| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥367.2億 | ¥308.8億 | +18.9% |
| 営業利益 | ¥59.2億 | ¥45.8億 | +29.2% |
| 経常利益 | ¥64.3億 | ¥44.6億 | +44.1% |
| 純利益 | ¥47.4億 | ¥32.4億 | +46.3% |
| ROE | 2.5% | 1.7% | - |
主力の半導体製造装置事業が牽引し、増収増益かつ利益率改善を伴う決算となった。売上高は367.2億円(前年308.8億円、+18.9%)、営業利益は59.2億円(前年45.8億円、+29.2%)で、営業利益率は16.1%と前年14.8%から1.3pt改善した。経常利益は64.3億円(+44.1%)、親会社株主に帰属する純利益は46.7億円(前年32.3億円、+44.5%)と、増収率を上回る増益率で着地している。増益の主因は半導体製造装置セグメントの価格・ミックス改善と生産性向上による粗利率上昇であり、営業外での為替差益転化も経常段階の伸びを後押しした。
【売上高】売上高367.2億円(+18.9%)は、主力の半導体製造装置セグメント285.1億円(+21.1%、全社の77.7%を占める)が牽引した。計測機器セグメントは82.0億円(+11.8%)と伸長したが、伸び率は主力事業を下回る。契約負債(前受金)は103.7億円(前年64.9億円、+60.0%)に増加し、受注の厚みが積み上がっている状況がうかがえる。
【損益】営業利益59.2億円(+29.2%)は、粗利率41.9%(前年40.2%から+1.8pt)の改善が主因で、販管費率25.8%への上昇分を吸収した。経常利益64.3億円(+44.1%)は、前年の為替差損(▲1.5億円)が今期は為替差益1.6億円に転じたことが押し上げ要因となったが、営業外収支の規模自体は売上高比1.4%程度に留まり、コア営業利益の伸びが主導した。特別損益はほぼ発生しておらず(特別利益0.03億円)、増益の実態は本業に基づく。以上より、増収増益であり、増収率を上回る増益率という利益率改善型の決算と結論できる。
半導体製造装置セグメントは売上285.1億円(+21.1%)、営業利益54.1億円(+34.2%)、営業利益率19.0%(前年17.1%から改善)と全社利益の約91.4%を稼ぎ出し、増収増益の主エンジンとなった。計測機器セグメントは売上82.0億円(+11.8%)と増収を確保したものの、営業利益は5.1億円(-6.9%)と減益で、営業利益率も6.2%(前年7.5%から低下)にとどまった。両セグメントの利益率差(19.0%対6.2%)は大きく、全社マージンは半導体製造装置の増収ペースに依存する構造がうかがえる。計測機器の採算改善が実現すれば、全社ベースの利益率上振れ余地につながる可能性がある。
【収益性】営業利益率16.1%(前年14.8%から+1.3pt)、粗利率41.9%(前年40.2%から+1.8pt)、親会社株主に帰属する純利益率12.7%(前年10.5%から+2.3pt)と、いずれも改善している。【キャッシュ品質】包括利益は53.1億円で、親会社株主に帰属する純利益46.7億円に為替換算調整額+2.9億円や有価証券評価差額金+3.5億円等のその他包括利益+5.7億円を加えた水準にあり、純利益との乖離は小さく利益の質は概ね良好といえる。【投資効率】ROE(四半期、非年率換算)は2.5%、総資産回転率は0.146回(四半期)と低位で、装置の長期受注生産に伴う仕掛品の積み上がりが資産効率を抑制している。【財務健全性】自己資本比率は76.4%(前年77.0%からやや低下)、現金及び預金599.2億円に対し有利子負債は78.0億円(短期13.0億円、長期65.0億円)と少なく、流動比率341%(流動資産1745.6億円/流動負債511.4億円)と財務基盤は強固である。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の変化から資金動向を分析する。現金及び預金は599.2億円と前年から+68.5億円(+12.9%)増加し、流動性は強化されている。この背景には、売掛金・受取手形が322.2億円と前年425.2億円から-103.1億円(-24.2%)縮小したこと、および契約負債(前受金)が103.7億円と+38.9億円(+60.0%)増加したことによる資金回収・前受け効果があるとみられる。一方で仕掛品は456.4億円と+52.7億円(+13.0%)増加し、装置の長尺案件の進行に伴う投資的な資金の張り付きも生じている。長期借入金は65.0億円と前年80.0億円から-15.0億円(-18.8%)減少しており、現金増加と並行して有利子負債の圧縮も進んでいる。総じて、前受金の積み増しと売掛金回収が現金創出を支えつつ、仕掛品の増加が資金の回転を抑える構図であり、受注消化に伴うWIPの現金化進捗が今後の資金効率を左右する。
今期の増益はほぼ本業由来であり、収益の質は概ね良好と評価できる。経常利益64.3億円と親会社株主に帰属する純利益46.7億円の差17.6億円は、法人税等17.0億円と非支配株主帰属利益0.7億円で説明でき、特殊な調整要因は見当たらない。営業外収益5.8億円(受取配当金0.5億円、為替差益1.6億円、投資事業組合運用益0.5億円等)は売上高比1.6%と限定的で、経常利益の伸びは営業利益の伸び(+29.2%)に営業外の小幅な追い風が乗った構図である。特別損益は特別利益0.03億円のみで実質的な影響はなく、一時的要因による増益ではない。包括利益53.1億円は純利益46.7億円との乖離が小さく、為替換算調整額や有価証券評価差額金といったその他包括利益の振れも限定的であり、アクルーアルの観点からも利益の持続性を損なう兆候は確認されない。
通期業績予想は売上高1890.0億円(+13.3%)、営業利益440.0億円(+30.4%)、経常利益440.0億円(+26.3%)で、今回開示時点で業績予想および配当予想の修正が行われている。第1四半期の進捗率は売上高19.4%、営業利益13.5%、経常利益14.6%、純利益(親会社株主帰属、通期計画308.0億円対比)15.2%となり、単純な四半期均等進捗の目安25%をいずれも下回る。装置事業では検収・量産立上げが下期に偏重する傾向があり、契約負債(前受金)が前年比+60.0%と積み上がっている点は、下期の売上計上に向けた受注の厚みを示す先行指標として位置づけられる。進捗率の見た目の低さは、単純な期ズレの範囲か構造的な下振れかの見極めが今後のポイントとなる。
通期の配当予想は1株当たり304円で、通期EPS予想758.83円に対する予想配当性向は約40.1%(304円÷758.83円)となる。現金及び預金599.2億円に対し有利子負債は78.0億円と少なく、ネットキャッシュは521.2億円に達しており、配当原資の確保という観点では財務的な裏付けは厚い。今回の開示では配当予想の修正が行われており、当第1四半期の増益を反映した見直しである可能性がある。今後は受注消化に伴う営業活動からの現金創出が、通期にわたる配当原資の安定性を規定する要素となる。
セグメント集中リスク: 半導体製造装置セグメントが売上高の77.7%(285.1億円/367.2億円)、営業利益の91.4%(54.1億円/59.2億円)を占め、半導体関連の設備投資動向の変動が業績全体に影響しやすい構造にある。
運転資本の効率性: 仕掛品456.4億円は棚卸資産全体(原材料・仕掛品・製品の合計約730.2億円)の62.5%を占め、売掛金・受取手形322.2億円は当四半期売上高の87.7%相当に達する。装置の受注製作・検収サイクルの長さを反映しており、現金化のタイムラグがモニタリング対象となる。
為替感応度: 営業外収益に含まれる為替差益1.6億円は前年の為替差損から転じたものであり、経常利益の伸び(+44.1%)の一部を支えている。具体的な感応度は開示されていないが、海外案件の比率が一定水準にあるとみられる装置事業の特性上、円相場の変動が今後の営業外損益に影響し得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 16.1% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +7.4pt |
| 純利益率 | 12.9% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +5.9pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 18.9% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +12.7pt |
売上高成長率も業種中央値を大きく上回り、成長性の面でも業種上位グループに位置する。
※出所: 当社集計
半導体製造装置セグメントの増収増益と営業利益率19.0%への拡大が全社利益率改善を主導している。契約負債(前受金)は103.7億円(前年64.9億円、+60.0%)に増加し、受注の厚みを示す先行指標として注目される。
通期進捗率は売上高19.4%、営業利益13.5%と単純な四半期均等進捗(25%)を下回るが、装置事業の検収集中による下期偏重の可能性があり、進捗率の評価には四半期間の偏在を考慮する必要がある。
自己資本比率76.4%、有利子負債78.0億円に対し現金及び預金599.2億円と財務健全性は高水準にあり、通期配当予想304円(予想配当性向約40.1%)の原資は確保されているとみられる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,701円 |
| base(基準) | 6,062円 |
| bull(強気) | 6,185円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,732円 |
| 調整後予想EPS | 872.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.28倍 / 6.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,892円〜6,241円、ω±0.1で 6,029円〜6,113円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。