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96722026 第2四半期プライムJGAAP

東京都競馬(9672) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益4%増

2026年度第2四半期の売上高は198.2億円(前年同期比+2.7%)、営業利益は73.6億円(同+3.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥198.2億¥193.0億+2.7%
営業利益¥73.6億¥70.8億+3.9%
経常利益¥74.0億¥70.8億+4.6%
純利益¥49.8億¥48.7億+2.3%
ROE(年換算)10.1%10.3%-

Executive Summary

2026年度上期は増収増益となり、収益性を維持しつつ緩やかな成長を継続している。売上高は198.2億円(前年比+2.7%)、営業利益は73.6億円(同+3.9%)、経常利益は74.0億円(同+4.6%)、純利益は49.8億円(同+2.3%)となった。増収率を上回る営業増益率は粗利率改善(42.8%、前年42.3%)が主因であり、一方で純利益の伸びは税負担増により営業段階の増益率を下回った。

業績変動要因

【売上高】売上高は198.2億円で前年比+2.7%増加した。主力の公営競技事業(RacingFacilities)が149.7億円(同+2.9%)と売上の75.5%を占め、倉庫賃貸事業30.9億円(同+2.4%)、サービス事業11.6億円(同+3.4%)が続く。一方、アミューズメントパーク事業は6.5億円(同-5.5%)と減収した。

【損益】営業利益は73.6億円(前年比+3.9%)、経常利益は74.0億円(同+4.6%)と増収率を上回る増益を確保した。粗利率が42.3%から42.8%へ改善したことが主因だが、販管費が売上高成長を上回る+4.3%増となり増益効果を一部相殺した。サービス事業の利益は125.9%増と大きく伸びた一方、アミューズメントパーク事業の損失は5.4億円に拡大した。純利益は49.8億円(同+2.3%)で、実効税率上昇により営業段階の増益率を下回った。全体としては増収増益である。

セグメント別分析

公営競技事業は売上149.7億円(同+2.9%)、利益63.6億円(同+2.5%)、利益率42.5%で連結利益の主要な源泉である。倉庫賃貸事業は売上30.9億円(同+2.4%)、利益20.7億円(同+3.0%)、利益率66.8%と最も高採算な事業である。サービス事業は売上11.6億円(同+3.4%)、利益2.7億円(同+125.9%)と規模は小さいが大幅増益となった。アミューズメントパーク事業は売上6.5億円(同-5.5%)、損失5.4億円で前年から損失が拡大しており、連結業績への下押し要因となっている。公営競技事業への依存度が高く、同事業の動向が連結業績を左右する構造である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は37.1%と極めて高水準にあり、前年同期36.7%からさらに改善した。純利益率は約25.1%で高いが、前年同期比では税負担増によりわずかに低下した。【キャッシュ品質】営業CFは49.1億円で純利益の0.99倍と概ね現金裏付けは確保されているが、前年同期比では-47.8%減少し、売上債権の増加と法人税等の支払増が資金創出を圧迫した。【投資効率】ROEは10.1%で、純利益率の高さが主導し財務レバレッジへの依存は低い。設備投資15.9億円は減価償却費32.6億円の約0.49倍にとどまり、資産更新投資の水準は減価償却を下回っている。【財務健全性】自己資本比率は77.9%と高く、流動比率は156.8%と短期の支払能力も良好である。有利子負債は限定的で、財務基盤は総じて厚い。

キャッシュフロー分析

営業活動によるキャッシュフローは49.1億円で、前年同期比-47.8%減少した。減少の主因は売上債権の増加(-12.9億円)および法人税等の支払増を含む運転資本・税金関連の資金流出であり、前年同期は売上債権の減少や税金関連の資金流入が寄与していた対比構造となる。投資活動によるキャッシュフローは2.8億円のプラスで、設備投資は15.9億円にとどまり減価償却費32.6億円を下回る水準である。財務活動によるキャッシュフローは-27.0億円で、配当金支払い(-18.9億円)が主な流出要因である。営業CFと投資CFを合算したフリーキャッシュフローは51.9億円であり、設備投資水準が抑制的であることが短期的なFCF確保を支えている。

収益の質

上期の増益は主に粗利率改善という経常的な要因によるもので、特別損益は特別利益0.2億円のみと軽微であり、利益の質を大きく左右する一時的要因は見られない。営業外収益は受取配当金0.3億円を中心に0.9億円、営業外費用は支払利息0.4億円を中心に0.4億円と規模は小さく、経常利益と営業利益の差異は限定的である。営業CFは純利益の0.99倍でおおむね利益と現金創出は対応しているが、前年同期からの営業CF減少は売上債権の増加や税金支払の時期的要因を含み、アクルーアル(会計上の利益とキャッシュの差)が上期に一時的に拡大したことを示す。包括利益は53.1億円で純利益49.8億円を上回り、有価証券評価差額金3.3億円の増加がその差異の主因である。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する上期進捗率は、売上高46.5%(198.2億円/426.0億円)、営業利益46.5%(73.6億円/158.3億円)、経常利益46.7%(74.0億円/158.6億円)である。標準的な上期進捗50%に対し3~4pt程度下回るが、大幅な乖離ではない。会社は業績予想・配当予想のいずれも修正しておらず、下期に利益の過半を見込む計画構成となっている。

株主還元

上期の1株当たり配当は60円であり、通期配当予想は146円である。純利益ベースの配当性向は上期実績で約34%程度であり、利益に対して過度な負担ではない水準にある。自社株買いは0.1億円と小規模であり、配当が株主還元の中心となっている。通期予想の親会社株主帰属利益107.9億円を基準とすると、予想配当性向はおよそ35%前後と見積もられ、営業CFやFCFの水準からも持続可能な範囲にある。

リスク要因

  1. 公営競技事業への収益集中: 同事業は売上高149.7億円、セグメント利益63.6億円で連結利益の中心を占める。利用動向や制度・運営方針の変化が連結採算に大きく影響する構造である。

  2. アミューズメントパーク事業の損失拡大: 売上高は前年比-5.5%の6.5億円に減少し、セグメント損失は5.4億円に拡大した。集客動向や運営費の変動に対する脆弱性が続いている。

  3. 設備投資水準とキャッシュ転換効率: 設備投資は減価償却費の約0.49倍にとどまり、固定資産集約型の事業構造において中長期の更新投資需要が論点となる。また営業CFは前年同期比-47.8%減少し、売上債権や税金関連の資金流出が上期のキャッシュ転換を圧迫した。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率37.1%17.3% (4.1%–24.5%)+19.8pt
純利益率25.1%13.0% (2.0%–16.2%)+12.1pt

自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、営業利益率・純利益率のいずれも上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.7%22.5% (16.2%–26.8%)−19.8pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、高収益性と低成長という対照的な特徴を示している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率37.1%、粗利率42.8%と業種水準を大幅に上回る高収益性を維持している。この高採算性は主力の公営競技事業と倉庫賃貸事業に支えられている。

  2. 営業CFは前年同期比-47.8%減少し、OCF/EBITDAも低下している。売上債権の増加や税金関連の資金流出が要因であり、下期にこれらが正常化するかが確認ポイントとなる。

  3. 設備投資が減価償却費の約半分にとどまる状況は短期的なFCF確保に寄与する一方、固定資産集約型の事業構造において中長期の資産更新需要との関係を継続的に確認する必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,878円
base(基準)3,967円
bull(強気)4,075円
算出前提
1株純資産(BPS)3,776円
調整後予想EPS435.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.1%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 9.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,857円〜4,082円、ω±0.1で 3,962円〜3,973円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。