| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1306.0億 | ¥1183.7億 | +10.3% |
| 営業利益 | ¥142.6億 | ¥121.8億 | +17.1% |
| 経常利益 | ¥184.9億 | ¥113.2億 | +63.3% |
| 純利益 | ¥133.3億 | ¥79.2億 | +68.3% |
| ROE | 2.3% | 1.4% | - |
当第1四半期は増収増益となったが、経常利益・純利益の大幅な伸びは為替差益の発生という一時的要因の寄与が大きく、収益の質という観点では営業段階の改善ペースを注視する必要がある。売上高は1306.0億円(前年比+10.3%)、営業利益は142.6億円(同+17.1%)、経常利益は184.9億円(同+63.3%)、純利益は133.3億円(同+68.3%)となった。営業利益率は10.9%で前年10.3%から改善し、粗利率の改善(46.1%、前年45.0%)が販管費増加を上回るペースで進んだ。一方、経常利益の急伸は前年の為替差損が当期は為替差益33.8億円に転じたことが主因であり、営業利益の伸び幅とは乖離が生じている。
【売上高】売上高は1306.0億円で前年比+10.3%の増収。セグメント別では最大セグメントの計測機器が803.2億円(構成比61.5%、+6.0%)で相対的に緩やかな伸びにとどまる一方、産業機器207.6億円(+23.2%)、医用機器169.1億円(+23.5%)が高成長を示し、航空機器も110.3億円(+11.4%)と堅調に拡大した。地域別では欧州139.9億円(前年108.8億円、+28.5%)、米州214.3億円(前年180.0億円、+19.1%)の伸びが目立ち、中国242.4億円(+4.3%)は相対的に鈍化した。
【損益】営業利益は142.6億円(+17.1%)で、粗利率46.1%(前年45.0%)への改善が牽引役となった。販管費は460.0億円で前年比+12.0%増と売上の伸びを上回ったが、粗利改善効果がこれを吸収し営業利益率は10.9%(前年10.3%)へ改善した。経常利益は184.9億円(+63.3%)と営業利益の伸びを大きく上回ったが、これは営業外収益が45.3億円(前年8.1億円)へ拡大したためで、うち為替差益33.8億円が主因(前年は為替差損計上)である。特別損益はほぼ中立(特別利益0.2億円、特別損失0.1億円)で影響は軽微。純利益は133.3億円(+68.3%)で、税率27.9%は正常な水準にとどまった。結論として増収増益。
セグメント利益(のれん等償却前ベース)でみると、計測機器は外部売上803.2億円(構成比61.5%、+6.0%)、セグメント利益76.7億円(前年90.4億円、-15.2%)、マージン9.6%(前年11.9%)と主力セグメントが減益に転じた。医用機器は外部売上169.1億円(+23.5%)、セグメント利益11.1億円(前年△7.2億円の損失)で黒字転換した。産業機器は外部売上207.3億円(+23.2%)、セグメント利益38.2億円(前年26.6億円、+43.5%)、マージン18.4%(前年15.8%)と大幅増益。航空機器は外部売上110.3億円(+11.4%)、セグメント利益27.5億円(前年20.5億円、+33.9%)、マージン24.9%(前年20.7%)と高採算を維持しつつ拡大した。産業機器・航空機器という高採算セグメントの増益が、主力の計測機器の減益を相殺した構図であり、地域別では欧州・米州の伸びが全体を牽引した。
【収益性】営業利益率は10.9%で前年10.3%から+0.6pt改善、純利益率は10.2%で前年6.7%から+3.5pt改善、粗利率は46.1%で前年45.0%から+1.1pt改善した。【キャッシュ品質】現金及び預金は1536.3億円、投資有価証券は334.4億円へ拡大し、営業外収益には為替差益33.8億円を含むため、経常利益・純利益の伸びは一部営業外要因に依存している。【投資効率】ROEは2.3%(四半期値)で、総資産7304.7億円の厚みに対し純利益133.3億円の水準にとどまり、資産の厚みが資本効率を抑制する形となっている。【財務健全性】自己資本比率は78.7%で前年76.6%から改善し、総資産7304.7億円に対し純資産5751.6億円と高い自己資本水準を維持している。
現金及び預金は1536.3億円で前年1673.2億円から-8.2%減少した一方、投資有価証券は334.4億円(前年203.6億円)へ+64.3%増加しており、余資の一部が有価証券投資へシフトした可能性がうかがえる。棚卸資産は906.7億円(前年864.5億円、+4.9%増)で売上の伸び(+10.3%)を下回るペースにとどまり、在庫効率は相対的に改善している。売上債権は1374.0億円(前年1563.3億円、-12.1%減少)で、売上増加下でも債権残高は圧縮されており回収状況は良好である。契約負債は448.3億円(前年412.5億円、+8.7%増)に積み上がり、将来の売上計上に繋がる前受金の増加を示している。自己資本比率は78.7%(前年76.6%)へ上昇し、財務基盤は厚みを増している。
経常利益・純利益の大幅な伸びは、営業外収益の急増が主因であり、収益の質という観点では一定の留意が必要である。営業外収益は45.3億円(前年8.1億円)で、うち為替差益33.8億円が最大の押し上げ要因となっている(前年は為替差損を計上)。この為替要因を除くと、経常段階の実質的な伸びは営業利益の伸び(+17.1%)に近い水準にとどまる可能性がある。特別損益はほぼ中立(純額+0.1億円)で、一時的要因としての影響は軽微である。包括利益は211.4億円で純利益133.3億円を78.1億円上回り、主因は有価証券評価差額金65.7億円の計上である。有価証券含み益の拡大は資産価値の増加を示す一方、当期純利益には反映されない未実現の要素であり、実現損益とは区別して捉える必要がある。
通期予想に対する進捗率は、売上高21.1%、営業利益17.8%、経常利益22.8%、純利益22.6%で、いずれも四半期の標準的な進捗目安である25%を下回る。通期の経常利益予想は810.0億円で前年比-2.1%の減益計画となっており、当第1四半期に発現した為替差益のような営業外要因の反動を織り込んでいる可能性がある。契約負債は448.3億円(前年412.5億円から+8.7%増)に積み上がっており、下期の売上計上への寄与が期待される。当四半期の業績予想修正は「有」と開示されている一方、配当予想の修正は「無」である。
通期配当予想は1株70.00円、EPS予想204.19円に基づく配当性向は約34.3%となる。自己資本比率78.7%、現金及び預金1536.3億円という財務基盤を踏まえると、配当の持続性は相応に高いと評価できる。配当予想の修正は当四半期において行われていない。
為替感応度: 経常利益の大幅増(+63.3%)は営業外収益に計上された為替差益33.8億円(前年は為替差損)が主因であり、為替動向が反転した場合には経常利益の反動が生じ得る。
主力セグメントの収益性低下: 売上構成比61.5%を占める計測機器のセグメント利益が前年比-15.2%の減益となっており、全社収益性の持続的な改善には同セグメントの収益回復が課題となる。
投資有価証券の評価変動: 投資有価証券は334.4億円(+64.3%)に拡大し、その他包括利益として有価証券評価差額金65.7億円を計上している。市場価格が変動した場合、純資産・包括利益への影響が拡大する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.9% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +2.2pt |
| 純利益率 | 10.2% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +3.2pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で上位水準に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.3% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +4.1pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、業種内でも高い伸びを示している。
※出所: 当社集計
経常利益・純利益の大幅増(+63.3%、+68.3%)は為替差益という営業外の一時的要因が主因であり、営業利益の伸び(+17.1%)との乖離は収益の質を評価するうえで注目点となる。
セグメント別では産業機器(セグメント利益+43.5%)・航空機器(同+33.9%)が高採算を保ちつつ増益を牽引する一方、主力の計測機器(同-15.2%)は減益となり、セグメントミックスの変化が全社収益構造に表れている。
通期進捗率は売上21.1%・営業利益17.8%と標準的な25%を下回るが、契約負債が448.3億円(+8.7%)に積み上がっており、下期の売上計上動向が今後の注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,001円 |
| base(基準) | 2,061円 |
| bull(強気) | 2,122円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,991円 |
| 調整後予想EPS | 209.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 34.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.024(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.04倍 / 9.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,003円〜2,121円、ω±0.1で 2,059円〜2,064円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。