クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥178.8億 | ¥158.8億 | +12.6% |
| 営業利益 | ¥20.4億 | ¥13.5億 | +51.6% |
| 経常利益 | ¥21.4億 | ¥13.0億 | +64.3% |
| 純利益 | ¥15.0億 | ¥10.9億 | +37.4% |
| ROE | 2.9% | 2.2% | - |
Executive Summary
2027年3月期第1四半期は増収増益となり、売上成長を上回る利益成長を達成した点が最大のポイントである。売上高は178.8億円(前年比+12.6%)、営業利益は20.4億円(同+51.6%)、経常利益は21.4億円(同+64.3%)、純利益は15.0億円(同+37.4%、親会社株主帰属分は14.8億円で同+41.2%)となった。営業利益率は11.4%で前年同期の約8.5%から改善しており、圧力センサ・計測制御機器の採算改善が主因である。
業績変動要因
【売上高】売上高は178.8億円で前年同期比+12.6%増収となった。最大セグメントの圧力計は94.2億円(+13.7%)、圧力センサは54.6億円(+10.9%)と主力2事業がともに伸長し、計測制御機器は11.1億円(+30.2%)と最も高い伸び率を示した。一方でその他事業は4.7億円(-4.0%)と減収であった。
【損益】営業利益は20.4億円(+51.6%)、経常利益は21.4億円(+64.3%)、純利益(親会社株主帰属)は14.8億円(+41.2%)となった。売上総利益率33.7%、販管費率22.3%であり、増収に対して販管費の伸びが抑制され営業レバレッジが働いた。経常利益は営業外収益2.2億円(受取配当金0.9億円、持分法損益0.7億円等)を加えて拡大した。特別利益2.8億円は子会社株式売却益2.8億円が中心で一時的要因であり、税引前利益23.9億円を押し上げている。法人税等8.9億円(実効税率37.3%)を控除した純利益は経常利益比で約31%減少しており、税負担が純利益への転嫁を抑制している。結論として増収増益であり、本業の採算改善が主導した増益である。
セグメント別分析
セグメント利益構成では圧力計が7.7億円で全体の約37.7%を占める最大の利益源である。圧力センサは売上54.6億円・利益10.4億円・利益率19.1%と最も高い採算性を維持した。計測制御機器は利益1.4億円(前年比+1420.5%)、利益率12.9%と前年同期の1.1%から大幅に改善し、全社増益への重要な上振れ要因となった。ダイカストは売上14.3億円・利益0.5億円・利益率3.2%にとどまり、他セグメントとの収益性格差が大きい。セグメント間の利益率格差は圧力センサとダイカストで約1,590bpに達しており、事業ポートフォリオ内での採算性のばらつきが明確である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率11.4%(前年同期約8.5%から改善)、売上総利益率33.7%、純利益率8.3%(前年同期約6.6%から改善)であり、増収を上回る利益成長でマージンが拡大した。【キャッシュ品質】棚卸資産168.2億円は総資産の20.7%を占め、在庫水準は製造業として厚めである。売掛金113.8億円に加え電子記録債権を含めると顧客向け債権は大きく、回収管理が資金効率上の論点となる。【投資効率】ROE(四半期ベース)は2.9%だが、Q1利益を年換算した概算ROEは11.7%程度となる。総資産回転率は四半期ベースで0.221回にとどまる。【財務健全性】自己資本比率63.6%、流動比率288.5%、当座比率188.3%と高水準であり、短期的な財務基盤は堅固である。長期借入金40.1億円に対し現金及び預金135.0億円を有し、支払利息負担も限定的である。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示は限定的だが、貸借対照表からは運転資本の拡大傾向が読み取れる。棚卸資産は168.2億円、売掛金は113.8億円と前年同期からいずれも増加しており、増収に伴う運転資金需要の拡大がうかがえる。一方で現金及び預金は135.0億円を維持し、流動資産484.1億円が流動負債167.8億円を大きく上回る厚い流動性を確保している。買掛金45.3億円に対し在庫水準が大きいため、仕入債務による資金繰りの相殺効果は限定的であり、在庫と売上債権の圧縮が資金効率改善の鍵となる。
収益の質
経常利益21.4億円に対し税引前利益は23.9億円となり、特別損益差引2.5億円が押し上げ要因となっている。特別利益2.8億円の中心は子会社株式売却益2.8億円であり、経常的な収益とは区別すべき一時的要因である。もっとも営業利益(+51.6%)、経常利益(+64.3%)がいずれも大幅増益であることから、本業の収益改善自体は明確である。営業外収益2.2億円は売上高の1.2%にとどまり、受取配当金0.9億円と持分法損益0.7億円が主な構成要素である。親会社株主帰属純利益14.8億円は経常利益を約31%下回るが、これは主に法人税等8.9億円(実効税率37.3%)による税負担であり、収益の質を損なうものではない。包括利益は29.8億円と純利益を大きく上回り、その他有価証券評価差額金10.6億円の寄与が大きく、事業損益とは別の評価性要因であることに留意が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高675.0億円(前年比-0.3%)、営業利益68.0億円(同-2.6%)、経常利益64.0億円(同-6.7%)であり、いずれも前年比減少を見込む保守的な計画となっている。Q1進捗率は売上高26.5%、営業利益30.0%、経常利益33.5%、純利益34.4%となり、標準的な25%進捗を上回るペースである。ただし通期計画自体が減収減益を前提としているため、Q1の高い増益率がそのまま通期に持続する前提ではなく、期中の製品構成や原価動向を踏まえた進捗確認が必要である。業績予想・配当予想はいずれも当四半期で修正されていない。
株主還元
通期配当予想は1株当たり60.00円、通期EPS予想227.60円に基づく予想配当性向は約26.4%であり、利益水準に対して配当負担は大きくない。利益剰余金337.7億円、現金及び預金135.0億円という財務基盤も配当継続の裏付けとなる。前年同期の配当実績(中間26円)との比較データを踏まえると、増配方向にある。自社株買いの実施は確認されず、還元は配当中心であることから総還元性向ではなく配当性向で評価している。
リスク要因
-
在庫・運転資本の滞留: 棚卸資産は168.2億円で総資産の20.7%を占め、年換算在庫回転日数は129日と製造業一般水準を上回る。需要変動時の評価損や運転資金の固定化リスクが存在する。
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事業別収益性格差: ダイカストのセグメント利益率は3.2%と全社平均11.4%を大幅に下回り、原材料・エネルギー価格や稼働率の変動に対する利益感応度が相対的に高い。
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一時的利益への依存: 特別利益2.8億円の中心は子会社株式売却益であり、純利益の一部は非経常的要因に支えられている。通期進捗評価では営業利益・経常利益を重視する必要がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.4% | 8.7% (4.2%–14.3%) | +2.7pt |
| 純利益率 | 8.4% | 7.1% (3.2%–10.6%) | +1.3pt |
収益性は業種中央値を上回り、上位レンジに位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.6% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +6.4pt |
成長率も業種中央値を大きく上回り、IQR上限に近い水準にある。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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営業利益率は前年同期比で約2.9pt改善し11.4%に達した。計測制御機器の利益率急改善(1.1%→12.9%)が全社増益に大きく寄与しており、この改善が反動によるものか構造的なものかが今後の焦点となる。
-
通期会社予想は減収減益を前提とする一方、Q1実績は増収増益で進捗率も利益面で先行している。特別利益(子会社株式売却益2.8億円)を含む純利益より、営業・経常利益ベースでの進捗確認が実態把握に適する。
-
棚卸資産・売上債権の増加を伴う増収であり、在庫回転日数の高さが資金効率上の課題として残る。売上成長の持続性とともに、運転資本効率の推移が財務健全性を評価するうえでの注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,654円 |
| base(基準) | 2,705円 |
| bull(強気) | 2,769円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,778円 |
| 調整後予想EPS | 245.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 26.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.080(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.97倍 / 11.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,629円〜2,784円、ω±0.1で 2,702円〜2,706円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。