| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3390.5億 | ¥3097.6億 | +9.5% |
| 営業利益 | ¥495.1億 | ¥481.0億 | +2.9% |
| 経常利益 | ¥523.0億 | ¥488.4億 | +7.1% |
| 純利益 | ¥384.6億 | ¥350.0億 | +9.9% |
| ROE | 3.2% | 2.9% | - |
2027年度第1四半期は増収増益となったが、営業利益の伸び率が売上高の伸び率を下回り、営業利益率はやや低下した。売上高は3,390.5億円(前年3,097.6億円、YoY+9.5%)、営業利益は495.1億円(前年481.0億円、YoY+2.9%)、経常利益は523.0億円(前年488.4億円、YoY+7.1%)、純利益(連結)は384.6億円(前年350.0億円、YoY+9.9%)となった。なお親会社株主に帰属する当期純利益は368.0億円(前年342.1億円、YoY+7.6%)で、EPSは156.18円(+8.9%)。増収は不動産(+25.4%)とエンタテインメント(+8.2%)の伸長が主因で、経常利益の伸びは持分法投資利益の増加が下支えした一方、都市交通・旅行の減益と支払利息の増加が営業利益率を14.6%(前年15.5%)へ0.9pt押し下げた。
【売上高】売上高は3,390.5億円で前年比+9.5%の増収。セグメント別では不動産が1,255.1億円(構成比37.0%、YoY+25.4%)で全社成長を牽引し、エンタテインメント286.9億円(+8.2%)、国際輸送288.4億円(+9.9%)、情報通信132.6億円(+12.1%)も増収に寄与した。一方、旅行803.8億円(-1.0%)、都市交通512.7億円(-2.6%)、その他110.0億円(-1.4%)は減収となり、セグメント間で明暗が分かれた。
【損益】営業利益は495.1億円(+2.9%)で売上高の伸びを下回るペースにとどまり、営業利益率は14.6%(前年15.5%)へ0.9pt低下した。不動産の営業利益280.8億円(+23.8%)とエンタテインメント91.3億円(+11.9%)が押し上げ要因となる一方、旅行27.0億円(-48.9%)、都市交通105.0億円(-12.7%)、情報通信1.6億円(-52.5%)の減益が相殺した。経常利益523.0億円(+7.1%)は営業利益の伸びを上回り、持分法投資利益68.3億円(前年40.2億円、+70.1%)の増加が寄与したが、支払利息47.2億円(前年36.1億円、+30.9%)の増加が一部相殺した。特別損益は特別利益12.5億円、特別損失0.1億円と軽微で一時的要因の影響は限定的である。税引前利益535.4億円から法人税等150.8億円を控除した連結純利益は384.6億円(+9.9%)、非支配株主帰属利益16.6億円を差し引いた親会社株主帰属純利益は368.0億円(+7.6%)。以上より、当期は増収増益である。
不動産が売上高1,255.1億円(構成比37.0%、YoY+25.4%)、営業利益280.8億円(利益率22.4%、YoY+23.8%)で売上・利益の両面で最大の柱となり、営業利益全体の56.7%を占める。エンタテインメントは売上286.9億円(+8.2%)に対し営業利益91.3億円(利益率31.8%、+11.9%)と全セグメント中最高の利益率を維持している。都市交通は売上512.7億円(-2.6%)、営業利益105.0億円(利益率20.5%、-12.7%)と減収減益、旅行は売上803.8億円(-1.0%)に対し営業利益27.0億円(利益率3.4%、-48.9%)と大幅減益で、両セグメントが全社利益率の押し下げ要因となった。情報通信は売上132.6億円(+12.1%)と増収ながら営業利益1.6億円(利益率1.2%、-52.5%)に落ち込み、国際輸送は売上288.4億円(+9.9%)に対し営業利益7.3億円(利益率2.5%、+244.1%)と低水準ながら大幅な改善を示した。不動産・エンタテインメントへの利益依存度が高まっており、事業ポートフォリオの集中傾向がうかがえる。
【収益性】営業利益率は14.6%で前年15.5%から0.9pt低下した一方、純利益率(連結ベース)は11.3%で前年11.3%とほぼ横ばいであり、ROEは3.2%であった。【キャッシュ品質】売掛金は894.0億円で前年1,311.4億円から-31.8%減少しており、債権回収の改善または売上構成の変化を示唆する。【投資効率】総資産回転率は0.095倍で前年0.087倍から改善し、売上増加が資産効率の向上に直結している。【財務健全性】自己資本比率は34.0%、流動比率は127.2%で、短期的な支払能力に大きな懸念は見られない。
現金及び預金は699.7億円で前年722.8億円から-3.2%減少した。売掛金は894.0億円で前年1,311.4億円から-31.8%減少しており、運転資本の圧縮が進み、営業活動からの資金創出にはポジティブに働いていると見られる。一方、自己株式は758.1億円で前年534.6億円から+41.8%増加し、自社株買いに伴う資金流出が拡大した。短期借入金は2,412.9億円で前年2,273.2億円から+6.1%増加し、資金調達面では短期資金への依存がやや高まっている。長期借入金8,781.8億円、社債3,050.0億円はいずれも前年とほぼ横ばいで、長期性資本による資産のファイナンス構造は安定している。
特別損益は特別利益12.5億円、特別損失0.1億円と軽微であり、当期の利益は本業の営業活動と持分法投資利益による経常的収益が主体である。経常利益の伸長(+7.1%)は持分法投資利益68.3億円(前年40.2億円、+70.1%)の増加が主因で、営業外収益84.6億円のうち受取配当金10.1億円もこれに次ぐ。営業外費用56.7億円は支払利息47.2億円(前年36.1億円、+30.9%)が主体で、金利負担の増加が経常利益の伸び幅を抑制する要因となっている。包括利益は401.6億円で純利益384.6億円を上回り、為替換算調整額+36.9億円、有価証券評価差額金+20.1億円がプラスに寄与した一方、退職給付に係る調整額-16.9億円、持分法適用会社のOCI持分-26.6億円がマイナスに働いた。親会社株主に帰属する包括利益386.4億円と親会社株主帰属純利益368.0億円の差は18.4億円で、大部分は為替・有価証券評価などの一過性のOCI変動に起因する。
通期予想は売上高12,650.0億円、営業利益1,217.0億円(前期比-4.3%)、経常利益1,140.0億円(前期比-8.5%)で、通期計画自体は前年比減益を見込んでいる。第1四半期の進捗率は売上高26.8%、営業利益40.7%、経常利益45.9%と、単純な四半期進捗率25%を大きく上回るペースとなった。通期計画で減益が見込まれる中での前倒し進捗であり、下期にかけて反動を織り込んだ計画設計となっている可能性がある。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
配当予想は年間100円/株で、会社計画EPS340.04円に対する配当性向は約29.4%である。前期実績配当は50円であったが、当期は通期予想のみが開示されており、中間・期末の内訳は確認されない。自己株式は758.1億円で前年534.6億円から+41.8%増加しており、自社株買いの積み増しが確認できる。配当のみでの性向は29.4%と無理のない水準にとどまるが、自己株式取得を含めた総還元は拡大傾向にある。
短期流動性リスク: 現金及び預金699.7億円に対し、短期借入金2,412.9億円は現金/短期負債比率0.29倍、コマーシャルペーパー600.0億円を含めた短期資金3,012.9億円に対しては0.23倍にとどまる。短期資金のロールオーバーへの依存度が相対的に高い。
金利負担の増加: 支払利息は47.2億円で前年36.1億円から+30.9%増加した。有利子負債残高が横ばいの中での増加であり、調達金利の上昇が営業外費用を押し上げている。
セグメント間の業績格差: 都市交通の営業利益は105.0億円(-12.7%)、旅行は27.0億円(-48.9%)と減益となった。不動産とエンタテインメントの2セグメントで営業利益の75.1%を占めており、事業ポートフォリオの集中度が上昇している。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.6% | 7.1% (2.3%–8.5%) | +7.5pt |
| 純利益率 | 11.3% | 4.9% (0.7%–5.9%) | +6.4pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、不動産・エンタテインメントを核とした高マージン構成が収益性の優位に反映されている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.5% | 4.1% (3.3%–11.2%) | +5.4pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るものの、IQR上限(11.2%)には届かず、業種内では上位群に位置する水準である。
※出所: 当社集計
営業利益の伸び率(+2.9%)が売上高の伸び率(+9.5%)を下回り、営業利益率は14.6%と前年15.5%から0.9pt低下した。不動産・エンタテインメントの高マージン事業の伸長が、都市交通・旅行の減益と金融費用増を相殺しきれていない構図であり、セグメントミックスの変化が利益率トレンドの分岐点となる可能性がある。
通期進捗率は営業利益40.7%、経常利益45.9%と単純進捗(25%)を大きく上回るが、通期計画自体が前年比減益(営業利益-4.3%、経常利益-8.5%)を見込んでおり、下期にかけて反動を織り込んだ計画である点は決算データから読み取れる特徴である。
売掛金は前年比-31.8%減少し、運転資本の圧縮が進んでいる。自己株式は同+41.8%増加し株主還元姿勢の強化が確認できる一方、現金/短期負債比率は0.2〜0.3倍台にとどまり、短期資金繰りの動向は引き続き注視されるポイントである。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,829円 |
| base(基準) | 4,923円 |
| bull(強気) | 4,945円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,216円 |
| 調整後予想EPS | 374.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 29.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.94倍 / 13.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,785円〜5,067円、ω±0.1で 4,913円〜4,930円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。