| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥522.8億 | ¥498.8億 | +4.8% |
| 営業利益 | ¥18.0億 | ¥7.6億 | +138.3% |
| 持分法投資損益 | - | - | - |
| 経常利益 | ¥10.1億 | ¥12.3億 | -17.9% |
| 純利益 | ¥6.0億 | ¥7.6億 | -22.1% |
| ROE | 0.9% | 1.2% | - |
営業段階の収益性改善と財務・為替コストの重石という、方向性の異なる二つの動きが併存する決算である。売上高は522.8億円(前年比+4.8%)、営業利益は18.0億円(同+138.3%)と大幅増益となった一方、経常利益は10.1億円(同-17.9%)、純利益(連結、非支配株主持分を含む)は6.0億円(同-22.1%)と減益に転じた。営業利益の増加は主力のElectronicSystems事業の伸長と粗利率改善によるもので、経常段階以下の減益は為替差損3.1億円と支払利息5.2億円の増加が主因である。営業利益率は3.5%と前年から改善したものの、経常利益率・純利益率は前年を下回り、営業外要因が最終利益を押し下げる構図となっている。
【売上高】売上高は522.8億円で前年比+4.8%の増収。セグメント別ではElectronicSystemsが140.4億円(構成比26.9%、YoY+25.0%)と牽引役となり、主力のElectronicDevicesは381.9億円(構成比73.0%、YoY-0.8%)とほぼ横ばいで推移した。Entrepreneurは4.9億円(構成比0.9%、YoY-9.7%)と小幅な減収。売上全体の伸びはSystems事業への構成シフトによるところが大きい。
【損益】営業利益は18.0億円(YoY+138.3%)と大幅増益となり、営業利益率は3.5%と前年の1.5%程度から改善した。売上総利益は61.8億円(粗利率11.8%、前年9.7%から+2.1pt)に伸び、販管費増加(43.7億円、+7.3%)を吸収した。セグメント利益ではElectronicSystemsが5.0億円(YoY+80.0%、利益率3.6%)と高収益化が進んだ一方、ElectronicDevicesは6.0億円(YoY-38.7%、利益率1.6%)と薄利化が目立つ。営業段階の改善に対し、経常利益は10.1億円(YoY-17.9%)、純利益(連結)は6.0億円(YoY-22.1%)と減益になった。要因は営業外費用の増加で、為替差損3.1億円と支払利息5.2億円が経常利益を圧迫した。特別損益の計上はなく、一時的要因は確認されない。結論として、営業段階は増益、経常・純利益段階は減益という増収増益と増収減益が混在する決算であり、実態としては営業外コストが利益転化を抑制した増収・営業増益/経常減益と整理できる。
ElectronicDevicesが売上構成比73.0%を占める主力事業だが、当期はセグメント利益5.96億円(YoY-38.7%)と減益で、利益率は1.6%に低下した。対照的にElectronicSystems(構成比26.9%)はセグメント利益5.04億円(YoY+80.0%)、利益率3.6%と全社平均を上回る水準まで改善し、収益ミックスの改善に寄与している。Entrepreneurは売上4.9億円に対し損失0.9億円(前年-0.2億円)と赤字が拡大した。セグメント利益合計は10.1億円(調整後)で経常利益と整合しており、Systemsの成長・高収益化と、規模で優位するDevicesの収益性低下が併存する構造となっている。
【収益性】営業利益率3.5%(前年1.5%、+約1.9pt改善)、粗利率11.8%(前年9.7%、+2.1pt改善)と営業段階の効率は向上したが、経常利益率1.9%(前年2.5%)、純利益率0.96%(親会社株主帰属ベース、前年1.25%)は低下しており、営業外費用の増加が収益性指標の悪化要因となっている。【キャッシュ品質】営業キャッシュフロー39.3億円は親会社株主に帰属する当期純利益5.0億円の約7.9倍に達し、利益の現金化は良好である一方、売上債権の減少(+75.9億円)や前受金の増加(+17.4億円)といった運転資本要因の寄与が大きく、棚卸資産の増加(-22.7億円)や仕入債務の減少(-40.4億円)はマイナス方向に作用している。【投資効率】ROEは0.9%で、親会社株主に帰属する当期純利益5.0億円を自己資本(親会社株主持分)57.5億円で除した水準であり、経常・純利益段階の減益がROEの押し下げ要因となっている。【財務健全性】自己資本比率は45.2%(前年43.3%、+1.9pt)と改善したが、短期借入金406.7億円が流動負債706.0億円の57.6%を占め、短期資金への依存度が高い財務構造となっている。
営業キャッシュフローは39.3億円で前年(18.9億円)から大幅に増加し、投資キャッシュフローは-1.2億円と設備投資(0.3億円)を中心に抑制的であったため、フリーキャッシュフローは38.1億円のプラスとなった。営業CFの増加は、売上債権の減少(+75.9億円)と前受金の増加(+17.4億円)という運転資本の好転が主因であり、一方で棚卸資産の増加(-22.7億円)と仕入債務の減少(-40.4億円)はキャッシュ創出を抑制する方向に働いた。財務キャッシュフローは-53.9億円で、短期借入金の純減(-47.0億円)と配当金の支払(-6.4億円)が主な資金流出要因となっている。現金及び現金同等物は期末227.2億円と前年(243.0億円)からやや減少しており、営業活動で得た資金を主に短期借入の圧縮に充当した資金配分となっている。
当期の経常的収益はセグメント利益ベースの合計と概ね整合しており、特別損益の計上もないため、一時的要因による利益の嵩上げは確認されない。営業外収益は受取配当金0.4億円などで計0.9億円にとどまる一方、営業外費用は8.8億円と大きく、内訳は支払利息5.2億円と為替差損3.1億円が中心である。経常利益10.1億円と純利益(連結)6.0億円の差は主に法人税等4.2億円と非支配株主に帰属する純利益0.9億円によるもので、実効税率は約41%と高めの水準にある。アクルーアルの観点では、営業CF39.3億円が純利益(親会社株主帰属ベース5.0億円)を大幅に上回っており、利益の質は良好と評価できるが、この差の相当部分は売上債権減少という一過性の運転資本改善によるものであり、継続的な現金創出力の判断には次期以降の推移確認が有用である。また包括利益は14.0億円(うち親会社株主分12.3億円)で、純利益(連結)6.0億円を上回っており、その他有価証券評価差額金6.8億円などのその他包括利益が押し上げ要因となっている。
通期計画に対する進捗は指標間でばらつきが見られる。売上高は522.8億円で通期計画2250.0億円に対し進捗率23.2%、営業利益は18.0億円で計画78.0億円に対し23.1%と、いずれも四半期の標準進捗(25%)に近い水準にある。一方、経常利益は10.1億円で計画60.0億円に対し16.9%、純利益(親会社株主帰属ベース)は5.0億円で計画40.0億円に対し12.5%と、いずれも標準進捗を下回っている。この差は、当期に発生した為替差損3.1億円や支払利息5.2億円といった営業外コストが通期計画の想定対比で先行して顕在化した可能性を示唆しており、営業段階の進捗が順調である一方、経常・純利益段階の進捗は今後の為替動向や金利負担の推移が焦点となる。なお、当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。
会社計画の年間配当は1株あたり77.00円で、当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。通期予想EPS152.42円に対する配当性向は約50.5%であり、利益還元の水準としては半分程度を配当に充てる計画となっている。当期の営業キャッシュフロー39.3億円およびフリーキャッシュフロー38.1億円は、期中の配当支払額6.4億円を上回る水準にあり、キャッシュフロー面での配当原資は確保されている。
為替・金利変動リスク: 当期は為替差損3.1億円、支払利息5.2億円が営業外費用の主要因となり、経常利益を10.1億円まで押し下げた。短期借入金406.7億円が流動負債の57.6%を占め、金利水準の変動が今後の損益に影響しやすい財務構造である。
運転資本・在庫リスク: 棚卸資産は457.6億円と前年(434.4億円)から増加し、仕入債務は218.3億円と前年(257.5億円)から減少した。在庫の積み上がりと買掛金の圧縮が同時に進んでおり、運転資本の効率化が今後のキャッシュフロー動向を左右する。
事業集中リスク: ElectronicDevices事業が売上構成比73.0%を占める一方、当期のセグメント利益は5.96億円(YoY-38.7%)と減益で利益率は1.6%に低下した。特定事業への依存度が高く、当該事業の市況変化が全社収益に与える影響が大きい。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.5% | 4.3% (1.7%–6.9%) | -0.8pt |
| 純利益率 | 1.1% | 3.8% (1.5%–5.1%) | -2.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内でやや劣後する水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.8% | 3.1% (-0.6%–11.7%) | +1.7pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、トップラインの伸びは業種内で相対的に良好な部類に位置する。
※出所: 当社集計
営業利益は+138.3%の大幅増益となった一方、経常利益・純利益は為替差損・支払利息の増加により減益となり、営業段階と最終損益段階で方向性が乖離している点が当期決算の特徴である。
ElectronicSystems事業は売上+25.0%、セグメント利益+80.0%と高成長・高収益化が進んでおり、主力のElectronicDevices事業(利益率1.6%)との収益性格差が拡大している。セグメントミックスの変化が今後の全社収益性に与える影響は注視点となる。
通期計画に対する進捗は売上・営業利益がほぼ標準ペース(23%台)である一方、経常利益・純利益は16.9%・12.5%とやや遅れており、下半期以降の営業外コスト動向が計画達成の鍵となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,199円 |
| base(基準) | 2,214円 |
| bull(強気) | 2,240円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,420円 |
| 調整後予想EPS | 158.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 50.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.91倍 / 14.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,154円〜2,277円、ω±0.1で 2,207円〜2,218円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。