クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥353.1億 | ¥337.7億 | +4.5% |
| 営業利益 | ¥55.5億 | ¥53.6億 | +3.6% |
| 経常利益 | ¥56.7億 | ¥54.5億 | +4.0% |
| 純利益 | ¥38.1億 | ¥34.9億 | +9.3% |
| ROE(年換算) | 15.1% | 14.0% | - |
Executive Summary
増収増益を継続したが、原価上昇により増収率に対して増益率がやや鈍化した点が今期の特徴である。売上高は353.1億円(前年比+4.5%)、営業利益は55.5億円(同+3.6%)、経常利益は56.7億円(同+4.0%)、純利益は38.1億円(同+9.3%)となった。主力の引越事業の伸長に加え電気工事事業の高成長が増収を牽引したが、売上原価の伸び(+5.7%)が売上高の伸びを上回り、営業利益率は前年同期の15.87%から15.73%へ低下した。一方で法人税等の減少により純利益率は10.33%から10.80%へ改善し、純利益は営業利益を上回る増益率となった。
業績変動要因
【売上高】売上高は353.1億円(前年比+4.5%)で、主力の引越事業(売上構成比85.4%、301.4億円、同+3.9%)と電気工事事業(16.2億円、同+20.7%)の伸長が牽引した。クリーンサービス事業(15.2億円、同+2.4%)とリユース事業(17.7億円、同+0.5%)は小幅増収にとどまった。
【損益】営業利益は55.5億円(同+3.6%)、経常利益は56.7億円(同+4.0%)、純利益は38.1億円(同+9.3%)。売上原価が209.3億円(同+5.7%)と売上高の伸びを上回ったため粗利益率は40.72%へ63bp低下し、営業利益率も15.73%へ14bp低下した。一方、販管費は88.2億円(同+2.6%)と売上高の伸びを下回る増加にとどまり、利益率悪化を一定程度抑制した。特別損益は固定資産売却益0.06億円のみで軽微であり、法人税等の減少(18.99億円→18.59億円)が純利益の増益率を押し上げた。増収増益であり、純利益の伸びが上位ラインを上回る点が特徴である。
セグメント別分析
引越事業は売上高301.4億円(同+3.9%)、セグメント利益49.6億円(同+2.2%)で連結経常利益の87.5%を占める最大の収益源だが、利益率は16.72%から16.45%へ27bp低下した。電気工事事業は売上高16.2億円(同+20.7%)、セグメント利益3.3億円(同+10.1%)、利益率20.2%と全社中最高水準を維持している。クリーンサービス事業は売上高15.2億円(同+2.4%)に対しセグメント利益1.2億円(同-16.3%)と減益で、採算悪化が目立つ。リユース事業は売上高17.7億円(同+0.5%)に対し、セグメント利益は0.9億円と前年同期の0.09億円から大幅に改善した。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は15.7%、純利益率は10.8%で、いずれも前年同期(15.87%、10.33%)と比べ営業利益率はやや低下、純利益率は改善した。粗利益率は40.7%で前年同期の41.35%から63bp低下しており、原価上昇が収益性の主な圧迫要因となっている。【キャッシュ品質】特別損益・営業外損益はいずれも軽微(営業外利益差引1.15億円、特別利益0.06億円)で、純利益は概ね本業由来の経常的な収益を反映している。【投資効率】ROE(年換算)は15.1%で、純利益率10.8%、総資産回転率1.15倍、財務レバレッジ1.22倍から構成され、高いレバレッジ依存によらない収益性主導型のROEである。【財務健全性】自己資本比率は81.8%、有利子負債は18.3億円と極めて小さく、現金及び預金296.0億円が短期有利子負債を大きく上回る保守的な資本構成を維持している。
キャッシュフロー分析
CF計算書の明示データはないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は296.0億円で前年同期の295.3億円から概ね横ばいを維持した。売掛金は42.0億円と前年同期の113.5億円から71.5億円減少し、買掛金も32.3億円と前年同期の76.3億円から44.1億円減少しており、運転資本は差引で圧縮方向にある。短期借入金は7.0億円と前年同期の17.0億円から10.0億円減少し、短期資金への依存度が一段と低下した。総資産は1232.2億円と前年同期の1291.9億円から4.6%減少する一方、純資産は1007.6億円と1.4%増加しており、資産圧縮と資本の充実が同時に進んだ形である。有形固定資産は744.3億円へ増加しており、事業拠点や車両などへの継続的な投資がうかがえる。
収益の質
純利益38.1億円は、特別利益0.06億円(固定資産売却益)と特別損失ゼロという軽微な一時的要因のみを含み、経常的な収益力を概ね反映している。営業外損益は差引1.15億円の黒字で、受取配当金0.19億円、その他営業外収益0.9億円などから構成されるが、売上高比0.3%にとどまり本業利益を大きく補完する規模ではない。経常利益56.7億円と純利益38.1億円の乖離は主に法人税等(18.6億円、実効税率32.8%)によるもので、前年同期の18.99億円から減少したことが純利益の増益率(+9.3%)が営業利益の増益率(+3.6%)を上回る主因である。包括利益は38.1億円で純利益とほぼ同水準であり、有価証券評価差額金の変動(-0.1億円)は小さく、純利益と包括利益の乖離は限定的である。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画(売上高1300.1億円、営業利益130.5億円、経常利益133.7億円、純利益87.4億円)に対するQ1進捗率は、売上高27.2%、営業利益42.6%、経常利益42.4%、純利益43.6%であり、標準進捗(25%)を大きく上回った。業績予想の修正は無く、配当予想の修正も無い。引越需要が集中する4-6月期を含む季節性を踏まえる必要があるが、通期計画の営業利益成長率+3.8%に対しQ1実績は+3.6%増とほぼ同水準の伸びであり、繁忙期後の利益率維持が通期計画達成の焦点となる。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は117.0円、通期EPS予想は215.8円であり、これらに基づく配当性向は54.2%である。この水準は一般的な持続可能性の目安である60%を下回る。前年同期の実績配当は1株30円であった。自己資本比率81.8%、現金及び預金296.0億円、有利子負債18.3億円という保守的な財務構成に加え、利益剰余金955.6億円の蓄積があり、配当原資の観点からは配当継続を支える基盤があるといえる。
リスク要因
-
原価上昇による利益率圧迫: 主力の引越事業を中心に、人手不足・賃金上昇・外注費上昇が原価率を押し上げている。Q1は売上高が+4.5%増加した一方、粗利益率は63bp、営業利益率は14bp低下しており、コスト吸収力が今後の焦点となる。
-
引越事業への高い事業依存: 引越事業は連結売上高の85.4%、連結経常利益の87.5%を占める。同事業のセグメント利益率は16.72%から16.45%へ低下しており、住宅需要や繁忙期の稼働状況の変動が業績全体に与える影響は大きい。
-
クリーンサービス事業の採算悪化: 売上高が前年同期比+2.4%増加した一方、セグメント利益は-16.3%と減益となり、利益率は8.1%まで低下した。低採算事業のコスト管理・価格適正化が課題である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(transport)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 15.7% | 7.1% (4.3%–8.6%) | +8.6pt |
| 純利益率 | 10.8% | 5.9% (2.8%–8.5%) | +4.9pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、業種内で高い収益性水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.5% | 3.3% (0.2%–7.6%) | +1.2pt |
売上高成長率は業種中央値をわずかに上回るが、業種内IQRの上限(7.6%)には達していない。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益率15.7%、純利益率10.8%、年換算ROE15.1%は業種中央値を大きく上回る水準にあり、事業構造上の高い収益性が確認できる。ただし粗利益率が63bp低下している点は、コスト構造の変化として注視に値する。
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主力引越事業が連結経常利益の87.5%を占める一方、電気工事事業(利益率20.2%)とリユース事業(利益改善)が収益源の補完要因となっており、事業ポートフォリオの多角化の進捗が読み取れる。
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Q1の営業利益・純利益の通期計画進捗率はいずれも40%超と良好な水準にある。自己資本比率81.8%、有利子負債18.3億円という保守的な財務体質は、コストや需要変動への耐性を支える構造的な特徴として指摘できる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,424円 |
| base(基準) | 2,483円 |
| bull(強気) | 2,497円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,502円 |
| 調整後予想EPS | 237.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 54.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.99倍 / 10.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,416円〜2,553円、ω±0.1で 2,482円〜2,483円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(44%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。