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79152026 第2四半期プライムIFRS

NISSHA(7915) 2026年度第2四半期決算 減収・営業益赤字転落

2026年度第2四半期の売上高は960.3億円(前年同期比-1.0%)、営業損失は45億円(赤字転落)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

NISSHA株式会社

情報通信・サービスその他/その他製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥960.3億¥970.5億−1.0%
営業利益−¥45.0億¥25.6億−275.9%
税引前利益−¥48.1億¥10.9億−540.1%
純利益−¥53.6億¥2.4億−2380.0%
ROE(年換算)−9.3%0.4%-

Executive Summary

2026年度上期は、売上高が横ばいにとどまる中、Devicesの不振と67.59億円の減損損失により営業損益が赤字へ転じたことが最重要ポイントである。売上高は960.3億円(前年比△1.0%)、営業損益は△45.0億円(前年は25.6億円の黒字、増減額△70.6億円)となった。親会社株主に帰属する当期純損益は△54.7億円(前年0.2億円の黒字)で、連結当期純損益は△53.6億円である。粗利率は23.9%と前年の23.3%から改善しており、赤字の主因は原価ではなく、販管費の増加(前年比+5.7%)とその他の費用の膨らみである。なお、当社はIFRS採用のため、経常利益ではなく税引前利益(△48.1億円)で表記する。

業績変動要因

【売上高】売上高は960.3億円で前年比△1.0%と、ほぼ横ばいであった。Industrial Materialsが411.5億円(+9.5%、構成比42.8%)、Medicalが290.3億円(+8.0%、同30.2%)と伸びた。一方、Devicesは228.7億円(△23.1%、同23.8%)と大きく落ち込み、両セグメントの増収を相殺した。

【損益】営業損益は△45.0億円で、営業利益率は△4.7%(前年2.6%)となった。粗利は229.1億円で改善したものの、販管費は204.1億円へ増加した。加えて、その他の費用が前年の7.9億円から73.7億円に膨らみ、うち減損損失が67.6億円を占める。減損は一時的要因だが、Devicesの営業損失60.5億円は事業の採算面の課題も示す。税引前損益は△48.1億円で、税費用5.5億円が加わり、親会社株主帰属純損益は△54.7億円となった。以上より、減収減益(営業損益は黒字から赤字へ転落)である。

セグメント別分析

Medicalは売上高290.3億円(+8.0%)、営業利益19.1億円(+11.1%)、利益率6.6%で、増収増益の主力事業である。Industrial Materialsは売上高411.5億円(+9.5%)と最大規模だが、営業利益は15.2億円(△27.9%)、利益率3.7%と増収が利益に結びつかなかった。Devicesは売上高228.7億円(△23.1%)、営業損失60.5億円(利益率△26.5%)で、全社赤字の主因である。その他は売上高29.8億円、営業損失0.1億円とほぼ均衡した。MedicalとDevicesの利益率差は33.1ptに達し、事業間の収益格差が大きい。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は△4.7%(前年2.6%)と7.3pt悪化し、粗利率は23.9%、販管費率は21.3%である。ROE(年換算)は△9.3%で、前年の黒字圏から反転した。基本EPSは△115.44円(前年0.44円)である。【キャッシュ品質】営業CFは55.5億円(前年30.8億円)で、減損などの非資金費用が純損失との差を生んでいる。棚卸資産の増加による資金流出が47.6億円あり、運転資本前の営業CF小計は64.4億円である。【投資効率】設備投資は46.3億円、子会社取得は59.1億円で、投資CFは△116.5億円となった。営業CFと投資CFを合わせたFCFは△60.9億円である。【財務健全性】自己資本比率は45.4%(前年46.1%)で、流動資産1,108.2億円に対し、流動の社債・借入金は352.7億円である。現金は299.9億円で、前年から92.2億円減少した。のれん344.1億円は純資産の29.7%を占める。

キャッシュフロー分析

営業CFは55.5億円と前年の30.8億円から増加したが、減損損失67.6億円という非資金費用が寄与しており、本業の採算回復を直接示すものではない。運転資本では棚卸資産の増加で47.6億円が流出し、売上債権の減少(19.6億円)と仕入債務の増加(11.1億円)が一部を補った。投資CFは△116.5億円で、内訳は設備投資46.3億円と子会社取得59.1億円が中心である。この結果、FCFは△60.9億円となった。財務CFは△42.1億円で、配当支払11.8億円、社債償還100.0億円などを、短期借入の増加や社債発行54.7億円で一部賄った。現金及び現金同等物は299.9億円(前年比△92.2億円)へ減少した。在庫が膨らむ局面での買収と設備の支出が、現金減少の背景である。

収益の質

当期の赤字は減損損失67.6億円が大きく、親会社株主帰属純損失54.7億円を上回る規模の一時的・非資金の性格を持つ。減損を単純に営業損益へ加算すると約22.6億円の黒字となるが、前年の25.6億円には届かず、基礎的な収益力も低下している。金融収益6.6億円とその他の収益6.0億円は小さく、金融費用9.7億円や持分法損失2.3億円が上回る。税引前損失48.1億円に対し税費用5.5億円が発生している点も、純損失を拡大させた。その他の包括利益は54.0億円(為替換算差額13.2億円などを含む)で、包括利益は0.4億円の黒字となったが、これは本業の回復を意味しない。営業CFは黒字でも、在庫増加による資金拘束があり、現金転換の持続性は今後の確認事項である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高1,950億円、営業損失33億円、親会社株主帰属損失62億円、EPS△130.68円で、当四半期に業績予想の修正が行われた。上期の売上高進捗率は49.2%と標準的な水準である。一方、営業損失は上期で45.0億円と通期予想を12.0億円超過しており、下期に12億円の営業黒字が必要となる。親会社株主帰属損失の上期進捗は88.3%で、下期に許容される損失は7.3億円にとどまる。利益面の達成には、Devicesの採算改善と減損後の費用負担軽減が前提となる。

株主還元

中間配当は1株25円(前年25円)で、通期予想は50円、配当予想の修正はない。純損失のため配当性向は算定の意味を持たない。当期の配当支払額は11.8億円で、営業CFから設備投資を差し引いた9.2億円を上回る。FCF全体もマイナスであり、配当は現預金と借入で賄う構図となっている。自社株買いは実施されておらず(前年は6.6億円)、総還元は配当のみである。

リスク要因

  1. Devices事業の収益性: 売上高は前年比△23.1%、営業損失は60.5億円に達する。需要の回復が遅れれば、下期に必要な営業黒字12億円への転換が難しくなる。

  2. 在庫・運転資本の膨張: 棚卸資産は374.8億円(前年319.0億円、+17.5%)に増え、売上が微減する中で資金を拘束している。評価損や資金繰りへの影響を要確認である。

  3. のれん・投資回収: のれん344.1億円は純資産の29.7%を占める。当期は子会社取得に59.1億円を投じ、FCFは△60.9億円だった。収益改善が遅れれば追加の減損につながり得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−4.7%9.7% (5.4%–23.7%)−14.4pt
純利益率−5.6%5.4% (1.3%–20.1%)−11.0pt

収益性は営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、IQR下限も割り込んでいる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−1.0%10.6% (-3.4%–25.4%)−11.6pt

売上高成長率は中央値を下回るが、IQRの範囲内(下限-3.4%以上)に収まっている。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率は改善した一方、販管費の増加、減損損失、Devicesの赤字が重なり営業損失45.0億円となった。減損の一時性と、Devicesの基礎的な採算悪化を分けて見る必要がある。

  2. Medicalは増収増益で、最大の黒字源となっている。ただしIndustrial Materialsは増収減益で、増収が利益に結びつかない点が全社の課題である。

  3. 営業CFは黒字だが、在庫増加と買収を含む投資でFCFは△60.9億円となった。通期予想の達成には下期の営業黒字12億円が必要で、在庫の現金化と投資回収の進捗が焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,462円
base(基準)1,502円
bull(強気)1,543円
算出前提値
1株純資産(BPS)2,419円
調整後予想EPS−130.7円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,462円〜1,544円、ω±0.1で 1,475円〜1,519円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。