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85222027 第1四半期プライムJGAAP

名古屋銀行(8522) 2027年度第1四半期決算 増収・経常益36%増

2027年度第1四半期の売上高は385億円(前年同期比+25.2%)、経常利益は99.3億円(同+35.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥385.0億¥307.4億+25.2%
営業利益---
経常利益¥99.3億¥73.1億+35.8%
純利益¥67.4億¥52.4億+28.8%
ROE2.1%1.7%-

Executive Summary

当第1四半期は増収増益で、金利再価格化による受取利息の伸びが利益成長を牽引した。売上高(経常収益)は385.0億円(前年307.4億円、+25.2%)、経常利益は99.3億円(前年73.1億円、+35.8%)、純利益は67.4億円(前年52.4億円、+28.8%)となった。銀行業務の外部収益が+30.4%と伸長し、利息収益の増加が手数料・リース・カード事業の伸びと合わせて全体を押し上げた。一方で預金利息など調達コストの増加率(+97.5%)が受取利息の増加率(+33.3%)を上回っており、利鞘の伸び悩みが今後の焦点となる。

業績変動要因

【売上高】経常収益は385.0億円で前年比+25.2%。セグメント別では銀行業務が311.1億円(+30.4%)と全体の8割強を占め主力の伸長要因。リース業務は62.4億円(+10.3%)、クレジットカードは6.3億円(+8.1%)と続伸したが、その他事業は5.4億円(-16.6%)と減少した。受取利息が222.3億円(前年166.8億円)と増加し、金利再価格化が銀行業務収益の主因である。

【損益】経常利益は99.3億円(前年73.1億円、+35.8%)、純利益は67.4億円(前年52.4億円、+28.8%)。セグメント利益は銀行業務104.2億円(+33.3%)が牽引し、リース1.5億円(+27.0%)、クレジットカード2.3億円(+9.7%)も増益。その他事業は-1.1億円と損失が拡大した。一方、預金利息が68.9億円(前年44.0億円、+56.5%)へ増加し、調達コスト上昇が利益の伸びを一部相殺している。特別損益はほぼゼロで、増益は経常的収益によるものである。結論として増収増益。

セグメント別分析

銀行業務が経常利益の主柱で、セグメント利益104.2億円(前年78.1億円、+33.3%)、利益率は33.5%と高水準を維持している。リース業務は売上62.4億円に対し利益1.5億円(利益率2.3%)と薄利にとどまり、クレジットカード業務は売上6.3億円に対し利益2.3億円(利益率36.0%)と高採算である。その他事業(医療システム・ICT支援等)は売上5.4億円に対し利益-1.1億円と前年(-0.04億円)から損失が拡大しており、収益構造上の重石となっている。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は25.8%で前年23.8%から約2.0pt改善、純利益率は17.5%で前年17.0%から約0.5pt改善しており、利鞘拡大とコスト効率の両面で前進が見られる。【キャッシュ品質】特別利益は0.03億円、特別損失は0.0億円と一時的要因の影響は極小で、利益の大半は利息収益・手数料など経常的収益に基づく。【投資効率】ROEは2.1%、EPS(基本)は137.09円(前年106.45円、+28.8%)で純利益の伸びと概ね整合的に推移している。【財務健全性】自己資本比率は5.1%(前年5.0%)で規制水準を上回るが、総資産6兆2,053億円に対し純資産3,149億円と財務レバレッジは高く、資本バッファの厚みは限定的である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、バランスシートの変動から資金動向が読み取れる。現金及び預け金は618.9億円へ前年767.5億円から大幅に減少し、流動性資産を圧縮する形で貸出金(4,377.8億円、+675.1億円)や有価証券(1,058.5億円、+111.2億円)への再配分が進んだ。この動きは金利上昇環境下で運用資産の収益性を高める意図と整合する。一方、譲渡性預金は205.0億円へ前年865.0億円から大幅に縮小し、短期市場性調達への依存を引き下げている。預金全体は5,377.2億円で前年5,381.2億円からほぼ横ばいであり、安定した調達基盤を維持している。

収益の質

当期の利益は経常的な利息収益・手数料収益が主体であり、特別利益0.03億円、特別損失0.0億円と一時的要因の寄与は極小である。経常利益99.3億円と純利益67.4億円の乖離は法人税等31.9億円によるもので、実効税率は約32.1%と標準的な水準にとどまり、税効果への依存は見られない。営業外収益にあたるその他経常収益は74.8億円だが、その他経常費用が110.3億円と上回り、差額はマイナス寄与となっている。これは市場関連の評価・売却損等の影響を示唆するが、受取利息・純手数料の増加で十分に吸収されている。引当金(貸倒引当金)は-182.1億円へ前年-178.6億円から緩やかに積み増されており、戻入益への過度な依存はなく、アクルーアルの観点からは保守的な計上姿勢がうかがえる。包括利益は69.6億円で純利益67.4億円との乖離は小さく、有価証券評価差額金2.5億円等のOCI変動が主因である。

業績予想・ガイダンス

通期見通しに対する進捗率は、売上高27.0%(385.0億円/1,428.0億円)、経常利益29.5%(99.3億円/337.0億円)、純利益29.3%(67.4億円/230.0億円)で、単純進捗基準の25%をいずれも上回っている。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。金利再価格化によるコア収益の伸長が前倒しの進捗をもたらしているが、下期は預金コスト上昇の影響で進捗ペースが平準化する可能性がある。

株主還元

会社計画の年間配当は1株200円(予想EPS467.5円に基づく配当性向は約42.8%)である。なお2025年10月1日を効力発生日として1株を3株に分割しており、分割前基準では期末配当360円、年間配当510円に相当する。前年の配当は150円であったが、株式分割の影響で単純な増配率の比較はできない。利益剰余金は1,896.5億円と厚く、内部留保に支えられた還元余力を確保している。自社株買いに関する開示は見られない。

リスク要因

  1. NIM圧迫リスク: 預金利息は68.9億円(前年44.0億円、+56.5%)と、受取利息の伸び(+33.3%)を上回るペースで増加しており、利鞘縮小圧力が続いている。

  2. 資本バッファの相対的な薄さ: 自己資本比率は5.1%で規制水準を上回るものの、純資産3,149億円に対し総資産6兆2,053億円と財務レバレッジが高く、市場ストレス時のバッファは厚いとは言えない。

  3. 市場関連損益のボラティリティ: その他経常収益74.8億円に対しその他経常費用110.3億円と、市場関連の評価・売却損等を含む差額がマイナスとなっており、利益の質を一部希薄化している。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率17.5%

自社の純利益率17.5%は業種内での比較データが限定的だが、経常利益率25.8%と併せて高水準の収益性を示している。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)25.2%

売上高成長率25.2%は金利再価格化の恩恵を反映した高い伸びであり、業種内でも成長ペースの速い部類に位置づけられる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 当第1四半期は経常利益率25.8%(前年23.8%)、純利益率17.5%(前年17.0%)へ改善し、増収増益で好発進した。金利上昇環境下での資産再価格化が主因である。

  2. 預金利息の増加率(+97.5%)が受取利息の増加率(+33.3%)を上回っており、調達コスト上昇によるスプレッド縮小圧力が今後の利益持続性の観点で注目される。

  3. 通期進捗率は純利益で29.3%と標準的な25%を上回るペースだが、自己資本比率5.1%という資本バッファの水準は、市場リスクや信用コスト変動時のモニタリング項目として位置づけられる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。