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79742027 第1四半期プライムJGAAP

任天堂(7974) 2027年度第1四半期決算 減収・営業益151%増

2027年度第1四半期の売上高は5,178億円(前年同期比-9.5%)、営業利益は1,426億円(同+150.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

任天堂株式会社

情報通信・サービスその他/その他製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥5178.1億¥5723.6億−9.5%
営業利益¥1426.0億¥569.3億+150.5%
経常利益¥2061.5億¥958.2億+115.1%
純利益¥1474.1億¥960.3億+53.5%
ROE5.1%3.2%-

Executive Summary

当四半期は売上減少下で利益が急拡大する増収なき増益決算となり、営業レバレッジの強さが際立った。売上高は5,178.1億円(前年比-9.5%)と減収となったが、営業利益は1,426.0億円(同+150.5%)、経常利益は2,061.5億円(同+115.1%)、純利益は1,474.1億円(同+53.5%)といずれも大幅増益となった。売上原価の減少に伴う粗利率54.3%への改善と、持分法投資利益・為替差益を含む営業外収益637.3億円の押し上げが利益成長を牽引した。

業績変動要因

【売上高】売上高は5,178.1億円で前年同期比9.5%減となった。単一セグメントのため製品構成の内訳は開示されていないが、ゲーム関連需要の変動が減収の背景にあるとみられる。通期予想2兆500億円に対する進捗率は25.3%で、標準進捗率とほぼ同水準にある。

【損益】売上原価が前年から減少したことで売上総利益率は54.3%となり、販管費率26.8%を差し引いた営業利益率は27.5%に達した。前年同期の営業利益率(逆算約9.9%)から約1,760bp改善している。経常利益はさらに営業外収益637.3億円(持分法投資利益303.1億円、為替差益168.5億円、受取利息132.0億円を含む)により営業利益から44.6%押し上げられた。特別損益は利益・損失とも1億円未満で純利益への影響は軽微である。以上より、減収ながら大幅増益の決算であり、減収増益に分類される。

セグメント別分析

当社グループは単一セグメントで運営されており、セグメント別の売上・損益情報は開示されていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率27.5%、純利益率28.5%はいずれも前年同期から大きく改善しており、粗利率54.3%と販管費率26.8%の組み合わせが高い営業収益性を支えている。【キャッシュ品質】経常利益と純利益の水準差は法人税等587.2億円の負担によるもので、実効税率は約28.5%と特段の歪みは見られない。【投資効率】ROE(四半期ベース)は5.1%で、年換算では約20.2%相当となる水準。総資産回転率は低く、資産効率よりも利益率の改善がROE押し上げの主因である。【財務健全性】自己資本比率76.5%、流動比率372.8%と財務基盤は極めて安定しており、現金及び預金1兆5,440.9億円は総負債8,969.4億円を大きく上回る。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は前年の1兆7,918.0億円から1兆5,440.9億円へ減少した一方、棚卸資産は5,398.0億円から6,180.1億円へ増加しており、在庫積み増しに資金が向かった可能性がある。投資有価証券は4,208.8億円から4,521.9億円へ増加し、余資運用が継続している。利益剰余金は増益を反映して積み上がっているが、自己株式は3,418.5億円でほぼ横ばいであり、大規模な株主還元の実施は確認されない。総じて潤沢な手元流動性を維持しつつ、在庫と投資有価証券への資金配分が進んだ形である。

収益の質

当期利益の内訳を見ると、本業由来の営業利益1,426.0億円に加え、持分法投資利益303.1億円、為替差益168.5億円、受取利息132.0億円といった営業外収益が経常利益を44.6%押し上げており、経常利益2,061.5億円のうち約29.3%が営業外要因によるものである。特別損益は特別利益0.03億円、特別損失0.16億円と極めて軽微で、一時的要因による利益の歪みはほとんどない。したがって営業利益率27.5%は本業の収益力を反映する一方、経常利益・純利益の水準評価には為替や持分法損益といった変動要因を割り引いて捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高2兆500億円(前期比-11.4%)、営業利益3,700億円(同+2.7%)、経常利益4,300億円(同-20.7%)であり、当四半期の業績・配当予想の修正はない。進捗率は売上高25.3%、営業利益38.5%、経常利益47.9%、純利益47.6%といずれも標準的な四半期進捗(25%)を上回っている。営業利益の高進捗は本業採算の改善を反映するが、経常利益・純利益の高進捗には持分法投資利益や為替差益といった変動性のある営業外収益の寄与が含まれており、通期での再現性は為替動向や投資先業績に左右される。

株主還元

会社予想の年間配当金は1株当たり162円で、当四半期の配当予想修正はない。予想EPS268.9円に対する配当性向は約60.2%となる。この配当性向は配当金のみを対象とした算定であり、自社株買いを含む総還元性向とは区別される。配当は中間・期末の年2回を基本方針とし、通期純利益予想3,100億円に対して配当総額は約1,868億円と見込まれ、利益水準による裏付けは確保されている。

リスク要因

  1. 需要変動リスク: 売上高は前年同期比9.5%減となっており、単一セグメントであるゲーム関連事業は製品サイクルやタイトル投入時期により変動しやすい構造にある。

  2. 在庫滞留リスク: 棚卸資産は6,180.1億円で総資産の16.2%を占め、前年から増加している。需要が計画を下回った場合、評価損や在庫調整が利益率の下押し要因となり得る。

  3. 営業外収益の変動リスク: 経常利益2,061.5億円のうち、持分法投資利益303.1億円と為替差益168.5億円で合計471.6億円(経常利益の約22.9%)を占める。これらは為替相場や投資先業績に連動するため、変動により経常利益水準が影響を受ける可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率27.5%8.7% (4.2%–14.3%)+18.9pt
純利益率28.5%7.1% (3.2%–10.6%)+21.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも製造業中央値を大きく上回り、業種内で高収益グループに位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−9.5%6.2% (-1.1%–14.6%)−15.7pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、トップライン面では業種内で劣後する位置にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率27.5%は前年同期比で約1,760bp改善し、売上減少下でも高い収益ミックスとコスト構造の維持により利益成長を実現している点が特徴である。

  2. 経常利益の約29.3%が持分法投資利益・為替差益・受取利息といった営業外収益に依存しており、本業の営業利益率と経常利益・純利益の水準は分けて評価する必要がある。

  3. 棚卸資産は総資産の16.2%まで増加しており、通期での在庫水準の推移と需要動向の整合性がモニタリングポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,663円
base(基準)2,778円
bull(強気)2,817円
算出前提
1株純資産(BPS)2,532円
調整後予想EPS309.2円
株主資本コスト r8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向60.2%
予想EPSの信頼度調整×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.10倍 / 9.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,703円〜2,858円、ω±0.1で 2,773円〜2,787円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。