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88032027 第1四半期プライムJGAAP

平和不動産(8803) 2027年度第1四半期決算 減収・営業益19%減

2027年度第1四半期の売上高は110.2億円(前年同期比-16.0%)、営業利益は27.9億円(同-18.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥110.2億¥131.2億−16.0%
営業利益¥27.9億¥34.4億−18.9%
経常利益¥23.7億¥31.1億−23.8%
純利益¥16.2億¥22.6億−28.3%
ROE1.3%1.8%-

Executive Summary

2027年3月期第1四半期は、主力のビルディング事業の反動減により減収減益となったが、営業利益率は25.3%と業種平均を大きく上回る水準を維持した。売上高は110.2億円(前年比-16.0%)、営業利益は27.9億円(同-18.9%)、経常利益は23.7億円(同-23.8%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は16.2億円(同-28.3%)となった。粗利率は39.3%へ改善したものの販管費率上昇と支払利息増加が利益を圧迫し、経常段階以下で減益幅が拡大した。

業績変動要因

【売上高】売上高は110.2億円で前年比-16.0%となった。売上構成の92.2%を占めるビルディング事業が101.7億円(同-18.2%)と反動減し、全社成長率を押し下げた。一方、アセットマネジメント事業は8.6億円(同+22.9%)と高い伸びを示し、事業ポートフォリオの緩衝材となっている。

【損益】営業利益は27.9億円(同-18.9%)。粗利率は39.3%と前年から+2.3pt改善したが、販管費率が14.0%と+3.2pt上昇し、営業利益率は25.3%(前年26.2%)へ0.9pt低下した。営業外では支払利息が7.6億円(前年6.0億円)に増加し、営業外収支は-4.2億円となり、経常利益は23.7億円(同-23.8%)に留まった。特別利益として投資有価証券売却益4.9億円を計上し税引前利益を下支えしたが、実効税率が43.4%(前年37.8%)へ上昇したことで純利益は16.2億円(同-28.3%)となり、経常利益からの目減り幅が拡大した。結論として、減収減益である。

セグメント別分析

ビルディング事業は売上101.7億円(同-18.2%)、営業利益29.0億円(同-20.8%)、利益率28.5%と、売上・利益ともに全社の減益要因となった。アセットマネジメント事業は売上8.6億円(同+22.9%)、営業利益4.2億円(同+32.7%)、利益率48.8%と資産軽量・高収益の構造が際立つ。全社費用調整額は-5.3億円(前年-5.4億円)でほぼ横ばい。売上構成の9割超をビルディング事業が占めており、同事業の稼働・賃料動向が業績全体を左右する構図が続いている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は25.3%で前年26.2%から0.9pt低下したものの、粗利率は39.3%と前年37.0%から2.3pt改善しており、賃料単価・ミックス面の底堅さが示唆される。純利益率は14.7%で前年17.2%から2.5pt低下し、実効税率上昇の影響が表れている。【キャッシュ品質】経常利益23.7億円に対し純利益16.2億円と乖離が生じており、主因は実効税率43.4%(前年37.8%)の上昇である。【投資効率】ROEは1.3%(四半期実績)で、資本効率は総資産回転率の低下(売上減少に伴う分母固定)が影響している。【財務健全性】自己資本比率は27.7%で前年28.1%からわずかに低下した。有利子負債は2,593.3億円(前年2,613.4億円)とほぼ横ばいで減少傾向にあり、有利子負債の総資産比は58.1%、自己資本比は約2.10倍である。インタレストカバレッジ(営業利益/支払利息)は3.68倍で前年5.77倍から低下しており、金利費用の増加が財務健全性のモニタリングポイントとなる。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示がないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は172.2億円で前年199.3億円から13.6%減少し、流動性資産である短期有価証券も60.9億円と前年111.8億円から大きく減少しており、手元流動性はやや圧縮されている。一方、有利子負債は長期借入金2,022.6億円(前年2,066.7億円)を含め総額2,593.3億円とほぼ横ばいで推移し、大きな調達・返済の偏りは見られない。有形固定資産は2,738.6億円(前年2,720.4億円)、土地は1,529.1億円(前年1,506.3億円)と増加しており、資産取得・保有継続に資金が向かった可能性がある。利益剰余金は552.0億円で前年577.2億円から4.4%減少しており、配当支払等による社外流出が資金動向に影響したと考えられる。

収益の質

経常利益23.7億円に対し純利益16.2億円と乖離が大きく、主因は実効税率43.4%(前年37.8%)の上昇である。特別利益5.1億円のうち投資有価証券売却益が4.9億円を占め、税引前利益を押し上げる一過性要因となっており、コア収益力の評価に際してはこの寄与を除いて検討する必要がある。包括利益は10.7億円と純利益16.2億円を下回り、前年(包括利益40.8億円、純利益22.6億円)とは逆転関係にある。この乖離は有価証券評価差額金が-5.7億円(前年+18.1億円)へ転じたことによるもので、保有投資有価証券の時価変動が自己資本の変動要因として顕在化している。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する進捗率は、売上高17.3%(110.2億円/638.0億円)、営業利益17.6%(27.9億円/158.0億円)、経常利益18.3%(23.7億円/130.0億円)、純利益14.1%(16.2億円/115.0億円)である。四半期均等進捗の目安である25%をいずれも下回るが、不動産賃貸事業は下期に収益計上が偏重する傾向があり、当四半期の業績予想・配当予想の修正はいずれも無しとなっている。純利益の進捗率が他指標より低いのは、実効税率上昇による目減りが影響している。

株主還元

年間配当予想は103円で、予想EPS174.06円に基づく配当性向は約59.2%である。期末配当の内訳は普通配当44円00銭・特別配当15円00銭の合計59円00銭で、前期の期末配当(普通47円00銭・特別配当15円00銭、合計62円00銭)から減少している。配当性向は業種内で相対的に高めの水準にあり、自己資本比率27.7%や有利子負債水準を踏まえると、今後の配当持続性は利益成長と金利負担の推移に依存する。自社株買いに関するデータはなく、還元性向は配当性向のみで評価している。

リスク要因

  1. セグメント集中リスク: 売上高の92.2%をビルディング事業が占め、同事業の売上が前年比-18.2%と減速したことが全社減益の主因となった。賃料改定・稼働率の動向に業績が左右されやすい構造である。

  2. 金利負担の増加: 支払利息は7.6億円と前年6.0億円から増加し、インタレストカバレッジ(営業利益/支払利息)は3.68倍と前年5.77倍から低下した。有利子負債は2,593.3億円とほぼ横ばいであるが、調達金利上昇局面では経常利益への圧迫が強まる可能性がある。

  3. 一過性利益への依存: 特別利益5.1億円のうち投資有価証券売却益が4.9億円を占め、税引前利益28.6億円の一部を構成している。当該利益を除いたコア収益力の推移をモニタリングする必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(real_estate)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率25.3%7.1% (1.9%–16.0%)+18.2pt
純利益率14.7%4.4% (2.2%–10.8%)+10.2pt

収益性は業種中央値を大きく上回り、高マージン体質が業種内で際立つ。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−16.0%4.5% (-12.6%–22.7%)−20.5pt

売上成長率は業種中央値を大きく下回り、当期はビルディング事業の反動減が業種内でも目立つ減速要因となっている。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率25.3%と業種中央値を大きく上回る高マージンを維持する一方、販管費率が+3.2pt上昇し、売上減少と逆行する費用増となっている点は収益構造の変化として注目される。

  2. アセットマネジメント事業は売上+22.9%・営業利益+32.7%・利益率48.8%と高成長・高収益であり、ビルディング事業への集中度を緩和する要素として機能している。

  3. 実効税率が43.4%(前年37.8%)へ上昇し、経常利益から純利益への目減り幅が拡大したこと、また特別利益(投資有価証券売却益)が税引前利益を下支えしている点は、当期利益の質を評価するうえでの着眼点となる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,854円
base(基準)1,884円
bull(強気)1,908円
算出前提
1株純資産(BPS)1,872円
調整後予想EPS184.9円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向59.2%
予想EPSの信頼度調整×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 10.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,833円〜1,937円、ω±0.1で 1,883円〜1,884円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。