記事一覧に戻る
94492026 第2四半期プライムIFRS

GMOインターネットグループ株式会社 2026年度 第2四半期 決算

GMOインターネットグループ株式会社の2026年度第2四半期決算レポート

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1586.5億¥1426.8億+11.2%
営業利益¥342.0億¥292.1億+17.1%
税引前利益¥339.3億¥274.6億+23.6%
純利益¥236.1億¥182.1億+29.6%
ROE7.7%7.6%-

Executive Summary

インフラ・金融両セグメントの拡大により増収増益を達成し、営業利益は売上高の伸びを上回る改善を示した。売上高は1,586.5億円(前年比+11.2%)、営業利益は342.0億円(同+17.1%)、税引前利益は339.3億円(同+23.6%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は116.9億円(同+12.4%)、非支配株主持分を含む純利益は236.1億円(同+29.6%)で、非支配株主比率の高い連結構造が両者の乖離を生んでいる。増収の主因はインターネットインフラ(+12.9%)とインターネット金融(+19.5%)の伸長で、粗利率59.2%・営業利益率21.6%と収益性も改善した。

業績変動要因

【売上高】売上高1,586.5億円は前年比+11.2%の増収。構成比60.2%を占める主力のインターネットインフラが+12.9%、インターネット金融が+19.5%、インターネット証券が+11.0%と中核事業が牽引した。一方、オンライン広告・メディアは-0.7%とほぼ横ばい、暗号資産は-41.7%と大幅縮小しており、非中核領域が全体成長を下押ししている。

【損益】営業利益342.0億円は前年比+17.1%と増収率を上回る伸びとなり、正の営業レバレッジが確認できる。売上総利益率59.2%に対し販管費率37.1%で、販管費の伸びが売上総利益の拡大ペースを下回ったことが増益に寄与した。税引前利益339.3億円(+23.6%)に対し、法人税等103.3億円および非支配株主帰属分の控除により、親会社株主帰属純利益は116.9億円(+12.4%)にとどまり、税前利益と親会社株主帰属利益の伸び率には差が生じている。結論として増収増益。

セグメント別分析

インターネットインフラは売上955.8億円(構成比60.2%、前年比+12.9%)で最大セグメント。インターネット金融261.4億円(同+19.5%)、オンライン広告・メディア167.1億円(同-0.7%)、インターネット証券116.3億円(同+11.0%)、その他61.7億円(同+32.7%)、暗号資産24.2億円(同-41.7%)と続く。中核のインフラ・金融が二桁成長する一方、暗号資産は市況要因等により大幅減収となっており、事業ポートフォリオ内でのミックス変化が明確である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率21.6%、売上総利益率59.2%、純利益率(親会社株主帰属ベース)7.4%と、粗利水準を維持しつつ営業段階の効率が改善している。【キャッシュ品質】税引前利益339.3億円に対し法人税等103.3億円(税負担率30.4%)を控除後、非支配株主帰属分を除いた親会社株主帰属純利益は116.9億円で、税・非支配株主要因により純利益率が圧縮される構造となっている。【投資効率】ROEは7.7%で、総資産2兆1,402.5億円に対し自己資本比率は7.3%と低水準にとどまり、資産規模の大きい金融・インフラ事業特性を反映している。【財務健全性】現金及び現金同等物は5,463.5億円と厚く、短期有利子負債2,703.7億円を上回る流動性を確保しており、自己資本比率の低さに対する一定のバッファとなっている。

キャッシュフロー分析

営業キャッシュフロー計算書の直接開示は限定的だが、税引前利益339.3億円に対し法人税等控除後の利益水準から本業の収益創出力は確認できる。投資面では投資不動産388.4億円、その他金融資産(固定)1,079.9億円へ資金が向かい、長期投資性資産が前年から積み増された。財務面では自己株式取得95.9億円を実施しつつ、現金及び現金同等物は5,463.5億円を維持しており、還元と投資を両立しながら手元流動性を確保する資金運営が続いている。売掛金・受取手形は1,627.9億円、棚卸資産は561.8億円で、いずれも前年同期から縮小しており、運転資本面での資金効率にはやや改善の兆しがみられる。

収益の質

収益の中心はインターネットインフラ・金融の本業由来であり、持分法投資利益11.7億円は売上比1%未満と小さく、一時的な特別損益に依存しない構成となっている。税引前利益339.3億円から法人税等103.3億円を控除した後、非支配株主帰属分を除いた親会社株主帰属純利益は116.9億円にとどまり、税前利益と親会社株主帰属利益の間の乖離は非支配株主持分の厚み(1,513.2億円)に起因する。包括利益は296.8億円(親会社株主帰属分152.7億円)で、当期純利益(親会社株主帰属116.9億円)を上回っており、為替換算差額等その他の包括利益項目がプラスに寄与したことを示している。

株主還元

配当は四半期ごとに実施しており、第1四半期21.2円、第2四半期17.8円の実績がある。会社は親会社株主帰属当期利益に対する配当性向33%を目途とする方針を掲げているが、通期業績予想の開示が困難であるため年間配当予想額は未定となっている。同時に自己株式取得を95.9億円実施しており、自己株式残高は307.9億円(前年240.6億円)に増加した。配当と自己株式取得を合わせた株主還元は継続的に実施されている状況である。

リスク要因

  1. 事業ポートフォリオの集中リスク: インターネットインフラが売上の60.2%を占め、同セグメントの需要動向や競争環境の変化が全社業績に与える影響が大きい。

  2. 非中核事業の縮小: 暗号資産セグメントは売上24.2億円で前年比-41.7%、オンライン広告・メディアも-0.7%と伸び悩んでおり、事業ミックスの変化が今後の増収ペースに影響し得る。

  3. 財務レバレッジと非支配株主持分の厚み: 自己資本比率7.3%と低水準で、非支配株主持分が1,513.2億円と純資産の約半分を占めるため、税引前利益に対して親会社株主帰属純利益の変動幅が大きくなりやすい構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率21.6%17.3% (4.1%–24.5%)+4.3pt
純利益率14.9%13.0% (2.0%–16.2%)+1.9pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は同業内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)11.2%22.5% (16.2%–26.8%)-11.3pt

売上高成長率は業種中央値を下回っており、増収ペースは同業内では相対的に緩やかである。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. インターネットインフラとインターネット金融という中核2セグメントの伸長が増収増益を牽引しており、粗利率59.2%・営業利益率21.6%と収益性の改善が確認できる。

  2. 税引前利益と親会社株主帰属純利益の伸び率には差があり、法人税等の負担および非支配株主持分の厚みが純利益率・ROEの水準に影響している構造が読み取れる。

  3. 現金及び現金同等物5,463.5億円という厚い手元流動性を保持しつつ、自己株式取得95.9億円と四半期配当を継続しており、資本配分の柔軟性が確認できる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。