クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥996.0億 | ¥839.6億 | +18.6% |
| 営業利益 | ¥234.5億 | ¥208.0億 | +12.7% |
| 税引前利益 | ¥216.6億 | ¥194.4億 | +11.5% |
| 純利益 | ¥148.2億 | ¥140.6億 | +5.4% |
| ROE(年換算) | 17.6% | 18.2% | - |
Executive Summary
不動産再生事業の大幅な伸長が全体を押し上げ、増収増益となった一方、利益の伸びは売上の伸びに届かず利益率は低下した。第3四半期累計の売上高は996.0億円(前年比+18.6%)、営業利益は234.5億円(同+12.7%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は148.2億円(同+5.4%)である。増収の主因は再生事業の売上が606.8億円(同+60.0%)に拡大したことで、開発事業の減収(同△38.9%)を補った。営業CFは144.2億円と前年同期の68.9億円から倍増し、利益の現金化も進んだ。
業績変動要因
【売上高】売上高は996.0億円で、前年同期の839.6億円から156.4億円増加した(+18.6%)。再生事業は売上が606.8億円(構成比60.9%)で、前年同期から約227.6億円増えた。開発事業は133.6億円(同△38.9%)と減少した。賃貸事業は74.1億円(同+12.3%)、ホテル事業は57.3億円(同+9.1%)、管理事業は56.4億円(同+3.8%)と堅調だった。ファンド・コンサルティング事業は67.9億円(同△1.6%)だった。成長は再生事業の物件売却に大きく依存している。
【損益】営業利益は234.5億円(同+12.7%)で、営業利益率は23.5%と前年同期の24.8%から約1.3pt低下した。売上総利益率は38.1%で、前年同期の40.2%から約2.1pt低下した。これは相対的に利益率の低い再生事業の構成比が高まったためである。販管費は145.9億円(同+11.7%)で、売上の伸びを下回った。金融費用は23.0億円と前年同期の17.6億円から増加し、税引前利益の伸びは+11.5%、純利益の伸びは+5.4%にとどまった。結論として、増収増益である。
セグメント別分析
再生事業が利益の中心で、セグメント利益は122.2億円(前年比+82.1%、利益率20.1%)となった。賃貸事業は44.3億円(同+21.7%、利益率59.8%)と増益だった。ファンド・コンサルティング事業は41.7億円(同△5.9%、利益率61.4%)、ホテル事業は18.7億円(同△9.3%、利益率32.7%)と減益だった。開発事業は30.2億円(同△49.9%、利益率22.6%)と半減し、管理事業は8.7億円(同+0.7%)と横ばいだった。
賃貸・ファンド事業の利益率は約60%と、販売型の再生・開発事業(約20〜23%)を大きく上回る。連結調整額として31.4億円の控除がある。安定収益型の事業は利益額が小さく、全体の利益は販売型の事業に左右される構造である。
主要財務指標
【収益性】年換算ROEは17.6%、営業利益率は23.5%(前年同期24.8%)、純利益率は14.9%(同16.7%)で、いずれも利益率は低下した。基本EPSは152.71円(同+5.4%)である。【キャッシュ品質】営業CFは144.2億円で、親会社株主に帰属する当期純利益148.2億円の約0.97倍に相当する。営業CFを減価償却前営業利益(EBITDA、245.1億円)で割ると0.59倍で、棚卸資産の増加や仕入債務の減少が押し下げ要因となった。法人税等の支払は65.1億円である。【投資効率】設備投資は1.7億円と減価償却費10.6億円を下回る。不動産会社は物件取得が棚卸資産として現れるため、固定資産投資のみでは投資水準を測りにくい。【財務健全性】自己資本比率は34.9%(前期末33.4%)に上昇した。棚卸資産は1,724.2億円で総資産の53.6%を占める。有利子負債は約1,889.6億円で総資産の58.7%に当たり、現預金は442.0億円である。
キャッシュフロー分析
営業CFは144.2億円(前年同期68.9億円、+109.3%)と大きく改善し、棚卸資産の増加額が前年の93.8億円から17.8億円に縮小したことが主因である。運転資本変動前の営業CF小計は201.9億円で、そこから法人税等65.1億円などを支払った。投資CFは△50.2億円で、貸付金の実行62.3億円とその回収37.1億円が中心となった。この結果、FCFは94.0億円となり、配当支払48.5億円を約1.9倍カバーした。財務CFは△48.1億円で、長期借入による収入601.4億円に対して返済562.7億円を実施し、純増は38.7億円にとどまった。前年同期は財務CFが+21.3億円の流入だったが、当期は流出に転じ、現金残高は442.0億円(前期末396.0億円)に増加した。
収益の質
営業利益234.5億円から税引前利益216.6億円への差は、金融収益5.2億円に対し金融費用23.0億円が上回ったことによる。その他の収益は1.2億円と小さく、一時的な利益が業績を押し上げた構図ではない。法人税等は68.4億円で、実効税率は約31.6%である。営業CFは親会社株主に帰属する当期純利益の約0.97倍で、利益と現金の乖離は限定的だった。ただし営業CFのEBITDAに対する比率は0.59倍にとどまり、棚卸資産の販売に伴う資金回収の進捗が収益の質を見るうえで重要である。包括利益は141.0億円で、その他の包括利益が△7.2億円となったため純利益を下回った。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高1,136.1億円(前年比+20.0%)、営業利益250.6億円(同+12.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益159.1億円(同+7.8%)で、EPS予想は163.94円である。第3四半期累計の進捗率は売上高87.7%、営業利益93.5%、純利益93.2%で、いずれも一般的な目安の75%を上回る。第4四半期に必要な営業利益は16.2億円で、必要営業利益率は約11.5%と累計の23.5%を下回る水準である。物件の販売時期により四半期の変動が大きいため、進捗率だけでは通期着地を判断できない。当四半期に業績予想および配当予想の修正があった。
株主還元
当期累計の配当支払額は48.5億円で、親会社株主に帰属する当期純利益148.2億円に対する比率は約32.7%である。中間(第2四半期末)配当は0円で、通期の配当予想は58円となっている。当期は2025年12月1日付で1株を2株とする株式分割を実施しており、前期の1株配当とは直接比較できない。累計のFCF94.0億円は既払配当を上回り、現預金442.0億円も確保されている。配当は現金面で賄われている。
リスク要因
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棚卸資産の集中: 棚卸資産は1,724.2億円で総資産の53.6%、流動資産の74.7%を占める。販売の長期化や市況悪化は資金回収と評価損に直結する。前期末比では+20.7億円(+1.2%)と増加は小幅だった。
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有利子負債と金融費用: 有利子負債は約1,889.6億円で総資産の58.7%を占める。金融費用は22.96億円と前年同期の17.6億円から約30%増え、営業利益の伸び(+12.7%)を上回った。金利上昇や借換条件の変化は利益を圧迫し得る。
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再生事業への依存: 再生事業は売上の60.9%、セグメント利益の合計(連結調整前)の約半分を占める。開発事業の利益が49.9%減少した局面で、物件売却の時期や価格の変動が連結業績に与える影響は大きい。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 23.5% | 8.0% (2.8%–11.2%) | +15.6pt |
| 純利益率 | 14.9% | 4.4% (1.2%–7.2%) | +10.4pt |
営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、四分位範囲の上限も超えている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 18.6% | 18.5% (6.9%–54.7%) | +0.1pt |
売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準である。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
-
再生事業主導で増収増益となった一方、売上総利益率(38.1%)、営業利益率(23.5%)、純利益率(14.9%)はいずれも前年同期から低下した。利益の質は事業構成の変化に左右されている。
-
営業利益の通期予想に対する進捗率は93.5%に達した。ただし不動産販売の時期による変動があり、第4四半期の物件引渡しの構成が通期の着地を左右する。
-
営業CFの倍増とFCFによる配当の十分なカバーが確認できる。一方で、在庫が総資産の53.6%を占め、有利子負債も大きいため、在庫回転と金融費用の推移が注目点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,298円 |
| base(基準) | 1,347円 |
| bull(強気) | 1,354円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,157円 |
| 調整後予想EPS | 180.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.99%(10年国債 2.99% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.16倍 / 7.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,310円〜1,386円、ω±0.1で 1,343円〜1,354円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(93%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-09 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。