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88602027 第1四半期プライムJGAAP

フジ住宅(8860) 2027年度第1四半期決算 減収・営業益19%減

2027年度第1四半期の売上高は352.8億円(前年同期比-4.9%)、営業利益は20.4億円(同-19.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

フジ住宅株式会社

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥352.8億¥371.1億−4.9%
営業利益¥20.4億¥25.2億−19.2%
経常利益¥17.1億¥23.8億−27.9%
純利益¥11.2億¥16.0億−30.4%
ROE(年換算)7.6%11.0%-

Executive Summary

2027年3月期第1四半期は減収減益となり、分譲住宅の急減速が全社利益を押し下げた。売上高は352.8億円(前年比-4.9%)、営業利益は20.4億円(同-19.2%)、経常利益は17.1億円(同-27.9%)、純利益は11.2億円(同-30.4%)となった。分譲住宅の売上・利益急減を賃貸及び管理、住宅流通の増収が一部補ったが、支払利息の増加も経常利益以下を圧迫した。

業績変動要因

【売上高】売上高は352.8億円で前年比4.9%減少した。分譲住宅が78.3億円(-44.1%)と大幅減収となった一方、住宅流通は103.6億円(+52.6%)、賃貸及び管理は88.9億円(+7.7%)、土地有効活用は82.4億円(+5.4%)と増収し、分譲住宅の落ち込みを部分的に相殺した。事業構成は賃貸及び管理と住宅流通の比重が高まる形となっている。

【損益】営業利益は20.4億円(-19.2%)、営業利益率は5.8%と前年の6.8%から低下した。粗利率も15.0%(前年15.1%)とほぼ横ばいだが、販管費が32.6億円(+5.3%)と売上減少下で増加し、営業利益を圧迫した。経常利益は17.1億円(-27.9%)で、支払利息が5.2億円(+40.1%)に増加したことが押し下げ要因となった。特別損益は僅少で、純利益11.2億円(-30.4%)は概ね税前利益の縮小をそのまま反映している。分譲住宅の採算悪化(利益率2.7%、前年6.9%)が全社利益率低下の主因であり、減収減益に区分される。

セグメント別分析

賃貸及び管理はセグメント利益10.7億円(+5.7%)、利益率12.0%で最大の利益貢献事業となった。住宅流通は売上103.6億円(+52.6%)、利益5.1億円(+126.3%)と大きく伸長し、利益率も4.9%へ改善した。土地有効活用は売上82.4億円(+5.4%)ながら利益6.9億円(-2.7%)とやや低下した。分譲住宅は売上78.3億円(-44.1%)、利益2.1億円(-78.0%)と急減し、利益率は2.7%に低下した。建設関連は売上5.3億円(-9.9%)、セグメント損失0.2億円で前年から赤字が拡大している。全体として、賃貸及び管理・住宅流通が収益の下支え役を担い、分譲住宅の採算悪化が全社利益の主な制約要因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率5.8%は前年6.8%から約1.0pt低下し、純利益率3.2%も前年4.3%から縮小した。粗利率15.0%は前年15.1%とほぼ同水準だが、販管費率9.3%への上昇が営業利益率悪化の主因である。【キャッシュ品質】包括利益は12.8億円で純利益11.2億円をやや上回り、有価証券評価差額金1.6億円の押し上げが要因である。両者の乖離は小さく、収益の質に大きな異常は見られない。【投資効率】年換算ROEは7.6%で、財務レバレッジに支えられた水準にある。EPSは31.15円(前年44.46円)と減少している。【財務健全性】自己資本比率は30.1%で前年30.2%からほぼ変わらず、総資産1960.1億円、純資産590.0億円と規模は拡大している。長期借入金759.1億円を中心に有利子負債への依存が大きく、金利負担の増加が経常利益を圧迫する構造にある。

キャッシュフロー分析

本決算短信ではCF計算書の詳細項目は開示されていないため、バランスシートの変化から資金動向を確認する。現金及び預金は214.2億円で前年同期の217.0億円からわずかに減少した。総資産は1960.1億円へ29.7億円増加し、主に長期借入金が759.1億円(前年750.7億円)へ増加したことが資産拡大の資金源となっている。販売用不動産345.8億円は前年359.5億円からやや減少し、在庫の一定の回転が進んでいる様子がうかがえる。有利子負債の増加を伴う資産拡大は、不動産事業における継続的な投資活動を反映している。

収益の質

特別損益はほぼゼロであり、当期の利益変動は主に本業の損益と営業外費用の増加によるものであることから、一時的要因の影響は限定的である。営業外収益は2.1億円と小さく、受取配当金0.2億円が中心である一方、営業外費用は5.3億円に達し、その大半が支払利息5.2億円(前年比+40.1%)である。この結果、経常利益は営業利益20.4億円から17.1億円へ縮小し、金利負担の増加が利益の質を圧迫する構図となっている。包括利益12.8億円は純利益11.2億円をやや上回り、有価証券評価差額金による押し上げが要因で、アクルーアル面での大きな異常は見られない。総じて、当期の利益縮小は事業構造(分譲住宅の採算悪化と金利負担増)に基づくものであり、一時的な特別要因によるものではない。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高1450.0億円(前年比+4.8%)、営業利益91.0億円(同+9.7%)、経常利益70.0億円(同+0.1%)、EPS128.61円、配当32.00円としており、前年比増収増益を計画している。当第1四半期の進捗率は売上高24.3%、営業利益22.4%、経常利益24.5%、純利益24.3%となり、営業利益の進捗は均等進捗の25%をやや下回る。不動産事業は四半期ごとの物件引渡し構成により偏差が生じやすく、分譲住宅の引渡しペースと採算改善が後続四半期の計画達成の鍵となる。なお業績予想は当四半期に修正されている。

株主還元

通期予想の年間配当は1株当たり32.00円で、通期予想EPS128.61円に対する配当性向は約24.9%となる。前年の実績配当は16円(中間または期末の一部)であり、通期での増配方向が見込まれる。配当性向24.9%は一般的な目安である60%を大きく下回り、利益剰余金484.7億円の蓄積もあることから、当期の減益局面においても配当政策自体への直接的な制約は限定的とみられる。ただし有利子負債水準が高いため、配当余力は今後の利益計画の達成状況に左右される。自社株買いに関するデータは開示されていない。

リスク要因

  1. 分譲住宅事業の採算悪化: 売上高は78.3億円(前年比-44.1%)、セグメント利益は2.1億円(-78.0%)と急減し、利益率は6.9%から2.7%へ低下した。物件引渡し時期や販売価格・建設コストの変動が全社利益に大きく影響する構造にある。

  2. 財務レバレッジと金利負担の上昇: 長期借入金759.1億円を中心に有利子負債への依存度が高く、支払利息は5.2億円(前年比+40.1%)に増加した。自己資本比率は30.1%で前年並みだが、金利環境の変化が経常利益に直接影響しやすい。

  3. 建設関連事業の損失拡大: 売上5.3億円(-9.9%)に対しセグメント損失0.2億円と、前年の損失から赤字が拡大している。固定費負担や受注採算の改善が遅れる場合、他事業の利益を一部相殺する要因となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.8%7.1% (1.9%–16.0%)−1.3pt
純利益率3.2%4.4% (2.2%–10.8%)−1.3pt

収益性は業種中央値をいずれも下回り、業種内では相対的に低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−4.9%4.5% (-12.6%–22.7%)−9.3pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内で減収局面にある企業として位置づけられる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 賃貸及び管理事業がセグメント利益10.7億円、利益率12.0%で最大の利益貢献事業となっており、住宅流通の伸長(利益+126.3%)も分譲住宅低迷の緩衝材となっている。事業ポートフォリオの中で安定収益源の比重が高まっている点が観察される。

  2. 分譲住宅の利益率が2.7%まで低下し、全社の営業利益率悪化(5.8%、前年6.8%)の主因となっている。通期計画(営業利益+9.7%)の達成には、同事業の引渡し回復と採算改善が構造的な課題として残る。

  3. 通期進捗は営業利益22.4%で均等進捗25%をやや下回るが、不動産事業特有の四半期偏差を踏まえると、後続四半期の物件引渡し状況が計画達成の判断材料となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,558円
base(基準)1,580円
bull(強気)1,598円
算出前提
1株純資産(BPS)1,650円
調整後予想EPS136.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向24.9%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 11.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,536円〜1,626円、ω±0.1で 1,578円〜1,582円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 51%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。