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94122027 第1四半期プライムJGAAP

スカパーJSAT(9412) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益36%増

2027年度第1四半期の売上高は333.9億円(前年同期比+12.0%)、営業利益は108.9億円(同+36.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥333.9億¥298.2億+12.0%
営業利益¥108.9億¥80.1億+36.0%
経常利益¥113.7億¥82.2億+38.3%
純利益¥82.7億¥55.6億+48.8%
ROE2.7%1.8%-

Executive Summary

営業レバレッジが効き、増益率が増収率を大きく上回った点がこの四半期の最大の特徴である。売上高は333.9億円(前年比+12.0%)、営業利益は108.9億円(同+36.0%)、経常利益は113.7億円(同+38.3%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は82.3億円(同+49.6%)となった。増収の主因はSpace事業の高成長(+23.3%)で、増益の主因は粗利率改善と販管費抑制による営業利益率の拡大、およびMedia事業の収益性改善(営業利益+59.3%)である。

業績変動要因

【売上高】売上高は333.9億円で前年比+12.0%。セグメント別ではSpaceが166.4億円(+23.3%、構成比49.8%)、Mediaが167.6億円(+2.6%、構成比50.2%)となり、Spaceが全社成長を牽引した。なお当四半期より地上系の映像ネットワーク関連サービスをSpaceからMediaへ区分変更しており、前年同期も変更後の区分で比較している。

【損益】営業利益率は32.6%で前年26.9%から+5.7pt改善した。粗利率は51.1%(前年48.3%)に上昇し、販管費は61.6億円(前年64.1億円)に抑制されたことが利益率改善に寄与した。経常利益は受取利息5.3億円を含む営業外収益7.7億円が加わり113.7億円(+38.3%)となった。純利益(親会社株主帰属)は法人税等31.0億円控除後82.3億円(+49.6%)で、増収増益である。

セグメント別分析

Spaceは売上166.4億円(+23.3%)、営業利益64.3億円(+21.8%)、利益率38.6%(前年39.1%から-0.5pt)と、増収に対し利益率はほぼ横ばいで推移した。Mediaは売上167.6億円(+2.6%)、営業利益46.9億円(+59.3%)、利益率28.0%(前年18.0%から+10.0pt)と大幅な収益性改善が見られ、当四半期の利益成長の主因の一つとなっている。両セグメントの利益率差は10.6ptで、Mediaのミックス改善が全社利益率の押し上げに寄与した。当四半期より地上系映像配信関連サービスをSpaceからMediaへ組織変更しており、前年同期比較は変更後区分で行われている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は32.6%で前年26.9%から+5.7pt改善し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は24.6%で前年18.4%から+6.2pt改善した。【キャッシュ品質】営業CFは166.7億円で純利益(親会社株主帰属)82.3億円の約2.0倍にあたり、利益の現金裏付けは良好である。【投資効率】ROEは2.7%で、自己資本の積み上がり(自己資本比率上昇)と資産回転の低さが押し下げ要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は77.1%と高水準で、流動資産1701.2億円に対し流動負債は539.9億円にとどまり、短期の支払余力は厚い。

キャッシュフロー分析

営業CFは166.7億円で前年比+9.4%と着実に拡大した。投資CFは-186.3億円で、うち設備投資が173.4億円を占め、減価償却費38.0億円に対する設備投資倍率は4.6倍と積極的な投資局面にある。財務CFは-128.1億円で、配当支払64.9億円や借入金返済等が主な資金流出要因である。この結果フリーCFは-19.5億円となったが、これは投資フェーズに伴う一時的な資金不足であり、現金及び預金638.1億円と低水準の有利子負債構成を踏まえると、資金繰り上の懸念は限定的とみられる。

収益の質

当四半期の増益は営業段階での改善が主因であり、特別損益の計上はなく経常的な収益構造にある。営業外収益7.7億円(うち受取配当金0.1億円、為替差益0.1億円等)と営業外費用2.8億円(支払利息1.2億円等)は差引+4.9億円の寄与にとどまり、営業外損益への依存度は小さい。経常利益113.7億円と純利益(親会社株主帰属)82.3億円の差は主に法人税等31.0億円によるもので、税負担以外の特殊要因は見当たらない。包括利益は92.2億円で純利益(親会社株主帰属)82.3億円との差は+9.9億円あり、為替換算調整額+13.3億円が主因である。営業CFが純利益を上回っていることも合わせ、利益の質は高いと評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期計画(売上高1350.0億円、営業利益390.0億円、経常利益390.0億円)に対し、当四半期の進捗率は売上高24.7%、営業利益27.9%、経常利益29.2%となった。純利益(親会社株主帰属)は通期予想270.0億円に対し30.5%の進捗で、標準的な四半期進捗(25%)を上回り、特に利益面での進捗が先行している。会社は業績予想の修正を行っておらず、現時点の計画を据え置いている。

株主還元

配当予想は1株当たり48.00円で、会社計画のEPS予想95.26円に基づく配当性向は約50.4%となる。当期の中間・期末の内訳は明示されていないため年間予想ベースでの記載となる。当四半期において自己株式数(1424万株)に変動は見られず、自社株買いに関する開示は確認できない。配当予想の修正は行われていない。

リスク要因

  1. 建設仮勘定(CIP)の大規模化: 建設仮勘定は931.2億円で総資産の23.2%を占める。稼働開始後の減価償却負担増や投資回収スケジュールの管理が今後のモニタリングポイントとなる。

  2. Media事業への売上集中: Media事業の売上構成比は50.2%であり、当該事業の契約動向やコスト構造の変化が全社業績に与える影響は相対的に大きい。

  3. 資本効率の水準: ROEは2.7%、自己資本比率は77.1%と財務健全性は高い一方、資産規模に対する資本効率は低水準にとどまっており、資産回転率の改善余地がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率32.6%8.1% (2.3%–15.9%)+24.5pt
純利益率24.8%5.9% (1.6%–10.7%)+18.9pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.0%9.3% (0.4%–16.9%)+2.7pt

売上高成長率は業種中央値をやや上回る水準で、IQRの上位圏内に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率が前年比+5.7pt改善し、粗利率改善と販管費抑制による営業レバレッジが確認された。特にMedia事業は利益率が+10.0pt改善しており、収益構造の変化がうかがえる。

  2. 通期計画に対する進捗は利益面で25%の標準進捗を上回り(純利益進捗30.5%)、計画達成に向けた進捗は良好である。

  3. 建設仮勘定が総資産の23.2%を占める投資局面にあり、フリーCFは-19.5億円となっている。今後の稼働化に伴う費用化と収益貢献のバランスが決算構造の変化点として注目される。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,045円
base(基準)1,065円
bull(強気)1,088円
算出前提
1株純資産(BPS)1,080円
調整後予想EPS99.9円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向50.4%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.99倍 / 10.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,036円〜1,095円、ω±0.1で 1,064円〜1,065円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。