| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2436.6億 | ¥2041.1億 | +19.4% |
| 営業利益 | ¥98.3億 | ¥66.1億 | +48.8% |
| 持分法投資損益 | - | - | - |
| 経常利益 | ¥101.7億 | ¥73.7億 | +38.0% |
| 純利益 | ¥68.4億 | ¥62.6億 | +9.1% |
| ROE | 2.7% | 2.5% | - |
売上・営業利益・経常利益がいずれも2桁増となる増収増益決算で、合成樹脂セグメントの数量増とスプレッド改善を主因に営業効率が改善した。売上高は2,436.6億円(前年比+19.4%)、営業利益は98.3億円(同+48.8%)、経常利益は101.7億円(同+38.0%)となった。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は63.8億円(同+5.6%)にとどまり、前年計上の投資有価証券売却益の剥落と今期の投資有価証券評価損4.3億円、実効税率上昇(29.8%、前年26.4%)が増益率を押し下げた。営業・経常段階の伸びに対し最終利益の伸びが鈍化した点は、本業の増益と特別損益・税負担の影響を切り分けて捉える必要がある。
【売上高】合成樹脂(Plastics)が売上構成比51.1%を占める主力セグメントで、数量増とスプレッド改善により+25.3%増収と全社成長を牽引した。化学品(構成比15.0%)は+21.4%、生活産業(同6.9%)は+15.9%、情報電子(同27.1%)は+9.5%と、全報告セグメントが増収を確保し成長に広がりがある。
【損益】粗利率は10.3%で前年9.9%から改善し、販管費率も6.2%で前年6.7%から低下したことで、営業利益率は4.0%(前年3.2%)へ+0.8pt拡大した。経常利益率も4.2%(前年3.6%)へ改善する一方、親会社株主帰属純利益率は2.6%(前年3.0%)へ低下した。この乖離は、前年の投資有価証券売却益(11.4億円)の剥落と今期の投資有価証券評価損(4.3億円、一時的要因)、加えて実効税率の上昇(29.8%、前年26.4%)が要因であり、本業の収益性改善が最終利益に十分反映されなかった形である。全体としては増収増益(営業・経常段階)で、営業レバレッジの発現が確認できる決算である。
合成樹脂は売上1,245.2億円(構成比51.1%、YoY+25.3%)、営業利益54.3億円(同+65.1%、利益率4.4%)で全社利益の55%超を占め、増益の中心的存在である。化学品は売上364.2億円(YoY+21.4%)、営業利益13.7億円(同+76.3%、利益率3.8%)とセグメント中最大の利益成長率を示した。情報電子は売上659.2億円(YoY+9.5%)、営業利益21.8億円(同+11.5%、利益率3.3%)と増収率・利益率ともに相対的に穏やかで、セグメント間で最も低い利益率にとどまる。生活産業は売上167.4億円(YoY+15.9%)、営業利益8.2億円(同+49.2%、利益率4.9%)とセグメント中最も高い利益率を維持した。合成樹脂への依存度が高い収益構造であり、同事業の市況・需給動向が全社業績への感応度を規定する。
【収益性】営業利益率は4.0%(前年3.2%)、経常利益率は4.2%(前年3.6%)で、いずれも前年から改善したのに対し、親会社株主帰属の純利益率は2.6%(前年3.0%)へ低下しており、本業の効率改善が特別損益・税負担の影響で最終利益に完全には転嫁されていない。【キャッシュ品質】売上債権1,993.2億円(前年1,794.7億円、+11.0%)と棚卸資産1,009.6億円(前年891.0億円、+13.3%)が買掛金の伸び(1,386.1億円、+10.9%)を上回って増加しており、増収局面での運転資本の積み上がりが見られる。【投資効率】ROEは2.7%で、売上高の伸び(+19.4%)に対し総資産の伸びが相対的に緩やか(+6.0%)なため回転効率は改善方向にあるが、純利益率の低下が押し下げ要因として働いている。【財務健全性】自己資本比率は45.7%(前年47.3%、-1.6pt)とやや低下したが、流動比率203.1%、当座比率154.5%と流動性は良好な水準を維持している。
キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移からは増収局面での運転資本拡大が読み取れる。売上債権は1,993.2億円(前年1,794.7億円、+11.0%)、棚卸資産は1,009.6億円(前年891.0億円、+13.3%)と増加し、買掛金の増加(1,386.1億円、+10.9%)を上回っている。この差分は資金滞留の拡大を意味し、短期借入金が474.6億円(前年371.0億円、+27.9%)へ増加した動きと整合的である。現金及び預金は679.0億円(前年768.4億円、-11.6%)とやや減少しているが、流動資産全体は4,221.5億円と流動負債2,078.1億円を大きく上回り、当面の支払能力に懸念は見られない。今後は売上債権・棚卸資産の回転改善が、運転資金依存を抑制するうえでの着眼点となる。
営業外収益・費用は受取配当金3.4億円、受取利息2.6億円、支払利息4.2億円、為替差損0.9億円などで構成され、売上高比では小さく、経常段階の増益(+38.0%)は本業の収益力向上によるものと評価できる。一方、税引前利益から純利益への段階では、今期の投資有価証券評価損4.3億円(特別損失、一時的要因)と、前年に計上されていた投資有価証券売却益11.4億円(特別利益)の剥落が対照的に働き、加えて実効税率が29.8%(前年26.4%)へ上昇したことが、親会社株主帰属純利益の伸び率(+5.6%)を経常利益の伸び率(+38.0%)より大きく下回らせている。包括利益は98.0億円(親会社株主分91.5億円)で親会社株主帰属純利益63.8億円を上回るが、その差分の主因は為替換算調整額25.5億円であり、海外子会社純資産の円換算増加を反映したものであって、本業の経常的な収益力を示すものではない点に留意が必要である。
通期計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高27.4%(2,436.6億円/8,900億円)、営業利益35.8%(98.3億円/275億円)、経常利益37.0%(101.7億円/275億円)、親会社株主帰属純利益30.4%(63.8億円/210億円)で、いずれも単純な四半期按分の目安(25%)を上回り、特に利益面で前倒しの進捗となっている。背景には合成樹脂・化学品の数量増とスプレッド改善、販管費率の低下がある。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はない。通期経常利益計画(275億円、前年比-0.9%)は前年実績を若干下回る設定であり、第1四半期の高進捗が通期を通じて維持されるかは、下期以降の市況・在庫回転の動向次第である。
年間配当予想は1株143.00円で、当四半期時点で配当予想の修正はない。期中平均株式数(約5,338万株)で試算した年間配当総額は約76.3億円となり、通期純利益計画210億円(親会社株主帰属ベース)に対する配当性向は約36%と算出される。流動比率203.1%、自己資本比率45.7%など財務基盤は良好で、当該配当性向は現状の利益水準・財務体力に対して無理のない範囲と評価できる。
合成樹脂セグメントへの集中: 売上構成比51.1%、営業利益構成比55%超を占め、当該事業の市況・需給変動が全社業績に与える影響度が高い。
運転資本拡大と短期資金依存: 売上債権・棚卸資産の増加(それぞれ+11.0%、+13.3%)が買掛金の増加(+10.9%)を上回り、短期借入金は474.6億円(+27.9%)へ増加している。短期資金への依存度上昇は、資金調達環境の変化に対する感応度を高める要因となり得る。
特別損益の振れ: 今期は投資有価証券評価損4.3億円を計上し、前年の投資有価証券売却益11.4億円剥落と合わせて純利益の伸び率を押し下げた。市況要因による評価損益の発生は、今後も純利益の変動要因となり得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.0% | 4.3% (1.7%–6.9%) | -0.2pt |
| 純利益率 | 2.8% | 3.8% (1.5%–5.1%) | -1.0pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値をやや下回り、収益性は業種内で中位からやや下位の水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 19.4% | 3.1% (-0.6%–11.7%) | +16.3pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも突出した増収率を示している。
※出所: 当社集計
営業利益率は4.0%(前年3.2%、+0.8pt)へ改善し、粗利率上昇と販管費率低下による営業レバレッジの発現が確認できる。一方で親会社株主帰属純利益率は2.6%(前年3.0%、-0.3pt)と低下しており、本業の収益性改善と最終損益の動きに乖離が生じている点は決算の質を評価するうえでの着眼点である。
通期計画に対する進捗率は営業利益35.8%、経常利益37.0%と、売上高の進捗率27.4%を上回っており、利益面で前倒しの進捗となっている。この進捗ペースが下期以降も維持されるかは、合成樹脂・化学品の数量・スプレッド動向に左右される。
売上債権・棚卸資産が買掛金の伸びを上回って増加し、短期借入金も+27.9%と拡大している。増収局面における運転資本の積み上がりは、資金繰りの季節性やキャッシュ創出のタイミングを見るうえでの継続的な確認ポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,532円 |
| base(基準) | 4,572円 |
| bull(強気) | 4,643円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,723円 |
| 調整後予想EPS | 407.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 36.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.97倍 / 11.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,446円〜4,704円、ω±0.1で 4,567円〜4,576円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。