| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥6169.3億 | ¥8023.2億 | -23.1% |
| 営業利益 | ¥1035.1億 | ¥1601.1億 | -35.4% |
| 経常利益 | ¥894.9億 | ¥1440.0億 | -37.9% |
| 純利益 | ¥763.5億 | ¥1245.2億 | -38.7% |
| ROE | 2.3% | 3.7% | - |
分譲事業の引渡し減少が全社減益を主導した一方、賃貸・マネジメント事業は増益を維持し、事業ポートフォリオの底堅さを確認できる決算となった。売上高は6,169.3億円(前年比-23.1%)、営業利益は1,035.1億円(同-35.4%)、経常利益は894.9億円(同-37.9%)、純利益は763.5億円(同-38.7%、親会社株主に帰属する当期純利益は758.2億円)となった。営業利益率は16.8%で前年19.9%から低下したが、投資有価証券売却益242.3億円の特別利益計上が税引前利益を下支えした。
【売上高】売上高は6,169.3億円で前年比-23.1%の減収。セグメント別では分譲(PropertySales)が1,232.0億円(-62.9%)と大幅に縮小し全社減収の主因となった一方、賃貸(Leasing)は2,479.2億円(+6.9%)、マネジメントは1,528.9億円(+5.8%)、施設営業(Facility Operations)は661.4億円(+5.1%)と、いずれも増収を確保した。分譲以外の3セグメントは合計で全社売上の約72%を占め、案件引渡しタイミングに左右されやすい分譲比率の低下が売上構成の変化として観察される。
【損益】営業利益は1,035.1億円(前年比-35.4%)。分譲の営業利益は315.5億円(-67.7%)と急減し、マージンは25.6%と依然高水準だが規模縮小が響いた。賃貸の営業利益は547.0億円(+18.9%、マージン22.1%)と全社最大の増益セグメントで、マネジメント199.6億円(+13.8%)、施設営業150.5億円(+4.5%)も増益を確保。営業外では支払利息188.4億円が受取配当・利息の合計46.1億円を上回り、ネットで約140億円の押し下げ要因となった。特別利益242.3億円(投資有価証券売却益)が税引前利益を1,137.2億円まで押し上げたが、法人税等373.7億円の負担により純利益は763.5億円にとどまった。全体としては減収減益の決算であり、分譲の一時的な引渡し減少を賃貸・マネジメント・施設営業の増益が一部相殺する構図である。
賃貸セグメントが売上2,479.2億円(+6.9%)、営業利益547.0億円(+18.9%、マージン22.1%)と全社利益の最大寄与セグメントとなり、稼働・賃料改定の底堅さを示している。マネジメントは売上1,528.9億円(+5.8%)、営業利益198.6億円(+13.8%、マージン13.0%)、施設営業は売上661.4億円(+5.1%)、営業利益150.5億円(+4.5%、マージン22.7%)と、いずれも増収増益を確保した。分譲は売上1,232.0億円(-62.9%)、営業利益315.5億円(-67.7%、マージン25.6%)と大幅減少したが、マージン自体は他セグメントより高く、案件引渡しの期ズレによる一時的な規模縮小と捉えられる。その他事業は売上665.6億円、営業損失12.4億円(前年比損失拡大)となった。
【収益性】営業利益率は16.8%で前年19.9%から低下し、純利益率は12.4%(前年15.5%)に縮小した。ROEは2.3%にとどまり、純利益率12.4%・総資産回転率0.060倍・財務レバレッジ3.09倍の分解では、低い資産回転率がROEの制約要因となっている。【キャッシュ品質】特別利益242.3億円が税引前利益を押し上げており、経常利益894.9億円に対し純利益763.5億円と減少している点は、法人税負担に加え利益構成における一時的要素の影響を示す。【投資効率】総資産は10兆3,414.1億円で前年から+2.4%増加し、投資有価証券は1兆3,896.9億円と資産の一角を占める。【財務健全性】自己資本比率は32.4%で前年から低下、純資産は3兆3,476.6億円で前年比-1.1%となった。長期借入金2兆3,704.7億円、社債1兆913.0億円に加え短期借入金も増加しており、資金構成の変化がうかがえる。
キャッシュフロー計算書の開示はないが、B/S変動から資金動向を分析すると、現金及び預金は2,379.5億円で前年823.5億円から大幅に増加した一方、短期借入金は前年比+35.7%増加し、短期性資金調達への依存が強まっている。販売用不動産(+2.8%)および開発中不動産(+12.7%)の在庫積み増しが進行し、買掛金は-44.5%と縮小しており、これらは運転資本面でのキャッシュアウト方向の動きを示している。契約負債(前受金)は1,861億円から1,807億円へ微減し、新規受注の勢いはやや落ち着いている。全体として、手元流動性を厚くしつつ、開発投資と分譲在庫の積み増しを短期資金で補う構図がうかがえる。
当期の利益構成は一時的要素への依存度がやや高い。営業利益1,035.1億円に対し、投資有価証券売却益242.3億円の特別利益が税引前利益1,137.2億円を押し上げており、この特別利益を除くと利益水準はより低いものとなる。営業外収益は78.0億円(受取配当38.9億円、受取利息7.3億円等)にとどまる一方、営業外費用は218.1億円(支払利息188.4億円)と大きく、ネットで約140億円の恒常的な逆風となっている。経常利益894.9億円から純利益763.5億円への乖離は法人税等373.7億円の負担によるもので、特別利益計上により税引前利益は膨らんだものの、税負担後の最終利益は経常段階の伸びを下回った。また在庫積み増しと買掛金減少が示す運転資本の悪化は、キャッシュ転換率の低下を示唆するシグナルといえる。
通期計画に対する進捗は、売上高6,169.3億円/28,000億円で22.0%、営業利益1,035.1億円/4,100億円で25.3%、経常利益894.9億円/3,150億円で28.4%、純利益763.5億円/2,850億円で26.8%となった。売上進捗は標準的な25%ラインをやや下回るが、営業利益以下の進捗は計画線ないし前倒しとなっている。これは分譲の引渡しが下期に偏重する季節性を反映したもので、通期計画は下期の分譲引渡し実行と賃貸・運営系の安定成長の継続を前提としている。会社は業績予想・配当予想のいずれも修正を行っていない。
会社計画ベースのEPSは105.77円、年間配当予想は37.00円で、想定配当性向は約35.0%となる。前年の配当実績は17円(中間)であり、通期37円計画との比較では増配方向が示されている。発行済株式数(自己株式除く)約26.9億株に基づく年間配当総額は概算で約996億円であり、通期純利益計画2,850億円に対しては十分にカバー可能な水準である。当四半期において配当予想の修正は行われていない。
分譲事業のタイミング変動リスク: 分譲セグメントの売上は-62.9%、営業利益は-67.7%と急減した。案件引渡しが下期に偏重する構造であり、通期業績は下期の引渡し実行に大きく依存する。
短期資金依存とレバレッジ: 短期借入金は前年比+35.7%増加し、現金及び預金2,379.5億円に対する依存が高まっている。自己資本比率は32.4%で、長期借入金2兆3,704.7億円・社債1兆913.0億円を含む固定負債が5兆181.5億円に達しており、金利上昇時の利払い負担増加が懸念される。
利益の質に関する留意点: 税引前利益1,137.2億円のうち投資有価証券売却益242.3億円が特別利益として計上されており、当期利益の一部は非反復的要因に依存している。この特別利益を除いた場合の収益力は開示利益より低くなる点に留意が必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 16.8% | 7.1% (1.9%–16.0%) | +9.7pt |
| 純利益率 | 12.4% | 4.4% (2.2%–10.8%) | +7.9pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -23.1% | 4.5% (-12.6%–22.7%) | -27.6pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、分譲引渡しタイミングの影響で業種内では下位に位置する。
※出所: 当社調べ
分譲のタイミング要因による減収減益にもかかわらず、賃貸・マネジメント・施設営業の3セグメントがいずれも増益を確保し、収益基盤の多角化が下支えとなっている。
営業利益率16.8%は業種中央値を大きく上回るが、前年から-317bp低下しており、支払利息の増加と販管費の伸び(+4.3%)が売上減少率を上回る点は営業レバレッジの逆回転を示している。
純利益に占める特別利益(投資有価証券売却益242.3億円)の寄与が大きく、通期進捗が利益面で前倒しに見える背景には一時的要因が含まれる点は、利益の質を評価する上での確認ポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,182円 |
| base(基準) | 1,214円 |
| bull(強気) | 1,245円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,205円 |
| 調整後予想EPS | 108.6円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.027(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.01倍 / 11.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,179円〜1,249円、ω±0.1で 1,213円〜1,214円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。