クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3284.9億 | ¥3004.3億 | +9.3% |
| 営業利益 | ¥692.0億 | ¥519.2億 | +33.3% |
| 経常利益 | ¥744.9億 | ¥546.6億 | +36.3% |
| 純利益 | ¥515.9億 | ¥384.1億 | +34.3% |
| ROE | 5.8% | 4.5% | - |
Executive Summary
トイホビー事業の大幅増益を主因に、増収増益かつ利益率が大きく改善する好決算となった。売上高は3,284.9億円(前年比+9.3%)、営業利益は692.0億円(同+33.3%)、経常利益は744.9億円(同+36.3%)、純利益は515.9億円(同+34.3%)となった。売上成長を大きく上回る利益成長は、主力IPの需要拡大に伴う売上ミックス改善と固定費吸収による営業レバレッジの発現を示す。一方でデジタル・映像音楽事業は減収減益であり、利益成長がトイホビー事業に偏重する構造が鮮明になっている。
業績変動要因
【売上高】売上高3,284.9億円は前年比+9.3%増収。セグメント別では、トイホビー事業が1,927.6億円(+31.2%)と全社成長を牽引した一方、デジタル事業は909.0億円(△15.7%)、映像音楽事業は192.8億円(△9.3%)と減収。アミューズメント事業は380.9億円(+12.6%)で増収を確保した。トイホビーの増収が他事業の減収を吸収し、全社では9.3%の増収となった。
【損益】営業利益692.0億円(+33.3%)、営業利益率21.1%(前年17.3%から約3.8pt改善)。改善の主因はトイホビー事業の利益率上昇(19.5%→28.0%)であり、同事業のセグメント利益は539.4億円(+88.8%)と全社利益の押し上げに寄与した。対照的にデジタル事業の利益は150.1億円(△30.8%)、映像音楽事業は13.2億円(△68.8%)と大幅減益。特別損益は差引1.8億円と軽微で、経常利益744.9億円から純利益515.9億円への乖離は主に法人税等230.8億円による。結論として増収増益であり、質的にはトイホビー事業への利益集中を伴う。
セグメント別分析
トイホビー事業はセグメント利益539.4億円で報告セグメント利益全体の73.9%を占め、増益率+88.8%、利益率28.0%と突出した収益性を示した。デジタル事業は売上909.0億円(△15.7%)、利益150.1億円(△30.8%)、利益率16.5%へ低下(前年20.1%)。映像音楽事業は利益13.2億円(△68.8%)、利益率6.8%と大幅悪化。アミューズメント事業は増収(+12.6%)にもかかわらず利益19.9億円(△4.0%)と減益で、利益率5.2%にとどまり採算面の課題が残る。全社利益成長はトイホビー事業への依存度が高い構成である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率21.1%(前年17.3%)、純利益率15.7%(前年12.8%)はいずれも大幅改善し、粗利率44.2%と高水準のIP収益力を反映する。【キャッシュ品質】営業外収益は売上高の1.7%にとどまり利益は営業利益中心の構成、特別損益の寄与も1.8億円と軽微で、経常利益から純利益への乖離31.4%は主に法人税等による。【投資効率】ROEは5.8%、総資産回転率0.28倍と低めであり、収益性の高さに比して資産効率・レバレッジ活用は保守的である。【財務健全性】自己資本比率75.2%、現金及び預金3,909.3億円、流動負債2,559.2億円を上回る手元流動性を有し、財務基盤は極めて強固である。
キャッシュフロー分析
CF計算書の開示はないため、BS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は3,909.3億円で前年の4,332.6億円から423.3億円減少した一方、流動資産全体は7,600.4億円と前年比208.6億円減にとどまり、棚卸資産が642.5億円(前年555.1億円)へ増加している。仕掛品は750.9億円と前年646.2億円から増加しており、商品・制作パイプラインへの投資が現金水準を圧迫した可能性がある。他方、利益剰余金は7,630.4億円(前年7,557.1億円)へ積み上がり、当期利益の内部留保が進んでいる。純資産は8,868.9億円と前年比254.7億円増加し、利益成長を裏付けとした自己資本の拡充が確認できる。
収益の質
営業利益692.0億円に対し営業外収益は54.4億円(うち為替差益17.1億円、持分法損益15.4億円)、営業外費用は1.5億円にとどまり、経常利益744.9億円は主として本業の営業利益に支えられている。営業外収益は売上高の1.7%と小さく、経常的でない収益への依存は限定的である。特別利益9.2億円、特別損失7.3億円(うち投資有価証券評価損4.5億円)の差引寄与は1.8億円で、利益の一時項目依存度は低い。経常利益から純利益への乖離は法人税等230.8億円が主因であり、実効税率は約30.9%と通常水準にある。仕掛品の増加(前年比+16.3%)はアクルーアルの観点から今後の販売化・在庫評価の進捗を注視すべき点である。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高1兆3,500億円(前年比+0.1%)、営業利益1,850億円(同△2.4%)、経常利益1,900億円(同△5.9%)であり、いずれも小幅な減益・横ばい成長を前提とする。Q1実績の進捗率は売上高24.3%、営業利益37.4%、経常利益39.2%となり、営業利益・経常利益は標準進捗率25%を10〜14ポイント上回る。当四半期に業績予想の修正が行われた旨が記載されており、Q1の高進捗はトイホビー事業の好調が主因である。通期計画が減益を前提とする点は、下期における事業別ミックスの変動や費用増加を織り込んだものと考えられる。
株主還元
2027年3月期第2四半期末配当は利益配分の基本方針に基づくベース配当として設定されており、期末配当は別途検討するとされている。当四半期の配当予想修正はない。前年同期の配当実績は1株当たり23円である。
リスク要因
-
トイホビー事業への利益集中: 同事業は報告セグメント利益の73.9%を占め、セグメント利益率も28.0%と突出している。主要IPの商品需要や発売計画の変動が連結利益全体に大きく影響する構造である。
-
デジタル・映像音楽事業の減速: デジタル事業は売上高△15.7%、利益△30.8%、映像音楽事業は利益△68.8%と大幅減益となった。新作投入時期や制作・宣伝費の変動が採算に影響しやすい。
-
仕掛品の増加: 仕掛品は750.9億円と前年比+16.3%増加し、棚卸資産に占める比率も上昇している。商品・制作パイプラインの積み上がりであり、今後の販売化の遅延は在庫評価損や資金効率低下につながり得る。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 21.1% | 8.7% (4.2%–14.3%) | +12.4pt |
| 純利益率 | 15.7% | 7.1% (3.2%–10.6%) | +8.6pt |
自社は業種中央値を大きく上回る収益性水準にあり、IQR上限をも超えている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.3% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +3.1pt |
売上成長率は業種中央値を上回るが、IQR上限には届かない水準である。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
営業利益率21.1%(前年17.3%)への改善は、トイホビー事業のセグメント利益率が19.5%から28.0%へ上昇したことが主因であり、事業別の収益格差拡大を伴う構造変化として観察できる。
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通期会社予想は営業減益(△2.4%)を前提とする一方、Q1営業利益進捗率は37.4%と標準を上回っており、下期の事業ミックス・費用動向が計画達成の焦点となる。
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仕掛品の増加と自己資本比率75.2%という高い財務健全性は対照的な論点であり、投資余力は十分ある一方、在庫の販売化速度は今後注視すべき指標である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,592円 |
| base(基準) | 1,695円 |
| bull(強気) | 1,728円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,383円 |
| 調整後予想EPS | 223.0円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.23倍 / 7.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,646円〜1,746円、ω±0.1で 1,687円〜1,707円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(39%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。