クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1052.8億 | ¥883.5億 | +19.2% |
| 営業利益 | ¥67.7億 | ¥58.0億 | +16.8% |
| 経常利益 | ¥59.6億 | ¥50.8億 | +17.3% |
| 純利益 | ¥39.9億 | ¥34.1億 | +17.1% |
| ROE(年換算) | 9.3% | 8.3% | - |
Executive Summary
売上・利益ともに2桁増となる増収増益決算で、全セグメントが増収に寄与した。売上高は1,052.8億円(前年883.5億円、+19.2%)、営業利益は67.7億円(前年58.0億円、+16.8%)、経常利益は59.6億円(前年50.8億円、+17.3%)、純利益は39.9億円(前年34.1億円、+17.1%)となった。分譲住宅の大型マンション竣工と住宅流通における中古マンション需要の拡大が増収を牽引し、販管費の伸び(+7.5%)を売上成長が上回ったことで営業段階の利益も確保された。一方、粗利率は15.3%と前年から低下し、支払利息の増加が経常段階を圧迫している。
業績変動要因
【売上高】売上高は1,052.8億円で前年比+19.2%増となった。分譲住宅(314.9億円、+25.1%相当)は大型マンションの竣工引き渡しが押し上げ、住宅流通(245.2億円)は中古マンション取引の活発化が寄与した。土地有効活用(237.0億円)、賃貸及び管理(251.3億円)も安定的に増収した。
【損益】営業利益は67.7億円(+16.8%)、経常利益は59.6億円(+17.3%)、純利益は39.9億円(+17.1%)といずれも増益となった。売上原価が892.2億円に増加し粗利率は15.3%と前年から低下したが、販管費率が8.8%に抑制されたことで営業利益は確保された。営業外費用では支払利息が11.6億円(前年8.7億円)に増加し経常段階を一部圧迫したものの、営業外収益の増加(受取配当金0.5億円等)も一定寄与した。特別損益は固定資産除却損0.1億円のみで軽微であり、経常利益と純利益の乖離は法人税等(19.6億円)の範囲内にとどまる。結論として増収増益である。
セグメント別分析
売上高構成比では分譲住宅(ResidentialDevelopment)314.9億円が最大で、全体の約29.9%を占め主力事業となっている。ただし営業利益額では賃貸及び管理(LeasingAndPropertyManagement)が34.1億円と最大で、利益率も13.6%と4セグメント中最も高い。分譲住宅の利益率は5.6%、土地有効活用は9.3%、既存住宅(ExistingHousing)は3.6%と最も低い。ストック性の高い賃貸管理事業が利益面での主力となっており、管理戸数の増加とサ高住の稼働拡大が増益に寄与した一方、分譲住宅は売上規模の割に利益率が低く、原価上昇の影響を受けやすい構造がうかがえる。
主要財務指標
収益性: ROE 9.3%、営業利益率 6.4%(前年6.6%相当から小幅低下)。 財務健全性: 自己資本比率 30.5%(前年29.8%から改善)。 1株指標: EPS ¥110.74(前年¥93.98、+17.8%)。 粗利率は15.3%で前年から低下しており、原価上昇と利益率のトレードオフが継続している。
キャッシュフロー分析
販売用不動産が333.2億円(前年282.6億円)に増加し、契約資産も7.1億円(前年3.0億円)に拡大しており、在庫積み増しと引き渡し前の資産計上が運転資本を吸収した可能性がある。契約負債は24.4億円(前年25.4億円)とやや減少し、前受金の取り込みは前年並みにとどまる。この資産構成の変化は、利益の現金化タイミングが後ろ倒しになりやすいことを意味し、今後の引き渡し進捗のモニタリングが有用である。
収益の質
経常利益(59.6億円)と純利益(39.9億円)の差は主に法人税等(19.6億円)によるもので、特別損益は0.1億円の損失のみと軽微であり、一時的要因による大きな乖離はない。営業外費用(11.8億円)は売上高の約1.1%にとどまるが、支払利息の増加(前年8.7億円→11.6億円)は財務負担の高まりを示す。包括利益は42.1億円で純利益(39.9億円)を上回り、有価証券評価差額金(2.2億円)の増加が寄与しており、収益の質を損なう要因は限定的である。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高1,260.0億円(YoY+1.7%)、営業利益72.0億円(YoY-8.8%)、経常利益57.0億円(YoY-18.4%)と、下期の伸び鈍化を前提とした保守的な計画となっている。第3四半期累計の進捗率は売上高83.6%、営業利益94.0%と標準進捗(75%)を大きく上回り、経常利益・純利益は既に通期計画を超過している。受注契約残高は629億円とされ、これを年間売上予想(1,260億円)で割ると受注残/売上比率は約49.9%となり、下期以降の売上の一定部分を裏付けている。
株主還元
配当は中間実績14円、通期予想32円(期末予想18円)で、EPS予想¥103.37に対する配当性向は約31.0%と計算される。自己株式は前年比で拡大しており(自己株式1,055千株、取得実績あり)、配当に加えた資本政策として株主還元と資本効率向上の両立を志向している。配当性向は保守的水準であり、利益進捗からみて持続可能性は高い。
カタリスト
【短期】第4四半期における受注済案件(自由設計・中古住宅・一棟売賃貸等)の引き渡し進捗と、賃貸管理売上の積み上げによる通期計画達成状況。
【長期】賃貸管理戸数・サ高住棟数の拡大によるストック収益基盤の強化と、原価上昇環境下での粗利率改善余地。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(real_estate)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.4% | 8.0% (2.8%–11.2%) | −1.5pt |
| 純利益率 | 3.8% | 4.4% (1.2%–7.2%) | −0.6pt |
業種中央値と比較すると、営業利益率・純利益率ともに中央値を下回る位置づけにある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 19.2% | 18.5% (6.9%–54.7%) | +0.7pt |
売上成長率は業種中央値をわずかに上回るが、業種内レンジの中では中位の水準にある。
※出所: 当社集計
リスク要因
-
原価上昇による粗利率低下: 売上原価は892.2億円に増加し、粗利率は15.3%となった。建設コスト・用地仕入価格の上昇が続けば、増収局面でも利益率の圧縮が継続する可能性がある。
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金利負担の増加: 支払利息は11.6億円(前年8.7億円)に増加し、長期借入金713.8億円を含む有利子負債水準は高い。金利環境の変化は今後の経常段階の損益に影響を与えうる。
-
在庫・運転資本の積み増し: 販売用不動産は333.2億円(前年282.6億円)に増加し、契約資産も拡大している。在庫回転や引き渡しタイミングの管理が、今後のキャッシュフローに影響する構造である。
決算上の注目ポイント
-
増収増益が継続する一方、粗利率は前年から低下しており、原価上昇と利益率のトレードオフが決算データから読み取れる。
-
賃貸及び管理セグメントが営業利益額・利益率ともに最大となっており、ストック型事業が収益構造の中心的な役割を担っている。
-
経常利益・純利益は通期計画を第3四半期時点で既に超過しており、受注残629億円と併せて下期以降の売上・利益の可視性が示されている。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,456円 |
| base(基準) | 1,484円 |
| bull(強気) | 1,488円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,604円 |
| 調整後予想EPS | 113.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 31.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.93倍 / 13.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,443円〜1,527円、ω±0.1で 1,480円〜1,487円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(108%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 51%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。