クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥550.0億 | ¥507.9億 | +8.3% |
| 営業利益 | ¥66.2億 | ¥59.8億 | +10.7% |
| 経常利益 | ¥67.0億 | ¥60.3億 | +11.0% |
| 純利益 | ¥44.4億 | ¥37.9億 | +17.3% |
| ROE(年換算) | 13.0% | 11.3% | - |
Executive Summary
2026年12月期第2四半期累計は、国内・海外の建設コンサルティング事業がともに増収となり、増収増益を確保した決算となった。売上高は550.0億円(前年同期507.9億円、+8.3%)、営業利益は66.2億円(同59.8億円、+10.7%)、経常利益は67.0億円(同60.3億円、+11.0%)、親会社株主に帰属する中間純利益は44.3億円(同37.9億円、+17.3%)となった。営業利益の増益率が売上高成長率を上回り、増収に伴う営業レバレッジが働いたほか、前年に計上された減損損失の縮小が純利益の伸びを後押しした。
業績変動要因
【売上高】売上高は550.0億円で前年同期比+8.3%増収した。国内建設コンサルティング事業(売上構成比68.7%)は377.8億円で+5.4%増、海外建設コンサルティング事業(構成比31.4%)は172.8億円で+15.4%増と、海外事業がより高い成長率を示した。
【損益】営業利益は66.2億円(+10.7%)、経常利益は67.0億円(+11.0%)、純利益は44.4億円(+17.3%)で、いずれも増収率を上回る増益率となった。売上総利益率は31.8%(前年31.4%)に改善し、販管費率は19.7%とわずかに上昇したが、粗利改善が吸収した。特別損益では前年同期に計上した減損損失4.3億円が当期0.6億円に縮小し、投資有価証券売却益は3.3億円から0.5億円に減少したものの、差引の特別損益悪化は税引前利益に対して限定的で、純利益の増益率を押し上げた。国内事業がセグメント利益の約95%を担う一方、海外事業のセグメント利益率は0.3%から1.9%へ改善しており、増収増益の内容は質的にも改善している。結論として、増収増益。
セグメント別分析
国内建設コンサルティング事業は売上高377.8億円(+5.4%)、セグメント利益63.0億円(+6.1%)、利益率16.7%(前年16.6%)で、連結営業利益の大部分を占める中核事業である。海外建設コンサルティング事業は売上高172.8億円(+15.4%)、セグメント利益3.2億円(前年0.4億円から大幅増)、利益率1.9%(前年0.3%)となった。海外事業は増収率で国内を上回るものの、利益率は国内事業を大幅に下回り、連結利益への寄与は限定的である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は12.0%で前年同期11.8%から改善し、純利益率は8.1%で前年同期7.4%から改善した。粗利率は31.8%で前年同期31.4%から上昇している。【キャッシュ品質】現金及び預金は326.7億円で前年同期比+104.4%増加し、流動資産655.5億円に対し流動負債239.8億円と、流動比率は約273%に達する。【投資効率】ROE(年換算)は13.0%であり、純利益率・総資産回転率・財務レバレッジのバランスによって形成されている。EPSは161.93円で前年同期136.11円から+19.0%増加した。【財務健全性】自己資本比率は68.7%と高水準を維持し、有利子負債は12.5億円にとどまるなど資本構成は保守的である。一方で総負債の大半が流動負債に集中する構成であり、資金繰り管理の継続的なモニタリングが望まれる。
キャッシュフロー分析
本資料にはキャッシュフロー計算書の詳細は含まれないが、BS推移からは資金余力の拡大がうかがえる。現金及び預金は326.7億円で前年同期比+166.8億円(+104.4%)増加し、短期借入金11.9億円の約27倍に相当する規模となった。利益剰余金は555.5億円で前年同期533.9億円から増加し、当期の純利益計上が内部留保の積み上げに寄与している。一方で自己株式は22.7億円へ前年同期比+7.9億円増加しており、資本配分の一部が株主還元に向けられていることを示す。契約負債は53.8億円で前年同期比+29.1%増加し、案件の前受けに伴う資金流入が現金水準の押し上げに一定程度寄与している可能性がある。
収益の質
当期の利益成長は営業段階の増益に支えられており、収益の質は総じて良好である。営業外収益2.5億円は主に受取配当金1.3億円によるもので、売上高比0.5%と限定的であり、本業以外への依存度は低い。特別損益は特別利益0.5億円(投資有価証券売却益)に対し特別損失0.8億円(減損損失0.6億円)で、差引0.3億円の損失となったが、前年同期の特別損失0.6億円(純額)と比べて悪化幅は小さく、純利益への影響は限定的である。前年同期に計上された減損損失4.3億円が当期0.6億円へ縮小したことは、一時的要因の縮小による純利益改善の主因の一つである。包括利益は44.4億円で純利益44.4億円とほぼ一致しており、為替換算調整額+2.2億円と有価証券評価差額金+1.7億円が退職給付に係る調整額-4.0億円と相殺し合う形で、純利益と包括利益の乖離は小さい。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想(売上高1050.0億円、営業利益105.0億円、経常利益105.0億円)に対する上期進捗率は、売上高52.4%、営業利益63.0%、経常利益63.8%である。標準的な上期進捗率50%を利益面で13ポイント前後上回っており、通期計画に対して上期時点で相応の進捗を確保している。業績予想および配当予想の修正は当四半期において行われていない。
株主還元
第2四半期末時点の中間配当は1株0円であり、2026年12月期の年間配当予想は1株110円(前回予想78円から修正済み)である。予想EPS257.41円に対する配当性向は約42.7%であり、持続可能性の目安とされる60%を下回る水準にある。利益剰余金555.5億円、現金及び預金326.7億円という手元資金の厚みは、予想配当の実施を財務的に支える。自己株式は22.7億円へ前年同期比+7.9億円増加しているが、当期の取得実績が個別に示されていないため、配当と自己株式取得を合算した総還元性向は算定していない。
リスク要因
-
国内事業への利益集中: 国内建設コンサルティング事業がセグメント利益63.0億円と連結営業利益66.2億円の大部分を稼得しており、公共投資動向や技術者確保の状況が連結業績に与える影響は大きい。
-
海外事業の低採算: 海外事業は売上高+15.4%増と成長率は高いが、利益率は1.9%と国内事業の16.7%を大幅に下回る。プロジェクト採算や為替変動により利益が変動しやすい構造である。
-
販管費の増加ペース: 販管費は前年同期比+8.8%増と売上高成長率+8.3%をわずかに上回っており、人件費等のコスト上昇が今後の利益率改善余地を圧迫する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.0% | 17.3% (4.1%–24.5%) | −5.3pt |
| 純利益率 | 8.1% | 13.0% (2.0%–16.2%) | −4.9pt |
収益性は業種中央値を下回るが、業種内IQRの中位帯には位置している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.3% | 22.5% (16.2%–26.8%) | −14.2pt |
売上高成長率は業種中央値・IQR下限を下回り、成長性は業種内で相対的に緩やかである。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
-
売上高+8.3%増に対し、営業利益+10.7%増、純利益+17.3%増と、増収を上回る利益成長となっている点は、営業レバレッジと一時的要因(減損縮小)の双方が寄与した結果である。
-
通期予想に対する上期の利益進捗率は63%前後と標準を上回っており、下期の販管費動向と海外事業の採算改善が通期計画達成の鍵となる。
-
自己資本比率68.7%、有利子負債12.5億円という保守的な財務構成は、投資と株主還元の選択肢の広さを示す一方、総負債の大半が流動負債に集中する点は構造的な監視ポイントである。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,519円 |
| base(基準) | 2,610円 |
| bull(強気) | 2,638円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,501円 |
| 調整後予想EPS | 283.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 42.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.04倍 / 9.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,539円〜2,685円、ω±0.1で 2,608円〜2,614円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(63%)が標準(50%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。