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79362026 第2四半期プライムJGAAP

株式会社アシックス 2026年度 第2四半期 決算

株式会社アシックスの2026年度第2四半期決算レポート

情報通信・サービスその他/その他製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥5344.8億¥4028.0億+32.7%
営業利益¥1204.9億¥811.3億+48.5%
経常利益¥1166.0億¥786.3億+48.3%
純利益¥822.7億¥536.8億+53.2%
ROE22.8%19.6%-

Executive Summary

増収増益に加え利益率の顕著な改善が今回の決算の要点であり、収益性・成長性ともに過去水準を上回る内容となった。売上高は5344.8億円(前年比+32.7%)、営業利益は1204.9億円(同+48.5%)、経常利益は1166.0億円(同+48.3%)、純利益は822.7億円(同+53.2%)といずれも大幅増となった。欧州・北米を中心とした地域全体での需要拡大に加え、粗利率の改善(57.3%、前年比+0.6pt)と販管費の相対的な抑制により、増収を上回る増益を実現している。

業績変動要因

【売上高】全地域で二桁成長となり、特に欧州(1666.0億円、+46.4%)が最大セグメントとして牽引した。北米(947.0億円、+28.1%)、中華圏(810.5億円、+30.7%)も高い伸びを示す一方、地盤の日本は1060.9億円・+6.9%と相対的に緩やかな成長にとどまった。地域分散型の需要拡大が売上成長の主因である。

【損益】営業利益率は22.5%で前年20.1%から+2.4pt改善し、粗利率上昇(+0.6pt)と販管費の相対的抑制が寄与した。特別損益は純額-49.3億円(固定資産売却益31.5億円、特別損失80.8億円)で純利益比6.0%と影響は限定的であり、税引前利益1116.7億円から純利益822.7億円への乖離は主に法人税等294.0億円によるもので、実効税率は26.3%と概ね妥当な水準である。増収に加え、利益率の改善が伴う増収増益の決算である。

セグメント別分析

利益率面では日本が27.0%と全社最高水準を維持し、中華圏24.4%、東南・南アジア24.2%が続く。北米は営業利益190.8億円・+86.0%と全セグメント中最も高い増益率を示し、地域マージン20.1%へ改善した。欧州は売上規模最大(構成比31.2%)で営業利益346.9億円・+63.1%と絶対額での牽引役となっている。一方オセアニアはマージン13.2%と相対的に低く、地域間の収益性格差が続いている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率22.5%、純利益率15.4%(純利益822.7億円ベース)はいずれも前年(20.1%、13.3%)から改善し、粗利率57.3%の上昇と販管費の相対的抑制が背景にある。【キャッシュ品質】営業CFは588.3億円で前年比+26.8%増加したものの、純利益に対する比率は0.72倍にとどまり、売上債権の増加(-430.5億円)が資金化を圧迫している。【投資効率】ROEは22.8%、総資産回転率は0.79倍程度と資本効率は良好で、設備投資82.2億円は減価償却157.5億円の約0.52倍にとどまり投資水準はやや抑制的である。【財務健全性】自己資本比率53.1%、現金及び預金1414.3億円と厚みがあり、社債・短期借入等の有利子負債は限定的で、財務基盤は健全な水準にある。

キャッシュフロー分析

営業CFは588.3億円と前年比+26.8%増加したが、増益幅(純利益+53.2%)に比して伸びは緩やかで、キャッシュ転換の質にはやや課題が見られる。主因は売上高拡大に伴う売上債権の増加(-430.5億円)であり、棚卸資産は逆に84.5億円のキャッシュ寄与となった。投資CFは-140.4億円で、設備投資82.2億円のほか無形資産投資も含まれ、事業拡大に応じた継続的な投資が行われている。財務CFは-174.7億円で配当支払等が中心であり、フリーCFは447.9億円と設備投資・配当を賄う水準を確保している。

収益の質

利益の大半は経常的な事業活動から生じており、営業外損益の影響は軽微である。営業外収益23.6億円は売上高比0.4%程度にとどまり、営業外費用62.5億円の主因は支払利息29.4億円である。特別損益は純額-49.3億円(固定資産売却益31.5億円に対し減損損失5.6億円等を含む特別損失80.8億円)で、純利益比6.0%の限定的な影響にとどまり、一時的要因への依存度は低い。一方で、営業CFが純利益の伸びに比して緩やかな伸びにとどまっている点は、売上債権増加によるアクルーアル要素の拡大を示しており、利益の質を評価するうえでモニタリングが必要な観察点である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想(売上高10500.0億円、営業利益1950.0億円、経常利益1890.0億円)に対する上期進捗率は、売上高50.9%、営業利益61.8%、経常利益61.7%と、利益面で計画を上回るペースで進捗している。純利益は822.7億円で通期予想1200億円(進捗率68.5%)に対しても前倒しの進捗となっている。今回、業績予想および配当予想の修正(増配)が公表されており、上期の収益性改善を反映した見通しの上方修正と位置づけられる。

株主還元

中間配当は1株当たり20円(前年12円から増配)であり、通期配当予想は44円に修正された。中間配当に基づく配当性向は、期中純利益822.7億円・期中平均株式数7.09億株から算出した中間配当総額約141.8億円に対し約17.2%であり、通期予想純利益1200億円ベースでは配当総額約311.9億円に対し約26.0%となる。自社株買いは当期実績で僅少(-0.0億円)であり、現時点の株主還元は配当を中心とした構成である。

リスク要因

  1. 運転資本効率の低下: 売上債権が前年から+54.7%増加し、営業CFの伸び(+26.8%)が純利益の伸び(+53.2%)を下回る要因となっている。今後の回収動向が資金創出力に影響する可能性がある。

  2. 投資水準の抑制: 設備投資82.2億円は減価償却157.5億円の約0.52倍にとどまり、供給能力・生産性向上に向けた投資ペースは相対的に緩やかである。

  3. 地域間収益性格差: オセアニアの営業利益率13.2%は他地域(20%台以上)に比べ低く、地域ミックスの変動が全社利益率に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率22.5%9.7% (5.4%–23.7%)+12.9pt
純利益率15.4%5.4% (1.3%–20.1%)+10.0pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、業種内IQR上限に近い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)32.7%10.6% (-3.4%–25.4%)+22.1pt

売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも上位に位置する伸び率である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 収益性の趨勢的改善が確認できる。営業利益率は前年20.1%から22.5%へ+2.4pt改善し、粗利率上昇と販管費の相対抑制が構造的な利益率向上として表れている。

  2. キャッシュ転換の質にはモニタリング余地がある。純利益+53.2%に対し営業CFは+26.8%の伸びにとどまり、売上債権増加が資金化のタイムラグを生んでいる。

  3. 増配および業績予想の上方修正が公表されており、上期の収益改善を反映した株主還元・見通しの引き上げが決算データから確認できる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)942円
base(基準)1,036円
bull(強気)1,066円
算出前提
1株純資産(BPS)508円
調整後予想EPS187.3円
株主資本コスト r8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向26.0%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER2.04倍 / 5.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,005円〜1,069円、ω±0.1で 1,020円〜1,061円。

注記:

  • のれん償却 1.1円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 通期予想に対する純利益の進捗(68%)が標準(50%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。