| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2144.8億 | ¥2025.0億 | +5.9% |
| 営業利益 | ¥244.5億 | ¥439.0億 | -44.3% |
| 経常利益 | ¥187.6億 | ¥416.6億 | -55.0% |
| 純利益 | ¥149.8億 | ¥308.1億 | -51.4% |
| ROE | 3.1% | 6.5% | - |
2026年度第1四半期は増収ながら営業・経常・純利益がいずれも二桁減益となり、収益性の悪化が明確になった決算である。売上高は2,144.8億円(前年同期2,025.0億円、YoY+5.9%)と増収を確保したが、営業利益は244.5億円(同439.0億円、YoY-44.3%)、経常利益は187.6億円(同416.6億円、YoY-55.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は147.8億円(同307.8億円、YoY-52.0%)と大幅減益となった。営業利益率は11.4%と前年同期21.7%から10.3pt縮小している。主因は主力の北海道電力セグメントの利益急減と、北海道電力ネットワークの黒字から赤字への転落、および支払利息の増加である。
【売上高】売上高は2,144.8億円でYoY+5.9%の増収。セグメント別では北海道電力(構成比77.3%)がYoY+2.2%、北海道電力ネットワーク(構成比17.7%)がYoY+28.6%と託送収益を中心に伸長した一方、その他事業(構成比4.9%)はYoY-0.8%。なお電気・ガス料金負担軽減支援事業に基づく補助金収入は前年より縮小しており、増収の質としては電気事業本体の伸びが中心である。
【損益】営業利益は244.5億円(YoY-44.3%)、営業利益率は11.4%(前年21.7%)へ大幅に低下した。セグメント利益では北海道電力が373.3億円から212.0億円へ43.2%減少し、北海道電力ネットワークは前年の利益44.9億円から損失32.8億円へ転落した。営業外では支払利息が49.8億円(前年31.9億円)に増加し、経常利益は187.6億円(YoY-55.0%)へ一段と縮小した。特別利益20.9億円(前年12.1億円)を一時的要因として計上したことで純利益への下押しは一部緩和されたが、親会社株主に帰属する当期純利益は147.8億円(YoY-52.0%)となった。総括すると増収減益である。
北海道電力(小売・発電、構成比77.3%)は売上高1,658.6億円(YoY+2.2%)と増収を確保したが、セグメント利益は212.0億円と前年同期373.3億円から43.2%減少し、収益性の低下が全社業績の重石となった。北海道電力ネットワーク(送配電、構成比17.7%)は売上高380.7億円(YoY+28.6%)と伸長したものの、セグメント損益は前年の利益44.9億円から損失32.8億円へ転落し、規制事業である送配電部門の採算悪化が確認される。その他事業(構成比4.9%)は売上高105.6億円(YoY-0.8%)で横ばい圏。セグメント利益の合計はセグメント間取引消去等の調整を経て経常利益187.6億円に接続している。
【収益性】営業利益率は11.4%で前年同期21.7%から10.3pt低下し、純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益ベース)も6.9%と前年同期15.2%から8.3pt低下した。【キャッシュ品質】包括利益は185.9億円で純利益147.8億円を上回り、有価証券評価差額金+48.8億円がプラスに寄与した一方、退職給付に係る調整額はマイナス14.5億円となっており、両者の乖離は主に有価証券の時価変動によるものである。【投資効率】ROEは3.1%で、前年同期の概算6.7%(親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本平均)から低下しており、純利益率の悪化がROE低下の主因となっている。【財務健全性】自己資本比率は19.2%で前年同期18.5%からわずかに改善した一方、流動比率は96.9%と1倍を下回り、流動資産4,591.4億円が流動負債4,736.7億円をやや下回る状態にある。有利子負債(短期・長期借入金・社債の合計)は約1兆4,967.5億円で、財務構造の水準は引き続き高い。
キャッシュフロー計算書データがないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は1,600.0億円で前年同期1,846.1億円から減少している。棚卸資産は845.8億円(前年同期578.8億円、+46.4%)と大幅に増加しており、燃料・資材等の積み増しが運転資本を圧迫している可能性がある。長期借入金は6,430.2億円(前年同期5,403.3億円、+19.0%)へ拡大した一方、社債は8,092.3億円(前年同期8,592.3億円、-5.8%)と減少しており、調達手段が借入へシフトする構成変化がみられる。流動資産4,591.4億円に対し流動負債4,736.7億円と流動比率は96.9%にとどまり、短期の資金繰り動向は引き続き注視される局面にある。
当第1四半期の経常的な収益力は前年同期から明確に低下している。営業利益244.5億円から経常利益187.6億円への差は主に支払利息49.8億円(前年31.9億円)によるもので、金利負担の増加が経常段階の収益を押し下げている。特別利益20.9億円は一過性の要因であり、経常的な収益力の評価にあたっては区別して捉える必要がある。包括利益は185.9億円で純利益147.8億円を上回っており、この乖離は有価証券評価差額金+48.8億円という市況要因によるプラス寄与が、退職給付に係る調整額のマイナス14.5億円を上回ったことによるもので、事業の経常的な収益力を直接反映するものではない。
通期予想(売上高9,700.0億円、営業利益480.0億円、経常利益300.0億円、純利益220.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高22.1%、営業利益50.9%、経常利益62.5%、純利益67.2%である。売上高の進捗は四半期均等進捗(25%)をやや下回るが、利益面はいずれも均等進捗を上回っており、上期に利益が偏重する結果となっている。なお通期計画自体も前年比で営業利益YoY-34.5%、経常利益YoY-51.1%と大幅減益を見込んでおり、当第1四半期の減益は年間計画の延長線上にある。当四半期における業績予想および配当予想の修正はない。
会社予想の年間配当は16.5円で、EPS予想100.27円に基づく配当性向は約16.5%である。前年実績配当は15円であった。配当のみに基づく配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向のデータは開示されていない。現金及び預金1,600.0億円の水準を踏まえると、配当原資の確保余地は一定程度あるとみられる一方、棚卸資産の増加や有利子負債の拡大が続く場合、資本配分の動向は引き続き注視点となる。
送配電部門の採算悪化: 北海道電力ネットワークのセグメント損益は前年同期の利益44.9億円から当期は損失32.8億円に転じた。増収下での損失転落であり、規制事業である送配電部門の収益構造の変化はモニタリングが必要である。
金利負担の増加: 支払利息は49.8億円と前年同期31.9億円から56.3%増加した。長期借入金は6,430.2億円(前年比+19.0%)へ拡大しており、有利子負債合計は約1兆4,967.5億円に達する。金利環境の変化が経常利益に与える影響は引き続き注視点である。
運転資本の増加: 棚卸資産は845.8億円と前年同期578.8億円から46.4%増加した。流動比率は96.9%で流動資産が流動負債をやや下回っており、短期の資金繰り動向はモニタリングが必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.4% | 13.4% (9.8%–53.2%) | -2.0pt |
| 純利益率 | 7.0% | 9.4% (7.2%–39.5%) | -2.5pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値をいずれも下回っており、収益性は業種内でやや低い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.9% | 10.7% (2.1%–15.7%) | -4.8pt |
売上高成長率は業種中央値を下回っており、増収ペースは業種内で相対的に緩やかである。
※出所: 当社集計
主力の北海道電力セグメントの利益が前年同期比43.2%減少し、送配電を担う北海道電力ネットワークが増収下で黒字から赤字へ転落した。収益構造の変化が全社業績に表れている。
通期進捗率は売上高22.1%に対し営業利益50.9%・純利益67.2%と、利益進捗が売上進捗を上回る形になっている。上期に利益が偏重する進捗パターンが観察される。
棚卸資産は前年同期比+46.4%、支払利息は同+56.3%と、運転資本と金利負担の両面で財務構造の変化が生じている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,049円 |
| base(基準) | 2,076円 |
| bull(強気) | 2,103円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,376円 |
| 調整後予想EPS | 110.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 16.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.87倍 / 18.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,017円〜2,137円、ω±0.1で 2,065円〜2,082円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。