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88482027 第1四半期プライムJGAAP

レオパレス21(8848) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益1%減

2027年度第1四半期の売上高は1,159億円(前年同期比+3.7%)、営業利益は121.2億円(同-1.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1159.0億¥1117.2億+3.7%
営業利益¥121.2億¥122.5億−1.1%
経常利益¥122.8億¥115.6億+6.2%
純利益¥73.4億¥8.5億+763.9%
ROE(年換算)55.2%7.1%-

Executive Summary

売上高は増収となったものの、販管費増が粗利改善を上回り営業減益となった一方、前年計上の特別損失剥落により純利益は大幅増となった。売上高は1,159.0億円(前年比+3.7%)、営業利益は121.2億円(同△1.1%)、経常利益は122.8億円(同+6.2%)、純利益は73.4億円(前年8.5億円から大幅増)となった。増収の主因は主力賃貸事業の賃料・付帯サービス収益の伸長であり、営業減益の主因は販管費が売上高成長率を上回る12.0%増加した点にある。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,159.0億円で前年同期比+3.7%増収した。主力の賃貸事業(構成比96.7%)が売上高1,120.3億円・同+3.8%増となり全社成長を牽引した。賃料収入865.4億円(同+3.7%)が中心で、付帯サービス等49.98億円(同+6.3%)も寄与した。シルバー事業は34.0億円・同△0.2%とほぼ横ばい、その他事業は5.7億円・同+12.0%と小規模ながら増収した。

【損益】営業利益は121.2億円で前年同期比△1.1%となった。粗利率は22.9%と前年22.5%から改善したが、販管費が143.9億円・同+12.0%増と売上高成長を上回ったため、営業利益率は10.5%と前年10.5%台からやや低下した。経常利益は122.8億円・同+6.2%で、為替差益1.3億円を含む営業外収益の改善が営業減益を補った。純利益は73.4億円と大幅増加したが、これは前年同期に計上された特別損失100.9億円が当期は0.1億円にとどまったことによる比較効果が大きい。総括すると、増収減益(経常段階では増収増益)の決算である。

セグメント別分析

賃貸事業は売上高1,120.3億円(同+3.8%)、セグメント利益144.2億円(同+1.2%)、利益率12.9%と前年13.2%から微減し、依然として全社利益の中核を占める。シルバー事業は売上高34.0億円(同△0.2%)、セグメント損失4.0億円(前年3.55億円から拡大)と赤字が継続し、当期は共用資産の減損損失0.04億円を計上した。その他事業は売上高5.7億円(同+12.0%)ながらセグメント損失6.8億円(前年6.22億円から拡大)と赤字幅が拡大した。全社費用等の調整額は△12.1億円で前年△10.2億円から悪化しており、非配賦の管理費増加も連結営業減益の一因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率10.5%、純利益率6.3%(親会社株主帰属利益ベース)となった。粗利率は22.9%で前年22.5%から改善した一方、販管費率は12.4%と上昇し、粗利改善が営業利益率向上に結びついていない。【キャッシュ品質】経常利益122.8億円に対し特別損益は差引0.06億円の損失にとどまり、税引前利益122.7億円は経常的な損益に概ね裏付けられている。営業外収益3.4億円のうち為替差益1.3億円は変動要因を含む。【投資効率】年換算ROEは55.2%、自己資本比率は29.1%である。ROEの水準には財務レバレッジと前年一過性損失の反動が寄与しており、収益性のみで解釈すると過大評価につながる可能性がある。【財務健全性】現金及び預金は657.2億円で総資産の36.0%を占め、流動比率は121.5%と短期支払能力を確保している。長期借入金300.0億円に対し支払利息は1.6億円にとどまり、利払い負担は限定的である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は657.2億円と前年同期末の579.1億円から78.1億円増加し、資金は積み増し傾向にある。利益剰余金は335.1億円と前年同期末281.1億円から54.0億円増加しており、当期の利益蓄積が自己資本の拡充を支えている。長期借入金は300.0億円で前年同期末から横ばいであり、有利子負債への依存を高めずに手元資金を厚くしている点が特徴である。有形固定資産は608.7億円と微増にとどまり、大型投資よりも既存資産の維持・更新が中心とみられる。

収益の質

経常利益122.8億円に対し特別利益0.01億円、特別損失0.07億円と極めて小さく、税引前利益122.7億円は営業・営業外損益にほぼ裏付けられている。営業外収益3.4億円は売上高の0.3%にとどまるが、その内訳には為替差益1.3億円が含まれ、この部分は為替環境により変動しうる一時的性格を持つ。純利益の急増(前年8.5億円から73.4億円へ)は、前年同期に計上された特別損失100.9億円の剥落という比較上の一時的要因が主因であり、当期の経常的な収益力の伸びとは区別して評価する必要がある。実効税率は約40.2%と高く、税引前利益から純利益への転換率を抑制している。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上高4,650.0億円、営業利益385.0億円、経常利益381.0億円、親会社株主帰属利益222.0億円)に対し、業績予想・配当予想ともに修正はない。Q1進捗率は売上高24.9%、営業利益31.5%、経常利益32.2%、親会社株主帰属利益31.7%で、利益進捗は標準的な25%を上回る。ただし営業利益自体は前年同期比減益であり、進捗の高さは前年特別損失の剥落による比較効果を含む。通期予想は営業利益+6.3%、経常利益+8.5%の増益を前提としており、今後の販管費抑制と賃貸事業の利益率動向が達成の鍵となる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり15.00円で、前年配当5円から増配となる。通期予想EPS69.87円に基づく配当性向は約21.5%であり、利益水準に対して保守的な還元にとどまる。当四半期時点で自己株式取得の実施は確認できないため、配当性向と総還元性向は区別して評価する。現金及び預金657.2億円と低水準の予想配当性向は、配当支払いの柔軟性を支えている。

リスク要因

  1. 主力賃貸事業の利益率低下: セグメント利益率は12.9%と前年13.2%から低下した。全社販管費が売上高成長率(+3.7%)を上回る+12.0%で増加しており、コスト吸収力の改善が通期利益予想達成の条件となる。

  2. 非中核事業の赤字拡大: シルバー事業は損失4.0億円(前年3.55億円)、その他事業は損失6.8億円(前年6.22億円)と、いずれも赤字が拡大した。シルバー事業では共用資産の減損損失0.04億円を計上している。

  3. 高い税負担と繰延税金資産の規模: 実効税率は約40.2%と高水準にある。繰延税金資産は285.6億円で純資産の53.6%を占め、将来課税所得の見通し次第では取り崩しリスクが資本の質に影響しうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.5%7.1% (1.9%–16.0%)+3.4pt
純利益率6.3%4.4% (2.2%–10.8%)+1.9pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に良好な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.7%4.5% (-12.6%–22.7%)−0.7pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回るが、IQRの範囲内にあり突出した劣位ではない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収にもかかわらず販管費増(+12.0%)が売上高成長(+3.7%)を上回ったことで営業減益となっており、賃貸事業のセグメント利益率も前年から約30bp低下している。コストコントロールの動向は今後の決算で確認されるポイントである。

  2. 純利益の大幅増加は前年計上の特別損失(100.9億円)の剥落という比較上の一時的要因が主因であり、経常段階の増益(+6.2%)とは区分して捉える必要がある。

  3. 通期利益進捗率は約32%と標準的な25%を上回るが、通期予想は増益を前提としているため、Q2以降の販管費動向と実効税率(当期40.2%)の推移が達成可否を左右する。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)373円
base(基準)395円
bull(強気)413円
算出前提
1株純資産(BPS)168円
調整後予想EPS74.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向21.5%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER2.36倍 / 5.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 383円〜408円、ω±0.1で 388円〜406円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。