| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2802.7億 | ¥2503.0億 | +12.0% |
| 営業利益 | ¥362.8億 | ¥324.8億 | +11.7% |
| 経常利益 | ¥395.6億 | ¥730.7億 | -45.9% |
| 純利益 | ¥301.9億 | ¥527.9億 | -42.8% |
| ROE | 1.9% | 3.4% | - |
発電・海外事業の拡大により営業段階は増収増益を確保したが、前年好調だった持分法投資損益の反動減と為替差損拡大により経常利益・純利益は大幅な減益となった。売上高は2,802.7億円(前年比+12.0%)、営業利益は362.8億円(同+11.7%、営業利益率12.9%で前年比ほぼ横ばい)と堅調に推移した一方、経常利益は395.6億円(同-45.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は274.2億円(同-47.3%)となった。経常減益の主因は、持分法投資損益が101.1億円と前年の465.2億円から大きく縮小したことに加え、支払利息の増加(86.1億円、+26.3%)と為替差損の拡大(28.3億円)が重なったためである。なお、非支配株主持分を含む連結の当期純利益は301.9億円(同-42.8%)であり、本レポートでは以降、親会社株主に帰属する当期純利益を基準として記述する。
【売上高】売上高2,802.7億円は前年比+12.0%。セグメント別では発電事業1,894.9億円(+7.1%、構成比67.6%)、海外事業664.6億円(+33.8%、構成比23.7%)、送変電事業121.9億円(-0.1%)、電力周辺関連事業95.7億円(+6.4%)で、増収の主因は海外事業の大幅な売上拡大にある。
【損益】営業利益は362.8億円(+11.7%)、営業利益率12.9%は前年13.0%とほぼ横ばいで、コア事業の採算は安定している。一方、経常利益は395.6億円(-45.9%)に落ち込んだ。要因は、営業外収益の柱であった持分法投資損益が101.1億円と前年465.2億円から急減したこと、支払利息が86.1億円(前年68.2億円、+26.3%)に増加したこと、為替差損が28.3億円(前年8.0億円)に拡大したことの3点である。親会社株主に帰属する当期純利益は274.2億円(-47.3%)で、実効税率は約23.7%、非支配株主帰属純利益27.7億円を控除した水準となった。結論として、営業段階では増収増益だが、経常段階以降は非営業項目の悪化により増収減益の決算である。
発電事業はセグメント利益201.5億円(前年205.2億円、-1.8%)で、売上は伸長したものの利益率は10.6%と前年からほぼ横ばいにとどまった。海外事業はセグメント利益150.0億円(前年464.9億円、-67.7%)と大幅に縮小し、利益率も22.6%(前年93.6%相当)へ急低下した。前年同期の海外セグメント利益には持分法投資損益の高水準な計上が含まれていたとみられ、その反動が全社の経常利益減益に直結した。送変電事業は利益19.6億円(前年26.0億円、-24.6%)、電力周辺関連事業は利益19.0億円(前年28.4億円、-33.3%)と、いずれも減益となっている。全社利益の変動は海外事業の振れに大きく左右される構造であり、他セグメントの減益も含め、非営業・持分法要因を除いた発電事業の底堅さが相対的に目立つ。
【収益性】営業利益率は12.9%で前年13.0%からほぼ横ばいとなり、コア事業の採算は概ね維持されている一方、純利益率(親会社株主帰属ベース)は9.8%と前年20.8%から大幅に低下した。【キャッシュ品質】売掛金は1,350.9億円(前年1,100.0億円、+22.8%)、棚卸資産は816.8億円(前年773.4億円、+5.6%)と運転資本が増加しており、利益成長に対して資産の積み上がりがやや先行している。【投資効率】ROEは1.9%で、前年同期の3.7%程度から1.8pt低下した。純利益率の急減が主因であり、総資産回転率や財務レバレッジには大きな変化は見られない。【財務健全性】自己資本比率は40.6%(前年41.0%)とほぼ横ばい、流動比率181.9%、当座比率160.9%と流動性は良好な水準を維持している。インタレストカバレッジは4.2倍(前年4.8倍)で、支払利息の増加により利払い余力はやや低下している。
キャッシュフロー計算書のデータは開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は3,775.4億円で前年3,969.6億円から194.2億円(-4.9%)減少した一方、売掛金は250.9億円、棚卸資産は43.4億円それぞれ増加しており、運転資本の積み上がりが現金水準に影響した可能性がある。並行して短期借入金は82.7億円から322.2億円へ239.5億円(+289.6%)増加し、長期借入金も96.8億円増加した。固定資産は589.6億円増加しており、継続的な設備投資に伴う資金需要を借入で補完した構図がうかがえる。自己株式は前年207.7億円から7.3億円へ大幅に減少しており、消却または処分による資本構成の変化が資金動向にも表れている。
経常的な収益源である営業利益は362.8億円と底堅く推移した一方、純利益を押し下げたのは非経常性の高い営業外項目である。営業外収益156.1億円の内訳は、持分法投資損益101.1億円(前年465.2億円)、受取利息22.2億円、受取配当金20.5億円で構成され、持分法投資損益の急減が経常減益の最大要因となった。営業外費用は123.3億円で、支払利息86.1億円(+26.3%)と為替差損28.3億円(前年8.0億円)が拡大している。経常利益395.6億円に対し親会社株主帰属の当期純利益は274.2億円で、-30.7%の乖離があり、法人税等93.7億円(実効税率約23.7%)と非支配株主帰属純利益27.7億円が要因である。包括利益は368.3億円で、連結純利益301.9億円との差異は+66.4億円となった。この主因は為替換算調整額が前年の-297.2億円から+101.5億円へ転じたことであり、円安方向の為替変動が海外資産の換算益として包括利益を押し上げている点は、純利益の趨勢とは異なる方向性を示しており留意が必要である。
通期計画に対する進捗は、売上高が20.3%(標準的な25%対比-4.7pt)とやや緩やかである一方、営業利益29.0%、経常利益31.6%、純利益(親会社株主帰属予想810億円対比)33.9%と利益面の進捗は標準を上回っている。会社は業績予想・配当予想ともに修正を行っていない。通期計画は売上高1兆3,800億円(+16.7%)、営業利益1,250億円(+23.8%)、経常利益1,250億円(-21.2%、前年実績からの反動)であり、経常利益の通期計画自体が前年比減益を織り込んでいる。Q1時点で利益進捗が売上進捗を上回っているのは、営業段階の採算改善に加え、燃料費調整のタイムラグ等の季節性要因が下期にかけて解消に向かう可能性を示唆している。
年間配当予想は1株105円で、当四半期に配当予想の修正はない。発行済株式数から自己株式を控除した約1億7,603万株を基に算出すると、年間配当総額は約184.8億円となり、通期純利益計画810億円(親会社株主帰属)に対する配当性向は約22.8%と試算される。現金及び預金3,775.4億円の水準や流動比率181.9%の状況を踏まえると、当面の配当継続に必要な資金は確保されているとみられる。自己株式は前年207.7億円から7.3億円へ大幅に減少しており、消却または処分による資本構成の変化が観察される。
持分法投資損益の変動リスク: 持分法投資損益は101.1億円で前年465.2億円から大幅に縮小した。経常利益減益(-45.9%)の主因であり、海外持分法適用会社の業績変動が今後も経常利益のボラティリティ要因となり得る。
金利・為替変動リスク: 支払利息は86.1億円(前年68.2億円、+26.3%)、為替差損は28.3億円(前年8.0億円)に拡大した。短期借入金も82.7億円から322.2億円へ+289.6%増加しており、金利上昇局面では利払い負担がさらに増す可能性がある。インタレストカバレッジは4.2倍(前年4.8倍)とやや低下している。
運転資本の増加: 売掛金は1,350.9億円(前年1,100.0億円、+22.8%)、棚卸資産は816.8億円(+5.6%)と増加した一方、現金及び預金は3,775.4億円(前年3,969.6億円、-4.9%)に減少している。運転資本の積み上がりが資金繰りに与える影響について、今後の推移を確認する必要がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.9% | 13.4% (9.8%–53.2%) | -0.4pt |
| 純利益率 | 10.8% | 9.4% (7.2%–39.5%) | +1.3pt |
営業利益率は業種中央値をやや下回るが、純利益率は中央値を上回っており、収益性は概ね業種内標準的な水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.0% | 10.7% (2.1%–15.7%) | +1.3pt |
売上高成長率は業種中央値を上回っており、電力業種内では相対的に高い増収ペースにある。
※出所: 当社集計
営業利益率12.9%は前年並みを維持しており、コア事業の採算は安定している一方、経常利益・純利益の大幅減益は持分法投資損益や為替差損といった非営業項目に起因する側面が強い。
通期進捗率は営業利益29.0%、純利益33.9%と標準の25%を上回り、利益面では上振れ気味に推移している。会社は業績・配当予想の修正を行っていない。
海外セグメントの利益は前年464.9億円から150.0億円へ大幅に縮小しており、前年計上分に押し上げ要因があった可能性がある。海外持分法利益の水準正常化が今後の経常利益動向を左右する構造的な注目点である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 7,877円 |
| base(基準) | 8,002円 |
| bull(強気) | 8,130円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 8,862円 |
| 調整後予想EPS | 505.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 22.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.099(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.90倍 / 15.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 7,777円〜8,237円、ω±0.1で 7,972円〜8,021円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。