| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥402.4億 | ¥314.9億 | +27.8% |
| 営業利益 | ¥56.8億 | ¥30.2億 | +88.0% |
| 経常利益 | ¥56.7億 | ¥30.0億 | +89.0% |
| 純利益 | ¥39.1億 | ¥20.6億 | +90.2% |
| ROE | 4.7% | 2.5% | - |
2027年3月期第1四半期は、粗利率改善と販管費効率化を主因とする増収増益で、営業利益率が前年から大幅に改善した点が最大の特徴である。売上高は402.4億円(前年比+27.8%)、営業利益は56.8億円(同+88.0%)、経常利益は56.7億円(同+89.0%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は39.1億円(同+90.2%)となった。増収は不動産開発セグメントにおける新築・中古マンション引渡し増が牽引し、増益は売上総利益率の改善(21.9%、前年18.9%から+3.0pt)と販管費率の低下(7.8%、前年9.3%から-1.5pt)が重なったことで、増収率を大きく上回る利益成長を実現した。
【売上高】売上高402.4億円は前年比+27.8%の増収。セグメント別では主力の不動産開発が357.4億円(同+28.1%、全社売上の88.8%)と全社成長をほぼ牽引し、建設も31.1億円(同+33.8%)と2桁成長で補完した。一方、不動産管理は11.5億円(同-0.2%)とほぼ横ばい、ホテルは3.0億円(同+7.9%)にとどまり、成長の中心は不動産開発1事業に集中している。
【損益】営業利益56.8億円(同+88.0%)は増収率を大きく上回るペースで拡大し、営業利益率は14.1%(前年9.6%)へ+4.5pt改善した。改善要因は原価率低下による粗利率の押し上げと、売上成長に対して販管費が緩やかな増加にとどまったこと(正の営業レバレッジ)による。経常利益56.7億円は営業利益とほぼ同水準で、営業外収益0.3億円・費用0.4億円と規模が小さく、特別損益も確認されないため、営業段階からの乖離は軽微である。純利益39.1億円(同+90.2%)は法人税等17.6億円(実効税率約31.0%)を控除した水準で、税負担率に大きな変化は見られない。増収に加えて利益率が趨勢的に拡大しており、増収増益と結論づけられる。
不動産開発が売上357.4億円(構成比88.8%)、営業利益51.8億円(同+94.7%、利益率14.5%)と全社利益の大宗(営業利益合計に対し約91%)を占め、業績牽引役となっている。建設は売上31.1億円(同+33.8%)、営業利益3.1億円(同+136.2%、利益率9.9%)と増収増益で採算も改善した。不動産管理は売上11.5億円(同-0.2%)とほぼ横ばいながら利益率21.4%と全セグメント中最も高く、安定収益源として機能する一方、営業利益は2.5億円(同-13.1%)と減益であった。ホテルは売上3.0億円(同+7.9%)に対し営業損失0.5億円と赤字が継続しているが、全社利益への影響は小さい。総じて、収益・利益の両面で不動産開発への依存度が高い構造であり、同事業の採算動向が全社業績を左右する構図が続いている。
【収益性】営業利益率14.1%(前年9.6%)、純利益率9.7%(前年6.5%)はいずれも前年から大幅に改善しており、粗利率改善(21.9%、前年18.9%)と販管費率の低下(7.8%、前年9.3%)が同時に進行した結果である。【キャッシュ品質】営業外損益・特別損益の規模が小さく経常利益と純利益の差は税負担要因にほぼ限定されるため、利益の大部分は本業由来と評価できる。【投資効率】ROEは4.7%(前年推計3.6%程度から改善)で、純利益率の改善が主因であり、総資産回転率は0.35倍前後と不動産業特性上抑制的な水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率72.3%(前年71.2%)、流動資産1006.5億円に対し流動負債163.3億円と流動性は厚く、長期借入金106.5億円に対し支払利息0.4億円と利払い負担は軽微である。
キャッシュ・フロー計算書の開示はないが、貸借対照表の増減から資金動向を確認できる。現金及び預金は323.6億円と前年末比+66.2億円(+25.7%)増加しており、物件引渡しの進捗に伴う資金回収が寄与したとみられる。一方で販売用不動産などの棚卸資産は高水準を維持しており、開発案件の進捗と引渡しタイミングによって四半期ごとの資金回収額は変動しやすい構造にある。投資有価証券は3.7億円と前年から減少しており、市場性資産を圧縮しコア事業へ資源を集中させる動きがうかがえる。長期借入金は106.5億円で前年からやや減少し、自己資本比率72.3%という低レバレッジの財務体質の下、手元資金の積み増しが進んでいる。
今期の増益は営業外収益0.3億円・営業外費用0.4億円という限定的な規模にとどまり、特別損益も確認されないことから、本業のマージン改善に基づく質の高い増益と評価できる。営業外収益の内訳は受取配当金0.1億円、受取利息0.1億円が中心で、売上高比では0.1%未満と僅少であり、経常利益の水準は営業利益とほぼ整合的である。税引前利益56.7億円から純利益39.1億円への乖離は法人税等17.6億円(実効税率約31.0%)によるもので、標準的な税負担にとどまり構造的な歪みは見られない。包括利益は38.7億円と純利益39.1億円をわずかに下回るが、差異は有価証券評価差額金(-0.3億円)と退職給付に係る調整額(-0.1億円)にとどまり、純利益と包括利益の乖離は小さい。
通期計画(売上高1520.0億円、営業利益150.0億円、経常利益150.0億円、純利益105.0億円)に対する第1四半期時点の進捗率は、売上高26.5%、営業利益37.9%、経常利益37.8%、純利益37.3%となった。単純な期割り基準(25%)と比べ、利益系指標は12〜13pt上回るペースで、粗利率改善と販管費効率化を背景に利益進捗が前倒しで進んでいる。当四半期において業績予想・配当予想の修正はいずれも「無」であり、会社側の通期見通しは据え置かれている。
通期の配当予想は1株当たり80円で、通期EPS予想320.59円に基づく配当性向は約25.0%となる。手元現金及び預金323.6億円、自己資本比率72.3%という財務基盤を踏まえると、当該配当水準を賄う原資は確保されている。本資料からは自社株買いの実施状況は確認されないため、株主還元は配当を中心とした構成である。
事業集中リスク: 売上高の88.8%、営業利益の9割超を不動産開発セグメントが占めており、同事業の需給・価格動向が全社業績に与える影響が大きい構造である。
在庫関連リスク: 販売用不動産を含む棚卸資産が総資産に対し高い構成比を維持しており、引渡し進捗に応じて四半期ごとのキャッシュ回収が変動しやすい。開発中不動産(415.9億円規模)の残高も大きく、販売価格や仕入コストの変化に対する感応度がある。
コスト・金利変動リスク: 支払利息は0.4億円と小さくインタレストカバレッジも高水準にあるが、長期借入金106.5億円を抱えるため、建設コストや金利環境が変化した場合には原価率・調達コストへの影響が生じ得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.1% | 7.1% (1.9%–16.0%) | +7.1pt |
| 純利益率 | 9.7% | 4.4% (2.2%–10.8%) | +5.3pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 27.8% | 4.5% (-12.6%–22.7%) | +23.4pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い伸び率を示している。
※出所: 当社集計
営業利益率は14.1%と前年9.6%から+4.5pt拡大し、粗利率改善(+3.0pt)と販管費率低下(-1.5pt)が同時進行している。増収率を上回るペースでの利益成長は、正の営業レバレッジが顕在化していることを示している。
通期計画に対する利益進捗率は37%台と、売上進捗率26.5%を大きく上回っており、利益面で前倒しの進捗となっている。予想の据え置きと合わせ、下期の計上ペースと在庫消化の動向が通期実績を左右する要素となる。
自己資本比率72.3%、現金及び預金323.6億円という財務基盤の下、不動産開発への事業集中度が高い収益構造となっている。高収益セグメントへの依存度が高いことは、収益性と市況感応度の両面から今後の構造的な特徴として注視される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,774円 |
| base(基準) | 2,872円 |
| bull(強気) | 2,885円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,557円 |
| 調整後予想EPS | 352.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 24.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.12倍 / 8.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,791円〜2,958円、ω±0.1で 2,865円〜2,884円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。