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83862027 第1四半期プライムJGAAP

百十四銀行(8386) 2027年度第1四半期決算 増収・経常益29%増

2027年度第1四半期の売上高は412.2億円(前年同期比+70.7%)、経常利益は95.4億円(同+29.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥412.2億¥241.6億+70.7%
営業利益---
経常利益¥95.4億¥73.8億+29.3%
純利益¥61.8億¥48.1億+28.4%
ROE(年換算)6.4%5.0%-

Executive Summary

銀行業の経常収益拡大を主因に増収増益となったが、経常収益の伸びに対して利益の伸びは相対的に緩やかで、利益率は低下している。経常収益は412.21億円(前年同期241.55億円、前年比+70.7%)、経常利益は95.39億円(同+29.3%)、親会社株主に帰属する純利益は61.79億円(同+28.4%)となった。増収の主因は銀行業セグメントの経常収益76.8%増で、一方で経常利益率は23.1%と前年同期30.5%から約7.4pt低下しており、その他経常費用の急増が利益率圧縮の要因となっている。

業績変動要因

【売上高】経常収益は412.21億円で前年同期比+70.7%の増収。セグメント別では銀行業386.34億円(構成比93.7%、YoY+76.8%)が全体を牽引し、リース業19.48億円(同+9.8%)、その他6.38億円(同+21.5%)が続く。増収の中心は銀行業の資金運用収益・貸出金利息の拡大であり、貸出金利息は前年比+19.0%、預金利息は+61.7%増加した。

【損益】経常利益は95.39億円(YoY+29.3%)、純利益は61.79億円(YoY+28.4%)で増益を確保したが、経常利益率は23.1%と前年同期30.5%から約7.4pt低下、純利益率も15.0%と前年同期19.9%から約4.9pt低下した。販管費は87.40億円(YoY+1.7%)と抑制的だが、その他経常費用が10.73億円から136.75億円へ急増したことが利益率低下の主因である。セグメント別ではリース業の利益が0.84億円(YoY▲44.4%)と採算が悪化した一方、銀行業は89.80億円(YoY+27.9%)で増益を維持した。特別損益は差引0.45億円の損失で影響は限定的。結論として増収増益だが、増収の利益転換効率は低下している。

セグメント別分析

銀行業が経常収益386.34億円(前年比+76.8%)、セグメント利益89.80億円(同+27.9%)で連結利益の大半を稼ぐ主力事業である。セグメント利益率は約23.2%で、収益拡大が利益成長を上回るペースで進んだため利益率は前年より低下している。リース業は経常収益19.48億円(同+9.8%)と増収だが、セグメント利益は0.84億円(同▲44.4%)に減少し、利益率は4.3%へ低下した。その他(クレジットカード業・信用保証業等)は経常収益6.38億円(同+21.5%)、セグメント利益6.69億円(同+44.2%)と大幅増益で、利益率は100%を超える高採算セグメントとなっている。銀行業の規模拡大とリース業の採算悪化が対照的であり、リース業の収益性回復が連結ベースの利益率改善における課題となる。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は23.1%で前年同期30.5%から低下、純利益率も15.0%で前年同期19.9%から低下しており、経常収益の拡大速度に利益成長が追いついていない状況が確認できる。【キャッシュ品質】特別損益は差引0.45億円の損失にとどまり、純利益61.79億円は主として経常的な利益で構成される一方、その他経常費用が136.75億円へ急増しており収益構成の変動性が高まっている。【投資効率】年換算ROEは6.4%、純資産は3,888.77億円(前年3,844.30億円から微増)で、資産規模に対する収益性には改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率は6.6%で前年同期と同水準を維持しているが、預貸率は貸出金3兆7,024.29億円÷預金4兆7,906.61億円で算出すると77.3%となり、預金基盤に対する運用バランスは適正圏にある。総資産は5兆8,712.36億円で前年同期比+0.4%とほぼ横ばいである。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書は開示されていないため、バランスシートの推移から資金動向を分析する。現金預け金は1兆544.92億円で前年同期比+1,354.15億円(+14.7%)増加し、流動性バッファーが拡充された。一方、有価証券は9,292.03億円で前年同期比▲1,259.76億円(▲11.9%)減少し、資産配分が有価証券から現金・貸出へシフトしていることがうかがえる。負債側では借用金が4,093.39億円で前年同期比▲604.22億円(▲12.9%)減少し、借入依存度は低下した一方、譲渡性預金は1,539.79億円で+390.27億円(+33.9%)増加し、市場性調達の比重が高まっている。預金は4兆7,906.61億円で前年同期比+460.92億円(+1.0%)とほぼ安定しており、預貸率77.3%を踏まえると、資金基盤は堅調に維持されている。

収益の質

当期純利益61.79億円は特別損益の影響が限定的(差引0.45億円の損失)であり、大部分が経常的な利益で構成されている点で質は保たれている。ただし、その他経常費用が前年同期の10.73億円から136.75億円へ大幅に増加しており、これが経常利益率の圧縮要因となっている点は注視が必要である。資金利益(資金運用収益194.60億円-資金調達費用51.97億円=142.63億円)は本業の中核収益だが、預金利息の増加率(+61.7%)が貸出金利息の増加率(+19.0%)を上回っており、今後の純金利収益の伸びを抑制する可能性がある。包括利益は80.25億円で純利益61.79億円を上回るが、これは有価証券評価差額金24.9億円のプラスが退職給付に係る調整額▲7.2億円等を上回った結果であり、市場環境に依存する部分を含む。実効税率は約34.9%で税引前利益から純利益への転換に大きな乖離はない。

業績予想・ガイダンス

通期予想は経常収益1,165.00億円、経常利益330.00億円(前期比+13.3%)、純利益210.00億円、EPS185.69円で、予想修正は行われていない。第1四半期の進捗率は経常収益35.4%、経常利益28.9%、純利益29.4%であり、いずれも単純比例(25%)を上回っている。経常収益の進捗が利益進捗を大きく上回っている点は、当第1四半期の収益構成が相対的に低マージンであったことを示唆し、通期の達成度は今後の調達費用およびその他経常費用の動向に依存する。

株主還元

通期の1株配当予想は70.00円で、通期予想EPS185.69円に対する配当性向は37.7%である。この配当性向は配当金のみを用いた数値であり、自社株買いを含む総還元性向とは区別される。2026年4月1日付で1株を4株に分割しており、前年実績配当108.00円は分割前の実額であるため、分割後予想70.00円との単純比較は行わない。利益剰余金は2,211.14億円と厚く、配当原資の蓄積は確保されているが、自己資本比率6.6%を踏まえると、配当の持続性は今後の資本水準の推移も併せて確認する必要がある。

リスク要因

  1. 金利再プライシングリスク: 貸出金利息が前年比+19.0%増加した一方、預金利息は+61.7%増加しており、調達コストの上昇速度が運用収益の伸びを上回る局面が続くと純金利収益の拡大が抑制される可能性がある。

  2. 自己資本比率および高レバレッジ: 自己資本比率6.6%は前年同期と同水準を維持するが、純資産3,888.77億円に対し負債5兆4,823.58億円と高レバレッジの構造であり、資産価格変動や信用コストの悪化が資本に与える影響は増幅されやすい。

  3. その他経常費用の急増と有価証券の変動: その他経常費用が10.73億円から136.75億円へ拡大しており利益率を圧縮した。また有価証券は9,292.03億円(総資産の約15.8%)を保有し、前年同期比で1,259.76億円減少しており、評価差額・売却損益の変動が包括利益・資本に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率15.0%

自社の純利益率15.0%は前年同期19.9%から低下しており、業種内での相対位置は参考データが限定的なため断定は避ける。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)70.7%

売上高成長率70.7%は銀行業セグメントの拡大による押し上げが大きく、業種内での比較は今後のデータ拡充が待たれる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 銀行業の経常収益が76.8%増と大幅に拡大した一方、経常利益率は23.1%へ約7.4pt低下しており、収益成長が必ずしも同ペースの利益成長に転化していない点が決算の構造的な特徴である。

  2. その他経常費用が10.73億円から136.75億円へ急増したことが利益率圧縮の主因であり、通期進捗(経常収益35.4%対経常利益28.9%)の乖離とも整合する。今後の四半期でこの費用の平準化傾向を確認することが焦点となる。

  3. 自己資本比率6.6%は前年同期から横ばいで推移しており、預貸率77.3%は適正圏を維持している。高レバレッジの銀行モデルにおいて、資本水準の安定性と利鞘の動向が今後の収益性を規定する構造的要素として観察される。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。