| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥18147.2億 | ¥16586.2億 | +9.4% |
| 営業利益 | ¥3023.0億 | ¥2907.3億 | +4.0% |
| 税引前利益 | ¥2811.7億 | ¥2704.3億 | +4.0% |
| 純利益 | ¥2014.9億 | ¥1823.0億 | +10.5% |
| ROE | 4.3% | 3.9% | - |
当四半期は増収増益だが、増益ペースは売上成長よりも緩やかで、実効税率の低下が連結純利益の伸びを押し上げた一方、非支配株主帰属分の拡大により親会社株主に帰属する純利益の伸びは限定的となった。売上高は18,147.2億円(前年比+9.4%)、営業利益は3,023.0億円(同+4.0%)、税引前利益は2,811.7億円(同+4.0%)。連結純利益(非支配株主持分含む)は2,014.9億円(同+10.5%)と2桁増益だが、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,500.7億円(同+3.3%)にとどまる。増収はEnterprise(+8.1%)・Financial(+26.8%)を中心とする法人・金融事業の拡大が主因であり、増益率の鈍化は前年同期に計上された企業結合に伴う再測定益(145.0億円)の反動が主な要因である。
【売上高】売上高は18,147.2億円で前年比+9.4%、6セグメントすべてが増収した。Financial(+26.8%)とDistribution(+20.3%)が高成長を維持し、Media&EC(+10.1%)、Enterprise(+8.1%)も拡大、主力のConsumer(+4.4%)は緩やかな増収にとどまった。売上構成比はConsumer41.1%、Media&EC24.3%、Distribution13.9%、Enterprise13.5%、Financial5.9%で、Consumerが依然最大だが法人・金融事業の比重が徐々に高まっている。
【損益】営業利益は3,023.0億円(+4.0%)、営業利益率は16.7%で前年17.5%から-0.9pt低下した。売上総利益は+8.3%増加し粗利率は49.0%(前年49.5%)とほぼ横ばいだったが、前年同期に計上された企業結合に伴う再測定益145.0億円の反動でその他の営業収益が37.4億円へ縮小し、増益率を押し下げた。金融費用は298.9億円(+34.3%)へ増加し有利子負債拡大の影響が表面化する一方、実効税率は28.3%(前年32.6%)へ低下したことで連結純利益は2,014.9億円(+10.5%)と伸びを回復した。ただし非支配株主帰属分が514.2億円(+39.0%)と大きく伸びたため、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,500.7億円(+3.3%)にとどまった。増収増益。
セグメント別営業利益はConsumerが1,529.2億円(-0.6%)で最大の寄与を維持しつつも減益方向、利益率20.5%。Enterpriseは622.3億円(+27.5%)、利益率25.5%へ改善し、クラウド・AI関連の需要拡大が寄与した。Financialは317.6億円(+76.0%)、利益率29.5%と全セグメント最高で、キャッシュレス決済・銀行事業の拡大が牽引した。Media&ECは666.99億円(-5.7%)、利益率15.1%(前年17.7%)へ低下し、広告・EC事業の採算悪化が響いた。Distributionは129.2億円(+8.2%)だが利益率5.1%と低水準にとどまる。「その他」セグメントは営業損失が前年124.3億円から235.3億円へ拡大(+89.3%)し、全社の調整項目が連結利益を押し下げている。
【収益性】営業利益率は16.7%で前年17.5%から-0.9pt低下し、連結純利益率(非支配株主持分含む)は11.1%で前年11.0%からほぼ横ばい。親会社株主帰属分でみた純利益率は8.3%で前年8.8%から-0.5pt低下しており、収益性評価は帰属先によって差が生じている。【キャッシュ品質】営業CFは1,004.2億円で連結純利益に対する比率は49.9%(前年108.1%)まで低下、OCF/EBITDAも19.9%(前年41.1%)へ大幅に縮小し、利益の現金化ペースは鈍化している。【投資効率】ROEは4.3%で前年同期とほぼ同水準、総資産回転率(四半期)は9.4%で前年8.9%からわずかに上昇した。【財務健全性】自己資本比率は15.1%で前年16.0%から-0.9pt低下、有利子負債合計は7兆4,213.5億円(前年6兆4,845.8億円、+14.4%)へ増加した。銀行事業の預金・貸付等が総資産・総負債に含まれる構造のため、自己資本比率は業種内でも低めに出やすい点に留意が必要である。
営業活動によるキャッシュ・フローは1,004.2億円で前年同期比-49.1%となり、運転資本変動前の小計は2,773.4億円(前年3,451.0億円)へ縮小した。主因は銀行事業の預金増加ペースの鈍化(+945.9億円、前年+1,612.2億円)と銀行事業の貸付金増加(-1,100.2億円、前年-426.2億円)による資金吸収、および法人税等の支払額が1,554.7億円(前年1,303.1億円)へ増加したことである。投資活動によるキャッシュ・フローは-3,779.5億円で、設備投資-1,643.6億円に加え投資有価証券等の取得-2,229.9億円が拡大した。この結果フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は-2,775.3億円と前年(-1,475.5億円)からマイナス幅が拡大し、財務活動によるキャッシュ・フローは有利子負債の調達拡大等により+4,802.5億円となり、配当支払2,040.7億円を含む資金需要を外部調達で補った形である。現金及び現金同等物は期末16,457.8億円で期初14,388.0億円から+2,069.9億円増加している。
当四半期の増益はコア営業の増収効果に加え実効税率の低下(32.6%→28.3%)が連結純利益(2,014.9億円、+10.5%)を押し上げた一方、前年同期に一時的に計上された企業結合に伴う再測定益145.0億円の反動でその他の営業収益は37.4億円(前年145.0億円)に縮小し、営業利益の伸びを抑制する要因となった。当期は子会社の支配喪失に伴う利益24.2億円を計上しており、これも非経常的な項目である。非支配株主に帰属する純利益は514.2億円(+39.0%)と大きく伸びたため、親会社株主に帰属する純利益(1,500.7億円、+3.3%)は連結純利益の成長率を下回り、増益の質を見る際は帰属先の違いに留意が必要である。包括利益は2,185.1億円で連結純利益を170.1億円上回り、在外営業活動体の為替換算差額+112.0億円等その他の包括利益がプラスに寄与した。契約負債は1,889.3億円(前年1,690.6億円、+11.8%)へ増加し、売上成長に沿った前受収益の積み上がりが確認できる。
通期会社予想に対し、売上高進捗率は24.2%(1兆8,147.2億円/7兆5,000億円)、営業利益進捗率は27.5%(3,023.0億円/1兆1,000億円)、親会社株主帰属純利益進捗率は26.8%(1,500.7億円/5,600億円)となった。いずれも単純進捗(25%)前後かそれを上回る水準で、営業利益・純利益の進捗が売上高をやや上回っている。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。Enterprise・Financialの高成長が通期計画達成を後押ししている一方、Media&EC等の収益性動向が下期の進捗にも影響し得る。
通期配当予想は1株当たり8.80円で、当四半期時点で修正はない。発行済株式数(自己株式除く)約47,846.8万株から算出した年間配当総額は約4,209.7億円と推計され、通期の親会社株主帰属純利益予想5,600億円に対する配当性向は約75.2%となる。当四半期の配当支払額は2,040.7億円(前年2,015.9億円)で、非支配株主への配当(437.95億円)を含めた株主還元総額2,557.4億円は当四半期の包括利益2,185.1億円を上回り、資本合計は46,385.1億円と前期末46,684.6億円から-0.6%減少した。自己株式の取得は当四半期に実施されておらず、株主還元は配当が中心となっている。
資金効率・流動性リスク: 営業CFは1,004.2億円(前年比-49.1%)に縮小し、フリーキャッシュフローは-2,775.3億円のマイナス。流動資産56,728.3億円に対し流動負債は89,223.1億円で、流動比率は約63.6%と1倍を下回り、短期の資金繰りは有利子負債の調達等外部資金への依存度が高い状態にある。
有利子負債増加と金利コスト上昇リスク: 有利子負債合計は7兆4,213.5億円(前年6兆4,845.8億円、+14.4%)へ増加し、金融費用は298.9億円(前年222.5億円、+34.3%)に拡大した。今後の金利環境によって金融費用がさらに増加する可能性がある。
のれん集中とMedia&EC事業の採算リスク: のれんは2兆1,980.1億円で純資産46,385.1億円の47.4%に相当し、高水準で推移している。Media&ECセグメントの営業利益は666.99億円(前年比-5.7%)、利益率は15.1%(前年17.7%)へ低下しており、広告・EC事業の収益性動向が連結利益率に影響を与えやすい構造にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 16.7% | 8.1% (2.3%–15.9%) | +8.6pt |
| 純利益率 | 11.1% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +5.2pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、IT・通信業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.4% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +0.1pt |
売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準で、業種内で中位的な位置づけにある。
※出所: 当社集計
増益の質については、連結純利益(2,014.9億円、+10.5%)と親会社株主帰属純利益(1,500.7億円、+3.3%)の伸び率に差があり、非支配株主帰属分の拡大(+39.0%)が影響している。Financial・Enterprise等の成長ドライバーにおける非支配株主の存在が、今後の帰属純利益の伸びを左右し得る構造が読み取れる。
営業利益率は16.7%(前年17.5%)へ低下したが、主因は前年に一時的に計上された企業結合再測定益(145.0億円)の反動であり、粗利率(49.0%、前年49.5%)自体はほぼ横ばいであった。一時的要因を除いた実質的な収益性は維持されている点が確認できる。
営業CFは前年比-49.1%に縮小し、フリーキャッシュフローは-2,775.3億円のマイナスとなった。銀行事業の預金・貸付動向や法人税支払の増加が影響しており、今後のキャッシュフローの推移がモニタリングに値する項目である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 72円 |
| base(基準) | 76円 |
| bull(強気) | 79円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 61円 |
| 調整後予想EPS | 12.0円 |
| 株主資本コスト r | 10.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 76.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.036(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.24倍 / 6.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 74円〜78円、ω±0.1で 75円〜76円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。