クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥6169.3億 | ¥8023.2億 | −23.1% |
| 営業利益 | ¥1035.1億 | ¥1601.1億 | −35.4% |
| 経常利益 | ¥894.9億 | ¥1440.0億 | −37.9% |
| 純利益 | ¥763.5億 | ¥1245.2億 | −38.7% |
| ROE(年換算) | 9.1% | 14.7% | - |
Executive Summary
分譲事業における物件引渡し時期の差を主因に、減収減益となった決算である。売上高は6,169.3億円(前年比-23.1%)、営業利益は1,035.1億円(同-35.4%)、経常利益は894.9億円(同-37.9%)、親会社株主に帰属する純利益は758.2億円(同-39.0%)となった。賃貸・マネジメント・施設営業は増収増益を確保したが、分譲売上高が62.9%減少したことが全社業績を押し下げた。
業績変動要因
【売上高】売上高は6,169.3億円で前年比23.1%減となった。セグメント別では賃貸2,479.2億円(+6.9%)、マネジメント1,528.9億円(+5.8%)、施設営業661.4億円(+5.1%)が増収を確保したが、分譲は1,232.0億円(-62.9%)と大幅減収となり、全社減収の主因となった。分譲は引渡し時期による四半期変動が大きく、Q1単独の減少は季節性を踏まえて評価する必要がある。
【損益】営業利益は1,035.1億円(前年比-35.4%)。分譲の営業利益が315.5億円(-67.7%)へ急減した一方、賃貸は547.0億円(+18.9%)、マネジメントは198.6億円(+13.8%)と増益を確保した。売上高が23.1%減少する中で販管費は4.3%増加し、固定費吸収力の低下が減益率を拡大させた。経常利益は894.9億円(-37.9%)で、支払利息188.4億円を含む営業外費用の負担も影響した。純利益は投資有価証券売却益242.3億円の押し上げを受けたが、前年比39.0%減となった。全体として減収減益である。
セグメント別分析
賃貸は営業利益547.0億円(前年比+18.9%)、利益率22.1%で全社営業利益の52.8%を占める主力事業であり、増収増益かつ採算改善を示している。マネジメントは198.6億円(+13.8%、利益率13.0%)、施設営業は150.5億円(+4.5%、利益率22.7%)とともに堅調に推移した。一方、分譲は営業利益315.5億円(-67.7%、利益率25.6%)と急減し、全社減益の主因となった。その他事業は営業損失12.4億円(前年比悪化)で、赤字幅が拡大している。ストック型事業(賃貸・マネジメント・施設営業)の底堅さが分譲の変動を一定程度緩和する構造がうかがえる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は16.8%で前年同期の20.0%から318bp低下し、純利益率も12.3%と同320bp縮小した。主因は分譲セグメントの利益率悪化(29.5%→25.6%)であり、賃貸・マネジメントの利益率改善では相殺しきれなかった。【キャッシュ品質】税引前利益1,137.2億円は経常利益894.9億円を242.3億円上回り、差額は投資有価証券売却益に相当する。一時的要因を除いた経常段階の利益水準で収益力を評価する必要がある。【投資効率】年換算ROEは9.1%、自己資本比率は32.4%であり、大規模な不動産・投資資産を抱える資産集約型モデルを反映し総資産回転率は低い水準にある。【財務健全性】総資産は10兆3,414.1億円(前年比+2.4%)に対し純資産は3兆3,476.6億円(同-1.1%)と減少しており、資産拡大を負債で支える構図が続いている。
キャッシュフロー分析
CF計算書の直接開示はないが、BSの動きから資金動向を把握できる。現金及び預金は2,379.5億円で前年同期の823.5億円から大幅に増加した一方、短期借入金は1兆747.7億円と前年同期比35.7%増加し、コマーシャル・ペーパーも2,000億円計上されている。現金増加が短期調達の増加を伴っていることから、資金確保は短期資金への依存度を高める形で進んだと考えられる。販売用不動産(仕掛)は6,663.1億円へ増加しており、開発投資が資金需要の中心にあることを示している。買掛金は前年同期比44.5%減少しており、工事関連支払の進捗も資金フローに影響したとみられる。
収益の質
当期の税引前利益1,137.2億円には投資有価証券売却益242.3億円が含まれ、これを除くと経常利益894.9億円に一致する。営業外収益は78.0億円(うち受取配当金38.9億円)と小規模であるのに対し、営業外費用は218.1億円(うち支払利息188.4億円)と大きく、営業外収支は140.2億円の負担となっている。包括利益は561.1億円で、親会社株主に帰属する純利益758.2億円を下回っており、その他有価証券評価差額金が380.7億円減少したことが主因である。純利益と包括利益の乖離は、保有投資有価証券の市場価格変動が自己資本に与える影響の大きさを示しており、一時的な売却益に依存しない経常的な収益力の把握が重要となる。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高2兆8,000億円(前期比+3.3%)、営業利益4,100億円(同+3.1%)、経常利益3,150億円(同+0.5%)である。当第1四半期の進捗率は売上高22.0%、営業利益25.2%、経常利益28.4%、純利益26.6%となった。売上高の進捗は分譲事業の引渡し時期の季節性を反映して標準的な25%を下回るが、営業利益は標準的な水準にある。経常利益・純利益の進捗率が高めに出ている点は、投資有価証券売却益242.3億円の押し上げによるものであり、経常的な事業進捗とは区別して捉える必要がある。当四半期において業績予想・配当予想の修正はない。
株主還元
通期の配当予想は1株当たり37.0円、通期予想EPSは105.77円であり、配当性向は35.0%と算定される。一般的な持続可能性の目安である60%を下回り、保守的な水準にある。自己株式は453.1億円で前年同期の674.6億円から減少しているが、当期の取得・消却額を個別に特定できないため、自社株買いを含む総還元性向は算定していない。当四半期において配当予想の修正はない。
リスク要因
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分譲事業の引渡し時期・市況リスク: 分譲売上高は前年比62.9%減、営業利益は67.7%減となった。販売用不動産1兆4,176.3億円、仕掛販売用不動産6,663.1億円を保有し、竣工・引渡し時期の変動が四半期業績を大きく左右する。
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レバレッジおよび短期資金・借換えリスク: 負債資本倍率は2.09倍と高水準にあり、短期借入金は前年比35.7%増の1兆747.7億円、コマーシャル・ペーパーも2,000億円計上されている。現金及び預金2,379.5億円との対比で、短期資金への依存度上昇が確認される。
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保有投資有価証券の市場価格変動リスク: 投資有価証券は1兆3,896.9億円で総資産の13.4%を占め、その他有価証券評価差額金は当期に380.7億円減少した。当期純利益には投資有価証券売却益242.3億円が含まれており、市場変動が損益・自己資本双方に影響を与える構造にある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(real_estate)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 16.8% | 7.1% (1.9%–16.0%) | +9.7pt |
| 純利益率 | 12.4% | 4.4% (2.2%–10.8%) | +7.9pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、上位グループに位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −23.1% | 4.5% (-12.6%–22.7%) | −27.6pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、分譲事業の引渡し時期の影響で当期は業種内で下位に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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賃貸・マネジメント・施設営業の増収増益は、分譲事業の四半期変動を緩和するストック型事業の底堅さを示している。営業利益率16.8%、純利益率12.3%は業種中央値を上回るが、前年同期比ではそれぞれ318bp、320bp低下している。
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通期営業利益予想4,100億円に対するQ1進捗率は25.2%と標準的な水準にある一方、売上高進捗率は22.0%と分譲事業の引渡し時期を反映して低めである。経常利益・純利益の進捗率には投資有価証券売却益242.3億円の影響が含まれ、経常的な進捗とは区別して見る必要がある。
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負債資本倍率2.09倍、短期借入金の前年比35.7%増という資金調達構造は、金利環境や借換え条件の変化に対する感応度を高める要素として観察される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,182円 |
| base(基準) | 1,214円 |
| bull(強気) | 1,245円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,205円 |
| 調整後予想EPS | 108.6円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.027(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.01倍 / 11.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,179円〜1,249円、ω±0.1で 1,213円〜1,214円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。