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77512026 第2四半期プライムUS-GAAP

キヤノン株式会社 2026年度 第2四半期 決算

キヤノン株式会社の2026年度第2四半期決算レポート

キヤノン株式会社

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥22745.4億¥21985.7億+3.5%
営業利益¥2305.9億¥2143.1億+7.6%
税引前利益¥2520.7億¥2223.2億+13.4%
純利益¥1711.8億¥1559.0億+9.8%
ROE4.6%4.1%-

Executive Summary

2026年度第2四半期累計は増収増益となり、営業利益率の改善を伴う増益がトップライン成長を上回るペースで進捗した。売上高は22,745.4億円(前年21,985.7億円、YoY+3.5%)、営業利益は2,305.9億円(同+7.6%)、税引前利益は2,520.7億円(同+13.4%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は1,711.8億円(同+9.8%)となった。営業利益率は10.1%と前年9.7%から改善し、価格・ミックス改善やコスト効率化がマージン押し上げに寄与した一方、税引前利益の伸びが営業利益の伸びを上回っており、営業外収支のプラス寄与も純利益成長を後押ししたとみられる。

業績変動要因

【売上高】売上高は22,745.4億円で前年同期比+3.5%の増収となった。セグメント別の内訳は開示されていないが、増収率が二桁に達していないことから、数量拡大よりも価格改定・製品ミックス改善が主導した可能性が高い。

【損益】営業利益は2,305.9億円(同+7.6%)で、売上成長率+3.5%を上回る増益となり、営業利益率は10.1%と前年9.7%から+0.4pt改善した。税引前利益は2,520.7億円(同+13.4%)と営業利益の伸びをさらに上回っており、営業外収支(金融収支等)のプラス寄与が示唆される。純利益は1,711.8億円(同+9.8%)で、純利益率は7.5%(前年7.1%)に改善した。結論として、増収増益であり、増益幅は増収幅を上回る営業レバレッジの効いた決算内容である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は10.1%で前年9.7%から+0.4pt改善し、純利益率も7.5%と前年7.1%から+0.4pt改善した。税引前利益と営業利益の比率(金利負担係数)は約1.09倍で、営業外収支が利益率押し上げに寄与した形跡がみられる。【キャッシュ品質】キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、純利益の伸び(+9.8%)に対し総資産は+4.0%の増加にとどまり、利益成長が資産膨張を伴わない形で実現している点は利益の質の面で肯定的に解釈できる。【投資効率】ROEは4.6%、ROAは概算で2.7%(純利益1,711.8億円÷総資産63,781.6億円)であり、収益性指標の改善に比して資本効率は相対的に低い水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は54.6%で前年56.9%から2.3pt低下したものの高水準を維持し、負債・純資産比率(D/E)は約0.73倍と保守的な財務構成を維持している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細は開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。総資産は63,781.6億円で前年比+2,431.1億円(+4.0%)増加した一方、純資産は36,870.8億円で前年比-870.5億円(-2.3%)減少しており、資産拡大の裏側で負債が相応に増加した構図がうかがえる。純資産の減少は配当支払や自己株式の取得、その他包括利益項目の変動などが要因として考えられる。自己資本比率は54.6%と前年56.9%から低下したが、依然として50%台を維持しており、財務基盤の安定性自体は損なわれていない。

収益の質

税引前利益の伸び率(+13.4%)が営業利益の伸び率(+7.6%)を上回っており、当期の増益には本業の収益性改善に加え、金融収支等の営業外要因のプラス寄与が含まれている可能性が高い。税負担係数(純利益÷税引前利益)は0.679で、実効税率は約32.1%とやや重めの水準であり、純利益率の押し下げ要因となっている。営業利益率自体は前年から+0.4pt改善しており、これは価格・ミックス改善やコスト効率化という経常的な要因に基づくと解釈できる一方、営業外収支の寄与分は変動性が相対的に高く、通期を通じた持続性については今後の推移を確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高48,000億円、営業利益4,650億円、純利益3,400億円であり、当第2四半期時点の進捗率は売上高47.4%、営業利益49.6%、純利益50.3%となっている。売上高の進捗はほぼ半期均等の50%をやや下回るのに対し、営業利益・純利益は50%前後に達しており、利益面がトップラインの伸びを上回るペースで進捗している。なお、当四半期において業績予想の修正が行われた一方、配当予想の修正は行われておらず、配当については既存方針の継続が確認できる。

株主還元

第2四半期(中間)配当は1株当たり80円で、前年同期の80円から据え置きとなった。中間純利益1,711.8億円と期中平均株式数866,697,720株から算出した中間配当総額は約693.4億円で、これに基づく配当性向は約40.5%となる。会社が示す配当性向40%を目途とする方針とおおむね整合的な水準であり、配当予想の修正も行われていないことから、安定配当スタンスが継続していることがうかがえる。

リスク要因

  1. 資本効率の水準: ROEは4.6%、ROAは概算2.7%にとどまり、営業利益率・純利益率の改善(各+0.4pt)と比較すると資産・資本の効率面には改善余地がある。

  2. 営業外要因への依存: 税引前利益の伸び(+13.4%)が営業利益の伸び(+7.6%)を上回っており、純利益成長の一部は金融収支等の営業外要因に依存している可能性がある。この種の要因は為替や金利環境の変化により変動しやすい点に留意が必要である。

  3. 実効税率の水準: 税負担係数0.679(実効税率約32.1%)はやや重めであり、純利益率の押し下げ要因として、税制・税務環境の変化が今後の利益水準に影響を与えうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.1%8.8% (3.0%–11.0%)+1.4pt
純利益率7.5%5.4% (1.1%–8.2%)+2.1pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.5%11.7% (-5.4%–28.3%)−8.2pt

売上高成長率は業種中央値を下回り、増収率の面では業種内で相対的に緩やかな部類に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は10.1%と前年9.7%から改善し、業種中央値8.8%も上回っている。増収率が緩やかな中でも利益率改善により増益を確保した点は、収益構造の質的向上を示す決算データの特徴といえる。

  2. 税引前利益の伸び(+13.4%)が営業利益の伸び(+7.6%)を上回っており、純利益成長の一部が営業外要因に支えられている構図が確認できる。この要因の継続性は今後の決算データで確認していくポイントとなる。

  3. 自己資本比率は54.6%と前年56.9%から低下したものの高水準を維持し、ROEは4.6%にとどまる。財務健全性と資本効率のバランスは、今後の決算推移でモニタリングが必要な項目である。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)4,212円
base(基準)4,306円
bull(強気)4,425円
算出前提
1株純資産(BPS)4,102円
調整後予想EPS423.6円
株主資本コスト r8.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向20.4%
予想EPSの信頼度調整×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 10.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,182円〜4,436円、ω±0.1で 4,301円〜4,314円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。