| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥8258.4億 | ¥8003.1億 | +3.2% |
| 営業利益 | ¥-250.6億 | ¥679.3億 | -136.9% |
| 経常利益 | ¥271.4億 | ¥1048.3億 | -74.1% |
| 純利益 | ¥345.1億 | ¥850.5億 | -59.4% |
| ROE | 1.1% | 2.6% | - |
中部電力の当四半期は、増収を確保した一方で営業損益が赤字に転落し、持分法投資利益が最終利益を支える構図となった。売上高は8,258.4億円(前年比+3.2%)で増収を維持したが、営業利益は-250.6億円(前年679.3億円、同-136.9%)と赤字転落し、営業利益率は-3.0%と前年8.5%から大幅に悪化した。経常利益は271.4億円(同-74.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は352.0億円(同-58.7%)にとどまった。営業損益の悪化を、持分法投資損益565.4億円を含む営業外収益634.6億円が補い、経常黒字・最終黒字を確保している点が当四半期の特徴である。
【売上高】売上高は8,258.4億円で前年比+3.2%の増収となった。セグメント別の内訳は本決算短信では未開示のため、全社ベースでの増収傾向のみ確認できる。
【損益】営業利益は-250.6億円(前年679.3億円)に転落し、営業利益率は-3.0%で前年8.5%から約11.5pt悪化した。経常利益は271.4億円(同-74.1%)で、営業外収益634.6億円の大宗を占める持分法投資損益565.4億円が営業損失を補う形となった。支払利息は92.0億円で前年68.6億円から+34.1%増加し、営業外費用112.5億円の主因となっている。親会社株主に帰属する四半期純利益は352.0億円(同-58.7%)で、増収減益の決算である。
【収益性】営業利益率は-3.0%(前年8.5%)、経常利益率は3.3%(前年13.1%)、純利益率(親会社株主帰属ベース)は4.3%(前年10.7%)といずれも大幅に低下し、ROEは1.1%である。【キャッシュ品質】経常利益・純利益の中心は持分法投資損益565.4億円であり、営業損益(-250.6億円)を大きく上回る規模で寄与しているため、本業の現金創出力とは連動しにくい利益構造となっている。売掛金・受取手形は2,978.9億円で前年比+8.7%増加し、売上高の伸び(+3.2%)を上回るペースで積み上がっている。【投資効率】総資産は7兆6,419.8億円で前年比ほぼ横ばい(-0.1%)、ROE1.1%は持分法利益によって下支えされた水準であり、営業活動単独での資産効率は限定的とみられる。【財務健全性】自己資本比率は42.4%で前年から概ね横ばい、流動比率は100.3%、当座比率は72.1%と最低限の水準にとどまる。現金及び預金は2,372.8億円で前年比-29.5%減少し、短期借入金2,768.7億円に対する現金比率は0.86倍に低下している。
現金及び預金は2,372.8億円で前年同期の3,366.9億円から994.0億円(-29.5%)減少した。一方で長期借入金は2兆303.3億円(+589.3億円、+3.0%)に増加し、社債は6,467.1億円(-500.0億円、-7.2%)減少しており、長期資金の調達構成に変化が生じている。営業損益が赤字に転じるなかで売掛金・受取手形は2,978.9億円(前年比+8.7%)に増加しており、運転資本面での資金滞留が現金残高の減少に寄与している可能性がある。長期借入による資金調達は進んだものの、現金残高全体としては縮小しており、短期の資金繰り面ではクッションがやや薄い状況がうかがえる。
経常利益271.4億円のうち、持分法投資損益565.4億円が本業の営業損益(-250.6億円)を上回る規模で押し上げ要因となっており、当期の利益は非経常性の強い持分投資収益に依存する構造である。営業外収益634.6億円は受取配当金13.2億円やその他営業外収益52.9億円も含むが、大宗は持分法投資利益が占め、投資先の業績や資源価格に連動するため期間比較の連続性は営業損益に比べて低い。税引前利益271.5億円に対し法人税等は-73.7億円と税負担がマイナス(税金費用の減少)となっており、これが連結純利益345.1億円を押し上げる一因となっている。包括利益567.7億円は親会社株主に帰属する純利益352.0億円を215.7億円上回り、乖離の主因は持分法適用会社のその他包括利益343.3億円である。以上を踏まえると、当四半期の利益の質は営業実態よりも非経常的な持分法収益と税負担軽減に支えられている点に留意が必要である。
通期会社予想は売上高3兆9,000億円(前年比+10.0%)、経常利益1,850億円(同-36.4%)、EPS211.81円、配当35.00円で、当四半期に業績予想の修正が行われている。Q1実績の進捗率は、売上高21.2%、経常利益14.7%、純利益(親会社株主帰属ベース)22.0%となり、経常利益の進捗が売上高・純利益に比べて明確に遅れている。経常利益進捗の遅れは、営業損益の赤字転落と支払利息の増加による営業外費用の拡大が影響しているとみられる。売上高・純利益は四半期を積み上げる標準的な進捗ペースに概ね沿う一方、経常利益は下期における収益性の巻き返しが焦点となる。
年間配当予想は35.00円で、当四半期において配当予想の修正は行われていない。会社予想EPS211.81円に対する配当性向は35.00/211.81で約16.5%となり、利益ベースでは低位の水準にとどまる。もっとも、当四半期は営業損益が赤字となり現金及び預金も前年比-29.5%減少していることから、配当原資となる利益・キャッシュの質については通期での回復状況を踏まえた確認が引き続き有用である。
金利負担の増加とインタレストカバレッジの低下: 支払利息は92.0億円(前年68.6億円、+34.1%)に増加する一方、営業利益は-250.6億円の赤字であり、EBITベースのインタレストカバレッジは-2.7倍(前年+9.9倍)に低下している。
営業採算性の悪化: 営業利益率は-3.0%で前年8.5%から約11.5pt悪化した。売上高は+3.2%の増収であるにもかかわらず営業損益がマイナスに転じており、コスト吸収力の低下がうかがえる。
運転資本・流動性のタイト化: 現金及び預金は2,372.8億円(前年比-29.5%減)に減少し、売掛金・受取手形は2,978.9億円(+8.7%)に増加した。流動比率は100.3%、当座比率は72.1%と、短期の支払余力に大きな余裕はない水準である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | -3.0% | 13.4% (9.8%–53.2%) | -16.4pt |
| 純利益率 | 4.2% | 9.4% (7.2%–39.5%) | -5.3pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、特に営業利益率は赤字化により中央値を16.4pt下回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 3.2% | 10.7% (2.1%–15.7%) | -7.5pt |
売上高成長率も業種中央値10.7%を下回り、増収ペースは業種内では緩やかな水準にとどまる。
※出所: 当社集計
当四半期は営業利益が-250.6億円の赤字に転じ、経常利益271.4億円・親会社株主帰属純利益352.0億円は持分法投資損益565.4億円によって支えられた。本業の採算性と、非経常的な性格の強い持分法利益の寄与度合いは、今後の収益構造を理解するうえでの注目点である。
通期進捗は経常利益が14.7%と、売上高21.2%・純利益22.0%に比べて遅れが目立つ。下期における燃料費調整や料金改定の反映度合いが、通期計画の達成状況を左右する観察点となる。
現金及び預金が前年比-29.5%減少する一方、長期借入金は+3.0%増加した。売掛金・受取手形の伸び(+8.7%)は売上高の伸び(+3.2%)を上回っており、運転資本の動向が今後のキャッシュ創出力を評価するポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,781円 |
| base(基準) | 3,838円 |
| bull(強気) | 3,897円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,289円 |
| 調整後予想EPS | 232.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 16.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.099(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.89倍 / 16.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,729円〜3,952円、ω±0.1で 3,822円〜3,848円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。