記事一覧に戻る
96222026 第2四半期プライムJGAAP

スペース(9622) 2026年度第2四半期決算 減収・営業益2%増

2026年度第2四半期の売上高は329.2億円(前年同期比-2.8%)、営業利益は27.2億円(同+1.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥329.2億¥338.7億−2.8%
営業利益¥27.2億¥26.7億+1.9%
経常利益¥27.5億¥26.9億+2.4%
純利益¥18.6億¥18.0億+3.6%
ROE5.2%5.1%-

Executive Summary

減収ながら販管費効率化により増益を確保し、利益面では通期計画に対して前倒しの進捗となっている。売上高は329.2億円(前年比-2.8%)と減収したが、営業利益は27.2億円(同+1.9%)、経常利益は27.5億円(同+2.4%)、連結当期純利益は18.6億円(同+3.6%)と増益を確保した。減収の主因は案件計上タイミングの影響とみられ、未成工事支出金が前期末比+63.2%増加しており下期の売上計上余地を示唆する一方、増益の主因は販管費率の改善(4.8%→4.4%)である。

業績変動要因

【売上高】売上高は329.2億円で前年同期比-2.8%の減収となった。同社はディスプレイ事業の単一セグメントであり事業別の増減要因は開示されていないが、未成工事支出金が3.10億円増加(+63.2%)しており、当期に計上されなかった施工案件が下期以降の売上として繰り延べられている可能性がうかがえる。

【損益】営業利益は27.2億円(+1.9%)、営業利益率は8.3%で前年から+0.4pt改善した。粗利率は12.7%とほぼ横ばいの一方、販管費は14.6億円(-10.4%)に減少し販管費率が4.8%から4.4%へ改善したことが増益に寄与した。経常利益は27.5億円(+2.4%)と営業増益率を上回り、受取配当金の増加を含む営業外収益(0.4億円)が支えとなった。特別利益として投資有価証券売却益0.2億円を計上しており、これは一時的要因である。連結当期純利益は18.6億円(+3.6%)、実効税率は32.9%で前年の33.1%からほぼ横ばいであった。以上より、当四半期は減収増益である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率8.3%(前年7.9%から+0.4pt改善)、純利益率5.7%(連結当期純利益ベース)、粗利率12.7%とほぼ横ばいで推移している。【キャッシュ品質】営業キャッシュフローは35.8億円で連結当期純利益18.6億円の約1.9倍にあたり、利益の現金裏付けは強い。【投資効率】ROEは5.2%で、純利益率と資産回転率、財務レバレッジの積で構成されるが、自己資本比率の上昇に伴いレバレッジは低下傾向にある。【財務健全性】自己資本比率は80.6%(前年77.2%から+3.4pt上昇)、流動資産299.6億円に対し流動負債は78.2億円にとどまり、流動性・財務安全性は高水準にある。

キャッシュフロー分析

営業活動によるキャッシュフローは35.8億円で前年同期比+6.0%となり、売上債権及び契約資産の減少(+35.7億円の資金流入)が仕入債務の減少(-7.2億円)を上回り運転資本面でプラスに寄与した。投資活動によるキャッシュフローは+9.5億円となり、設備投資(-1.5億円)を差し引いてもプラスに転じ、前年の-2.4億円から改善した。財務活動によるキャッシュフローは配当金支払(-12.5億円)を主因に-12.5億円となった。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は45.4億円と潤沢であり、現金及び預金は期末に168.9億円(前期末比+13.6%)まで積み上がった。

収益の質

経常利益27.5億円と連結当期純利益18.6億円の差は、法人税等9.1億円の負担が主因であり、実効税率は32.9%と前年の33.1%からほぼ横ばいで推移している。営業外収益0.4億円の大半は受取配当金0.2億円が占め、経常的な性質の収益である。特別利益として投資有価証券売却益0.2億円を計上しているが、金額は小さく利益全体への影響は限定的な一時的要因にとどまる。包括利益は20.0億円で連結当期純利益18.6億円をやや上回り、有価証券評価差額金+1.6億円や為替換算調整額+0.2億円がプラスに寄与した一方、退職給付に係る調整額は-0.4億円であった。純利益と包括利益の乖離は+1.4億円程度と軽微であり、アクルーアル要因の大きな歪みは見られない。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想に対する進捗率は、売上高45.7%(32,923/72,000百万円)、営業利益54.0%、経常利益54.6%と利益面で相対的に進捗が先行している。純利益(親会社株主に帰属する当期純利益予想33.0億円)に対する進捗率は56.5%、EPS進捗も76.04円/134.57円で56.5%と一致しており、下期の利益貢献を織り込む前提でも利益進捗は上期に偏重している。当四半期において業績予想・配当予想のいずれも修正は行われていない。

株主還元

第2四半期末配当金は1株あたり36円で、上期の親会社株主に帰属する当期純利益ベースのEPS76.04円に対する配当性向は47.3%である。通期の配当予想は72円(前年72円実績相当、DividendPerShareQ2実績36円から据え置き想定)で、予想EPS134.57円に対する配当性向は53.5%となる。期末配当金の内訳には特別配当8円00銭が含まれる旨が注記されている。営業キャッシュフローおよび現金及び預金の水準(168.9億円)を踏まえると、配当の資金的な裏付けは確保されている。

リスク要因

  1. 粗利構造・採算変動リスク: 粗利率は12.7%と前年からほぼ横ばいで推移しており、原価上昇や案件採算の悪化が生じた場合、利益率への感応度は相対的に高い水準にある。

  2. 売上計上タイミングの季節性リスク: 未成工事支出金が前期末比+3.10億円(+63.2%)増加しており、施工進捗に伴う売上計上が下期に偏重する構造がうかがえる。売上高の進捗率45.7%は営業利益進捗54.0%を下回っており、この傾向を裏付ける。

  3. 運転資本変動によるキャッシュフローの振れ: 当期は売上債権・契約資産の減少(+35.7億円)が営業CFを押し上げたが、この効果は一時的な性質を含む可能性があり、下期以降の運転資本動向次第で営業CFの水準が変動しうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.3%17.3% (4.1%–24.5%)−9.0pt
純利益率5.7%13.0% (2.0%–16.2%)−7.3pt

収益性は業種中央値を下回る水準にあり、粗利率の低い施工型ビジネスモデルの特性が反映されている。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.8%22.5% (16.2%–26.8%)−25.3pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回っており、案件計上タイミングの影響が業種内でも目立つ形となっている。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 減収局面においても販管費率の改善(4.8%→4.4%)により営業利益率が8.3%へ+0.4pt改善しており、コスト管理による利益率防衛が確認できる。

  2. 通期進捗は売上45.7%に対し利益は54〜57%台と先行しており、利益面では計画に対して前倒しの進捗である一方、売上高は下期の案件消化に依存する構造がうかがえる。

  3. 自己資本比率80.6%、流動負債対比で潤沢な流動資産・現金水準など、財務健全性は高い水準を維持している。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,422円
base(基準)1,449円
bull(強気)1,482円
算出前提
1株純資産(BPS)1,451円
調整後予想EPS141.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向53.5%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.00倍 / 10.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,410円〜1,490円、ω±0.1で 1,449円〜1,449円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。