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79142027 第1四半期プライムJGAAP

共同印刷(7914) 2027年度第1四半期決算 営業益62%増

2027年度第1四半期の売上高は239.5億円(前年同期比+0.3%)、営業利益は7.5億円(同+62.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/その他製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥239.5億¥238.7億+0.3%
営業利益¥7.5億¥4.6億+62.2%
経常利益¥11.2億¥7.8億+43.8%
純利益¥12.0億¥8.1億+48.5%
ROE(年換算)6.9%5.0%-

Executive Summary

売上高がほぼ横ばいの中で採算改善と特別利益の押上げにより増益となったのが今期の要点であり、増益の質は本業要因と一時的要因が混在している。売上高は239.5億円(前年比+0.3%)、営業利益は7.5億円(同+62.2%)、経常利益は11.2億円(同+43.8%)、純利益は12.0億円(同+48.5%)となった。営業利益は粗利率改善(22.9%、前年21.3%)により増加したが、経常利益には受取配当金・保険配当金など営業外収益4.3億円、純利益には投資有価証券売却益8.4億円を含む特別利益8.4億円が加算されており、増益の一部は非経常的な要因による。

業績変動要因

【売上高】売上高は239.5億円で前年比+0.3%とほぼ横ばいであった。セグメント別では生活・産業資材部門が89.6億円(同+6.7%)と増収を牽引した一方、情報コミュニケーション部門は71.1億円(同-3.8%)、情報セキュリティ部門は78.7億円(同-0.8%)と減収し、成長の広がりは限定的であった。

【損益】営業利益は7.5億円(同+62.2%)、営業利益率は3.1%で前年の1.9%から改善した。粗利率が22.9%(前年21.3%)へ上昇し、販管費増(+2.2%)を吸収した。経常利益は営業外収益4.3億円(受取配当金1.8億円、保険配当金1.9億円を含む)を加え11.2億円(同+43.8%)、純利益は投資有価証券売却益8.4億円を含む特別利益8.4億円により12.0億円(同+48.5%)となった。売上ほぼ横ばいの中での増益であり、増収増益ではなく減収なき増益、実質的には増益局面と位置づけられる。特別利益への依存度は高く、純利益の約7割が一時的要因に基づく点は留意点である。

セグメント別分析

生活・産業資材部門は売上高89.6億円(同+6.7%)、営業利益7.3億円(同+56.7%)、利益率8.1%と最大の利益寄与部門であり、収益改善を主導した。情報セキュリティ部門は売上高78.7億円(同-0.8%)、営業利益5.7億円(同+22.3%)、利益率7.2%とコスト効率化により減収下でも増益を確保した。情報コミュニケーション部門は売上高71.1億円(同-3.8%)、営業損失4.2億円で前年(損失3.6億円)から赤字が拡大し、連結収益の重荷となっている。その他事業は売上高17.5億円(同-0.6%)、営業利益0.5億円(同+39.4%)であった。

主要財務指標

【収益性】営業利益率3.1%(前年1.9%)、純利益率5.0%(前年3.4%)はいずれも改善したが、水準としては相対的に低い。粗利率は22.9%(前年21.3%)へ上昇した。【キャッシュ品質】営業CFは5.8億円のマイナスで、純利益12.0億円に対する転換は低調であり、棚卸資産増(+10.9億円)、売上債権増(+3.5億円)、仕入債務減(-2.6億円)等の運転資本流出が要因である。【投資効率】年換算ROEは6.9%であり、純利益率5.0%×総資産回転率0.745倍×財務レバレッジ1.85倍で構成される。総資産回転率の低さがROEを抑制している。【財務健全性】自己資本比率は54.2%(前年52.7%)で改善し、有利子負債34.5億円に対し現金及び預金95.9億円が上回るなど、資金余力は確保されている。

キャッシュフロー分析

営業CFは5.8億円のマイナスとなり、純利益12.0億円との乖離が大きい。この乖離は棚卸資産の増加10.9億円、売上債権の増加3.5億円、仕入債務の減少2.6億円、賞与引当金の減少9.3億円といった運転資本の流出が主因である。投資CFは0.2億円のマイナスで、設備投資6.6億円に対し減価償却費14.4億円を下回る水準にとどまっている。営業CFと投資CFを合計したフリーキャッシュフローは6.0億円のマイナスとなった。財務CFは22.5億円のマイナスで、配当支払11.4億円および長期借入金の純返済等により資金が流出し、現金及び現金同等物は減少した。営業活動による現金創出が不足する中での配当支払・借入返済であり、当四半期の資金は内部創出キャッシュのみでは賄われていない。

収益の質

今期の増益は本業要因と一時的要因が併存しており、収益の質は営業利益・経常利益・純利益の各段階で異なる。営業利益7.5億円の増加は粗利率改善によるもので相対的に経常性が高い。一方、経常利益11.2億円には受取配当金1.8億円、保険配当金1.9億円を含む営業外収益4.3億円が上乗せされ、営業利益からの押し上げ効果が大きい。純利益12.0億円には投資有価証券売却益8.4億円を中心とする特別利益8.4億円が含まれ、これは純利益の約7割に相当する。運転資本の流出により営業CFはマイナスとなっており、会計上の利益とキャッシュフローの間に乖離がみられる点は、収益の質を評価する上での留意点である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想に対する進捗は、売上高23.7%(予想1010.0億円)、営業利益30.1%(予想25.0億円、同+17.1%)、経常利益38.0%(予想29.5億円、同+8.2%)であり、利益進捗が売上進捗を上回っている。経常利益・純利益の進捗には営業外収益・特別利益が含まれるため、通期達成の評価には下期における本業利益率の維持と営業CFの改善が重要となる。なお、当四半期に業績予想の修正が行われている。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は80円であり、前年配当38円から増配となる見通しである。期中平均株式数27,653千株を用いた年間配当総額は概算22.1億円で、通期純利益予想42.0億円に対する配当性向は約52.7%となる。当四半期の配当支払額は11.4億円であったが、同期間のフリーキャッシュフローは6.0億円のマイナスであり、四半期ベースでは配当がフリーキャッシュフローで裏付けられていない。自社株買いの実施は確認されない。

リスク要因

  1. 情報コミュニケーション部門の赤字拡大: 売上高71.1億円(同-3.8%)、営業損失4.2億円で前年の損失3.6億円から拡大した。生活・産業資材部門の増益効果を相殺する要因となっている。

  2. 営業キャッシュフローと利益の乖離: 営業CFは5.8億円のマイナスで、純利益12.0億円との乖離が大きい。棚卸資産増加10.9億円、売上債権増加3.5億円などの運転資本流出が背景にあり、資金効率のモニタリングが必要である。

  3. 特別利益への依存: 純利益12.0億円のうち投資有価証券売却益8.4億円を含む特別利益8.4億円が大きな割合を占める。当該要因を除いた場合の本業利益の持続性を確認する必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.1%8.7% (4.2%–14.3%)−5.5pt
純利益率5.0%7.1% (3.2%–10.6%)−2.1pt

自社の収益性は業種中央値を下回り、営業利益率・純利益率ともに低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.3%6.2% (-1.1%–14.6%)−5.9pt

売上高成長率も業種中央値を下回り、トップライン成長は業種内で相対的に低い水準にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率改善(22.9%、前年21.3%)を背景に営業利益は前年比+62.2%となり、営業利益率は3.1%へ改善した。生活・産業資材部門の増収増益(売上+6.7%、利益+56.7%)が連結収益を牽引している。

  2. 純利益12.0億円には投資有価証券売却益8.4億円が含まれ、経常的な収益力とは区別して捉える必要がある決算構造となっている。

  3. 営業CFがマイナス5.8億円である一方、通期配当予想は80円(前年38円)へ増配される見通しであり、配当の原資となる現金創出力の回復が今後の注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,044円
base(基準)2,057円
bull(強気)2,073円
算出前提
1株純資産(BPS)2,519円
調整後予想EPS72.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向52.7%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.82倍 / 28.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,002円〜2,115円、ω±0.1で 2,043円〜2,067円。

注記:

  • 一時的な損益の影響を除くため、経常利益等から算出した正規化EPSを使用しています(会社予想EPSは151.9円)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。