上72.6億円(+11.0%)、利益率34.6%と4セグメント中最も高いマージンを維持。マーチャンダイジングは売上46.1億円(+22.3%)、利益率33.8%で高採算を確保した。アミューズメントは売上170.9億円(+3.8%)、利益率11.2%と他セグメントより低水準にとどまり、稼働率やコスト構造の面で相対的に成長ペースが緩やかである。デジタルエンタテインメントへの利益集中度の高さは、今後のタイトルパイプラインの動向が業績全体に与える影響の大きさを示している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率21.7%は前年15.2%から+648bp改善し、純利益率16.9%も前年8.1%から+880bp上昇した。粗利率56.3%は前年56.4%とほぼ横ばいで、利益率改善は主に販管費比率の低下(34.6%、前年41.2%)によるものである。【キャッシュ品質】現金及び預金は2,596.9億円と厚く、売掛金は358.1億円(前年304.8億円)に増加、棚卸資産も65.7億円(前年59.2億円)に増加しており、運転資本の拡大が資金効率に与える影響は注視が必要である。【投資効率】ROE3.7%は純利益率の大幅改善が主因で、総資産回転率は低位にとどまり、豊富な現金保有が資産効率を抑制する構造となっている。【財務健全性】自己資本比率82.3%(前年79.6%)と高水準で、流動負債615.4億円に対し流動資産3,633.3億円と厚く、財務基盤は保守的かつ強固である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書は開示されていないため、バランスシートの変動から資金動向を確認する。現金及び預金は2,596.9億円で前年2,760.5億円から減少したものの、依然として総資産の60.3%を占める厚い水準を維持している。売掛金は358.1億円(前年304.8億円)、棚卸資産は65.7億円(前年59.2億円)にそれぞれ増加し、増収に伴う運転資本の膨張がキャッシュ化を遅らせる方向に働いている。一方、未払法人税等は40.3億円(前年161.3億円)へ大幅に減少し、法人税支払のタイミングが短期的な資金流出要因となった可能性がある。買掛金は192.9億円(前年171.9億円)に増加し、支払サイトの活用が資金効率を一部補っている。総じて、増収に伴う運転資本の拡大と税金支払のタイミングが資金動向の焦点であり、豊富な現預金がこれらの変動を吸収できる余地を残している。

収益の質

経常的な収益の中心は営業利益170.1億円であり、特別利益1.0億円・特別損失0.1億円と一時的項目の影響はごく軽微である。営業外収益17.8億円(売上比2.3%)の主因は為替差益7.7億円と受取利息7.1億円であり、前年の為替差損2.1億円からの反転が経常利益の押し上げに寄与したが、為替要因は変動性が高く一過性の側面を含む。経常利益187.7億円に対し純利益132.5億円と約-29.4%の乖離があり、主因は法人税等56.0億円の計上である。本業の収益力を測る指標としては、非営業項目の影響を受けにくい営業利益率のトレンドを重視するのが妥当であり、その水準(21.7%)自体は本業の競争力向上を反映している。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する進捗は売上高26.3%、営業利益34.7%、経常利益38.3%、純利益42.7%(純利益は会社計画310.0億円に対する進捗)で、単純進捗率25%を上回るペースとなっている。特に営業利益・純利益の進捗が計画を大きく上回っており、Q1における高採算タイトルの寄与と一時的な為替・利息収入が上期偏重の構図を生んでいる。会社は通期の売上高2,980億円(前年比+0.1%)、営業利益490.0億円(同-10.5%)、経常利益490.0億円(同-24.0%)とほぼ横ばいから減益の計画を維持しており、今回の四半期の高進捗を踏まえても業績予想・配当予想の修正は行われていない。下期にかけての新作ラインアップの動向や、上期の一時的追い風の平準化が今後の進捗確認の焦点となる。

株主還元

会社計画の年間配当は1株43.00円(株式分割考慮後)で、予想EPS85.99円に対する配当性向は約50%である。2025年10月の株式分割(1株を3株に)を反映した水準であり、第2四半期末配当18.00円と期末配当の合算で年間43.00円となる。配当予想の修正は行われていない。現金及び預金2,596.9億円と自己資本比率82.3%という財務基盤を踏まえると、配当の原資となる手元流動性は厚く、配当政策の持続性を支える構造となっている。自社株買いに関するデータは開示がなく、総還元性向ではなく配当性向のみでの評価となる。

リスク要因

  1. セグメント集中リスク: デジタルエンタテインメント事業が売上構成比63.7%、営業利益構成比では更に高い比率を占め、大型タイトルのヒットサイクルへの依存度が高い。同事業の成長率鈍化やタイトル発売の遅延が生じた場合、全社業績への影響は相対的に大きい。

  2. 運転資本の拡大: 売掛金は358.1億円(前年304.8億円、+17.5%)、棚卸資産は65.7億円(前年59.2億円、+10.9%)に増加しており、増収ペース(+32.3%)を下回るとはいえ、回収サイトや在庫滞留の管理が今後の焦点となる。

  3. 非営業損益の変動性: 経常利益を押し上げた為替差益7.7億円は、前年の為替差損2.1億円からの反転であり、為替相場の動向次第で下期以降の押し上げ効果が縮小・反転する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率21.7%8.1% (2.3%–15.9%)+13.6pt
純利益率16.9%5.9% (1.6%–10.7%)+11.0pt

収益性は業種中央値を大幅に上回り、営業利益率・純利益率ともに業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)32.3%9.3% (0.4%–16.9%)+23.0pt

売上高成長率も業種上位IQR(16.9%)を上回り、成長性の面でも業種内で優位な位置にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 高採算のデジタルエンタテインメント事業の構成比拡大が、営業利益率21.7%(前年15.2%)への改善を主導した。販管費の伸び抑制(+11.1%)が売上成長(+32.3%)を下回り、営業レバレッジが顕在化した点は決算上の注目点である。

  2. 通期進捗は営業利益34.7%、純利益42.7%と単純進捗(25%)を大きく上回っており、上期偏重の構図が確認できる。会社は通期計画(営業利益490.0億円、前年比-10.5%)を修正しておらず、下期の実績が上期の高進捗との整合性を測る材料となる。

  3. 売掛金・棚卸資産の増加は増収に伴う運転資本の拡大を反映しており、キャッシュ化のペースが今後の資金効率を評価する上での確認点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)969円
base(基準)1,005円
bull(強気)1,017円
算出前提
1株純資産(BPS)983円
調整後予想EPS98.9円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向50.0%
予想EPSの信頼度調整×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.02倍 / 10.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 978円〜1,034円、ω±0.1で 1,005円〜1,006円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。