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90682027 第1四半期プライムJGAAP

丸全昭和運輸株式会社 2027年度 第1四半期 決算

丸全昭和運輸株式会社の2027年度第1四半期決算レポート

運輸・物流/陸運業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥375.1億¥358.5億+4.7%
営業利益¥35.0億¥36.2億-3.2%
経常利益¥40.3億¥40.7億-1.0%
純利益¥27.2億¥28.9億-5.9%
ROE1.8%2.0%-

Executive Summary

増収ながら減益となり、コストインフレを価格転嫁できていない点が今期の最重要ポイントである。売上高は375.1億円(前年比+4.7%)と伸長したが、営業利益は35.0億円(同-3.2%)、純利益は27.2億円(同-5.9%)となった。経常利益は40.3億円(同-1.0%)で、受取配当金の増加が減益幅を抑制した。営業利益率は9.3%で前年から低下しており、主力の物流事業の採算軟化が全社収益性を押し下げている。

業績変動要因

【売上高】売上高375.1億円は前年比+4.7%。主力の物流事業(売上構成比87.2%)が327.2億円(+5.1%)と全体をけん引し、構内作業・機械荷役も42.2億円(+2.1%)と底堅い。一方、その他事業は7.3億円(-1.1%)とわずかに減少した。

【損益】営業利益は35.0億円(-3.2%)と減益。物流事業の営業利益が30.2億円(-4.4%)と落ち込み、利益率9.2%に低下したことが主因である。経常利益は40.3億円(-1.0%)と減益幅が縮小したが、これは受取配当金5.0億円を含む営業外収益6.3億円の増加による下支えが働いたためである。純利益は税負担の増加も加わり27.2億円(-5.9%)となった。増収減益。

セグメント別分析

物流事業は売上327.2億円(+5.1%)、営業利益30.2億円(-4.4%)、利益率9.2%で、売上規模が最大である一方、採算は前年から悪化した。構内作業・機械荷役は売上42.2億円(+2.1%)、営業利益3.6億円(+6.5%)、利益率8.5%と増収増益を確保した。その他事業は売上7.3億円(-1.1%)、営業利益1.2億円(±0%)だが利益率17.1%と最も高い採算性を維持している。売上の約87%を物流事業に依存する構成であり、同事業の採算動向が全社業績を左右する構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は9.3%で前年から低下し、純利益率は7.2%(前年7.9%)となった。粗利率も前年から縮小しており、売上原価側でのコスト増を価格転嫁で吸収しきれていない。【キャッシュ品質】経常利益に占める受取配当金5.0億円の比重が高く、営業外収益への依存度がやや上昇している。【投資効率】ROEは1.8%で、純利益率・総資産回転率(0.181倍)ともに前年からわずかに低下し、資本集約型のビジネス特性を反映している。【財務健全性】自己資本比率は71.0%と高水準で、有利子負債220.6億円に対し現金及び預金189.4億円を保有し、財務基盤は総じて安定している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の直接開示はないが、BS変動から資金動向を把握できる。投資有価証券は37.8億円増加し、建設仮勘定も5.6億円増加していることから、投資有価証券への資金配分と設備投資の進捗が資金使途の中心にあるとみられる。運転資本面では未払費用が21.1億円増加した一方、法人税等未払は17.2億円減少し、支払タイミングの期ズレが生じている。現金及び預金は189.4億円で前年の195.5億円からわずかに減少しており、投資・納税に伴う資金流出が一定程度あったことがうかがえる。有利子負債220.6億円に対し現金預金でおおむね相殺できる水準にあり、資金調達面での逼迫感は小さい。

収益の質

特別利益0.3億円、特別損失0.3億円と一時的項目はごく軽微で、当期の損益は経常的な事業活動によるものが中心である。営業外収益6.3億円のうち受取配当金が5.0億円を占め、投資ポートフォリオからの収益依存度がやや高まっている点は留意点である。経常利益から純利益への落差は主に法人税等の負担増によるもので、実効税率は32.5%程度となった。未払費用の増加や法人税等未払の減少といった運転資本項目の変動が見られるが、アクルーアル面での大きな歪みは確認されない。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上1620.0億円、営業利益170.0億円、経常利益175.0億円)に対する進捗率は、売上23.2%、営業利益20.6%、経常利益23.0%となり、いずれも単純進捗基準の25%をやや下回る。特に営業利益は標準比-4.4ptと乖離が大きく、粗利率の低下と税負担増が背景にある。業績予想の修正は無いが、配当予想は修正されており、下期にかけての価格改定・稼働率改善による収益性の回復が進捗修復の鍵となる。

株主還元

2026年8月10日開催の取締役会で、2026年9月30日を基準日とする1株につき2株の株式分割が決議された。2027年3月期の年間配当予想は分割考慮後の金額で示されており、分割を考慮しない場合の年間配当金は220円となる。期中平均株式数1,927.9万株と分割前配当220円を前提とすると年間配当総額は約42.4億円となり、通期純利益予想130.0億円に対する配当性向は約33%であり、持続可能な水準にあるといえる。

リスク要因

  1. 収益性圧迫リスク: 主力の物流事業で営業利益率が9.2%に低下し、燃料・人件費等のコスト増を価格転嫁で十分に吸収できていない可能性がある。粗利率の趨勢的な低下が続く場合、増収が増益に結びつきにくい構造が定着するおそれがある。

  2. セグメント集中リスク: 売上の約87%を物流事業に依存する構成であり、同事業の需要動向や採算変化が全社業績に直結しやすい。構内作業・機械荷役やその他事業による分散効果は限定的である。

  3. 資金調達構成リスク: 短期借入金97.0億円を含む短期負債の比率が相対的に高く、金利環境や借換え条件の変化に対する感応度がある。ただし現金及び預金189.4億円が確保されており、当面の流動性クッションは一定程度機能している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(transport)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率9.3%7.1% (4.3%–8.6%)+2.3pt
純利益率7.3%5.9% (2.8%–8.5%)+1.4pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.7%3.3% (0.2%–7.6%)+1.4pt

売上高成長率も業種中央値を上回り、トップライン成長は業種内で相対的に良好である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収減益の構図が継続しており、粗利率の縮小が売上成長を利益成長に転換しにくい構造要因となっている。物流事業の採算動向が今後の収益性を左右する。

  2. 通期進捗は営業・純利益で標準進捗を下回っており、下期における価格改定・稼働率改善の進み方が業績の質を判断するうえでの注目点となる。

  3. 業種比較では営業利益率・純利益率・売上高成長率のいずれも中央値を上回っており、業種内での相対的な収益性・成長性は保たれている。一方、自己資本比率71.0%と厚い資本基盤を持つ中で、投資有価証券や設備投資への資金配分の動向が今後の資本効率に影響を与える点は継続的な確認事項である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)6,438円
base(基準)6,490円
bull(強気)6,547円
算出前提
1株純資産(BPS)7,526円
調整後予想EPS357.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.060(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.86倍 / 18.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 6,311円〜6,678円、ω±0.1で 6,456円〜6,513円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。