| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥36177.1億 | ¥32620.4億 | +10.9% |
| 営業利益 | ¥4251.5億 | ¥4051.9億 | +4.9% |
| 税引前利益 | ¥4214.1億 | ¥3917.7億 | +7.6% |
| 純利益 | ¥2841.7億 | ¥2727.0億 | +4.2% |
| ROE | 2.7% | 2.7% | - |
増収増益の決算となった。売上高は二桁成長を確保した一方、費用増によるマージン圧縮を持分法投資利益の伸びが補い、営業利益・税引前利益・純利益とも前年を上回った。売上高は36,177.07億円(前年比+10.9%)、営業利益は4,251.49億円(同+4.9%)、税引前利益は4,214.11億円(同+7.6%)、親会社株主に帰属する四半期利益は2,748.30億円(同+5.8%、連結全体の四半期利益は2,841.70億円で同+4.2%)となった。増収の主因はグローバル・ソリューション事業とその他事業(不動産・エネルギー等)の高成長、増益は人件費・経費増による営業利益率の低下を持分法投資利益の倍増(235.44億円、前年122.39億円)が下支えした。
【売上高】売上高は36,177.07億円で前年比+10.9%。外部顧客向け売上高の構成比は総合ICT事業42.6%(同+8.3%)、グローバル・ソリューション事業33.9%(同+16.4%)、地域通信事業16.7%(同+1.9%)、その他(不動産・エネルギー等)6.8%(同+27.6%)で、データセンター・ITソリューション需要を取り込むグローバル・ソリューション事業と、不動産・エネルギー等その他事業の高成長が全体を牽引した。
【損益】営業利益は4,251.49億円(同+4.9%)で、営業利益率は11.75%と前年12.42%から0.67pt低下した。人件費が857.69億円(同+9.2%)、経費が1,812.54億円(同+15.4%)と、売上成長率+10.9%を上回るペースで費用が増加したことがマージン低下の主因である。金融費用は71.11億円(同+44.3%)に拡大し金融収支の純負担も増えたが、持分法投資利益が235.44億円(前年122.39億円)とほぼ倍増し、税引前利益は4,214.11億円(同+7.6%)と営業利益以上の伸びとなった。親会社株主に帰属する四半期利益は2,748.30億円(同+5.8%)で、増収増益に区分される。
セグメント利益は総合ICT事業が2,462.18億円(同+2.7%)で全体の過半を占め主力を維持するが、増益率は4事業中最も低い。グローバル・ソリューション事業は634.93億円(同+9.9%)と売上成長(外部顧客ベース+16.4%)に対応した増益を確保し、成長ドライバーとしての位置づけが明確である。地域通信事業は985.22億円(同+0.6%)とほぼ横ばいで、安定的だが成長は限定的。その他(不動産・エネルギー等)は233.72億円(同+29.3%)と4事業中最も高い増益率を示し、利益成長への寄与を拡大している。総合ICT事業の増益ペース鈍化を、グローバル・ソリューションとその他事業の高成長で補う構図が明確に表れている。
【収益性】営業利益率は11.75%で前年12.42%から0.67pt低下、純利益率(親会社株主帰属ベース)は7.60%で前年7.96%から0.37pt低下した。ROEは四半期実績で2.7%(年率換算値ではない)。【キャッシュ品質】営業CFは親会社株主帰属四半期利益の2.09倍と高水準で、利益の裏付けとなるキャッシュ創出力は確保されている一方、OCF/EBITDAは0.65倍にとどまり、税・利払い・リース支払の負担がキャッシュ転換効率を抑制している。【投資効率】持分法投資利益は235.44億円と前年から倍増し税引前利益の伸長に寄与、売上高の伸び(+10.9%)が総資産の伸び(+1.6%)を上回り資産効率は改善方向にある。【財務健全性】自己資本比率は20.8%で前年同水準を維持。流動資産11,479.67億円に対し流動負債23,197.61億円で流動比率は0.49倍と低いが、これは銀行業預金・貸出金を含む勘定構造の影響が大きく、EBIT/金融費用(インタレストカバレッジ)は約5.98倍と利払い耐性は確保されている。
営業活動によるキャッシュ・フローは5,744.94億円(前年比+9.2%)で、四半期利益に減価償却費452.49億円等を加えた小計は7,922.80億円に達したが、棚卸資産の増加(-1,048.82億円)や法人税等の支払(-2,225.90億円)、リース料の支払(-813.74億円)が控除され、最終的な営業CFに減少している。投資活動によるキャッシュ・フローは-6,734.41億円で、有形固定資産・無形資産・投資不動産の取得支出6,302.94億円が中心を占める。財務活動によるキャッシュ・フローは5,571.07億円のプラスで、短期借入債務の積み増しが投資超過分を補う形となっている。この結果、営業CFと投資CFの合計であるフリーキャッシュフローは-989.47億円のマイナスとなり、配当支払2,159.40億円を含む資金需要は自己創出キャッシュのみでは賄いきれず、財務活動による調達で補完している。現金及び現金同等物は期末時点で23,873.89億円へ増加し、手元流動性は厚い水準にある。
当期の利益の中心は営業利益4,251.49億円であり、一時的な特別損益の影響は限定的である。営業外損益では金融収益43.82億円に対し金融費用71.11億円と純負担が拡大した一方、持分法投資利益は235.44億円(前年122.39億円)と倍増し、税引前利益4,214.11億円の押し上げ要因となった。この持分法利益の伸びは経常的な収益源としての性質が強く、利益の質を損なうものではない。包括利益合計は3,530.03億円で、親会社株主に帰属する四半期利益2,748.30億円との差は+709.24億円となり、主因は為替換算調整額+523.70億円、キャッシュフローヘッジ+439.18億円のプラスと、その他の包括利益を通じて公正価値測定する金融資産の評価損-281.73億円のマイナスが混在した結果である。営業CFは親会社株主帰属四半期利益の2.09倍でアクルーアル面の品質は良好だが、OCF/EBITDAが0.65倍にとどまる点は、運転資本や税・利払いの負担がキャッシュ創出のボトルネックになっていることを示している。
通期予想に対する進捗率は、売上高24.0%(36,177.07億円/150,600億円)、営業利益24.9%(4,251.49億円/17,100億円)、純利益28.0%(親会社株主帰属2,748.30億円/9,800億円)で、四半期の標準進捗(25%)と概ね整合的である。純利益の進捗がやや先行しているのは、持分法投資利益の伸びが税引前利益を押し上げたことによるもので、営業利益ベースでは計画線上の進捗にとどまる。当四半期において業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。
当第1四半期の配当支払額は2,159.40億円(前年同期2,152.10億円)で、前期末配当の支払を反映したものである。通期の配当予想は1株当たり5.40円、EPS予想12.10円に基づく配当性向は44.6%で、無理のない水準にある。自社株買いは0.03億円とごく僅少にとどまり、当期の株主還元は配当を中心とした構成となっている。
資金調達構造のミスマッチ: 流動資産11,479.67億円に対し流動負債23,197.61億円で流動比率は0.49倍。短期借入債務は5,165.23億円と前期末比+769.58億円(+17.5%)増加しており、短期資金への依存度上昇と金利上昇時の調達コスト変動がモニタリング対象となる。ただしEBIT/金融費用は約5.98倍で、現時点の利払い耐性は確保されている。
コストインフレによる採算圧迫: 人件費(+9.2%)・経費(+15.4%)の伸びが売上高の伸び(+10.9%)を上回り、営業利益率は前年12.42%から11.75%へ0.67pt低下した。賃上げやエネルギー・保守コストの上昇が継続する場合、マージン改善のペースが抑制される可能性がある。
投資先行によるフリーキャッシュフローのマイナス: 投資活動によるキャッシュ・フローは-6,734.41億円で、設備投資等の取得支出6,302.94億円が中心。営業CF5,744.94億円を上回る投資により、当四半期のフリーキャッシュフローは-989.47億円となり、配当支払を含む資金需要は財務活動(短期借入増加)で補完されている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.8% | 8.1% (2.3%–15.9%) | +3.7pt |
| 純利益率 | 7.9% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +2.0pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.9% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +1.6pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、IQR上限(16.9%)には届かず業種内では中位上寄りの位置づけ。
※出所: 当社集計
増収と持分法投資利益の拡大(235.44億円、前年比ほぼ倍増)が増益を支えた一方、人件費・経費の伸びが売上成長を上回り営業利益率は0.67pt低下しており、コスト効率化の進捗が今後の焦点となる。
通期進捗は売上高24.0%、営業利益24.9%、純利益28.0%と概ね標準的な進捗にあり、業績予想・配当予想の修正はない。
セグメント別ではその他事業(不動産・エネルギー等、+29.3%)とグローバル・ソリューション事業(+9.9%)が二桁の増益率となり、主力の総合ICT事業(+2.7%)に代わり利益成長の裾野が広がっている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 123円 |
| base(基準) | 127円 |
| bull(強気) | 131円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 121円 |
| 調整後予想EPS | 12.7円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 44.6% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.047(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.05倍 / 10.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 123円〜131円、ω±0.1で 127円〜127円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。