| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3439.4億 | ¥3295.6億 | +4.4% |
| 営業利益 | ¥-53.9億 | ¥395.9億 | -113.6% |
| 経常利益 | ¥-32.9億 | ¥339.3億 | -109.7% |
| 純利益 | ¥-38.1億 | ¥267.5億 | -114.2% |
| ROE | -0.5% | 3.4% | - |
増収にもかかわらず営業損益が前年の黒字から赤字に転落し、コア収益力の悪化が際立つ決算となった。売上高は3439.4億円(前年比+4.4%)と増収を確保した一方、営業利益は-53.9億円(前年395.9億円)、経常利益は-32.9億円(前年339.3億円)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益、以下同)は-37.7億円(前年268.0億円)といずれも赤字転落した。主因は売上の83.6%を占める総合エネルギー事業の採算悪化で、受取配当金や持分法利益による下支えも支払利息負担が上回り、経常段階でも黒字化には届かなかった。
【売上高】売上高は3439.4億円で前年比+4.4%の増収。セグメント別では売上構成比83.6%の総合エネルギー事業が2876.2億円(+3.5%)、13.3%を占める送配電事業が458.8億円(+11.6%)と伸長した一方、情報通信事業は82.1億円(-1.0%)とやや減収だった。送配電の伸びが相対的に高く、増収の一因となっている。
【損益】営業利益は-53.9億円と前年の395.9億円から黒字・赤字が逆転した。総合エネルギー事業が前年の営業利益357.6億円から-50.0億円へ急転落し、全社損益悪化の主因となった。送配電事業も-3.9億円の赤字に転じ、情報通信事業のみ6.0億円の黒字を確保したが、全体を補うには至らなかった。経常利益は営業外収益119.7億円(受取配当金19.2億円、持分法損益24.5億円等)が下支えしたものの、支払利息78.8億円を中心とする営業外費用98.7億円が相殺し、-32.9億円の経常赤字となった。特別損益の計上はなく、純利益は経常損益に法人税等5.2億円を反映した-37.7億円となった。増収減益、より正確には増収による損益の黒字から赤字への転換が今期の特徴である。
総合エネルギー事業は売上2876.2億円(+3.5%)に対し営業損益は-50.0億円(前年357.6億円、-114.0%)と大幅悪化し、利益率は-1.7%に落ち込んだ。全社売上の8割超を占める中核事業の赤字化が、全社営業損益悪化の主因である。送配電事業は売上458.8億円(+11.6%)と増収したが、営業損益は-3.9億円(前年35.8億円、-110.9%)に転落し、利益率は-0.9%となった。情報通信事業は売上82.1億円(-1.0%)とやや減収したものの、営業利益6.0億円(前年8.8億円、-31.6%)を確保し、利益率7.4%と4セグメント中唯一のプラスを維持した。セグメント間の利益率格差が拡大しており、規制色の強いエネルギー・送配電領域の採算悪化と、相対的に安定した情報通信領域の対比が明確になっている。
【収益性】営業利益率は-1.6%で前年の12.0%から約13.6pt悪化、経常利益率も-1.0%(前年10.3%)、純利益率も-1.1%(前年8.1%)と全段階で二桁ポイントの利益率悪化がみられ、コア収益力の急速な低下を示す。【キャッシュ品質】現金及び預金は2983.8億円で前年の4233.6億円から1249.8億円(-29.5%)減少し、短期借入金は70.0億円から798.9億円へ728.9億円(約10倍)増加した。営業損益が赤字であるためキャッシュ創出力には逆風がかかりやすい局面にある。【投資効率】ROEは-0.5%で、純利益(親会社株主帰属)の赤字化がそのまま資本効率の悪化に直結している。【財務健全性】自己資本比率は17.0%で前年の16.8%からわずかに改善したが、有利子負債(短期借入金・長期借入金・社債の合計3兆1260.8億円)は自己資本7752.1億円の約4.0倍に達し、有利子負債とその依存度は依然として高い。営業利益(EBIT相当)-53.9億円に対し支払利息78.8億円が上回るため、インタレストカバレッジは-0.68倍とマイナスであり、金利負担への耐性は限定的な状態にある。
CF計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を捉えると、現金及び預金は前年の4233.6億円から当期2983.8億円へ1249.8億円(-29.5%)減少しており、手元流動性は縮小した。一方で短期借入金は70.0億円から798.9億円へ728.9億円増加しており、短期資金調達への依存度が高まっている。長期借入金は1兆8198.6億円から1兆8044.9億円へ微減した一方、社債は1兆2166.9億円から1兆2416.9億円へ250.0億円増加しており、資金調達は長短で入れ替わりが生じている。営業損益が赤字であることを踏まえると、運転資金や利払いに充てる原資は営業活動よりも借入・社債発行に依存する局面にあると読み取れる。
営業赤字-53.9億円に対し、受取配当金19.2億円、持分法損益24.5億円、受取利息4.2億円などの営業外収益119.7億円が一定の下支えとなったが、支払利息78.8億円を中心とする営業外費用98.7億円がこれを相殺し、経常段階でも-32.9億円の赤字にとどまった。特別損益の計上はなく、税引前利益と経常利益は同水準で、経常利益から純利益への乖離は法人税等5.2億円の範囲にとどまり、質的な歪みは小さい。一方、包括利益は28.1億円(うち親会社株主分28.5億円)とプラスであり、純利益(親会社株主帰属)-37.7億円との間に66.2億円の乖離がある。主因は持分法適用会社のその他包括利益持分が前年の-55.9億円から当期+64.9億円へ大きく改善したことで、当期純利益の赤字幅ほど企業価値全体の毀損は進んでいないことを示唆する。
通期会社計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高が23.1%(14900.0億円計画に対し3439.4億円)で単純進捗基準の25%にほぼ近い水準にある。一方、利益面は営業利益が-10.4%(520.0億円計画に対し-53.9億円)、経常利益が-8.2%(400.0億円計画に対し-32.9億円)、純利益が-12.2%(310.0億円計画に対し-37.7億円)と、いずれも進捗率がマイナスで単純進捗基準を大きく下回っている。売上進捗が計画線に近い一方で利益進捗が乖離している点は、費用側の増加または価格転嫁のタイムラグが期初に集中していることを示唆する。今回、業績予想および配当予想の修正は行われていない。
通期配当予想は1株当たり30.00円で、前四半期時点から修正は行われていない。自己株式控除後の期中平均株式数約3億5957.5万株をもとに年間配当総額を試算すると約107.9億円となり、通期純利益計画310.0億円に対する配当性向は約34.8%となる。第1四半期時点では営業損益・純損益ともに赤字だが、配当計画は据え置かれており、期初計画に基づく安定配当方針を維持している状況である。
主力セグメントの収益性悪化リスク: 売上構成比83.6%を占める総合エネルギー事業の営業損益が前年の357.6億円の黒字から-50.0億円の赤字に転落した。全社営業利益悪化の大部分が同事業に起因しており、採算改善の進捗が全社業績を左右する。
高レバレッジ・金利負担リスク: 有利子負債合計は3兆1260.8億円で自己資本7752.1億円の約4.0倍に達する。営業利益-53.9億円に対し支払利息が78.8億円上回るため、インタレストカバレッジは-0.68倍とマイナスで、金利上昇局面での負担増に留意が必要な水準にある。
短期資金調達構造の変化: 短期借入金が70.0億円から798.9億円へ728.9億円増加する一方、現金及び預金は4233.6億円から2983.8億円へ1249.8億円減少した。手元流動性が縮小し短期調達への依存度が高まっており、資金繰りの安定性はモニタリングが必要な局面にある。
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | -1.6% | 13.4% (9.8%–53.2%) | -14.9pt |
| 純利益率 | -1.1% | 9.4% (7.2%–39.5%) | -10.5pt |
収益性指標はいずれも業種中央値を大きく下回り、業種内でも下位に位置する。
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.4% | 10.7% (2.1%–15.7%) | -6.3pt |
売上高成長率も業種中央値を下回り、増収率は同業他社対比で相対的に緩やかな水準にとどまる。
※出所: 当社集計
増収(+4.4%)にもかかわらず営業損益が黒字から赤字に転じた点は、決算データ上の最大の注目点である。主力の総合エネルギー事業の採算悪化が全社損益に波及しており、増収と収益性の乖離が拡大している。
通期計画対比の進捗は、売上高進捗23.1%に対し利益進捗(営業-10.4%、経常-8.2%、純利益-12.2%)が大きくマイナスで乖離している。単純進捗基準の25%との差が大きく、期初と下期以降での収益構造の変化が業績回復の分岐点になり得る。
配当予想は30.00円で据え置かれ、通期計画ベースの配当性向は約34.8%である。第1四半期時点の損益は赤字だが配当計画自体は修正されておらず、期初計画に基づく還元方針の維持が確認できる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,846円 |
| base(基準) | 1,868円 |
| bull(強気) | 1,892円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,150円 |
| 調整後予想EPS | 94.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 34.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.099(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.87倍 / 19.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,816円〜1,922円、ω±0.1で 1,859円〜1,874円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。