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88502027 第1四半期プライムJGAAP

スターツコーポレーション(8850) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は622.1億円(前年同期比+4.7%)、営業利益は80億円(同-4.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥622.1億¥594.1億+4.7%
営業利益¥80.0億¥83.5億−4.2%
経常利益¥84.7億¥81.9億+3.3%
純利益¥56.4億¥52.5億+7.6%
ROE2.9%2.7%-

Executive Summary

増収ながら営業減益で、コア収益力はやや減速したものの、非営業収益の押し上げにより経常・純利益は増益となった。売上高は622.1億円(前年比+4.7%)、営業利益は80.0億円(同△4.2%)、経常利益は84.7億円(同+3.3%)、純利益は56.4億円(同+7.6%)となった。売上成長を上回る販管費増加により営業段階で利益率が低下したが、為替差益等の営業外収益がこれを補い、最終増益を確保した。

業績変動要因

【売上高】売上高は622.1億円(前年比+4.7%)。不動産管理事業(売上273.9億円、+8.9%)が最大セグメントとして牽引し、建設事業(201.3億円、+5.6%)、売買仲介事業(26.4億円、+21.9%)も高成長。一方、分譲不動産事業は売上9.4億円(△75.1%)と急減し、引渡タイミングのずれが全社成長率を押し下げた。

【損益】営業利益は80.0億円(△4.2%)。売上原価416.1億円、販管費126.1億円(前年比+9.4%)と、販管費の伸びが売上成長(+4.7%)を上回りマージンを圧迫した。分譲不動産の営業損失1.6億円への転落もミックス悪化要因となった。一方、経常利益は営業外収益6.9億円(為替差益3.0億円、受取配当0.4億円等)が営業外費用2.2億円を上回り、84.7億円(+3.3%)と増益。特別損益は利益0.7億円・損失0.8億円と軽微で、純利益56.4億円(+7.6%)は概ね経常利益の実力を反映している。結論として、増収減益(営業段階)だが、非営業要因により最終増益となった。

セグメント別分析

不動産管理事業が営業利益37.0億円(全社営業利益の46%相当)で最大の稼ぎ頭であり、売上・利益ともに前年比+8.7〜8.9%の安定成長を示した。建設事業は売上201.3億円(+5.6%)、営業利益17.9億円(+2.8%)で増収増益ながら利益率8.9%はやや低め。売買仲介事業は営業利益率40.3%と全セグメント中最高で、売上+21.9%・利益+36.1%と高採算・高成長を両立している。一方、分譲不動産事業は売上9.4億円(△75.1%)、営業損失1.6億円(前年+3.7億円から赤字転落)となり、期ズレによるボラティリティが全社利益率を押し下げる要因となった。出版・文化事業も営業利益2.5億円(△37.5%)と減益。ストック性の高い管理・仲介事業の安定と、分譲事業の変動性が対照的な構図である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は12.9%で前年の14.0%程度から低下し、販管費増加の影響を反映している。純利益率は9.1%(前年8.8%)とわずかに改善し、非営業要因が最終段階の収益性を支えている。粗利率は33.1%で前年から小幅に低下した。【キャッシュ品質】営業CFは18.4億円にとどまり、純利益56.4億円に対する比率は0.33倍と低水準で、在庫増(22.6億円)、仕入債務減少(29.9億円)、法人税支払(67.5億円)が押し下げ要因となっている。【投資効率】ROEは2.9%と低位で、資本効率面では改善余地がある水準。EPSは117.33円(前年106.42円、+10.3%)、BPSは4,025.86円(前年3,986.78円)と着実に積み上がっている。【財務健全性】自己資本比率は55.7%(前年54.5%)と高水準を維持し、流動資産1,624.9億円が流動負債969.5億円を大きく上回る良好な短期流動性を確保している。

キャッシュフロー分析

営業CFは18.4億円で前年比△33.6%となり、純利益56.4億円との乖離が目立つ。運転資本変動前の小計は86.4億円であったが、棚卸資産の増加(△22.6億円)、仕入債務の減少(△29.9億円)、法人税等の支払(△67.5億円)が資金を圧迫し、実際の営業CFを大きく下押しした。投資CFは△26.2億円で、設備投資13.9億円を中心とした継続的な資本支出を反映している。財務CFは+24.3億円で、短期借入金の増加(前年比+69.4%)等により資金を確保した。結果としてフリーキャッシュフローは△7.9億円となり、四半期としてはキャッシュアウトの局面にあるが、現金及び預金は869.4億円と潤沢であり、短期的な資金繰りへの影響は限定的とみられる。

収益の質

当期の特別損益は特別利益0.7億円、特別損失0.8億円と軽微であり、純利益はほぼ経常利益ベースの実力を反映している。経常利益と営業利益の差は+4.7億円で、営業外収益6.9億円(為替差益3.0億円、受取配当0.4億円、受取利息を含む)が営業外費用2.2億円(支払利息1.9億円中心)を上回ったことによる。営業外収益は売上高比1.1%に留まり、一過性の為替要因への依存度はあるものの、全体としては営業実態に近い収益構造を維持している。一方で、営業CFが純利益の0.33倍程度にとどまっており、損益上の増益とキャッシュフローの実態には乖離が見られる点は、収益の質を評価する上で留意すべき点である。包括利益は55.7億円で純利益56.4億円とほぼ同水準であり、その他有価証券評価差額金や為替換算調整額による大きな乖離は生じていない。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高21.5%(622.1億円/2,900.0億円)、営業利益20.0%(80.0億円/400.0億円)、経常利益21.7%(84.7億円/390.0億円)、純利益21.4%(56.4億円/260.0億円)となっている。第1四半期の標準的な進捗目安(25%)をいずれも下回っており、分譲不動産事業の引渡が下期に偏重する傾向や、販管費増加の影響が背景にあるとみられる。業績予想・配当予想はいずれも当四半期において修正されていない。

株主還元

通期の配当予想は1株あたり150円で、前期実績65円(中間時点)を上回る水準が示されている。予想EPS548.95円に対する配当性向は約27.3%であり、持続可能な範囲にある。当四半期において自社株買いの実施は確認されておらず、株主還元は配当による評価が適切である。現金及び預金869.4億円という手元資金の厚さを踏まえると、配当継続の裏付けとなる財務基盤は確保されている。

リスク要因

  1. 分譲不動産事業のボラティリティ: 売上が9.4億円(前年比△75.1%)に急減し、営業損益は1.6億円の損失に転落した。引渡タイミングのずれが業績変動要因となっており、下期の引渡進捗が注視点となる。

  2. 営業キャッシュフローの弱さ: 営業CFは18.4億円で純利益56.4億円の0.33倍にとどまる。棚卸資産の増加(22.6億円)と仕入債務の減少(29.9億円)が主因であり、キャッシュ転換の改善確認が必要な状況。

  3. 販管費の増加による営業レバレッジの低下: 販管費は前年比+9.4%程度と売上成長率(+4.7%)を上回るペースで増加しており、この傾向が継続する場合、営業利益率の趨勢的な低下につながる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率12.9%7.1% (1.9%–16.0%)+5.8pt
純利益率9.1%4.4% (2.2%–10.8%)+4.6pt

業種中央値と比較して営業利益率・純利益率ともに明確に上回り、業種内で収益性の高い位置づけにある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.7%4.5% (-12.6%–22.7%)+0.3pt

売上成長率は業種中央値とほぼ同水準で、成長性の観点では業種内で中位的な位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. コア事業であるストック性の高い不動産管理・仲介事業は安定成長を続けており、特に売買仲介事業は営業利益率40.3%と高採算を維持している一方、分譲不動産事業の期ズレが四半期業績のボラティリティを高めている構造が確認できる。

  2. 営業CFが純利益の0.33倍にとどまる点は、損益上の増益とキャッシュ創出力の間に短期的な乖離があることを示している。棚卸資産の増加と仕入債務の減少が主因であり、下期の在庫回転・回収動向が業績の質を評価する上での注目点となる。

  3. 通期進捗率は各指標で20〜22%程度と、四半期の標準的な進捗(25%)をやや下回っている。自己資本比率55.7%、現金869.4億円という財務基盤の厚さは、下期の引渡進捗如何にかかわらず一定の安定性を提供している。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)4,485円
base(基準)4,590円
bull(強気)4,677円
算出前提
1株純資産(BPS)4,026円
調整後予想EPS583.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向27.3%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.14倍 / 7.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,461円〜4,726円、ω±0.1で 4,577円〜4,611円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。