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95112027 第1四半期プライムJGAAP

沖縄電力(9511) 2027年度第1四半期決算 減収3%

2027年度第1四半期の売上高は488.2億円(前年同期比-3.3%)、営業損失は68.7億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

沖縄電力株式会社

電気・ガス/電気・ガス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥488.2億¥505.1億−3.3%
営業利益−¥68.7億−¥10.6億−549.5%
経常利益−¥71.0億−¥13.1億−443.4%
純利益−¥72.5億−¥14.3億−406.9%
ROE−5.8%−1.1%-

Executive Summary

主力の電気事業における燃料費・調達電力費の負担増を主因に、営業損失が前年から大幅に拡大した決算となった。売上高は488.2億円(前年505.1億円、YoY-3.3%)で減収、営業利益は-68.7億円(前年-10.6億円)と損失幅が拡大した。経常利益は-71.0億円(前年-13.1億円)、当期純損失(連結)は-72.5億円(前年-14.3億円、YoY-406.9%)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は-72.9億円(前年-14.4億円)、EPSは-134.26円(前年-26.54円)だった。営業損失拡大に加え支払利息負担(8.4億円)が経常段階の損失をさらに押し下げている。

業績変動要因

【売上高】売上高は488.2億円で前年比-3.3%の減収。売上構成比75.4%を占める電気事業が459.9億円(-4.1%)と主力事業が減収となり全体を押し下げた。建設は57.7億円(+17.3%)、その他事業は92.1億円(+3.2%)と増収だが、規模が小さく電気事業の減収を相殺できていない。

【損益】営業損失は68.7億円(前年10.6億円の損失)へ拡大。電気事業の営業損失71.1億円(前年-13.2億円、利益率-15.5%)が全社赤字の主因で、建設(営業利益0.3億円、利益率0.6%)とその他(営業利益2.3億円、利益率2.5%)の黒字では吸収しきれなかった。営業外は受取配当金2.0億円等の収益6.8億円に対し、支払利息8.4億円を中心とする費用9.1億円が上回り、経常損失は71.0億円に拡大。法人税等1.5億円の計上により当期純損失(連結)は72.5億円、親会社株主帰属分は72.9億円となった。減収減益の決算である。

セグメント別分析

電気事業は売上459.9億円(-4.1%)に対し営業損失71.1億円(前年-13.2億円)、利益率は-15.5%(前年-2.8%)へ大きく悪化し、全社赤字の主因となっている。建設は売上57.7億円(+17.3%)、営業利益0.3億円(前年-2.2億円の損失)と黒字転換し、利益率も-4.5%から0.6%へ改善した。その他事業は売上92.1億円(+3.2%)と増収だが、営業利益は2.3億円(前年3.5億円、-34.1%)と減益し利益率は3.98%から2.5%へ低下した。3セグメント合計売上に占める電気事業の構成比は75.4%と高く、電気事業の損益動向が全社業績を左右する構造にある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-14.1%で前年の-2.1%から約12.0pt悪化し、電気事業のコスト増が直接反映された。ROEは-5.8%(親会社株主帰属純利益ベース)で、純利益率-14.9%、総資産回転率0.09回、財務レバレッジ約4.3倍に分解でき、レバレッジの高さが損失局面での資本効率悪化を増幅している。【キャッシュ品質】現金及び預金は227.7億円(前年198.1億円)と増加した一方、棚卸資産は238.4億円(+33.5%)、売掛金は147.2億円(+13.9%)と運転資本が膨張しており、利益の質を示すアクルーアル面では現金化までのタイムラグ拡大が示唆される。【投資効率】総資産回転率は0.09回と低水準で、固定資産比率の高い事業構造(固定資産4480.4億円、総資産に占める比率83.3%)が資本効率の重石となっている。【財務健全性】自己資本比率は23.3%で前年の25.0%から1.7pt低下、流動比率は103.3%、(流動資産-棚卸資産)/流動負債で算出した比率は75.9%と短期の流動性余裕は限定的。インタレストカバレッジ(EBIT/支払利息)は-8.18倍と、営業損失下で金利負担への耐性が弱い状況にある。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示はないが、貸借対照表の変化から資金動向を読み取ると、現金及び預金は227.7億円と前年の198.1億円から29.6億円増加している。この背景には、長期借入金が174712百万円(前年157139百万円)へ175.7億円増加し、社債も141000百万円(前年136000百万円)へ50億円増加するなど、長期資金調達で資金を積み増した一方、短期借入金は149百万円(前年2600百万円)へ大幅に減少しており、短期調達から長期調達へのシフトが進んだと考えられる。他方で棚卸資産が59.9億円、買掛金が71.6億円それぞれ増加しており、在庫積み増しと仕入債務の活用による運転資本の膨張が資金繰りの圧迫要因となっている。営業損失が拡大するなかで、外部からの資金調達により手元資金を確保した局面と捉えられる。

収益の質

営業外損益は収益合計6.8億円(受取配当金2.0億円、その他営業外収益2.0億円等)に対し費用合計9.1億円(支払利息8.4億円、その他0.7億円)と費用超過で、売上高比ではそれぞれ1.4%、1.9%に過ぎず、経常損失への影響は限定的である一方、支払利息の重さが構造的な収益圧迫要因となっている。経常損失71.0億円と当期純損失(連結)72.5億円との差は法人税等1.5億円によるもので、特別損益による一時的な押し上げ・押し下げは確認されない。一方でアクルーアルの観点では、棚卸資産が+33.5%、売掛金が+13.9%増加しており、営業損失の拡大と並行して運転資本が積み上がっていることから、計上された損益と実際のキャッシュ創出力との乖離がやや拡大している可能性がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想(修正後)は売上高2388.0億円(YoY+8.5%)、営業利益74.0億円(YoY-20.4%)、経常利益50.0億円(YoY-38.8%)であり、当四半期の業績予想および配当予想はいずれも修正済みである。売上高の進捗率は20.4%で、単純な4分の1(25%)を4.6pt下回る。営業利益・経常利益はQ1時点でそれぞれ-68.7億円、-71.0億円の損失であり、通期黒字予想に対して進捗は大幅なマイナスとなっている。通期予想の達成には、燃料費調整や規制収入の回収タイムラグの解消、夏季需要期の顕在化を通じた下期でのマージン改善が前提となる。

株主還元

会社予想配当は1株当たり50円で、予想EPS62.6円に対する配当性向は約79.9%となる。配当予想は当四半期に修正されており、Q1が大幅な損失スタートとなるなかで通期の利益回復を前提とした水準といえる。配当性向約80%は利益変動に対する感応度が高く、通期業績の実現度合いが今後の配当政策を左右する。

リスク要因

  1. 燃料・調達電力コストの変動リスク: 電気事業の営業利益率は前年の-2.8%から-15.5%へ悪化し、売上構成比75.4%を占める同事業のコスト動向が全社損益を左右する。燃料費調整や規制収入の回収タイミングのずれが短期的な業績変動要因となる。

  2. 財務レバレッジ・金利負担リスク: 有利子負債(短期借入・長期借入・社債合計)は約3158.6億円に達し、インタレストカバレッジは-8.18倍と営業損失下で金利負担への耐性が弱い。自己資本比率は23.3%(前年25.0%)へ低下しており、財務柔軟性のモニタリングが必要である。

  3. 運転資本・短期流動性リスク: 棚卸資産が前年比+33.5%、買掛金が+48.9%増加し運転資本が膨張している。流動比率は103.3%を確保する一方、(流動資産-棚卸資産)/流動負債は75.9%にとどまり、在庫・仕入債務への依存度上昇が短期の資金繰りに与える影響が注視される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−14.1%13.4% (9.8%–53.2%)−27.5pt
純利益率−14.8%9.4% (7.2%–39.5%)−24.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、業種内で相対的に劣位な収益水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−3.3%10.7% (2.1%–15.7%)−14.0pt

売上高成長率も業種中央値を14.0pt下回り、増収基調にある同業他社との対比で減収局面にあることが確認できる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 主力の電気事業が売上構成比75.4%を占めるなかで営業損失71.1億円(利益率-15.5%)を計上し、全社赤字を主導している。同事業のコスト構造改善が全社業績回復の前提条件となる。

  2. 通期予想に対しQ1時点で営業利益・経常利益ともに大幅な進捗未達(売上進捗20.4%、利益段階はマイナス進捗)であり、下期での燃料費調整反映やコスト正常化の進捗が今後の決算で確認すべきポイントとなる。

  3. 棚卸資産(+33.5%)・買掛金(+48.9%)の増加により運転資本が膨張し、自己資本比率は23.3%(前年25.0%)へ低下している。インタレストカバレッジ-8.18倍という金利負担の重さと合わせ、財務体質の推移がモニタリングポイントとなる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,888円
base(基準)1,904円
bull(強気)1,920円
算出前提
1株純資産(BPS)2,309円
調整後予想EPS68.8円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向79.9%
予想EPSの信頼度調整×1.099(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.82倍 / 27.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,853円〜1,956円、ω±0.1で 1,891円〜1,912円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 46%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。