| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1559.4億 | ¥1467.4億 | +6.3% |
| 営業利益 | ¥58.6億 | ¥51.3億 | +14.3% |
| 経常利益 | ¥55.9億 | ¥47.3億 | +18.0% |
| 純利益 | ¥27.3億 | ¥27.9億 | -2.3% |
| ROE | 4.5% | 4.7% | - |
売上高・営業利益・経常利益は前年から増加した一方、親会社株主に帰属する純利益は減少しており、増収増益ながら最終利益は伸び悩む決算となった。売上高は1,559.4億円(前年比+6.3%)、営業利益は58.6億円(同+14.3%)、経常利益は55.9億円(同+18.0%)。一方、親会社株主に帰属する純利益は26.5億円(前年27.4億円、同-3.2%)となった(非支配株主分を含む連結純利益は27.3億円、同-2.3%)。営業段階の増益は販管費の伸び(+4.9%)が売上成長(+6.3%)を下回ったことによる費用効率化が主因で、最終減益は税負担の増加と特別損失の計上による。
【売上高】売上高は1,559.4億円で前年比+6.3%。教育分野が831.5億円(同+3.4%、構成比53.3%)、医療福祉分野が706.3億円(同+9.9%、構成比45.3%)と、両分野が増収を牽引した。医療福祉分野の伸びが教育分野を上回り、全体の成長率を押し上げている。その他事業は72.5億円(同-9.6%)と減収。
【損益】営業利益は58.6億円(同+14.3%)で、粗利率26.8%を維持しつつ販管費率を23.0%に抑制したことで利益率は3.8%へ改善(前年3.5%)。経常利益は55.9億円(同+18.0%)と営業利益を上回る伸びを示したが、支払利息が4.9億円(前年3.5億円)に増加し金利負担が拡大している。特別損益は特別利益2.6億円(投資有価証券売却益2.4億円等)に対し特別損失8.3億円(減損損失3.1億円、投資有価証券評価損2.5億円等)とネットで▲5.7億円の一時的要因が発生。加えて実効税率が上昇したため、親会社株主に帰属する純利益は26.5億円(同-3.2%)と減益となった。結論として増収増益(営業・経常段階)だが、一時的要因と税負担増により最終益は減益という構図である。
教育分野は売上831.5億円(同+3.4%)、営業利益40.0億円(同+1.5%)、利益率4.8%で最大の利益貢献セグメント。医療福祉分野は売上706.3億円(同+9.9%)、営業利益26.9億円(同+10.9%)、利益率3.8%と増収率・増益率ともに教育分野を上回る成長を示した。その他事業は売上72.5億円(同-9.6%)、営業利益2.7億円(同-14.2%)と縮小。第1四半期より保育・海外関連事業を教育分野に区分変更しており、教育分野の範囲拡大が影響している。全社的には教育分野の高い利益率が全社マージンを規定する構造で、医療福祉分野の増益率の高さが今後の収益構成変化の観察点となる。
【収益性】営業利益率は3.8%で前年3.5%から改善したものの、粗利率26.8%・販管費率23.0%という構造下では利益率の絶対水準は限定的である。純利益率(親会社株主帰属ベース)は1.7%で前年1.9%から低下しており、税負担・特損の影響が純利益率を圧迫している。【キャッシュ品質】経常利益55.9億円に対し親会社株主帰属純利益26.5億円と乖離が大きく、主因は実効税率の上昇(法人税等22.9億円/税引前利益50.2億円で約45.6%)と特別損失8.3億円である。【投資効率】ROEは4.5%で、自己資本比率42.4%という健全な資本基盤の下では改善余地があり、資本効率面での構造的な課題を示唆する。【財務健全性】自己資本比率は42.4%(前年42.7%相当)とほぼ横ばいで、総資産1,440.3億円・純資産611.2億円と資産・資本ともに拡大している。
本決算においてキャッシュフロー計算書の詳細開示はないため、バランスシートの変動から資金動向を分析する。現金及び預金は240.1億円(前年229.2億円)と増加しており、短期的な資金余力は拡大している。一方で短期借入金は95.5億円(前年27.5億円)へ大幅に増加し、資金調達構成が短期シフトしていることがうかがえる。長期借入金は184.1億円(前年190.5億円)とやや減少しており、長短の調達バランスが変化している点は運転資金需要や投資活動の進捗と関連する可能性がある。売掛金・受取手形は271.4億円(前年260.4億円)と増加しており、売上拡大に伴う回収サイトの動向は今後のキャッシュ創出力を見る上での確認点となる。
経常的な収益は営業利益58.6億円と営業外損益(営業外収益5.8億円、営業外費用8.6億円でネット▲2.8億円)から構成され、営業外収益は売上高比0.4%程度と限定的で、非経常的な収益への依存は見られない。一方、特別利益2.6億円(投資有価証券売却益2.4億円等)と特別損失8.3億円(減損損失3.1億円、投資有価証券評価損2.5億円等)はネットで▲5.7億円の一時的要因として最終利益を押し下げている。経常利益55.9億円から親会社株主帰属純利益26.5億円への乖離幅は約53%に達し、主因は特別損失と実効税率の上昇(約45.6%)である。包括利益は36.5億円(親会社株主分31.1億円)と純利益を上回っており、為替換算調整額+9.0億円の改善が寄与している。純利益と包括利益の乖離は、当期の業績実態が損益計算書上の数値以上に安定的である可能性を示す一方、為替要因という非事業性の変動を含む点には留意が必要である。
通期計画(売上高2,050.0億円、営業利益85.0億円、経常利益83.0億円)に対する進捗率は、売上高76.1%、営業利益68.9%、経常利益67.3%と、売上は計画線上にあるが利益面はやや遅れている。純利益計画40.0億円に対する進捗は親会社株主帰属純利益ベースで66.3%であり、Q3までに発生した特別損失や税負担増が進捗を押し下げた形である。業績予想・配当予想はいずれも修正されておらず、会社側は現行計画を維持している。第4四半期における費用コントロールと一時的要因の平準化が、通期計画達成の分岐点となる。
中間配当は14.5円を実施し、通期配当予想は29.0円(前年13円から増額計画)で、前年同期の配当予想修正はない。通期純利益計画40.0億円・平均株式数414.96百万株(41,495,820株)を用いた配当性向は約32%程度と見積もられ、保守的な水準にある。現金及び預金240.1億円は年間配当総額を十分に上回る規模であり、配当の持続性を支える財務余力は確保されている。
実効税率の高止まりと特別損失: 当期の実効税率は約45.6%と高く、減損損失3.1億円・投資有価証券評価損2.5億円を含む特別損失8.3億円が純利益を圧迫した。税率・特損の平準化が来期以降の純利益率回復の前提となる。
短期借入金の急増: 短期借入金は95.5億円と前年27.5億円から大幅に増加した。長期借入金184.1億円と合わせた有利子負債構成の短期化は、金利上昇局面での調達コスト上振れやロールオーバーリスクにつながり得る。
事業ポートフォリオの集中と人件費上昇: 教育分野が売上の53.3%を占め、同分野の需要動向に業績が影響を受けやすい。医療福祉分野では人件費上昇や人材確保の動向が利益率に影響する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.8% | 8.3% (3.6%–18.6%) | -4.6pt |
| 純利益率 | 1.8% | 6.1% (2.3%–12.8%) | -4.4pt |
自社の収益性は業種中央値を下回り、IQR下限に近い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.3% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | -4.1pt |
売上成長率も業種中央値を下回るが、IQR内には位置しており極端な劣位ではない。
※出所: 当社調べ
営業利益率は3.8%(前年3.5%)へ改善し、販管費率の抑制が売上成長を上回る費用効率化として現れている。営業段階のモメンタムは業種比較では劣後するものの、自社内では改善傾向にある。
経常利益55.9億円から親会社株主帰属純利益26.5億円への乖離は特別損失と高税率が主因であり、これらが平準化した場合の潜在的な収益力との差異として捉えられる。
短期借入金の急増(前年比+247%)は資金調達構成の変化を示し、今後の金利負担や調達コストの動向が財務モニタリングのポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,332円 |
| base(基準) | 1,351円 |
| bull(強気) | 1,375円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,468円 |
| 調整後予想EPS | 101.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.92倍 / 13.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,314円〜1,390円、ω±0.1で 1,347円〜1,354円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。