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83682027 第1四半期プライムJGAAP

百五銀行(8368) 2027年度第1四半期決算 増収・経常益121%増

2027年度第1四半期の売上高は504.4億円(前年同期比+47.8%)、経常利益は113.1億円(同+120.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥504.4億¥341.4億+47.8%
営業利益---
経常利益¥113.1億¥51.2億+120.9%
純利益¥80.8億¥37.9億+113.1%
ROE1.5%0.7%-

Executive Summary

百五銀行の2027年度Q1は、金利上昇環境を背景とした利息収益拡大により大幅増益となった。売上高(経常収益)は504.4億円で前年同期比+47.8%、経常利益は113.1億円で+120.9%、純利益は80.8億円で+113.1%と、いずれも二桁の伸長となった。増益の主因は貸出金利回りの上昇による貸出利息の増加(171.7億円、+19.6%)で、預金コスト上昇(利息費用76.1億円、+47.0%)を吸収した。特別損益はほぼ相殺関係にあり軽微なため、増益は本業の経常収益改善によるものと確認できる。

業績変動要因

【売上高】経常収益は504.4億円(前年比+47.8%)。銀行業セグメントが449.4億円(構成比89.1%、+56.9%)と全体を牽引し、リース業は42.3億円(構成比8.4%、-0.5%)とほぼ横ばい、その他事業は12.7億円(構成比2.5%、+2.3%)だった。銀行業の伸長は貸出利息(171.7億円、+19.6%)と有価証券利息配当(84.4億円、+79.0%)の拡大が主因で、市場金利上昇局面が業績に追い風となった。

【損益】経常利益は113.1億円(前年比+120.9%)、純利益は80.8億円(+113.1%)。銀行業セグメント利益が109.3億円(前年52.1億円、+110%超)と倍増した一方、リース業は1.07億円(-49.5%)と減益となった。特別損益は特益0.34億円・特損0.31億円とほぼ均衡し、増益は経常段階の本業改善に依拠している。経常利益と純利益の差は法人税等32.3億円(実効税率約28.6%)によるもので、乖離幅は許容範囲内である。銀行業の増収増益がセグメント利益全体の約96%を占め、全体として増収増益の決算内容である。

セグメント別分析

銀行業セグメントが売上構成比89.1%、セグメント利益構成比では約96%を占め、業績の中核を担う。銀行業の経常収益は449.4億円(+56.9%)、セグメント利益は109.3億円(前年52.1億円から+110%超)と大幅拡大した。リース業は経常収益42.3億円(-0.5%)とほぼ前年並みだが、セグメント利益は1.07億円(前年2.12億円、-49.5%)と半減した。その他事業(クレジットカード・金融商品取引業務等)は経常収益12.7億円(+2.3%)、セグメント利益2.65億円(-30.8%)となった。銀行業と非銀行業の利益率には大きな差があり、収益構造は銀行業への依存度が高い。

主要財務指標

【収益性】純利益率は16.0%で前年約11.1%から改善し、経常利益率も約22.4%と前年約15.0%から拡大した。金利収益の増加と手数料収益の安定成長(49.3億円、+4.9%)が寄与している。【キャッシュ品質】特別損益は特益0.34億円・特損0.31億円とごく軽微で、増益は経常収益の改善に依拠しており質は良好である。包括利益は147.1億円で純利益80.8億円を上回り、有価証券評価差額金(68.8億円)の押し上げが寄与した。【投資効率】ROEは1.5%で、総資産78,908.7億円に対し純資産5,237.7億円という高いレバレッジ構造の中での水準である。総資産回転率は低位にとどまり、銀行業特性に沿った構造である。【財務健全性】自己資本比率は6.6%で前年同期の6.8%からやや低下した。貸出金5,163.7億円・預金6,244.0億円からLDRは約82.7%で、流動性は適正レンジ内にある。

キャッシュフロー分析

本決算においてCF計算書の開示はないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預け金は8,320.9億円(前年6,582.7億円、+26.4%)と大幅に積み増され、流動性バッファが強化された。有価証券は16,499.5億円(+2.9%)、コールローンは239.3億円(+249.9%)とそれぞれ増加し、運用資産の拡大が利息配当収入の押し上げに寄与している構図がうかがえる。調達面では預金が62,439.9億円(+2.8%)と安定的に拡大し、貸出金5,163.7億円の伸び(+0.4%)を上回るペースで積み上がったことで、LDRは前年から低下し流動性は厚みを増した。一方で自己株式は-96.8億円(前年-71.8億円、+34.8%)と増加し、株主還元に伴う資本の目減りが確認できる。

収益の質

増益は特別損益の影響がほぼ相殺(特益0.34億円、特損0.31億円)される中での経常段階の改善によるもので、収益の質は高いと評価できる。営業収益の拡大は利息収益(270.3億円、+35.1%)と手数料収益(49.3億円、+4.9%)の両輪による基礎収益の伸長が背景にあり、一時的要因への依存は見られない。経常利益と純利益の差は法人税等32.3億円(実効税率約28.6%)に相当し、実効税率は前年(約25.6%)からやや上昇したものの、乖離幅自体は特段の異常を示していない。包括利益147.1億円は純利益80.8億円を上回り、有価証券評価差額金の改善がその他有価証券を中心に資本の下支えとなっている点も、収益の質を補強する材料である。

業績予想・ガイダンス

通期計画は経常利益412.0億円(前年比+11.3%)、純利益289.0億円、EPS119.72円、配当42円である。Q1実績は経常利益113.1億円で進捗率27.4%、純利益80.8億円で進捗率28.0%となり、四半期の標準的な進捗目安である25%をいずれも上回った。金利収益の伸長が背景にあり、当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。下期にかけて預金のリプライシングが進行すれば利鞘に逓減圧力がかかる可能性があるが、Q1時点では計画線に対して余裕を持った進捗である。

株主還元

通期の配当予想は42.00円(前年配当13円との比較は期中配当区分が異なるため単純比較は控える)で、通期EPS予想119.72円に基づく配当性向は約35.1%となる。当四半期において配当予想の修正は行われていない。一方、自己株式は前年同期比+34.8%の-96.8億円まで増加しており、自社株買いを通じた還元も継続している。配当のみでみた配当性向は無理のない水準だが、自己資本比率6.6%という資本余力を踏まえ、配当と自社株買いを合わせた総還元の水準は規制資本との両立という観点でのモニタリングが求められる。

リスク要因

  1. マージン構造の脆弱性: 貸出利息の伸長(+19.6%)に対し預金利息も+72.1%と急伸しており、預金金利のリプライシングが進行する下期にかけて利鞘縮小のリスクが残る。

  2. 資本余力の制約: 自己資本比率は6.6%で前年同期6.8%から低下し、業種ベンチマーク水準(一般に8%程度)を下回る。自己株式の増加(-96.8億円)も純資産の目減り要因となっており、資本の厚みは相対的に薄い。

  3. 非銀行セグメントの収益力低下: リース業のセグメント利益は1.07億円(-49.5%)、その他事業も2.65億円(-30.8%)と減益であり、銀行業以外の収益多様化が進んでいない。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率16.0%

自社の純利益率16.0%は前年から大幅改善しているが、業種中央値データが未提供のため相対位置づけの明示は限定的である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)47.8%

自社の売上高成長率47.8%は金利上昇局面を反映した高水準だが、業種中央値との比較データは現時点で不足している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. Q1は金利収益の拡大を背景に経常利益・純利益ともに二桁増益となり、通期計画に対する進捗率も経常利益27.4%、純利益28.0%と標準的な四半期進捗(25%)を上回った。

  2. 経常利益・純利益の増加が特別損益によらず本業の利息収益・手数料収益の拡大に依拠している点は、収益の質の観点で確認できる事実である。

  3. 自己資本比率は6.6%で前年同期6.8%から低下し、自己株式取得の継続とあわせて、資本の厚みと株主還元のバランスが決算データから読み取れる注目点である。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。