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94132027 第1四半期プライムJGAAP

テレビ東京ホールディングス(9413) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は376.3億円(前年同期比-4.8%)、営業利益は15.3億円(同-53.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥376.2億¥395.4億−4.8%
営業利益¥15.3億¥32.7億−53.1%
経常利益¥19.1億¥34.5億−44.7%
純利益¥13.4億¥23.4億−42.7%
ROE1.3%2.2%-

Executive Summary

2027年度第1四半期は減収減益となり、主力の地上波・BS放送事業が営業損失に転落したことが全社利益を大きく押し下げた。売上高は376.2億円(前年比-4.8%)、営業利益は15.3億円(同-53.1%)、経常利益は19.1億円(同-44.7%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は13.4億円(同-42.7%)となった。放送事業の広告収入減少と採算悪化が主因で、高収益のアニメ・配信事業が下支えしたものの補いきれなかった。

業績変動要因

【売上高】連結売上高は376.2億円で前年同期比4.8%減となった。セグメント計(397.5億円、セグメント間取引含む)に占める構成比は、地上波・BS放送事業が57.0%(226.7億円、同-7.3%)、アニメ・配信事業が31.6%(125.5億円、同+1.6%)、ショッピング・その他事業が11.4%(45.3億円、同+4.5%)。主力の放送事業が減収の主因であり、広告市況の弱含みが影響した。

【損益】売上総利益は115.5億円で粗利率は30.7%、前年の33.7%から3.0pt低下した。売上減少下で販管費が100.1億円とほぼ横ばい(前年100.5億円)だったため、販管費率は26.6%へ上昇し、営業利益率は4.1%と前年8.3%から4.2pt悪化した。セグメント別営業損益では、地上波・BS放送事業が5.7億円の営業損失(前年13.6億円の利益から転落)となった一方、アニメ・配信事業は21.9億円(同+6.6%、利益率17.5%)、ショッピング・その他事業は1.8億円(同+48.8%)と増益を確保した。営業外収益4.2億円のうち受取配当金3.4億円が経常利益を押し上げ、特別利益として投資有価証券売却益1.5億円を計上した一時的要因もあり、税引前利益は20.5億円となった。ただし実効税率は34.6%と高く、税引前利益から純利益への圧縮幅が大きい。以上より、減収減益と結論づけられる。

セグメント別分析

地上波・BS放送事業は売上226.7億円(前年比-7.3%)に対し営業損失5.7億円(前年は13.6億円の利益)と赤字転落し、利益率はマイナス2.5%となった。広告収入の減少と番組制作コストの相対的な重さが収益悪化の背景にある。アニメ・配信事業は売上125.5億円(同+1.6%)、営業利益21.9億円(同+6.6%)、利益率17.5%と全社の中で最も高い収益性を維持し、利益の牽引役となっている。ショッピング・その他事業は売上45.3億円(同+4.5%)、営業利益1.8億円(同+48.8%)と増益幅が大きく、利益率は4.0%へ改善した。セグメント間で収益性の格差が拡大しており、放送事業の採算改善が全社業績の回復に向けた課題となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.1%で前年の8.3%から4.2pt低下し、純利益率も3.6%で前年5.9%から2.3pt低下した。ROEは1.3%となり、利益率の悪化が主因である。【キャッシュ品質】売掛金は321.5億円で総資産の21.6%を占め、前年の342.97億円から6.3%減少したが売上減少に伴うもので、資金化のペースには注視が必要である。【投資効率】総資産回転率は四半期ベースで低下しており、放送事業の収益力低下が投下資本の効率にも影響している。【財務健全性】自己資本比率は71.0%と前年の68.9%から改善し、流動比率は流動資産932.1億円/流動負債398.4億円で234%と高水準を維持している。有利子負債は短期・長期合計で55.2億円にとどまり、現金及び預金459.2億円は有利子負債の8.3倍に相当し、財務基盤は保守的な構成にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は459.2億円で前年同期の492.4億円から33.2億円(-6.7%)減少した。売掛金は321.5億円(前年342.97億円、-6.3%)、投資有価証券は220.9億円(前年227.2億円、-2.7%)とそれぞれ減少しており、資産全体では総資産が1491.7億円と前年比4.2%縮小した。流動負債も398.4億円と前年449.7億円から11.4%減少しており、未払費用や賞与引当金の減少が寄与した。純資産は1059.1億円で前年1075.5億円から微減しており、配当支払いや包括利益の縮小が影響したとみられる。現金水準は有利子負債を大きく上回る規模を維持しており、資金繰りの余力は引き続き厚い。

収益の質

当期の利益は営業外収益および特別利益への依存度がやや高く、収益の質を評価する上で留意が必要である。営業外収益4.2億円のうち受取配当金は3.4億円を占め、営業利益15.3億円の約22%に相当する規模である。加えて特別利益として投資有価証券売却益1.5億円を計上しており、これは経常的な事業収益とは区別すべき一時的要因である。経常利益19.1億円から純利益13.4億円への乖離は約30%に達しており、主因は実効税率34.6%という相対的に高い税負担である。事業セグメント別では、アニメ・配信事業の高マージンが本業からの経常的な収益源として質が高い一方、放送事業の赤字は構造的な収益力低下を示唆しており、全社の利益の質を見る上ではセグメント間の差異を踏まえた評価が求められる。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高が22.4%(376.2億円/1680億円)、営業利益が13.3%(15.3億円/115億円)、経常利益が16.2%(19.1億円/118億円)、純利益が16.8%(13.4億円/80億円)となった。四半期の標準進捗である25%と比較すると、売上高はやや下回る程度だが、利益面では大きく遅行している。通期計画は売上高+1.9%、営業利益+0.9%、経常利益-1.2%を見込んでおり、放送事業の下期における広告需要の回復とアニメ・配信事業の収益積み上げが計画達成の鍵となる。当四半期時点で業績予想および配当予想の修正は行われていない。

株主還元

会社計画の年間配当予想は1株当たり50円であり、前年の中間配当実績15円から増額の計画となっている。通期予想EPS300.55円に対する配当性向は約16.6%(50円/300.55円)であり、現預金水準459.2億円および有利子負債55.2億円という保守的な財務構成を踏まえると、配当の継続性は相対的に高いと考えられる。当四半期において配当予想の修正は行われていない。

リスク要因

  1. 放送事業の収益変動リスク: 地上波・BS放送事業は売上226.7億円(前年比-7.3%)に対し営業損失5.7億円を計上し、赤字転落した。広告市況の動向次第で下期以降も採算が変動する可能性がある。

  2. コンテンツ関連コストの圧迫リスク: 全社粗利率は30.7%と前年比3.0pt低下しており、番組制作費や権利取得費用の負担が利益率を圧迫する構造にある。アニメ・配信事業の高マージン(17.5%)維持には制作・権益コストの管理が引き続き重要となる。

  3. 運転資本の効率リスク: 売掛金は321.5億円で総資産の21.6%を占め、前年比では減少したものの売上減少に伴うものであり、資金回収ペースの動向は引き続き注視が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.1%8.0% (2.2%–15.8%)−4.0pt
純利益率3.6%5.8% (1.5%–10.7%)−2.2pt

業種中央値と比較して営業利益率・純利益率とも下回っており、放送事業の採算悪化が業種内相対劣位の主因とみられる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−4.8%9.3% (0.2%–16.9%)−14.1pt

業種中央値がプラス成長圏にある中、自社は減収となっており、業種内では成長性の面で下位に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 放送事業の赤字転落(営業損失5.7億円)が全社の営業利益率を4.2pt押し下げた一方、アニメ・配信事業は営業利益21.9億円・利益率17.5%と収益の牽引役となっており、セグメント間の収益性格差が拡大している点は決算の構造的特徴として注目される。

  2. 通期計画に対する第1四半期の利益進捗は営業利益13.3%、純利益16.8%と、標準進捗(25%)を下回っており、下期における放送事業の回復度合いとアニメ・配信事業の収益積み上げが通期計画達成の鍵となる。

  3. 現金及び預金459.2億円、自己資本比率71.0%と財務基盤は引き続き厚く、有利子負債55.2億円を大きく上回る流動性を確保している一方、営業外収益における受取配当金や特別利益としての投資有価証券売却益への依存が当期純利益の押し上げ要因となっている点は、利益の質を評価する上での留意点である。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,719円
base(基準)3,781円
bull(強気)3,857円
算出前提
1株純資産(BPS)3,978円
調整後予想EPS315.1円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向16.6%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.95倍 / 12.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,674円〜3,893円、ω±0.1で 3,774円〜3,785円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。