| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥7185.7億 | ¥6398.6億 | +12.3% |
| 営業利益 | ¥205.7億 | ¥145.9億 | +41.0% |
| 持分法投資損益 | - | - | - |
| 経常利益 | ¥190.2億 | ¥140.2億 | +35.6% |
| 純利益 | ¥112.0億 | ¥95.4億 | +17.3% |
| ROE | 2.5% | 2.2% | - |
2027年3月期第1四半期は増収増益となり、粗利改善とセグメントミックスの好転が利益成長を牽引した。売上高は7,185.7億円(前年6,398.6億円、+12.3%)、営業利益は205.7億円(前年145.9億円、+41.0%)、経常利益は190.2億円(前年140.2億円、+35.6%)、純利益(親会社株主帰属)は114.9億円(前年99.8億円、+15.1%)。粗利率は6.0%(前年5.3%)へ改善し、営業利益率も2.9%(前年2.3%)へ上昇したが、純利益の伸びは実効税率上昇と金利・為替負担の影響でトップライン・営業利益の伸びに比べ抑制された。
【売上高】売上高は7,185.7億円で前年比+12.3%増収。セグメント別ではリサイクルメタル(+36.4%)、エネルギー・生活資材(+32.2%)、海外販売子会社(+19.4%)が高成長を示し、主力の鉄鋼は+0.9%とほぼ横ばい。非鉄・循環資源分野の拡大が全体の成長を牽引する構図となっている。
【損益】営業利益は205.7億円(+41.0%)と大幅増益で、粗利率改善(6.0%、前年比+66bp)が主因。セグメント利益ではエネルギー・生活資材が24.7億円→56.0億円(+126.7%)、リサイクルメタルが赤字(△0.9億円)から26.2億円へ黒字転換し、増益に大きく寄与した。一方、主力の鉄鋼はセグメント利益が97.6億円→84.3億円(-13.6%)と減少している。経常利益は190.2億円(+35.6%)で、営業外は受取配当14.0億円が下支えする一方、支払利息20.0億円・為替差損8.8億円が押し下げ要因となった。純利益は112.0億円(+17.3%、連結)、親会社株主帰属では114.9億円(+15.1%)で、実効税率が約40.4%と高く、経常利益の伸びに比べ純利益の伸びは限定的となった。総じて増収増益であり、非資源分野の収益性改善が主力事業の減益を吸収した形である。
セグメント別売上高(外部顧客向け)は鉄鋼2,724.2億円(構成比37.9%、+0.9%)、海外販売子会社1,414.0億円(19.7%、+19.4%)、エネルギー・生活資材1,237.9億円(17.2%、+32.2%)、リサイクルメタル874.3億円(12.2%、+36.4%)、プライマリーメタル625.2億円(8.7%、+13.5%)、食品394.0億円(5.5%、+10.4%)、その他332.7億円(4.6%、+6.3%)。セグメント利益は鉄鋼84.3億円が最大の貢献先だが前年比-13.6%と減少。エネルギー・生活資材が56.0億円(+126.7%)と大きく伸長し、リサイクルメタルは26.2億円へ黒字転換した一方、プライマリーメタルは△2.6億円と赤字が続くが損失幅は縮小している。事業ポートフォリオの中で非鉄・循環資源・生活資材分野の収益寄与度が高まっており、鉄鋼一本足からの多角化が進展している。
【収益性】営業利益率は2.9%で前年2.3%から+0.6pt改善、粗利率も6.0%(前年5.3%)へ改善しており、商社型の薄利構造の中でもマージン改善が進んでいる。純利益率は1.6%で、経常利益の伸びに対し税負担(実効税率約40.4%)が最終利益を圧迫している。【キャッシュ品質】現金及び預金は907.3億円、売掛金は4,318.1億円、棚卸資産は2,895.4億円で、いずれも前年から増加しており、増収に伴う運転資本の拡大がうかがえる。【投資効率】ROEは2.5%、EPS(基本)は59.23円(前年49.58円、+19.5%)、BPSは2,258.41円。総資産12,360.4億円に対する回転効率は緩やかに改善している。【財務健全性】自己資本比率は35.7%で前年と同水準を維持し、長期借入金2,386.2億円・社債350.0億円を抱えつつも、流動資産9,470.1億円が流動負債4,765.6億円を上回り、短期的な資金繰りの安全性は確保されている。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシート推移から資金動向を確認する。現金及び預金は907.3億円で前年の856.7億円から増加した一方、売掛金は4,049.8億円から4,318.1億円へ、棚卸資産はほぼ横ばいの2,895.4億円となり、増収に伴い運転資本が拡大している。買掛金は2,988.5億円から2,851.3億円へ減少しており、仕入サイドの支払サイクルが短縮した可能性がある。長期借入金は2,384.1億円から2,386.2億円へほぼ横ばいで、資金調達構造に大きな変化はない。総資産が1,212.7億円から1,236.0億円へ増加する中、純資産も4,329.5億円から4,418.6億円へ積み上がり、内部留保を主因とする資本蓄積が進んでいる。
当期の収益は経常的な事業活動が中心であり、特別損失は投資有価証券評価損2.4億円と軽微で、一過性要因の影響は限定的である。営業外収益30.4億円のうち受取配当金14.0億円・その他6.5億円が中心で、売上高に対する依存度は低く本業外収益への依存は小さい。一方、営業外費用45.9億円は支払利息20.0億円と為替差損8.8億円が主因で、営業利益から経常利益への段階で15.5億円の目減りが生じている。経常利益190.2億円に対し純利益112.0億円(連結)と乖離が大きく、主因は法人税等75.8億円(実効税率約40.4%相当)の税負担であり、アクルーアル面での質的な懸念というよりは税務要因が主因と解釈できる。包括利益は166.2億円で純利益を上回り、繰延ヘッジ損益28.2億円や為替換算調整額14.8億円の増加がその差異を生んでいる。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高23.0%(3,000億円に対し718.6億円)、営業利益32.9%(625.0億円に対し205.7億円)、経常利益33.4%(570.0億円に対し190.2億円)となっており、営業・経常利益は単純な四分の一(25%)基準をやや上回るペースで進捗している。売上高の進捗はやや緩やかだが、利益面は粗利改善とセグメントミックス好転を背景に前倒しで進んでいる。通期の業績予想・配当予想はいずれも本四半期時点で修正されていない。
通期の配当予想は1株当たり66円(2026年4月の株式分割後基準)で、通期EPS予想205.64円に基づく配当性向は約32.1%となる。配当のみの還元であり、自社株買いに関する開示はないため、総還元性向ではなく配当性向として評価する。利益進捗が計画をやや上回るペースであることや、自己資本比率35.7%・現金及び預金907.3億円といった財務基盤を踏まえると、現行配当計画の持続性は相対的に安定していると考えられる。
薄利構造によるスプレッド変動リスク: 粗利率は6.0%、営業利益率は2.9%と低水準にとどまり、鋼材・非鉄価格や商品市況のスプレッド縮小が業績に与える影響が大きい構造となっている。
為替・金利負担: 営業外費用のうち支払利息20.0億円、為替差損8.8億円が経常利益を計15.5億円押し下げており、金利上昇局面や為替変動が今後の営業外損益に影響を与えうる。
運転資本の拡大: 売掛金が前年4,049.8億円から4,318.1億円へ増加し、棚卸資産も2,895.4億円と高水準を維持している。増収に伴う運転資本の膨張は、資金効率面でモニタリングが必要な状態である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.9% | 4.3% (1.7%–6.9%) | -1.4pt |
| 純利益率 | 1.6% | 3.8% (1.5%–5.1%) | -2.2pt |
収益性は業種中央値を下回り、商社業態の中でも相対的に薄利な位置づけにある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.3% | 3.1% (-0.6%–11.7%) | +9.2pt |
売上成長率は業種中央値・IQR上限を上回り、業種内でも高成長に位置づけられる。
※出所: 当社調べ
増収増益の内容を見ると、主力の鉄鋼セグメント利益が前年比-13.6%と減少する一方、エネルギー・生活資材(+126.7%)とリサイクルメタル(黒字転換)が全社利益を押し上げており、事業ポートフォリオの多角化が進展している点が注目される。
粗利率は6.0%(前年5.3%)、営業利益率は2.9%(前年2.3%)へ改善しているが、いずれも業種中央値(営業利益率4.3%、純利益率3.8%)を下回っており、収益性の絶対水準には改善余地がある。
通期進捗は営業・経常利益ともに3割超と計画をやや上回るペースで進んでおり、税負担率の高さ(約40.4%)と運転資本の拡大が今後のキャッシュ創出・最終利益の伸びを規定する構造的なポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,216円 |
| base(基準) | 2,237円 |
| bull(強気) | 2,275円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,258円 |
| 調整後予想EPS | 213.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 32.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.99倍 / 10.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,175円〜2,302円、ω±0.1で 2,236円〜2,238円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。