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93642027 第1四半期プライムJGAAP

株式会社 上組 2027年度 第1四半期 決算

株式会社 上組の2027年度第1四半期決算レポート

株式会社 上組

運輸・物流/倉庫・運輸関連業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥749.2億¥727.0億+3.1%
営業利益¥87.1億¥96.2億-9.5%
経常利益¥103.6億¥111.7億-7.3%
純利益¥71.7億¥80.0億-10.4%
ROE1.8%2.0%-

Executive Summary

上組の2027年3月期第1四半期は、増収ながら採算悪化により減益となった。売上高は749.2億円(前年比+3.1%)と増収を確保したが、営業利益は87.1億円(同-9.5%)、経常利益は103.6億円(同-7.3%)、純利益は71.7億円(同-10.4%、親会社株主帰属分は71.1億円で同-10.8%)と減益が続いた。コストインフレと販管費比率の上昇により営業利益率が前年比約1.6pt低下したことが主因で、経常段階では受取配当金・利息などの営業外収益が減益幅を一部緩和した。

業績変動要因

【売上高】売上高は749.2億円で前年比+3.1%の増収。主力の物流事業(Distribution)が670.9億円(同+3.5%)と全体の約89%を占め成長を牽引し、その他事業は78.3億円で推移した。

【損益】営業利益は87.1億円(同-9.5%)、経常利益は103.6億円(同-7.3%)、純利益は71.7億円(同-10.4%)といずれも減益。営業利益率は11.6%と前年13.2%から約1.6pt低下し、販管費が66.1億円(前年58.3億円)へ+13.3%増加し売上成長を上回ったことが逆レバレッジとなった。経常段階では受取配当金11.0億円、受取利息1.6億円などの営業外収益19.6億円が下支えし、営業減益に比べ経常減益幅は縮小した。特別損益は利益0.2億円・損失0.3億円と軽微で一時的要因の影響は限定的。結論として、増収減益の決算である。

セグメント別分析

セグメントは実質的に物流(Distribution)が中心で、売上高670.9億円(前年比+3.5%)に対し、営業利益は75.7億円(同-10.7%)と減益し、利益率は11.3%(前年13.1%)へ低下した。その他事業は売上78.3億円、営業利益11.3億円で推移し、全社利益への寄与度は限定的である。事業集中度が高いため、物流事業の採算改善が全社収益性の回復に直結する構造といえる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は11.6%で前年13.2%から約1.6pt低下し、純利益率も9.6%(前年11.0%)へ縮小した。【キャッシュ品質】棚卸資産は11.9億円と小さく、運転資本負担が軽いビジネスモデルであり、営業外収益として受取配当金11.0億円・受取利息1.6億円が安定的に計上されている。【投資効率】ROEは1.8%で、純利益率9.6%・総資産回転率0.14倍・財務レバレッジ1.32倍への分解から、収益性低下がROE低位の主因と分析される。【財務健全性】自己資本比率は75.6%と極めて高く、流動負債509.5億円に対し現金及び預金624.3億円を有し短期資金繰りの余力は大きい。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の個別開示はないが、バランスシートの推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は624.3億円で前年の762.8億円から138.5億円減少し、短期有価証券も25.6億円へ大幅に縮小した。一方で有形固定資産は2383.5億円(前年2254.0億円)へ増加し、設備投資が進捗したことが資金圧縮の一因とみられる。流動負債は一年内返済長期借入金の減少などにより509.5億円へ縮小し、短期の返済負担は軽減された。棚卸資産が11.9億円と小さくキャッシュ創出力の高い事業構造であることに加え、自己資本比率75.6%という厚い資本基盤が、投資と資金繰りの両立を支えていると解釈できる。

収益の質

経常的な収益基盤としては、本業の営業利益に加え、受取配当金11.0億円・受取利息1.6億円などの営業外収益が売上高の2.6%程度を占め、経常段階を下支えしている。営業外収益への依存度は過度ではなく、本業以外の収益に大きく偏った構造とは言えない。特別損益は特別利益0.2億円・特別損失0.3億円と軽微で、当期の利益変動に一時的要因が与えた影響は限定的である。経常利益103.6億円と純利益71.7億円の差は法人税等31.7億円が中心であり、税負担率は概ね常識的な範囲にとどまる。包括利益は53.9億円で、純利益71.7億円を下回っており、その差は有価証券評価差額金の-21.3億円が主因であり、市場価格変動が包括利益の押し下げ要因となっている点は留意される。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する進捗率は、売上高24.6%、営業利益25.4%、経常利益27.6%、純利益(親会社株主帰属)は71.1億円÷273.4億円で26.0%と、いずれも単純進捗25%近辺で推移している。経常利益の進捗が相対的に高いのは、受取配当金など期首に偏在しやすい営業外収益の寄与によるものとみられる。業績予想・配当予想の修正はなく、会社側は当初計画を維持している。

株主還元

会社が公表する通期配当予想は1株あたり205円である。通期予想EPS276.94円を用いた配当性向は約74.0%と、一般的な目安(60%程度)を上回る水準にある。自社株買いの実施は開示されておらず、本レポートの配当性向は配当のみに基づく数値である。自己資本比率75.6%、現金及び預金624.3億円という厚い財務基盤が、当該配当水準の継続力を支える要素として観察される。

リスク要因

  1. 採算低下リスク: 販管費が前年比+13.3%増加し売上成長率+3.1%を上回ったことで、営業利益率が11.6%(前年13.2%)へ縮小した。コスト増加の吸収が今後の焦点となる。

  2. 資本効率の課題: ROEは1.8%、デュポン分解では純利益率9.6%×総資産回転率0.14倍×レバレッジ1.32倍という構成であり、資産規模に対する収益創出力の水準が相対的に低い。

  3. 有価証券評価リスク: 投資有価証券1208.2億円を保有し、有価証券評価差額金は当期-21.3億円(OCI)と包括利益を押し下げている。市場価格変動が資本の部に影響を与える構造である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(transport)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.6%7.1% (4.3%–8.6%)+4.5pt
純利益率9.6%5.9% (2.8%–8.5%)+3.7pt

いずれの指標も業種中央値を上回り、収益性は同業比で高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.1%3.3% (0.2%–7.6%)-0.2pt

売上成長率は業種中央値とほぼ同水準で、成長ペースに特異な優位性は見られない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収ながら営業利益率が前年比約1.6pt低下し、販管費成長率(+13.3%)が売上成長率(+3.1%)を上回る逆レバレッジ状態にある点は、コスト吸収力を測る上での注目点である。

  2. 経常利益は受取配当金・受取利息などの営業外収益に一部下支えされており、通期進捗も経常段階でやや前倒しとなっている。本業マージンの回復動向が今後の進捗確度を左右する構造である。

  3. 自己資本比率75.6%、流動性の厚みなど財務健全性は業種内でも強固な部類だが、ROEは1.8%と収益性に対して資本効率面の観察ポイントが残る。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,724円
base(基準)3,769円
bull(強気)3,816円
算出前提
1株純資産(BPS)3,970円
調整後予想EPS293.4円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向74.0%
予想EPSの信頼度調整×1.060(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.95倍 / 12.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,668円〜3,873円、ω±0.1で 3,762円〜3,773円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。