| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥169.4億 | ¥167.6億 | +1.1% |
| 営業利益 | ¥22.9億 | ¥24.4億 | -6.0% |
| 経常利益 | ¥24.1億 | ¥25.8億 | -6.7% |
| 純利益 | ¥15.5億 | ¥17.2億 | -10.3% |
| ROE | 3.1% | 3.4% | - |
2027年3月期第1四半期は増収減益となり、EDA事業の高成長がPLM事業のマージン低下を補いきれなかった決算である。売上高は169.4億円(前年167.6億円、YoY+1.1%)と微増を確保したが、営業利益は22.9億円(同24.4億円、YoY-6.0%)、経常利益は24.1億円(同25.8億円、YoY-6.7%)と減益となった。親会社株主に帰属する当期純利益は14.3億円(前年16.55億円、YoY-13.6%)で、非支配株主帰属分を含む連結の当期純利益15.5億円(同17.2億円、YoY-10.3%)より下振れが大きい。減益の主因は主力PLM事業の採算悪化と、売上成長率を上回るペースの販管費増加である。
【売上高】売上高は169.4億円(YoY+1.1%)。セグメント別ではPLM事業が162.4億円(構成比95.9%、YoY+0.4%)とほぼ横ばいの一方、EDA事業は7.0億円(構成比4.1%、YoY+19.4%)と高成長を維持し、小規模ながら全社増収の牽引役となった。
【損益】粗利率は25.5%で前年26.1%から0.6pt低下、売上総利益は43.2億円(前年43.7億円、-1.1%)とわずかに減少した。販管費は20.2億円でYoY+5.1%と売上成長率(+1.1%)を上回るペースで増加し、営業利益率を14.6%から13.5%へ1.1pt押し下げた。営業利益は22.9億円(-6.0%)、経常利益は24.1億円(-6.7%、経常利益率14.2%、前年比-1.2pt)。特別損益の計上は実質なく(前年は投資有価証券評価損0.15億円を計上)、経常利益からの目減りは主に法人税等8.6億円(実効税率35.8%)と非支配株主帰属純利益1.1億円によるもので、親会社株主帰属純利益は14.3億円(純利益率8.4%、前年比-1.4pt)となった。結論として、増収減益である。
PLM事業は売上162.4億円(YoY+0.4%)に対し営業利益20.4億円(YoY-12.6%)、利益率12.5%と収益性が低下し、全社減益の主因となっている。EDA事業は売上7.0億円(YoY+19.4%)に対し営業利益2.6億円(YoY+130.8%)、利益率36.7%と高採算を維持し、PLM事業との利益率格差は24.2ptに達する。全社営業利益に占めるPLM事業の寄与度は依然として大きいが、EDA事業の利益成長が加速しており、セグメントミックスの変化が全社マージンに与える影響は今後拡大する可能性がある。
【収益性】営業利益率は13.5%で前年14.6%から1.1pt低下、純利益率(親会社株主帰属ベース)は8.4%で前年9.9%から1.4pt低下しており、粗利率の縮小(25.5%、前年26.1%)と販管費増(YoY+5.1%)が主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金は284.4億円と潤沢だが、売掛金152.0億円(前期比-27.3%)に対し棚卸資産38.2億円(同+67.2%)が急増しており、回収は進む一方で在庫・仕掛品の滞留がキャッシュ化の遅延要因として観察される。【投資効率】ROEは3.1%で、四半期ベースの利益水準を反映した数値であり、純利益率の低下がその押し下げ要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は68.0%と高水準を維持し、流動負債186.8億円に対し流動資産513.5億円と厚みがあり、財務基盤は総じて強固である。
CF計算書データが開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は284.4億円で前期末比41.1億円(-12.6%)減少した。運転資本面では売掛金が152.0億円と前期比57.0億円(-27.3%)減少し回収が進捗した一方、棚卸資産は38.2億円と前期比15.3億円(+67.2%)増加しており、仕掛品を中心とした滞留が示唆される。買掛金は122.7億円、流動負債全体も186.8億円(前期比-27.4%)と縮小しており、負債側の圧縮も進んでいる。資産・負債双方が圧縮される中でも現金水準は高く維持されており、財務の安全性自体は確保されているが、在庫・仕掛品の増加は今後のキャッシュ創出タイミングに留意すべき点である。
営業外収益は1.1億円(売上比0.7%)で、受取配当0.7億円を中心に一時的要素への依存度は低い。特別損益の計上は実質なく(前年は投資有価証券評価損0.15億円を計上)、経常利益24.1億円から親会社株主帰属純利益14.3億円への目減りは、主に法人税等8.6億円(実効税率35.8%)と非支配株主帰属純利益1.1億円によって説明される。包括利益は28.4億円と連結の当期純利益15.5億円を上回っており、これは有価証券評価差額金13.2億円の含み益計上が主因で、事業由来の収益力とは性質が異なる点に留意が必要である。運転資本面では棚卸資産の急増(+67.2%)がみられ、利益の質を評価する上でアクルーアルの動向にも注視が必要である。
通期計画に対する第1四半期の進捗は、売上高23.3%(726.0億円計画、YoY+1.5%)、営業利益22.3%(103.0億円計画、YoY-4.1%)、経常利益22.7%(106.0億円計画、YoY-7.2%)、親会社株主帰属純利益19.9%(72.0億円計画)で、いずれも四半期の標準進捗率25%を下回った。特に純利益の進捗が相対的に低く、税負担の高さとPLM事業のマージン低下が影響している。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はなく、会社計画は据え置かれている。
会社は2025年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき4株の株式分割を実施した。2027年3月期の年間配当予想は65円(特別配当20円を含み、中間10円・期末10円)で、予想EPS104.76円に対する配当性向は約62.1%となる。前期(2026年3月期)は株式分割の影響を考慮し、期末配当額のみを記載のうえ年間配当合計は「-」としており、前期実績(分割前80円)との単純比較はできない点に留意が必要である。現金及び預金284.4億円、自己資本比率68.0%という財務基盤が配当実施の下支えとなっている。
運転資本の滞留: 棚卸資産は38.2億円と前期比+67.2%に増加した一方、売掛金は152.0億円と-27.3%減少しており、在庫・仕掛品の積み上がりによるキャッシュ化タイミングの遅延が観察される。
PLM事業への収益集中: 売上構成比95.9%を占めるPLM事業の営業利益がYoY-12.6%、利益率12.5%に低下しており、同事業の採算動向が全社業績に与える影響は大きい。
投資有価証券の市場価格変動: 投資有価証券は140.9億円で総資産の19.2%を占め、当期は評価差額金+13.2億円が包括利益・純資産の増加に寄与したが、時価変動リスクが純資産に影響を与えうる構造にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 13.5% | 8.1% (2.3%–15.9%) | +5.5pt |
| 純利益率 | 9.1% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +3.2pt |
収益性指標は業種中央値を上回り、IT・通信業種の中では相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 1.1% | 9.3% (0.4%–16.9%) | -8.2pt |
売上成長率は業種中央値を大きく下回り、成長性の面では相対的に見劣りする位置づけにある。
※出所: 当社集計
増収減益の構図: EDA事業(売上YoY+19.4%、営業利益YoY+130.8%)の高成長・高採算がPLM事業の減益を部分的に相殺しており、セグメントミックスの変化が今後の全社マージンに与える影響が注目点である。
通期進捗の遅れ: 親会社株主帰属純利益の通期進捗率は19.9%で四半期標準の25%を下回っており、下期にかけての進捗ペース加速が計画達成の前提となっている。
財務健全性と運転資本のコントラスト: 自己資本比率68.0%、現金及び預金284.4億円という強固な財務基盤がある一方、棚卸資産の急増(+67.2%)が示す運転資本の滞留は、利益の質・キャッシュ創出力を評価する上での観察ポイントである。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 788円 |
| base(基準) | 810円 |
| bull(強気) | 837円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 688円 |
| 調整後予想EPS | 109.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 62.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.18倍 / 7.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 789円〜833円、ω±0.1で 807円〜814円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。